音声学概論 第22回(12/14)
宇都木 昭 E-mail: [email protected] URL: http://sites.google.com/site/utsakr/Home/
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復習
以下の用語を説明しなさい。 周期波
非周期波
音をスペクトル分析するとき,横軸と縦軸には ふつう何をとるか?
今日の授業内容
音響音声学の基礎(つづき) 母音の音響分析
韻律(prosody)/超分節的特徴
サウンド・スペクトログラム
サウンド・スペクトログラム(sound spectrogram)
:音を周波数分析した(純音に分解した)結果の 周波数を縦軸,振幅を濃淡で示し,時間を横軸 にとった図
サウンド・スペクトログラムによる
母音の分析
フォルマント( )
母音空間とフォルマント
縦軸に第1フォルマント,横軸に第2フォルマ ント(または,第2フォルマント - 第1フォルマ ント)をとる。
韻律
分節的特徴と超分節的特徴
(4月20日のスライドより)
分節的特徴:
segmental features
音色に関係した特徴
※分節音的特徴によって切り分けられた最小の単位を「単音単音単音単音」という。
※単音はさらに「子音」と「母音」とに分けられる。
超分節的特徴(韻律的特徴):
suprasegmental/prosodic features
音色以外(高さ,強さ,長さ)に関係した特徴
超分節的特徴には,アクセント,イントネーションなどが含められる。
韻律に関わる物理的尺度と心理
的尺度
物理的尺度 物理的尺度 物理的尺度
物理的尺度 心理的尺度心理的尺度心理的尺度心理的尺度
基本周波数(fundamental frequency; F0):後述
ピッチ(音の高さ; pitch)
物理的強度(intensity):音 圧をもとに算出される。
音の大きさ(loudness) 持続時間(duration) 音の長さ(length)
物理的に 倍であっても,心理的に 倍になるわけではない。 物理的に同じ値であっても,異なる条件下では心理的な聞こえ方は異な る。(たとえば,基本周波数が異なる条件においては,物理的強度が等しく ても(心理的な)音の大きさは異なる。
基本周波数
周期波をなす音声(母音など)はふつう,ある周 波数の成分と,その整数倍の周波数を持つ成分 に分解できる。
周波数
振幅
このとき,周波数の最も低い成 分(=他の成分の周波数の最 大公約数)の周波数を基本周 波数(fundamental frequency; F0)という。
他の条件が同じであれば,基 本周波数が高いほど音は高く 聞こえる。
韻律が担う機能
韻律が担う主な機能
語の弁別 例)「雨」vs.「飴」 境界表示 例)「きれいな姉の家」 文の意味 例)平叙文 vs. 疑問文 パラ言語的情報の伝達
それぞれの機能がどのような特徴を伴って実現されるか は,言語によって異なる。
※語レベルの韻律現象は「ピッチアクセント」「強勢」「声調」 など様々である。これらを総称して「アクセント」(accent)と 呼ぶことがあるが,この用語は別の意味で用いられること もあるので,要注意。
※文レベルの韻律現象は「イントネーション」(intonation)と 呼ばれる。
諸言語における韻律の仕組み
日本語東京方言:典型的な「ピッチアクセント」
(pitch accent)を持つ言語
英語:典型的な「強勢」(stress)を持つ言語 北京語:典型的な「声調」(tone)を持つ言語
世界の諸言語・諸方言の中には,これらの中 間的な特徴を持つものもあれば,複数の特徴 を併せ持つものもある。