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この章は、次のトピックで構成されています。

ベースライン ハードウェア検証の方法論

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70 アプリケーション検証の方法論

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70 バックアップ/リカバリ検証の方法論

...71

ベースライン ハードウェア検証の方法論

概要

この章の目的は、ハードウェア、アプリケーション、バックアップ/リカバリ の面からのソリューションの検証方法を提示することにあります。ここに示し た検証方法により、構成が可用性とパフォーマンスの要件を満たしていることを 確認できます。

ハードウェアはコンピュータの物理リソース(プロセッサ、メモリ、ストレー ジなど)で構成されています。また、ハードウェアには、NIC(ネットワークイン タフェースカード)、ケーブル、スイッチ、ルータ、ハードウェアロードバ ランサなどの物理ネットワークコンポーネントも含まれます。仮想化SQL Server

用VSPEXソリューション向けに正しいハードウェアを使用すれば、パフォーマン

スや容量の問題の多くを避けることができます。逆に、サーバ上のメモリが不 十分であるなど、ハードウェアリソースの不備が1か所でもあれば、SQL Server のパフォーマンスが影響を受ける可能性があります。

ソリューションコンポーネントの冗長性を検証する手順の詳細については、「SQL

Server向け実装ガイド」セクションを参照してください。

アプリケーション検証の方法論

ソリューション コンポーネントのハードウェアと冗長性を検証したら、次のス テップとして、SQL Serverアプリケーションのテストと最適化を行います。これ もまた、仮想化SQL Server用 VSPEXソリューションの重要なステップです。新

しい VSPEX 実証済みインフラストラクチャを本番に導入する前にテストし、設

計したアーキテクチャによって必要なパフォーマンス目標と容量目標が達成さ れていることを確認します。この確認によって、潜在的なボトルネックを明ら かにして最適化し、本番の導入環境でユーザーへの影響を防ぐことができます。

VSPEX実証済みインフラストラクチャでSQL Serverのパフォーマンスの検証を

始める前に、「SQL Server向け実装ガイド」に基づいて、SQL Server 2012を

VSPEX実証済みインフラストラクチャに導入したことを確認します。表 27に、

SQL Server環境を本番に移す前に実行するステップの概要を示します。

表 27. アプリケーション検証のハイレベルステップ

ステップ 説明 リファレンス

1 ビジネス要件を満たすパフォーマンスと容量を達 成するための、SQL Server環境の主要なメトリックを 把握する。

主要なメトリック の把握

2 SQL Server用VSPEXサイジング ツールを使用し、

VSPEX実証済みインフラストラクチャのアーキテク

チャとリソースを決定する。

3 VSPEX実証済みインフラストラクチャ上でSQL

Serverソリューションの設計と構築を行う。

SQL Server向け実 装ガイド

仮想化Microsoft SQL Server 2012用EMC VSPEX

設計ガイド 71 テスト シナリオに加えて、SQL Serverのテストの目標を知ることが重要です。

そうすることで、SQL Serverの妥当性検査を行う際に、どのメトリックを把握 する必要があり、各メトリックについてどの閾値を満たす必要があるのかを決 めやすくなります。仮想化SQL Server用VSPEXソリューションの妥当性検査を 行うため、当社は表28に示す主要なメトリックについて考慮しました。

表 28. 主要なメトリック

評価指標 閾値

平均CPU使用率(%) 70%未満 平均ディスク レーテンシー 15ミリ秒未満

VSPEXサイジングツールは、お客様のビジネス要件を満たすための基本的なメ

トリックや閾値を理解するのに役立ちます。

データベース環境を作成した後、テストアプリケーションを実行してSQL Server 2012のパフォーマンスを検証することがきわめて重要です。このソリューション

では、TPC-Eと同様のアプリケーションを使用してテストを実行し、SQL Server

のパフォーマンスを検証しました。TPC-Eと同様のアプリケーションはサーバパ フォーマンスのベンチマークとなり、市場、顧客、仲介業者間の下取り取引フ ローをエミュレートします。ベンチマークでは顧客環境の実際のアプリケー ションを表すことはできません。実際の顧客環境では、お客様に次のことを強 く推奨します。

• TPC-Eと同様の作業負荷とI/Oパターンを評価します。許容可能な結果が

出て、実際の作業負荷も同様であれば、このテスト結果を参照用に利用 できます。ただし、潜在的なリスクも考慮する必要があります。

• まずテスト環境を構築し、本番データベースをコピーおよびリストアし て実際の作業負荷をテストし、実際のアプリケーションワークロードの タイプがテスト環境で検証したものと異なる場合は、SQL Serverのパフォー マンスを検証します。

