( 第 2 回 ) 音響工学
情報学部 情報学科 西宏之
先週のまとめ
• 音の 3 要素
• 高さ:周波数
• 大きさ:振幅
• 音色:基本波 + 倍音の重なり方
フリーの音声編集ソフト audacity( オーダ
シティ ) をインストールしておくこと
• https://ja.osdn.net/projects/audacity/
• できるだけ早く自分のパソコンにインストールし,授業に持って くること.
本日の概要~周波数分析
• 音の性質は周波数特性で決まる
• 周波数特性を用いる分析を周波数分析という
• 周波数特性を求める武器
• やや弱い武器: フィルター
• 強力な武器: フーリエ変換
重ね合わせの原理
• どんなに複雑な音の波形も単純なサイン波の重ね合わせで合成 できる。→ 重ね合わせの原理(音響学の重要な原理)
• 各周波数のサイン波の配合比率が音色を決定する。
• 上記考え方に基づき周波数特性を求める最初の手段
• → 「フィルター」
フィルター
• フィルターとは
• 特定の周波数成分だけを選択的に通過させる「ふるい」のようなもの
• 大きな粒子を通す 中くらいの粒子を通す 細かい粒子しか通さない
フィルターの分類 ( 言葉で説明すると )
• 低域通過フィルター ( ローパスフィルター )
• ある周波数より低い周波数の音のみを通過させ、それより高い周波数の音を阻 止するフィルター
• 高域通過フィルター ( ハイパスフィルター )
• ある周波数より高い周波数の音のみを通過させ、それより低い周波数の音を阻 止するフィルター
• 帯域通過フィルター ( バンドパスフィルター )
• 2つの周波数の間にある周波数の音のみを通過させ、それ以外の周波数の音を 阻止するフィルター
• 帯域阻止フィルター ( バンドエリミネートフィルター )
• 2つの周波数の間にある周波数の音のみを阻止し、それ以外の周波数の音を通 過させるフィルター
フィルターの分類 ( 図で説明すると )
低域通過フィルター ( ローパスフィルター ) 高域通過フィルター ( ハイパスフィルター )
帯域通過フィルター ( バンドパスフィルター ) 帯域阻止フィルター ( バンドエリミネートフィルター )
フィルターで音の周波数分析を行うに
は?
• どのフィルターを使うのがよいか?
• 周波数分析とは、元の音が含む各周波数ごとの成分を求めること
帯域通過フィルタ
なぜ,バンドパスフィルターか?
集計すると どうなる?
フィルターによる周波数分析の長所・短
所
• 長所
• 仕組みさえできていれば,使い方が簡単.
• 波形を入れてやれば,スペクトルが出てくる
• 短所
• 沢山のフィルターを準備する必要がある.
• フィルターを一旦構築すると後で変更することがめんどう
もうひとつの方法
• フーリエ変換
• 時間軸に沿って表現された波形情報を直接周波数領域に移せる方法.
フーリエ変換によって求めた周波数特性
フーリエ変換の数学的表現
• 長所
• あらゆる精度を設定して周波数特性を直接計算できる.
• 短所
• 計算量が多い
• → 巧みに計算量を削減できる,高速フーリエ変換が用いられる.
楽器音の周波数分析
デシベルについて
• 音の大きさの表現方法
• 振幅を直接縦軸上で表す
• 振幅をデシベルに変換して縦軸上で表す
• 振幅だと,人間の耳には確かに聞こえているのに数値では小さ すぎて見えないことが多い.
• なぜか?
• 人間の音量に対する感覚は,音量の対数に比例するようにでき ている.
スペクトログラム
• フーリエ変換による周波数特性は,その一瞬の特性である.
• しかし,音は時々刻々と変化する
• 周波数特性の時間的変化も一緒に表現したものをスペクトログ ラムという
周波数分析の隠された短所
• 不確定性原理
• 周波数分析の精度は観測窓の大きさによって決まる
• Δ t は時間分解能
• Δ f は周波数分解能
• どちらかを高精度にすると他方は精度が下がる.
• Δ tと Δ fのどちらに注目するかによってスペクトルの性質が変わる
• Δ tを小さくして時間分解能が上げたものを→広帯域スペクトログラム
• Δ fを小さくして周波数分解能をあげたものを→狭帯域スペクトログラム
オーダシティでスペクトラムを見てみよう
• 解析メニュー → スペクトル表示
• これは一瞬のスペクトル
• Shift – m でスペクトログラム表示
• スペクトルとスペクトログラムの違いを説明しなさい