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化学統計論I 安藤耕司のページ sec03

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43

3 章 統計力学の要点

本章では、統計力学の要点を復習する。まずは、最も標準的に用いら れる正準分布に絞る。天下り的に認めてしまえば、統計力学の基本法則 は非常にシンプルである。「分配関数」と呼ばれる量が橋渡しとなって、 微視的なエネルギー準位の熱分布と、巨視的な熱力学関数との間が結ば れる。

3.1 基本法則

3.1.1 分配関数

統計力学の基本原理は、次のように要約される。温度T が一定に保た れた系を考える。十分に大きな熱浴に接した部分系を想定すればよい。部 分系の体積V と物質量 (粒子数) N は一定とし、エネルギー固有値の組を {En} (n = 1, 2, · · · ) とする。温度 T の下で、部分系がエネルギー En 状態にある確率は、

pn= 1 Q e

−En/kBT (3.1)

で与えられる。これを「canonical 分布」または「正準分布」と呼ぶ Q は「分配関数」と呼ばれ、

Q =

n

e−En/kBT (3.2)

で定義される。これは、pn

npn= 1 のように規格化している。それ にとどまらない重要な役割を果たすことを以下に見る。

任意の物理量A の期待値はˆ

⟨ ˆA⟩ =

n

pn⟨n| ˆA|n⟩ =

1 Q

n

⟨n| ˆA|n⟩e−En/kBT (3.3)

この他に、エネルギー一定の孤立系を扱う「小正準(micro canonical) 分布」、温度 一定で粒子数可変の開放系を扱う「大正準(grand canonical) 分布」がある。

(2)

と計算される。|n⟩ は、エネルギー Enの固有状態である。

注意 以上では、エネルギー固有値は離散的であるとした。統計力学で扱う対 象については、まず有限の大きさで離散的なエネルギースペクトルをもつモデ ルを考察し、数密度N/V を一定にしてV → ∞の極限をとる場合が多い。 補足 ファインマンの講義録 では、冒頭に上記を掲げた上で、次のように述 べている。

この基本法則は、統計力学の山頂である。統計力学の課題の全貌は、 この頂上から滑降すること、すなわち基本法則を種々の具体例に適 用すること、あるいは、麓からこの頂上へ登ること、すなわち基本 法則を導出し熱平衡や温度といった概念を明らかにすること、のい ずれかから成る。

この「山頂」の喩えは、特に学習の過程で念頭に置くと有益であろう。本書の主 題は、統計力学の化学への応用であるから、前者に重心を置く。後者について は、第17章で要点に触れる

3.1.2 平衡密度演算子

ここで、式(3.1) の Enを系のHamilton 演算子 ˆH で置き換えた ˆ

ρeq

1 Q e

− ˆH/kBT (3.4)

を導入する。これは、熱平衡状態の密度演算子と呼ばれる§。これにより、 式(3.3) は

⟨ ˆA⟩ = Q1

n

⟨n| ˆA e− ˆH/kBT|n⟩ = Tr(Aˆρeq) (3.5)

となる。Tr は、状態ベクトル |n⟩ に関する対角和 (trace) を表す。対角和 が基底関数系のユニタリ変換に関して不変であることを利用し得る点で、 上の表式は便利である。式(3.2) は

Q = Tr(e− ˆH/kBT) (3.6)

R. P. Feynman, Statistical Mechanics: A Set of Lectures (Addison Wesley)

例えば、久保、戸田、橋爪「統計物理学」(岩波講座 現代物理学の基礎)。個性的な ものとして、ランダウ・リフシッツ「統計物理学」(岩波書店)。また、久保編「大学演 熱学・統計力学」(裳華房) の「基礎事項」にも要領良くまとめられている。

§より一般的な密度演算子については、第11 章で議論する。

(3)

