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先天性心疾患を知っているか

分担研究「小慢児童の就職支援、就労支援に関する情報収集・分析」

小児慢性特定疾病児童等自立支援事業の発展に資する研究(H30 -難治等(難)- 一般-017)

 雇用可能性(複数回答)に関しては、大企業では「非正規社員(障害者枠)の可能性あり」368 名(30.3%)、「短時間労働者(障害者枠)の可能性あり」350名(28.8%)、「正規社員(障害者枠)

の可能性あり」334名(27.5%)の順で多く、障害者枠での雇用が上位を占めました。一方、中小 企業では「短時間労働者(障害者枠)の可能性あり」125名(41.5%)、「短時間労働者(一般枠)

の可能性あり」92名(30.6%)、「非正規社員(障害者枠)の可能性あり」78名(25.9%)の順で 多く、一般雇用枠と障害者枠での雇用が混在していました。

 雇用にあたって知りたいことに関して、全対象者のうち3分の1以上が「該当する」と回答し た項目は多い順に、「どのような配慮が必要か」「労働意欲があるか」「パソコンや語学などのスキ ルがあるか」「能力的に貢献できるか」「突然の欠勤や長期休業の可能性があるか」「一般的マナー を身につけているか」「本人が体調悪化前に相談できるか」でした。

 企業規模別の比較では大企業で「突然の欠勤や長期休業の可能性があるか」との回答が多く、中 小企業では「労働意欲があるか」「パソコンや語学などのスキルがあるか」「能力的に貢献できる か」「本人が体調悪化前に相談できるか」「自分にできることを率先してやってくれるか」との回答 が多い傾向でした。就職に向けた支援としては、これらに関する情報の整理や、スキル獲得が重要 と思われます。

仮想事例の雇用可能性

(n=1516)全体 46人以上

(n=1215) 45人以下 (n=301)

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正規社員(一般枠)の可能性あり 297 19.6 256 21.1 41 13.6 0.004 非正規社員(一般枠)の可能性あり 237 15.6 193 15.9 44 14.6 0.588 短時間労働者(一般枠)の可能性あり 336 22.2 244 20.1 92 30.6 0.000 正規社員(障害者枠)の可能性あり 402 26.5 334 27.5 68 22.6 0.085 非正規社員(障害者枠)の可能性あり 446 29.4 368 30.3 78 25.9 0.136 短時間労働者(障害者枠)の可能性あり 475 31.3 350 28.8 125 41.5 0.000 在宅ワーク雇用の可能性あり 114 7.5 69 5.7 45 15.0 0.000 雇用は難しい 411 27.1 329 27.1 82 27.2 0.954

分担研究「小慢児童の就職支援、就労支援に関する情報収集・分析」

 雇用にあたって心配なことについて、全対象者のうち3分の1以上が「該当する」と回答した 項目は多い順に、「適当な仕事があるか」「勤務時間を配慮できるか」「バリアフリー対応できるか」

「公平に給与・昇給昇格などを検討できるか」でした。

 企業規模別の比較では、大企業では「勤務場所を配慮できるか」「部署異動を配慮できるか」「雇 用にトップの理解が得られるか」との回答が多く、中小企業では「バリアフリー対応できるか」

「公平に給与・昇給昇格などを検討できるか」「従業員が障害特性を理解できるか」「雇用継続困難 時に受け皿があるか」「長期休業した場合対応できるか」との回答が多い傾向でした。

 「適当な仕事があるか」に関しては、小児期発症疾患を有する方ご自身が「何ができて、何がで きないか」を整理して伝えることが重要と思われます。また、特に中小企業の方が気にされていた 他の職員との公平性についても、「周囲の人が納得できるような病気の説明」が重要と考えられま す。

雇用にあたって知りたいこと

(n=1516)全体 46人以上

(n=1215) 45人以下 (n=301)

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どのような配慮が必要か 1110 73.2 891 73.3 219 72.8 0.840 労働意欲があるか 828 54.6 640 52.7 188 62.5 0.002 パソコンや語学などのスキルがあるか 625 41.2 478 39.3 147 48.8 0.003 能力的に貢献できるか 564 37.2 434 35.7 130 43.2 0.016 突然の⽋勤や⻑期休業の可能性があるか 560 36.9 475 39.1 85 28.2 0.001 一般的マナーを身につけているか 539 35.6 425 35.0 114 37.9 0.348 本人が体調悪化前に相談できるか 533 35.2 412 33.9 121 40.2 0.041 本人が障害特性や必要な配慮を説明できるか 382 25.2 314 25.8 68 22.6 0.245 自分にできることを率先してやってくれるか 366 24.1 268 22.1 98 32.6 0.000 主治医をはじめ外部機関の支援をえられるか 344 22.7 274 22.6 70 23.3 0.794

知りたいこと_その他 10 0.7 8 0.7 2 0.7 1.000

分担研究「小慢児童の就職支援、就労支援に関する情報収集・分析」

小児慢性特定疾病児童等自立支援事業の発展に資する研究(H30 -難治等(難)- 一般-017)

 小児慢性特定疾病児童等自立支援員がいれば役立つと思うかという設問では、「とても思う」「ま あ思う」と回答した者が大企業775名(63.8%)、中小企業230(76.4%)であり、中小企業で ニーズが高い傾向にありました。これは、障害者雇用の担当部門・担当者などが不在であることが 一因と考えられます。

