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インフラストラク チャの選択

この章は、次のトピックで構成されています。

概要

...

34 ステップ1:お客様の使用例の評価

...

34

ステップ2:アプリケーション アーキテクチャの設計

...36

ステップ3:適切なVSPEX実証済みインフラストラクチャの選択

...

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概要

この章では、仮想化SQL Server用VSPEX実証済みインフラストラクチャの設計 方法と、要件に合わせて適切なVSPEXソリューションを選択する方法について 説明します。表7は、VSPEX実証済みインフラストラクチャを選択するときに 実行する必要がある主なステップの概要です。

表 7. VSPEX実証済みインフラストラクチャの選択ステップ

ステップ アクション

1 仮想化SQL Server用VSPEXの情報収集用ワークシートを使用し、ビジネ

ス要件に基づいてお客様のSQL Serverワークロードを評価する。「ステ

ップ1:お客様の使用例の評価」を参照してください。

2 VSPEXサイジング ツールを使用して、必要なインフラストラクチャ、SQL

Serverリソース、アーキテクチャを決定する。「ステップ2:アプリケ

ーション アーキテクチャの設計」を参照してください。

注 VSPEXサイジング ツールを使用できない場合は、付録Bのサイジン

グ ガイドラインに従ってアプリケーションを手動でサイズ設定すること ができます。

3 ステップ2で説明している推奨事項に基づいて、適切なVSPEX実証済み インフラストラクチャを選択する。「ステップ3:適切なVSPEX実証済 みインフラストラクチャの選択」を参照。

ステップ 1 :お客様の使用例の評価

仮想化Microsoft SQL Server 2012用VSPEXを導入する前に、SQL Server環境を 適切に設計できるように、インフラストラクチャの要件、制限事項、ワークロー ドの推定量について情報を収集し把握しておくことが重要です。VSPEXインフ ラストラクチャを設計する際のお客様のビジネス要件について理解を深めるこ とができるように、VSPEXソリューションのワークロード要件を評価する際は

仮想化SQL Server用VSPEXの情報収集用ワークシートを利用することを強く推

奨します。

仮想化SQL Server用VSPEXの情報収集用ワークシート

仮想化SQL Server用VSPEXの情報収集用ワークシートには、お客様の要件、使

用特性、データセットを明らかにするのに役立つ、簡単な質問の一覧が記載さ れています。EMCでは、1ページ構成の仮想化SQL Server用VSPEX実証済みイン フラストラクチャの情報収集用ワークシートを用意しています。「付録 A」の

「情報収集用ワークシート」を参照してください。表 8 は、質問事項の詳細な 説明と、記入する値を決める際の一般的なガイダンスです。

仮想化Microsoft SQL Server 2012用EMC VSPEX

設計ガイド 35 表 8. 仮想化SQL Server 2012用VSPEX情報収集用ワークシートの

質問事項

質問 説明

ご使用の環境に、サイズを設定したい既存のSQL

Serverデータベースがありますか。

VSPEX環境内のVSPEXプライベートクラウドに

移行する予定のSQL Serverデータベースをお客様 がすでに所有し、その特徴を理解している場合 は、[はい]を選択します。それ以外の場合は、[い いえ]を選択します。

導入する必要があるデータベースはいくつぐらいで すか。

お客様がVSPEX環境への導入を予定しているデー

タベース数を入力してください。

ユーザーデータベースのサイズはどれぐらいですか。 お客様がVSPEX環境への搭載を予定しているデー タベースサイズを入力してください。

年間増加率(%)はどれぐらいの見込みですか。 将来の増加はVSPEXソリューションの重要な特 性です。この値はユーザーデータベースの3年 間の予想年間増加率を示します。お客様の環境 に適した数値を記入します。

FAST Cacheを使用する予定ですか。 FAST Cacheは、フラッシュドライブをストレー

ジキャッシュとして使用することによってデー タにスキューが生じる小規模なランダムI/Oに最 適です。この場合、アクセスするデータのロー カル性が高いほど、FAST Cacheのメリットが大き くなります。アプリケーションのI/Oパターンに

FAST Cacheのメリットを活かせるような高いス

キューが存在する場合、FAST Cacheによってレー テンシーの短縮とスループットの向上を実現で きます。

システムがサポートするIOPSの最大数はどれぐらい ですか。

SQLデータベースのIOPSの最大数を把握してお くと、ストレージパフォーマンスの潜在的な問 題を防ぐために役立ちます。お客様の環境のピー クロード時のIOPSを見積もることができる場合 は、その数を入力してください。

ピークロード時に予想される1秒あたりのトランザ クション数(TPS)はどれぐらいですか(オプション の質問)。

TPSはユーザーデータベースの重要な特性です。

お客様の環境のピークロード時のTPSを見積も ることができる場合は、その数を入力してくだ さい。

必要なtempdbサイズはどれぐらいですか(オプション

の質問)。

ユーザー入力用に必要なtempdbのサイズ。この 項目の入力は任意であり、お客様がtempdbに必 要な容量を見積もることができない場合は、こ の質問事項を省略しても構いません。