3.1. 基本法則 45

と表され、

Tr(ˆρeq) = 1 (3.7) である。

3.1.3 熱力学との関連

上で定義された分配関数は、微視的なエネルギー準位Enから構成され る。これと巨視的な熱力学関数との関係は、系のヘルムホルツ自由エネ ルギーF と分配関数 Q の関係として

Q = e−F/kBT F = −kBT ln Q (3.8) で与えられる。

導出 まず、内部エネルギーU を (3.1) によるエネルギー期待値と同一視 することは自然だろう。

U =

n

pnEn= 1 Q

n

Ene−βEn

ただし、β = 1/kBT とした。和の部分は、丁度 Q を β で微分したものに なっている。すなわち、

= −Q1 ∂Q∂β = −∂ ln Q∂β = kBT2∂ ln Q∂T (3.9)

となって、U が Q で表される。

ここで、熱力学で学習したGibbs-Helmholtz の式

∂T ( G

T )

= −TH2

を思い出そう。これは、G → F 、H → U と置き換えてよい。

∂T ( F

T )

= −TU2 (3.10)

右辺のU に式 (3.9) を代入すれば、式 (3.8) が直ちに得られる。

(4)

補足 復習も兼ねて、式(3.10)を導いておく。第一法則dU = T dS + δW F ≡ U − T SLegendre変換すると

dF = −SdT + δW (3.11)

なので、S = −∂F/∂T となる。これをF = U − T Sに代入してSを消去する と、F = U + T∂F

∂T を得る。移項してT2で割るとTF2 +T1∂F∂T = −TU2 となり、

左辺は1/T F の積の微分になっていることが分かる。

式(3.8) は見た目が単純で美しいのみならず、基本法則 (3.1) と全ての熱 力学量を結び付ける。典型的な手続は次のようになる。ある微視的モデル から出発して、エネルギー固有値を系の体積と粒子数の関数En(V, N ) と して求める。温度T は、熱浴が規定するものとして設定される。式 (3.2) と式(3.8) から、F は (T, V, N ) の関数として得られる。式 (3.11) に相当 するdF = −SdT − P dV + µdN より、

S = −( ∂F

∂T )

V,N

, P = −( ∂F

∂V )

T,N

, µ =( ∂F

∂N )

T,V

(3.12)

としてS, P, µ が求まるので、

U = F + T S, H = F + T S + P V, G = F + P V が全て求まる。すなわち、

T, V, N を設定し、En(V, N ) が求まると、式 (3.8) の F から S, P, µ が決 まり、よってU, H, G が決まる。

具体例を3.2 節で見る。

3.1.4 エントロピー

エントロピーは、式(3.12) の第 1 式で与えられる。これに式 (3.1) と (3.8) を用いると、

S = −kB

n

pnln pn= −kB⟨ln p⟩ (3.13)

となる。これが、正準分布におけるエントロピーの統計力学的表現である。

(5)

3.1. 基本法則 47

導 出 (3.1)–(3.9) お よ び 規 格 条 件

npn = 1 を 用 い て 、S =

kB (

ln Q + T∂ ln Q

∂T )

= kB (

ln Q + U kBT

)

= kB (

ln Q + 1 kBT

n

pnEn )

=

kB

n

pn

(

ln Q + En kBT

)

= −kB

n

pnln

(e−En/kBT Q

)

= −kB

n

pnln pn

S = (U − F )/Tから計算してもよい。上の二番目の等号以降になる。 補足 (3.13)は、これまで考えてきた温度一定のcanonical分布(3.1)のみな らず、エネルギー一定のmicro-canonical分布にも適用される。実際、W 個の微 視的状態に関して「等重率分布」p = 1/Wが成り立つとして上式に代入すれば、 Boltzmannが与えた有名な式

S = kBln W

となる。

練習問題 式(3.12) から P = −

n

pn

( ∂En

∂V )

T,N

= −⟨ ∂E

∂V

T,N

(3.14)

µ =

n

pn

( ∂En

∂N )

T,V

=⟨ ∂E

∂N

T,V

(3.15)

