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BiL12要旨 Bilingualism_as_a_First_Language

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2009/ 5 / 15  第一言語としてのバイリンガリズム研究会第二回会研究会発表資料  「在日ドイツ人学校生徒のコードスイッチングの実態」 今村 圭介(首都大学東京)

1.はじめに

日本には数多くの外国人コミュニティーが存在するにも関わらず、そうした現状の認識は高 まっていない。彼らの言語使用状況を記述することは、多文化化が進む日本で必要であると思 われる。今回その一例として取り上げるのは、神奈川県にある東京横浜独逸学園という、比較 的長い歴史を持つドイツ人学校の生徒の言語使用である。本発表では主に、二人の生徒へのイ ンタビューから得られた言語使用状況の記述と、二人の会話データのコードスイッチングの分 析を紹介する。

1.1.学校の紹介

 東京横浜独逸学園は 1904 年に開校した100年以上の歴史を持つドイツ人学校である。教育 は幼稚園から高校まで行われ、現在約500名の生徒が在籍する。基本的な教育システムは、ド イツのものに従い、カリキュラムもドイツの一つの州のものに従っていて、授業は全てドイツ 語で行われる。日本で言う小学校 2 年生から 4 年生まで、日本語を母語とする生徒に対しての ドイツ語教育、ドイツ語を母語とする生徒に対しての日本語教育が行われる。その後の教育で は、第二外国語としての日本語(第一は英語)、母国語としての日本語の授業を取ることがで きる。

1.2.言語の紹介

 表 1 .ドイツ語に関する基本情報

言語系統 英語やオランダ語と同じ西ゲルマン語族

音韻的特徴 閉音節言語の特徴が強い。母音は 8 つであり、子音の数も日本語に比べて多い。 語彙的特徴 名詞に男性名詞、中性名詞、女性名詞があり、それぞれに異なった冠詞、形容

詞の格変化がある。日本語のように二つの名詞をつなげて一つの名詞にする事 が出来る。例)Wirtschaftskrise=経済危機 ( Wirtschaft 経済 +Krise 危 機)

統語的特徴 基本語順は複雑な構造を持つ。基本的には SOV 言語であるが、主節では定動 詞第二位の法則が働く。

例)Ich will alles tun    ( 私は何でもします ) I will everything do

また動詞の中には分離動詞と呼ばれるものが存在し、動詞の一部が定動詞の第 2位に来て、文の最後に一部が残る構造がある。

例) Ich reise nach Tokyo ab. (私は東京に旅立ちます)  Abreisen( 旅立つ )→reisen ab  

主語はほぼ必須だが、英語ほど厳しくなく、省略されることもある。

主語は文頭に来る必要がなく、文頭の語は日本語の「は」でマークされるうよ うな主題が来る。

例) Das habe ich schon gemacht. (それは私がもうやりました。)   That have I already done

2.調査概要 2.1.披見者

今回の調査は発表者と交友のある東京独逸横浜学園に通う、二人のドイツ人兄弟、JとLに 対して行った。二人の両親は共に宣教師として日本に来ているドイツ人で、日本語が堪能であ

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る。LとJの言語能力は日本語、ドイツ語共に高く、会話や読み書きに不自由していない。学 校関連ではもちろんドイツ語を使い読み書き、会話をしているが、家でテレビやインターネッ トを見るときなどはほとんど日本語で見るという。また両者共に漢字検定 2 級を持つ。二人の 居住歴と学習歴と以下の通りである。