雇用にあたって心配なこと

(n=1516)全体 46人以上

(n=1215) 45人以下 (n=301)

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適当な仕事があるか 1059 68.6 825 67.9 215 71.4 0.267 勤務時間を配慮できるか 631 42.5 529 43.5 115 38.2 0.094 勤務場所を配慮できるか 504 38.4 501 41.2 81 26.9 0.000 バリアフリー対応できるか 328 36.4 422 34.7 130 43.2 0.006 公平に給与・昇給昇格などを検討できるか 518 34.9 387 31.9 142 47.2 0.000 従業員が障害特性を理解できるか 493 32.5 371 30.5 122 40.5 0.001 雇用継続困難時に受け皿があるか 407 27.1 323 26.6 111 36.9 0.000

⻑期休業した場合対応できるか 428 28.6 310 25.5 101 33.6 0.005

部署異動を配慮できるか 152 12.5 178 14.7 11 3.7 0.000

雇用にトップの理解が得られるか 165 9.6 136 11.2 10 3.3 0.000

転勤を配慮できるか 71 5.3 77 6.3 3 1.0 0.000

その他 22 1 11 0.9 4 1.3 0.515

自立支援員がいたら役立つか

(n=1516) 全体 46人以上

(n=1215) 45人以下 (n=301)

n % n % n % p

とても思う 337 22.2 207 17.0 130 43.2 >0.001 まあ思う 668 44.1 568 46.7 100 33.2

どちらとも言えない 389 25.7 336 27.7 53 17.6

あまり思わない 73 4.8 62 5.1 11 3.7

思わない 49 3.2 42 3.5 7 2.3

分担研究「小慢児童の就職支援、就労支援に関する情報収集・分析」

結果:仮想事例 2(小児がん患者)の雇用

 仮想事例2が有する小児がんに対する認知度は、企業規模によらず「名前だけ知っている」と 回答した者が7割台でした。雇用可能性(複数回答)に関しては、企業規模によらず「短時間労 働者(一般枠)の可能性あり」が最多で、大企業で「雇用は難しい」との回答が多い傾向でした

(大企業41.7%、中小企業34.2%)。

 雇用にあたって知りたいことでは、企業規模によらず「どのような配慮が必要か」が最多でし た。企業規模別の比較では、中小企業で「労働意欲があるか」「パソコンや語学などのスキルがあ るか」「能力的に貢献できるか」「自分にできることを率先してやってくれるか」との回答が多い傾 向でした。

 雇用にあたって心配なことでは、企業規模によらず「適当な仕事があるか」が最多でした。企業 規模別の比較では、大企業では「勤務時間を配慮できるか」「勤務場所を配慮できるか」「部署異動 を配慮できるか」「雇用にトップの理解が得られるか」「転勤を配慮できるか」との回答が多く、中 小企業では「バリアフリー対応できるか」「公平に給与・昇給昇格などを検討できるか」「従業員が 障害特性を理解できるか」「雇用継続困難時に受け皿があるか」「長期休業した場合対応できるか」

との回答が多い傾向でした。

 小児慢性特定疾病児童等自立支援員がいれば役立つと思うかという設問では、「とても思う」「ま あ思う」と回答した者が大企業664名(54.7%)、中小企業230(73.6%)であり、中小企業で ニーズが有意に高かった。

 全体的な回答傾向は事例1・2で類似していました。

全体 (n=1516) 46人以上

(n=1215) 45人以下 (n=301)

n % n % n % p

とても思う 337 22.2 207 17.0 130 43.2 0.000

まあ思う 668 44.1 568 46.7 100 33.2

どちらとも言えない 389 25.7 336 27.7 53 17.6

あまり思わない 73 4.8 62 5.1 11 3.7

思わない 49 3.2 42 3.5 7 2.3

自立支援員がいたら役立つか

事例2(小児がん患者)についても

結果は同様

分担研究「小慢児童の就職支援、就労支援に関する情報収集・分析」

小児慢性特定疾病児童等自立支援事業の発展に資する研究(H30 -難治等(難)- 一般-017)

結果:障害者雇用のメリット

 2019年度調査に限り、小慢患者を雇用するメリットを対象者に尋ねたところ、全対象者のうち 3分の1以上が「該当する」と回答した項目は多い順に、「多様性に対する社員の理解促進」「働き 手の確保」「職場環境改善」「企業イメージの向上」でした。

 企業規模別の比較では、大企業で「多様性に対する社員の理解促進」「職場環境改善」「企業イ メージの向上」「法定雇用率の遵守」との回答が多く、中小企業では「助成金(特定求職者雇用開 発助成金など)」「特になし」との回答が多い傾向でした。

結 論

 本調査から、以下の4点が示唆されました:

1.多くの企業が小児期発症疾患を有する方の雇用経験を持たないが、4割が雇用に興味を持って いる。

2.雇用にあたり企業が知りたいことは、「どのような配慮が必要か」「労働意欲があるか」「パソ コンや語学などのスキルがあるか」「能力的に貢献できるか」「突然の欠勤や長期休業の可能性 があるか」「一般的マナーを身につけているか」「本人が体調悪化前に相談できるか」などであ る。

3.雇用にあたり企業が心配なことは「適当な仕事があるか」「勤務時間を配慮できるか」「バリア フリー対応できるか」「公平に給与・昇給昇格などを検討できるか」などである。

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