を導け。すなわち、P (µ) は、共役な変数である V (N ) の変化に対する エネルギー応答あるいは変化の傾きの期待値として表される。

3.1.5 分配関数の分離

x, y の 2 つの自由度をもつ系について、エネルギー準位が Ei,j = Eix+ Ejy

のような各自由度のエネルギー和の分解できるとする。このとき分配関 数は

Q =

i

j

e−(Eix+Ejy)/kBT = (

i

e−Exi/kBT ) (

j

e−Eyj/kBT )

= QxQy

Wien にある彼の墓にも刻まれている。

(6)

のように、各自由度についての分配関数Qx, Qyの積に因数分解される。 すなわち、全エネルギーが異なる自由度からの寄与の和に分離できると き、全分配関数は各自由度からの分配関数の積に因数分解される。この ことは、3 次元の並進運動の分配関数を x, y, z 各方向の分配関数の積とし て計算したり(次節で実行する)、分子の分配関数を並進、回転、振動の 各自由度の寄与に分解して考察する際の基礎となる。

3.2 理想気体の分配関数

理想気体のエネルギー準位を、箱の中の粒子のエネルギー準位で近似 して、分配関数Q を計算する。長さ L の両端で発散する 1 次元ポテンシャ ル中の粒子のエネルギー準位は、

En = h

2

8mL2n

2 (n = 1, 2, · · · )

であったことを思い出そう。これをEn≡ εn2とおく。分配関数における 和をガウス積分で近似して、

q =

n=1

e−En/kBT

0

e−(ε/kBT )n2dn =√ 2πmkBT

h2 L (3.16) 3 次元では、エネルギーは各自由度の寄与の和になるので、分配関数は各 自由度からの寄与の積になる。

q = qxqyqz =( 2πmkBT h2

)3/2

V (3.17) N 粒子からなる理想気体では、これを N 乗すればよいが、さらに微視的 粒子の区別不可能性を反映させるためにN ! で割って Q = qN/N ! とな る。よって、Q は VN に比例する。

状態方程式 Q の V への依存性から圧力が計算される。(??) 第 2 式の F をQ で表した

P = kBT Q

( ∂Q

∂V )

T

(3.18)

これは気体が希薄で、量子数の組(nx, ny, nz) が N 個の粒子について全て異なる場 合に適用される。より一般には、Bose-Einstein 統計または Fermi-Dirac 統計を考える。

(7)

3.3. 分子分配関数 49

を用いる。これと、上で導いたQ ∝ VNより直ちに P = N kBT /V

を得る。これは、理想気体の状態方程式

P V = nRT (3.19) に他ならない。アヴォガドロ数をNAとして、n = N/NAはモル数、R = NAkBは気体定数である。

3.3 分子分配関数

分子運動の自由度は、分子全体の「並進」と「回転」および分子内の

「振動」に分類される。分子全体の並進自由度は3、回転自由度は直線分 子ならば2、非直線分子ならば 3 である。(前者は重心座標を決める変数 の数、後者は回転軸の数による。) 残りが分子内振動自由度であるから、 N 原子からなる分子が直線分子ならば振動自由度数は 3N − 5、非直線分 子ならば3N − 6 である。本節では、これらの分配関数を調べる。 水分子H2Oの振動自由度数は3 × 3 − 6 = 3である。これらは、2つのOH 結合の伸縮振動およびHOH角の変角振動で表される。前者はH2O分子の持つ 対称性のため、2つのOH結合が同時に伸縮する対称伸縮と、一方が伸びたら他 方が縮む反対称伸縮の2種類の「基準振動」で記述される。

3.3.1 並進

前節の理想気体に関する分配関数の式(3.17) が、そのまま分子の並進 自由度の分配関数になる。質量m は分子全体の質量である。

3.3.2 振動

分子振動の分配関数を求めるために、調和振動子で近似する。このと き、振動の角振動数をω、振動数を ν とすると、エネルギー準位は

Envib = ℏω (

n + 1 2

)

= hν (

n + 1 2

)