表2.被験者の居住歴及び学歴

J L

年齢 居住地及び学校 年齢 居住地及び学校

0-2 愛知県 0 愛知県

2-3 ドイツ 0-1 ドイツ

3-8 居住地:愛知県 学校:日本の幼稚園

  小学 1 年生は日本の公立小学 校

  小学校 2 年生は生徒が三人の ドイツ人学校

1-6 居住地:愛知県 学校:日本の幼稚園

8-9 居住地:ドイツ

学校:ドイツの公立学校

6-7 居住地:ドイツ

学校:ドイツの公立学校 10-14 居住地:愛知県

学校: 12 歳ごろまで生徒が L と 二人だけのドイツ人学校

その後ドイツ語の通信教育

8-12 居住地:愛知県

学校: 10 歳ごろまで生徒が J と 二人だけのドイツ人学校  その後ドイツ語の通信教育 14 居住地:ドイツ( 4 ヶ月)

学校:ドイツの公立学校( 2 ヶ月 のみ)

12 居住地:ドイツ( 4 ヶ月)

学校:ドイツの公立学校( 2 ヶ月 のみ)

14-16 居住地:愛知県

学校:日本の私立中学校

+ドイツ語の通信教育

12-15 居住地:愛知県

学校:日本の私立中学校   +ドイツ語の通信教育 16 居住地:ドイツ( 4 ヶ月)

学校:ドイツの公立学校( 2 ヶ月 のみ)

15 居住地:ドイツ( 4 ヶ月)

学校:ドイツの公立学校( 2 ヶ月 のみ)

17-19 居住地:神奈川県 学校:東京横浜独逸学園

16-17 居住地:神奈川県 学校:東京横浜独逸学園

2.2.調査日時

2009年の6月から現在に至るまで、言語使用に関する聞き取り調査、談話収録を行ってい る。

2.3.調査方法

今回は前述の通り、二種類の調査を行った。言語使用に関する聞き取り調査は、録音なしに 日常会話の中で何度か聞き出した上、一度録音調査を依頼し、調査票を用いて言語使用に関す るインタビューを行った。また談話収録調査は、日本語、ドイツ語、日独ミックスの 3 つのコ ードを使用するものに関して録音する事が出来た。 L と J は同じ寮に住んでいるため、 L にIC レコーダーを渡し、会話があるときに録音ボタンを押してもらうように依頼した。現在 2 者間 の談話は 1 時間程度、録音している。ただ日常生活の中での会話であるため、途中で会話が途

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切れているところもある。その他に実家に帰った際の親との食事中の会話を収録してもらう事 が出来た。また、日本語の談話に関しても発表者と二人、共通の友人での 4 者間会話を録音し ている。

2.4.文字化

文字化は、聞き取りに間違えがないように、被験者の一人の L に依頼した。今回は形式面に 注目しているため、発話文の認定、発話の重なりなどを示す細かな文字化は行っていない。

3.言語使用意識

 まずはインタビュー調査の結果から得られた二人の言語使用意識について記述・分析する。 表3.インフォーマントの異なる相手に対する言語使用意識

対\インフォーマント J L

日本人 日 日

日本人(ドイツ語能力あり) 日 日

学校の友達 日 /Mix/

日 /Mix/ 独

L/J Mix* Mix*

ドイツ人(日本語能力あり) Mix Mix

親(日本語能力あり) 独 独

神 独? 独

ドイツ人(日本語能力なし) 独 独

*状況により異なる

本人たちの言語能力は、ドイツ語、日本語ともに高く、どちらで話すのにも苦労は無く、相 手によって使い分けている。しかし、本人たちに言語の嗜好はあり、日本語の方が好きである ということも言っていた。日本人に対しては相手のドイツ語能力に関わらず日本語を話すとい っているが、日本語能力を持つドイツ人に対しては日本語とドイツ語を混ぜて話すと言うのが それを表している。したがって、日本語の使用域の方が、ドイツ語の使用域より大きい。しか し、親に対しては、ドイツ語のみを話していると述べているが、その中でも単語の借用や応答 の「うん」などは使用している。

また本人たちは、二つの言語を使い分けている意識は高くなく、日本語とドイツ語のどちら を話しているか分からない時も多いということを言っていた。それでも日本語を話す方が好き であり、学校でも授業中以外は日本語を多く話すと言っていた。 L の談話では、ドイツから来 たばかりで、日本語が全く話せない学校の、クラスメートに対して無意識的に日本語を話して しまったという話もある。

