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X p,q の構成

ドキュメント内 ラマヌジャングラフの構成について (ページ 34-37)

p, qを異なる奇素数とする.定義2.4.12の前でノルムpp 1個の整四元数の集合 Sp tα1, α1, , αs, αs, β1, , βtu

(αiap0iq¡0,βjbp0jq0,2s tp 1をみたす)を定義した.

qで考える:

τq :HpZq ÑHpFqq.

命題2.3.3よりある整数x, yが存在し,x2 y2 10 pmodqqとなる.そのような整数を選ぶことで命 題2.3.2の前のように同型写像ψq :HpFqq ÑM2pFqqを

ψqpa0 a1i a2j a3kq

a0 a1x a3y a1y a2 a3x a1ya2 a3x a0a1xa3y

により定義すると,次の2つの性質を持つ(補題2.3.4より): paqαPHpFqqに対し,Npαq detψqpαq;

pbqαPHpFqqが実四元数(αα)のとき,ψqpαqはスカラー行列となる.

αPSpに対し,Npαq pqよりψqpτqpαqqがM2pFqqの可逆群GL2pqqに属することがわかり,また ψqpτqpααqq ψqpτqpααqqはGL2pqqの0でないスカラー行列である.さらに準同型写像

φ : GL2pqq ÑPGL2pqq

の核はちょうどスカラー行列の部分群を構成する(2.5節より).このとき Sp,q pφ ψq τqqpSpq

とする.上記のことはSp,qがPGL2pqqの対称な部分集合であること,すなわちSp,q1Sp,qを示している.

補題3.2.1. qpに対して十分大きな数(例えばq¡2?p)とするとき,|Sp,q|p 1となる.

証明. αa0 a1i a2j a3k, βb0 b1i b2j b3kSpの2つの異なる元とする.すなわち,あ るi P t0,1,2,3uに対しai biとする.Npαq Npβq pよりすべてのj P t0,1,2,3uに対し,aj, bj P p?p,?pqとなる.q¡2?pとすると,aibi pmodqq,すなわちτqpαq τqpβqとなる.A pψqτqqpαq かつB pψqτqqpβqとするとGL2pqqでABとなる.ここでPGL2pqqでφAφBと仮定する.この ときλPFq が存在してλ1かつAλBとなる.行列式をとるとpdet2detB λ2pとなり λ21,すなわちλ 1となる.A Bからα β pmodqq,すなわちすべてのj P t0,1,2,3uに対 しaj bj pmodqqとなる.q¡2?pからaj bj となり,これはα βを意味する.Spの定義よ りa0, b0©0よりa0b00となりβαである.しかしこれは2.4節での説明の中のαPSpa00 のときαRSpというものに矛盾する.よってφAφBである.以上からαβのときφAφB,すな わちφψqτqが単射であることが示された.よって|Sp,q|p 1である.

補題3.2.1の範囲2?pは定理3.2.2でのラマヌジャンの範囲の2?pと何の関係もなく,この一致はただ の偶然である.

pが法qで平方のとき,

p q

1となり,このときSp,q €PSL2pqqである(命題2.5.3より).Xp,qSp,qによるPSL2pqqのケーリーグラフと定義する:

Xp,q GpPSL2pqq, Sp,qq.

x1 PgPSL2pqq pg PPGL2pqq, g RPSL2pqqqはすべてのsPSp,q によりx1sPgPSL2pqqとなるので,Xp,q と同様にX1p,qGpgPSL2pqq, Sp,qqを定義すると,これはXp,qと同型である.

pが法qで平方でないとき,

p q

1となり,このときSp,q €PGL2pqq, Sp,qPSL2pqq である.

Xp,qSp,qによるPGL2pqqのケーリーグラフと定義する:

Xp,q GpPGL2pqq, Sp,qq.

次の定理によりXp,qがラマヌジャングラフであり,girthと2彩色可能かどうかがわかる.

定理3.2.2. p,qを異なる奇素数でq¡2?pとする.Xp,qは連結でラマヌジャンなpp 1q-正則グラフで ある.さらに

paq p

q

1のときXp,qqpq21q

2 頂点を持つ2彩色可能でないグラフでgirthは gpXp,qq ©2 logpq

をみたしている.

pbq p

q

1のときXp,qqpq21q頂点を持つ2彩色可能なグラフでgirthは gpXp,qq ©4 logpqlogp4

をみたしている.

注意3.2.3.

paqXp,qの連結性の問題はとても重要なものの1つであり3.3節で示す.命題3.1.2(c)よりSp,q

がPSL2pqqを生成するか,PGL2pqqを生成するかは p

q

1であるかと p

q

1であ るかと同値である.これは3.3節でq¡p8という仮定より少し強い条件で証明する.

pbq定理3.2.2はなかなか示すことができない.特に,Xp,qに対するラマヌジャン性質は簡単

には証明できず,この性質はモジュラー形式のラマヌジャン予想から導く.しかしながら固 定されたpに対する族pXp,qqq:素数がfamily of expandersであることと,固有値のgapの 下限を3.4節で初等的な方法で証明する.

pcq定理3.2.2の一部の証明は簡単である.命題3.1.2(a)と補題3.2.1からpp 1q-正則である ことがわかる.Xp,qの頂点の個数は2.5.1(b)と(c)により与えられる.

p q

1のとき 命題3.1.2(d)と群準同型写像PGL2pqq{PSL2pqq t1uからXp,qが2彩色可能であるこ とがわかる.

命題3.2.4. Zp,qを次のように構成する.頂点集合を射影直線P1pFqq Fq∪8とし,隣接行列A pAxyqを Axy| tsPSp,q : spxq yu | px, yPP1pFqqq

で決まるものとする.定理3.2.2が示せたならば,Zp,qはpp 1q-正則で連結なラマヌジャングラフである.

証明. pp 1q-正則であることは定義より明らかである.

p q

1とするとPSL2pqqがP1pFqqに作用している.すなわち,zPP1pFqqに対しzÞÑ az b cz dであ る.B0

#

a 0

0 a1

:aPFq, bPFq

+

とすると,P1pFqq PSL2pqq{B0となる.これから定理3.2.2よ りXp,qは連結であることからZp,qも連結である.

Xp,qの隣接行列は命題3.1.3より,A ¸

sPSp,q

λPSL2pqqpsqであり,仮定よりXp,qの自明でない固有値は ラマヌジャンの範囲r2?p,2?psに入っている.

π:Xp,q ÑZp,qとし,f Pl2pZp,qqとすると,fπpxq Pl2pXp,qqとなり,fπpxq pxbq pbPB0q となる.逆に,g P l2pXp,qqに対し,すべてのx P Xp,q, b P B0gpxq gpxbqとなるならば,ある f Pl2pZp,qqによりgf πとなる.W1 tgPl2pXp,qq:gpxq gpxbq, xPXp,q, bPB0u l2pZp,qqと すると,W1€l2pXp,qqとなる.sPSp,qに対し,gpxq PW1ならばgpsxq PW1である.W1A-不変な

のでZp,qの固有値はXp,qの固有値の一部となる.すなわち,Zp,qの自明でない固有値はラマヌジャンの 範囲r2?

p,2?

psに入る.

p q

1のときも同様である.よってZp,qはラマヌジャングラフである.

ドキュメント内 ラマヌジャングラフの構成について (ページ 34-37)

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