(n = 0, 1, 2, · · · ) (3.20) となる。(以下、簡単のため右肩の添字 vib は適宜省略する。) エネルギー 準位が等間隔であることが、調和振動子の特徴である。

(8)

補足 振動の平衡位置からの変位をxとし、(換算)質量をm、力の定数をk すると、変位による力はF = −kx、ポテンシャルエネルギーV (x)と角振動数 ωおよび振動数ν

V (x) = k 2x

2, ω = 2πν =√ k

m

である。ただし、多原子分子の場合に座標と質量を設定する方法については、も う少し考察を要する。

式(3.20) より、振動の分配関数は qvib =

n=0

e−En/kBT = e−hν/2kBT

n=0

(e−hν/kBT)n

となる。最右辺の和の部分は初項1、公比 e−hν/kBT の等比級数であるか ら、結局

qvib = e

−hν/2kBT

1 − e−hν/kBT を得る。

補足 (3.9)により内部エネルギーへの振動運動の寄与を計算する。これには

β = 1/kBTとおいて

q = e

−βhν/2

1 − e−βhν と書き直してから、式(3.9)下の脚注のように、

U = −1q∂β∂q

を計算すればよい。結果は

Uvib = 2

1 + e−βhν 1 − e−βhν

となる。kBT ≫ hνであるような高温ではβhν ≪ 1なのでe−βhν ≃ 1 − βhν 近似できて、

U ≃ β1 = kBT (kBT ≫ hν)

となる。このように、高温において内部エネルギーへの分子振動の寄与は、振 動数(振動の種類)によらず温度エネルギーに等しくなる。これを「古典極限( 温極限)における等分配則」と呼ぶ。言い換えると、分子の内部振動には様々な 種類(振動数)があるが、高温では全ての振動自由度に温度エネルギーkBTが等 しく分配される。

(9)

3.4. 平衡定数 51

逆に低温T → 0 (β → ∞)ではe−βhν → 0なのでU → hν/2となる。よって、 低温では振動励起状態n ≥ 1の分布は失なわれ、最低エネルギーのE0 = hν/2 のみが残る。(E0はゼロ点振動エネルギーと呼ばれる。)

3.3.3 回転

(ToDo: 執筆中)

3.3.4 電子

(ToDo: 執筆中)

3.4 平衡定数

分配関数の化学への応用例として、平衡定数と分配関数の関係を見て おこう。例えば分子の異性化などを表す簡単な化学平衡

A ⇌ B

を考える。平衡定数K は、濃度を [A], [B] として、K = [B]/[A] である。 適 当 に エ ネ ル ギ ー 原 点 を と り、A と B のエネルギー準位をまとめて Ei (i = 1, 2, · · · ) と書く。全分子数を N とすると、エネルギー Eiをも つ分子数niは、式(3.1) より

ni = N pi = N Q e

−Ei/kBT

これをもとに、分子A の数を nA= N

Q

i∈A

e−Ei/kBT = N

QQA (3.21) と表すことにする。i ∈ A は、Eiが分子A に属することを示す。第 2 の 等号でA の分配関数 QAを定義した。分子B についても同様とする。

分子A の最低エネルギー準位を E0Aと書いて、これを基準に測ったエ ネルギーEi− E0Aを使うことにすると、式(3.21) は

nA= N Q e

−E0A/kBT i∈A

e−(Ei−E0A)/kBT = N Q e

−E0A/kBTQ˜

A (3.22)

(10)

と書き換えられる。第2 の等号で、新たな分配関数 ˜QAを定義した。これ を「分子分配関数」と呼ぶことにする。

体積一定とすると、平衡定数は K = nB

nA

= Q˜BA

e−(E0B−EA0)/kBT = Q˜BA

e−∆E0/kBT (3.23)

最後の等号で最低分子エネルギーの差∆E0を定義した。

自由エネルギーとの関係も確認しておこう。式(3.8) のように、分子 A のヘルムホルツ自由エネルギーFAQA = e−FA/kBT とする。ここでの 分配関数QAは、式(3.21) で定義した方を選ぶことにする。すると、