Lと J が二人で話すときは、特にどちらの方が話し易いといったこともなく、周りにいる人 によって言葉を変えている事が観察された。そうした切り替え行動を Bell(1984) のオーディ エンスデザインの考え方から記述をしてみる。

表4. Lと J のオーディエンスデザイン オーディエンスの種類 言語選択 Auditor 親 ドイツ語 Auditor 日本人 日本語

Over hearer 親 Mix( ドイツ語の方が多い ) Over hearer 日本人 Mix/ドイツ語

Over hearer ドイツ人 Mix/日本語

二人は、傍聴人( Auditor )の言語能力に関わらず、親がいるときはドイツ語になり、日本

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人がいるときは日本語を話すようにしている。二人の間の会話は、日本語とドイツ語、もしく はミックスのどれである必要もなく、傍聴人に合わせている。親の前では日本語を話すことに 抵抗を覚え、同様に日本人の前でドイツ語を使用することも抵抗を感じるという。実際にイン タビューの中でLとJが会話をする事があったが、ドイツ語を使用することは一度も無かった。

基本的にOver hearer(偶然聞く人)は気にせずに話をしているが特殊な場合のみ Over hearer が知らない言語を話す。日本で電車の中で日本語を話していると、周りから声をかけ られたりすることがあるため、ドイツ語で話すこともよくあると言う。また、周りに話を聞か れたくないときは、言語を切り替えるときもあると言う。

 つまり、 L と J の言語使用は以下のような点にまとめられる。

①基本的には相手の言語能力に合わせた言語を選択する。

②自分に言語選択の権利があるときは日本語を選択する。

③互いに話すときに言語を切り替えるのに大きな抵抗はなく、周りの状況で言葉を切り替える。

4.コードスイッチングの実態

 次に、録音した談話使用の中で、 L と J が会話しているものを取り上げ、そこに見られるコ ードスイッチングを分析する。

4.1.文間切り替え

4.1.1.純粋な文間切り替え

 前述のように、LとJの談話はドイツ語のみで行われること、日本語のみで行われることが あり、本人たちも二者間のみの会話では「先に思い浮かんだほうを話す」というため、不規則 な混ぜ方がされる可能性もある。しかし、各言語にそれぞれの役割が観察された。日本語は、 独り言に近い発話や、発話が完全に相手へ向いていないときに起こる事が多く、ドイツ語は相 手へ発話が向いている場合に多く話される。

①Lこの体制超うざい。でも聞いたことねーし。

J   Guck mal runter. (下見て) 違う . Das ist alles (それがぜんぶ)…もっと下、も っと下、もっと下

Lこれ? J うん

L意味わかんね。ドイツっぽいのか。

Jかも知れない。 Nimmt der gerade wieder auf? (これまた録ってるの?) Lうん。

J まじかよ。

ここで見られるように、ドイツ語は相手に完全に向けた発話で現れている。また、感動詞な どは日本語に切り替わる事が多く、単語が切り替わると以降の文もその言語に切り替わる現象 も観察された。

② zur Theke und dann so, 立った瞬間、うぉー(売店に行って、それから、立った...)

「うおー」などの感動詞が入るときはドイツ語から日本語に切り替わる

Es war noch nichts da, aber ich wusste あーこれ続けたらつるなっていうそういう状態 だった。(まだそこまで行ってなかったけど、知ってた。あーこれ...)