ステップ 2 :アプリケーション アーキテクチャの設計

原則とガイドライン

このVSPEX実証済みインフラストラクチャ ソリューションでは、EMCは、サ

イズ設定を必要とするお客様の代表的なリファレンスワークロードを定めまし

た。VSPEX実証済みインフラストラクチャのリファレンスアーキテクチャでは、

表3に示すような特性を持つリファレンス仮想マシンを必要な数だけホストす るのに十分なリソースのプールが作成されます。リファレンス仮想マシンとそ の特徴の詳細については、「VSPEXの実証済みインフラストラクチャ」のセク ションで関連するドキュメントを参照してください。

VSPEXサイジングツールの出力:要件と推奨事項

VSPEXサイジング ツールを使用すると、お客様の回答から得たデータベース構

成を情報収集用ワークシートに入力できます。VSPEXサイジングツールへの入 力が完了すると、表9に示す一連の推奨事項がツールで生成されます。

表 9. VSPEXサイジングツールの出力

タイプ 説明 リファレンス

vCPU 各SQL Server仮想マシンに対して構

成するvCPUの数

リファレンス仮想マシ ンに関する、SQL Server のベスト プラクティス

メモリ 各SQL Server仮想マシンに対して構

成する推奨メモリ容量

リファレンス仮想マシ ンに関する、SQL Server のベスト プラクティス SQL Serverデータベー

スのストレージ レイ アウト

推奨するVNXまたはVNXeのユーザー データベース プール構成

ストレージのレイアウ トと設計に関する考慮 事項

リファレンス仮想マ シンの総数

すべてのSQLデータベースの仮想イン

フラストラクチャで必要になるリファ レンス仮想マシンの合計数。

該当なし

詳細については、「ステップ3:適切なVSPEX実証済みインフラストラクチャ の選択」の例を参照してください。

リファレンス仮想マシンに関する、SQL Serverのベストプラクティス

VSPEXサイジングツールでは、次に示すSQL Serverごとの基本的なリソースタ

イプに基づいて、リファレンス仮想マシンのサイズ設定に関する詳細なベスト プラクティスの推奨事項が提供されます。

• vCPUリソース

• メモリ リソース

• オペレーティングシステム(OS)の容量リソース

VSPEXサイジング

ツール

仮想化Microsoft SQL Server 2012用EMC VSPEX

設計ガイド 37 ここでは、リソース タイプとそれらのVSPEXサイジングツールでの使われ方

について説明し、お客様の環境に適した主な考慮事項やベストプラクティスを 示します。

• vCPUリソースに関するベストプラクティス

ツールでは、SQL Serverのインスタンスごとに仮想インフラストラクチャ から使用されるリファレンス仮想マシン測定単位のvCPUが提示されます。

CPU のタイプは、「VSPEX の実証済みインフラストラクチャ」で定めら れたCPUまたはプロセッサモデルと同等かそれ以上の性能である必要が あります。当社ではこの仮想化SQL Server用VSPEXソリューションにつ いて妥当性検査を行った際、静的に割り当てられたプロセッサを使用し、

仮想から物理へのCPUのオーバーサブスクリプションは使用しませんで した。

SQL Serverの導入について、次のことを推奨します。

 プロセッサが CPUとメモリ管理ユニット(MMU)のハードウェア支 援による仮想化をサポートしている場合、これらの機能をBIOSレベ ルで有効にします。

 物理コアとvCPUの間で、ビジネス クリティカルな(Tier 1の)ワー クロードの比率を1対1に維持します。SQL ServerではNUMAアーキ テクチャが自動検出されるため、NUMA(Extend the Non-Uniform

Memory Architecture)をゲストOSまで拡張し、仮想マシンのサイジン

グを行う場合にはNUMAのノードサイズを意識します。

SQL仮想マシンに割り当てるvCPUが各物理NUMAノードのコアの数を超 えないようにし、すべてのメモリアクセスがNUMAノードにローカルに なるようにします。これにより、メモリアクセスの低レーテンシーを実 現します。

• メモリリソースに関するベストプラクティス

VSPEXサイジング ツールでは、SQL Serverのインスタンスごとにリファ

レンス仮想マシン測定単位に対して推奨されるメモリ量が示されます。

当社ではこの仮想化SQL Server用VSPEXソリューションについて妥当性 検査を行った際、静的に割り当てられたメモリを使用し、メモリリソー スのオーバーコミットメント、メモリスワップ、またはバルーニングは 使用しませんでした。ツールが提示するメモリの値は、ハードリミット ではなく、VSPEXソリューションでテストされた値を表しています。

SQL Serverの通常の本番導入では、少なくとも8 GBのメモリをSQL Server

仮想マシンに割り当て、少なくとも2 GBをオペレーティングシステム用 にリザーブすることを推奨します。

NUMA 対応環境でのリモート メモリへのアクセスを回避するため、SQL

Server仮想マシンのメモリサイズをNUMAノードごとに使用可能な容量

より少なめに設定することを推奨します。

このVSPEX実証済みインフラストラクチャにおけるSQL Serverメモリの

推奨事項の詳細については、「仮想化の設計に関する検討事項」セク ションを参照してください。

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