K = QB QA

= e−∆F/kBT (3.24)

ただし、自由エネルギー差を∆F = FB− FAとした。式(3.23) と (3.24) を比較すると、∆F と ∆E0の差、すなわちエントロピーの効果が分子分 配関数の比Q˜B/ ˜QA に含まれていることになる。

3.5 古典統計力学

3.5.1 位相空間の分配関数

体積V 、温度 T 、粒子数 N からなる気体を考える。この系の古典的な (正準) 分配関数は、

Q = 1 N ! h3N

· · ·

e−H(p,r)/kBTdp dr (3.25)

で定義される。H(p, r) は系の古典的 Hamilton 関数である。

分母のN ! は、N 個の順列の場合の数であり、粒子が同一で微視的に区 別不可能であることを反映する。この因子を含めることでエントロピー が示量的となることを次頁で見る

h は Planck 定数で、因子 h3N によってQ は無次元となる。量子論によ り、位置と運動量の間には不確定性関係があるので、位相空間の分解能

このN ! 因子の必要の有無は、自由度の局在性に依存する。詳しくは、久保亮五「統 計力学」(共立出版)、高橋康「統計力学入門」(講談社) など。ただし、本書ではこれ以 降この問題は表には現れない。

(11)

3.5. 古典統計力学 53

は自由度あたりh よりも微細になり得ないことを反映する。この因子を 含めることの妥当性についても次頁で確認する。

物理量A(p, r) の統計平均は、期待値の積分として上式と類似の形であ り、かつ上式を規格化因子とする

⟨A⟩ = 1 Q

1 N ! h3N

· · ·

A(p, r)e−H(p,r)/kBTdp dr

で計算されるので、N ! h3N は打ち消される。

3.5.2 配位空間の分配関数

Hamilton 関数が次の形をもつとする。

H(p, r) =

N

i=1

|pi|2

2m + U (r1, · · · , rN) (3.26) m は粒子の質量、U は粒子間のポテンシャルエネルギーである。このと き、式(3.25) における運動量 p についての積分を実行すると、各自由度 について

√2πmkBT を与えるから、

Q =( 2πmkBT h2

)3N/2

Z (3.27)

ここで、

Z ≡ N !1

· · ·

e−U/kBTdr (3.28) は、配位空間での分配関数と呼ばれる。

3.5.3 理想気体の分配関数

理想気体では相互作用がないのでU = 0 である。このとき、上式の Z において各粒子に関する配位積分は体積V を与えるので、

Z = VN/N ! (3.29)

−∞e

−p2/2mkBTdp

(12)

よって、分配関数Q は

Q = qN/N !, q ≡( 2πmkBT h2

)3/2

V (3.30)

のように各粒子の分配関数q に分解される。

上の結果は、箱の中の粒子の量子エネルギー準位から求めた式(3.17) と一致している。このことから、古典分配関数(3.25) に 1/h3N の因子を 含めたのが妥当だったことが確認される。

練習問題 上の分配関数を用いて、理想気体のエントロピーS、内部エ ネルギーE、定積熱容量 CV を求めよ。

ヒント S = −(∂F/∂T )V,N, E = F + T S, CV = (∂E/∂T )V,N。また、Stirling の式ln N ! ≃ N ln N − Nを用いよ。

(: S = N kB[32ln(2πmkBT /h2) + ln(V /N) + 5/2] , E = 32N kBT, CV = 32N kB)

上のS は、確かに示量的になっている。すなわち、密度 N/V を一定と したときにS は系のサイズ (上式では N ) に比例している。計算をよく見 ると、ln(V /N ) の項の N は ln N ! ≃ N ln N − N の第 1 項から来ているこ とが分かる。よって、分配関数に1/N ! の因子を含めたことで、理想気体 のS が示量性となることが確認される。

参照

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