「あー」や「うおー」という感動詞が入っているため、ここでも切り替わっている。文間切り 替え行動は次のような規則にある程度従っていると言える。

 A言語選択は、話題や状況に左右されることが多い。

Bその中でも、日本語は相手への発話意識が低い時に、ドイツ語は高いときに使用される傾 向がある。

 C自分の単語の切り替えが後の文の切り替えに影響してくることもある。

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4.1.2.複文での文間切り替え。

 複文で、従属節と主節の言語を切り替える行動が二者の会話に多く現れた。その切り替えに も幾つかの規則が見られた。

表5.複文での文間切り替えの産出の有無と例

言語\複文の順 主節+従属節 従属節+主節

日本語+日本語 × ⑦うん、だから新しいの買っ

たら動くかも

ドイツ語+日本語 × ×

日本語+ドイツ語 ④ど れ く ら い 聞 こ え る ん だ ろ 、 wenn man das hier einfach hinlegt

⑤いやそこまでいかないか、wenn der halt zufällig so Stellen wählt, ne

⑧だから、ミスれば、 kann ich alles falsch haben,

ドイツ語+ドイツ語 ⑥Ich find das blöd, wenn der Rucksack so voll ist

⑨Wenn wir in 保障期間内 gewesen, hätten wir das kostenlos ein Neues gekriegt

どれくらい聞こえるんだろ、 wenn man das hier einfach hinlegt

(どれくらい聞こえるんだろう、もしこれを単純にここに置いてみたら)

⑤ いやそこまでいかないか 、 wenn der halt zufällig so Stellen wählt, ne  (いやそこまでいかないか、もし偶然場所を間違えちゃってもね)

これらの文は、日本語から始まっているが、構造的にはドイツ語に近い。日本語では意訳の例 のように、倒置も考えられないこともないが、その様な発話は普通言わないであろう。つまり 日本語が発話の初めにできいても、構造的にはドイツ語の発話構造で話している。

だから、ミスれば、 kann ich alles falsch haben,  (だからミスれば、、全部間違いになる可能性がある)

従属節は日本語、主節はドイツ語だが、主節の語順は従属節がある場合の語順になっている。

(従属節が主節の前にある場合、節が文の第一位を占めると考えられるため、定動詞第二位の 規則より、主節は動詞で始まる。)

 ドイツ語から始まる複文で日本語に切り替わる文は全くなかった。その代わりに以下のよう な構造を持つ文が現れた。

aber da liegt so viel rum . だからできねぇ 。(でも物がありすぎ。だからできねぇ)

Ich hatte mal welche でも捨てた。(幾つか持ってた。でも捨てた。)

一度文を終わらせ、接続詞をつけて日本語に切り替えている。こういう文がドイツ語の接続 詞を使って次のような文になる事はない。

’ aber, weil da so viel rum liegt, できねぇ。(でもものがありすぎだからできねぇ)

’ obwohl ich mal welche hatte, 捨てた。(幾つか持ってたけど捨てた。)

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4.2.文内切り替え

二人の会話で文内切り替えとして見られるものは、多くなかった。文内切り替えは主に借用 がからの切り替え、他に先ほども見たような接続詞など談話マーカーの切り替え、また強調す るための切り替えが見られた。

 ・借用による切り替え

⑫ でも das ist wohl, bevor es スピード水着 gab, war der Unterschied zwischen 50メーターバタフライ und 50メートルクロール nur 0.1 秒。 (スピード水着があ る前、 50 メートルバタフライと 50 メートルクロールの差は 0.1 秒だけだった)

「50メートルバタフライ」などはドイツ語で授業を受けているはずだから言えるはずだが、 日本語の方が単に言い易いのだと思われる。「0.1秒」のように数字は日本語で慣れている ようだ。

⑬ でも、 wo k ö nnen wir denn die スモークマシン benutzen?

(でも、どこでスモークマシン使えるの?)