構成情報の詳細については、「SQL Server向け実装ガイド」のセクションを参 照してください。

バックアップ / リカバリ検証の方法論

Avamarは、従来のバックアップに付随する課題を解決し、リモートオフィス、

データセンターLAN、Exchange 環境での高速な信頼できるバックアップ/リカ バリを可能にします。バックアップ/リカバリソフトウェアであるAvamarは、

特許取得済みのグローバルデータ重複排除テクノロジーを使用して、サブファ イルの重複したデータセグメントをソースで識別することにより、データがネッ トワーク経由で転送されてディスクに格納される前の段階で、毎日のバックアッ プ データ量を最大で 500分の 1にまで削減します。これにより、ネットワー クが混雑し、WAN リンクに制限がある場合も、毎日フル バックアップを実行 できます。

主要なメトリック の把握

テストの実行、結 果の解析、最適化

バックアップ/リカ バリの実装の概要

このガイドは、計画、実装、詳細なインストール手順に関するコアドキュメン トに代わるものではありません。このガイドはこれらの作業のベストプラクティ スとして参考にしてください。

Windows用Avamarクライアントのインストール

インストール手順については、初期導入に関する考慮事項を詳細に説明してい る前述の「SQL Server用EMC Avamar6.1ユーザーガイド」を参照してください。

このガイドでは、次の事項についても説明しています。

• ユーザーアクセス制御の有効化

• ユーザー権限の割り当て

• クライアントインストーラパッケージを入手する場所

このガイドの目的は、詳細なインストール手順を記載したドキュメントとする ことではなく、適用可能なベストプラクティスを示すことです。

データセットの作成

Avamar データセットはポリシー定義の中核部分です。データセットは、バッ

クアップの対象となるもの、およびその保存先(Avamarまたはデータ ドメイン)を 制御します。このバックアップストレージのコンテキストでは、SQLインスタン スまたはデータベースデータユーザーの格納用に ユーザーがAvamarまたはData

Domainを選択します。現在、EMCはAvamarとData Domainの混在をサポート

していません。

オペレーティングシステムの状態およびミッションクリティカルなファイルシ ステムのデータとメタデータを収集するには、システム状態レベルの保護のた

めのAvamar Windowsクライアント(ファイルシステム)プラグインを使用し

ます。これらのプラグ インまたはデータセット要素は、SQLプラグ インを定 義したのと同じデータセットに含めることも、個別データセットを使用して定 義および管理することもできます。

注 Windowsファイルシステムデータセットの場合、データベースおよびロ

グファイルタイプの除外ワイルドカードを追加します。ワイルドカード の使用についての詳細は、「Avamar管理ガイド」を参照してください。

Avamar Administrator でスケジュール設定されたバックアップのためのデータ

セットを作成するには、[Tools]>[Manage Datasets]を選択します。

Manage All Datasets]ウィンドウが表示されます(図8を参照)。

ステップごとの手順については、「SQL Server用EMC Avamar6.1ユーザーガイ ド」を参照してください。

バックアップソフ トウェアの導入

仮想化Microsoft SQL Server 2012用EMC VSPEX

設計ガイド 73 図 8. [Manage All Datasets]ウィンドウ

このデータセットのバックアップをAvamarサーバ(デフォルト)ではなくData Domainシステムに保存するには、[Store backup on Data Domain system]を 選択し、一覧からData Domainシステムを選択します(図 9の中ほどを参照)。

Data Domainターゲットは、このドキュメントの参照用のコアインストールの

一部として、すでにAvamarシステムに追加されているものとします。

図 9. [New Dataset]ウィンドウ(オプション)

グループの作成

図10に[New Group]ウィンドウを示します。詳細手順については、「EMC Avamar

SQL VSSユーザーガイド」を参照してください。

仮想化Microsoft SQL Server 2012用EMC VSPEX

設計ガイド 75 図 10. [New Group]ウィンドウ

グループポリシーには、データセット、スケジュール、保存ポリシー、このポ リシーに含まれるクライアントなど、バックアップのすべての要素が含まれま す。このグループポリシーはこれらの要素のすべてを所有および管理します。

SQL Serverのコンテキストでは、データ保護が必要なSQLインスタンスまたは

データベースを追加します。

スケジュールされたバックアップの有効化

Avamar Administrator で、[Policy]起動ボタンをクリックします。[Policy] ウィンドウが開きます(図11を参照)。

図 11. Avamar Administratorでのグループのバックアップ

スケジュール設定されたバックアップに対してグループを有効化するには、以 下の高レベルステップを実行します。

1. [Policy Management]の下の[Groups]を選択します。

2. 「グループの作成」のセクションの説明に従って以前に作成したグルー プを選択します。

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