日本語で聞いた単語はそのまま使うのが普通であった。しかしその中でもドイツ語の定冠詞 が付く。マシンはドイツ語で女性名詞で die Machine のため、ここでも女性名詞としてスモ ークマシンが扱われている。

⑭ まあ das war Vorklausurthema だけど (まあそれはプレ試験の範囲だけど) Vorklasurthemaの借用から、文章の埋め込みが起きているポートマント文。ドイツ語では こういう場合は、過去形を使わなければならない。日本語では「プレ試験の範囲だったけど」 とは言わないだろう。そのためポートマント文でも日独語の時制がずれている。このCSでは、 日本語の枠組みの中にドイツ語の文が組み込まれているが、日本語とドイツ語の文法体系がお 互いに影響することなく絡み合っている。

Wenn wir in 保障期間内 gewesen ,  (もし保障期間内だったら)

これもポートマント文。「保障期間内」という語は「in保障期間」といは言われない。日本 語の「保障期間内だったら、」という文を保っているのであろう。それと同時にこれはドイツ 語の文の為、「 Wir (俺たち)」が保障期間内にいたらという表現になっている。これも日本 語の「保障期間内」という概念がドイツ語に影響していないことを示す。

In der Aula だぜ  (講堂の中だぜ)

Aula (講堂)は日本語の講堂のイメージと別の物であるため、 Aula を使用したとJは述 べている。しかし、「 Aula の中でだぜ」とは言わない。日英のコードスイッチングでは、

「hall の中でだぜ」、のような名詞の借用の仕方がよく観察されるが(ロング 2010 の中な ど)、ドイツ語では定冠詞(ここでは der )との結びつきが強いため、そういった借用が回避 される。また定冠詞は前置詞の種類によって変わってくるため、inも共起する形でCSが起こ る。

・強調による切り替え

Das ist so ありえない。 (これ本当にありえない。)

「ありえない」という言葉は、ドイツ語でも umglaublich などと言える。

でもどんだけ Zufall なんだよみたいな。(でもどんだけ偶然なんだよみたいな。)

「 zufall 」は日本語でも「偶然」と言えるはず。ここでは相手の注意を引く、強調の意味合 いを持っている。

Solche くだらない会話。(こんなくだらない会話。)

Solcheは日本語でも単に「こんな」といえる。しかし、ここでは会話での応答である。

「こんなの録ってもしょうがないか」「は、何が?」「こんなくだらない会話」という流れで は、「こんなくだらない会話」という返答は若干違和感がある。そのための「 solche 」の使

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用だと思われる。またここでも、「 solche 」という指示形容詞は修飾する名詞の性、また後 続する形容詞のタイプによって異なる格変化を起こすが、その格変化は使われた日本語をドイ ツ語に訳したものとも一致する。例えば、ここで「くだらない」は leer( n中身のない ) 「会 話」 geschätz( おしゃべり ) が適切な言葉だと思われるが、通常 leer は弱変化を起こし、

geschätzは複数形になり形容詞には複数形の変化が適用される。またここでは録るという語 の目的語として、「 solche くだらない会話」が使われているため、4格変化を起こる。その 変化は、「solche leere geschätzes」となる。

  ・その他の文内切り替え

  J ていうか . Ich bin da vorne auch am aufnehmen ne . ( L あっ本当。 ) Mit カメラ 。        I am there front too at recording [tag guestion] With

(おれもそこの前で録音してたよ。カメラと )

 「 mit カメラ」は「カメラと」とは言わない。後置詞句より前置詞句の方が発話しやすいこ とが理由である。「mit Kamera」と言わない理由は分からない。

21 てか久保寺さん meinte so めちゃくちゃ増えてる 。(てか久保寺さんが、めちゃくち ゃ増えてるって言ってた。)

 ここでは動詞の語順で、動詞が先に言いたい理由があるのかもしれないと本人は述べていた。 22   das ist ちょっと langsamer als クロール

ここでの「ちょっと」の挿入は、ドイツ語で「 ein bisschen 」という長い名詞句を使うこ とより、楽なのが理由であると本人は述べていた。

23   Das gleiche, noch mal. なんかバグかなんかが入ってたらしい。 Oder irgendwie so was, うん、だから新しいの買ったら動くかも。 Oder 動くだろう 。(同じやつをもう一 回。なんかバグが入っていたらしい。それかなんかそんなようなもの。うん、だから新しいの 買ったら動くかも。いや動くだろう。)

日本語にここでの oder に相当するのは、「もしくは」などが考えられるが、カジュアルな スタイルで oder に相当する語はないと思われる。そのための使用だと思われる。

5.今後の課題

まだ研究を始めたばかりで、どのような方向性を持ってこの研究を続けるかはわからないが、 日本のその他移民コミュニティーとの比較による言語使用の差を見たり、日英コードスイッチ ングとの構造的な比較を考えている。また愛知県にいるその他宣教師の子供は日本語の動詞を ドイツ語の活用をさせるなど、さらに激しいコードスイッチングが起こると言うため、調査を すると面白いかも知れない。

付属資料1

L ノイズカットつけて… J なんで俺の部屋にいるの? L だって、 drüben ist niemand.

Over there is no one (あっちに誰もいない )

Ich will ja nur gucken, wie gut die Qualität ist. Ich glaube ich lösch diese Sachen.

I want yes just see how good the quality is I think I delete these stuf (ただクオリティーがどれくらいいいか確かめたいだけ。これは消すと思うよ。 ) だってこんなの載っててもしょうがないもん。

J ふん ? 、何が?

L Solcheくだらない会話。

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such (こんなくだらない会話 )

J ああ。え was willst du stattdessen machen?

What want to you instead do ( じゃあ何がしたいの? )

L ちゃう。 Ich, Ich bin am gucken, umm, ich habe jetzt so’n ノイズカ ット angemacht,

I I am at seeing   I have(PP) now so a done

ob das Unterschied macht,で、そのままきって、またつける。速度調節、調整。なん だろ。

if that diference make

(僕はちょっと見てて、ええと、今、違いが出るかノイズカットをつけてて…)

J Das ist so あ り え な い 。 Wie viele kleine Papiere ich einfach so vollgeschrieben hab

 that is so how many small papers I simply so written have(PP)  (これほんとにありえない。こんなにたくさん短いレポート書いてたんなんて。)

L うん。分かるそれ。ああそういえば ich muss in Bio noch ’n Heft kaufen.         I must in biography still a notebook buy.

(そういえば生物のノート買わなきゃ ) J Japanisch Vorbereitung…

Japanese preparation    ( 日本語の準備が )

L ちょっと意識するとやばいな Wie, wie stark Wir zwischen Deutsch und Japanisch wechseln.        How how intensely we between German and Japanese   switch.         ( どれだけ激しくドイツ語と日本語を切り替えている のだろう? )

J こんなに糞なの書いて十二点。え? ich hatte 1950 字

I had       ( 1950 字も書いてあった) L Ich glaube, der wird sich voll lachen.   I believe that will itself fully laugh(あ とですごく笑えると思うよ)

J 二千字いったから

L der wird voll lachen.. das istや ば い wie stark Japanisch und Englisch äh Deutch wechseln.

This will fully laugh it is how intensely Japanese and English German Switch ( これは笑える。こんなに日本語と英語、あ、ドイツを切り替えているなんてやば い )

J あんま気づいていない

L ungefähr jeder Satz ist abwechselnd Almost each sentence is switched J へっへっへ 恐ろしい。

【参考文献】

ロング・ダニエル(近日刊行)『小笠原の英語、日本語、混合言語 ―欧米系島民が使い分け る三つの言語体系―』

Bell,A(1984)Language style as audience design. Language in Society 13:145-204. Myers-Scotton, Carol. 2002. Contact Linguistics: Bilingual Encounters and

Grammatical Outcomes. Oxford: Oxford University Press.

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Nishimura, Miwa. 1997. Japanese and English Codeswitching, Syntax and Pragmatics. New York: Peter Lang.

参照

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