VMware バックアップを使用 した Exchange Server デー タの保護について
この章では以下の項目について説明しています。
■ VMware バックアップによる Exchange Server データの保護について
■ Exchange Server を保護する VMware ポリシーの構成に関する注意事項
■ Exchange Server を保護する VMware バックアップの構成について
■ レプリケーションディレクタを使用して Exchange サーバーを保護する VMware バッ クアップを構成し、スナップショットレプリケーションを管理する
■ VMware バックアップからの Exchange データのリストアについて
■ VMware バックアップでの Exchange データベースのパッシブコピーの保護の有効
化
VMware バックアップによる Exchange Server データ
実行します。この ASC ジョブはゲストの仮想マシンの NetBackup クライアントにアクセス します。 ASC ジョブは、アプリケーションリカバリと個別リカバリ (GRT) 機能のために必 要なアプリケーション固有のデータを収集してカタログ化します。
ASC ジョブと関連付けられたログについての詳細情報を参照できます。
p.195 の 「Exchange Server の VMware のバックアップとリストアのトラブルシューティン グ」 を参照してください。
Veritas VSS provider for vSphere について
次の場合は、VMware VSS プロバイダの代わりに Veritas VSS provider を推奨します。
■ VMware バックアップで Exchange Server 仮想マシンのログを切り捨てる必要があ
る。Veritas VSS provider は完全 VSS バックアップによって Exchange Server の ログを切り捨てます。
■ バックアップを作成する対象の仮想マシンが Exchange DAG のノードである。この 場合、データベースのアクティブなコピーのみがカタログ化され、それらの同じデータ ベースのみのログファイルは切り捨てられます。
■ Exchange のエクスクルードファイルリストを使いたい。Exchange のエクスクルード
ファイルリストを設定する方法について詳しくは、次を参照してください。
p.92 の 「バックアップからの Exchange 項目の除外について」 を参照してください。
Veritas VSS provider がインストールされ、NetBackup が仮想マシンのスナップショット を開始すると、VMware ツールはファイルレベルの一貫したバックアップのために VSS ライターを静止するように Veritas VSS provider に要求します。 ログの切り捨てがポリ シーで有効になっている場合は、VMware スナップショットが完了すると、Exchange VSS ライターがトランザクションログを切り捨てます。
メモ: Veritas VSS provider は個別にインストールする必要があります。
p.161 の 「Veritas VSS provider for vSphere のインストール」 を参照してください。
Exchange サーバーを保護する VMware バックアップのサポート
以下に示す、Exchange Server を保護する VMware バックアップの必要条件と情報を 確認してください。
■ 仮想環境のサポートについて詳しくは、『NetBackup 互換性リスト』を参照してくださ い。
■ Veritas VSS provider または VMware VSS プロバイダのいずれかが必要です。 こ れらのプロバイダのいずれかがない場合、データベースリカバリに手動での手順が必 要になることがあり、個別リカバリはサポートされません。
第 10 章 VMware バックアップを使用した Exchange Server データの保護について 156 VMware バックアップによる Exchange Server データの保護について
Veritasは、Exchange をホストする仮想マシンには Veritas VSS provider を推奨し ます。
p.156 の 「Veritas VSS provider for vSphere について 」 を参照してください。
■ VMware バックアップは、スタンドアロンの Exchange Server と DAG でサポートさ れます。
■ DAG ノードの場合には NetBackup は DAG のノードレベルで保護します。この動作
は、保護が DAG レベルのエージェントバックアップとは異なります。
Exchange Server を保護する VMware ポリシーの使用に関する制限 事項
Exchange Server を保護する VMware ポリシーを構成するときには、次の制限事項が あります。
■ このリストは VMware ポリシー制限の包括的なリストではありません。 仮想環境の NetBackup のサポートについて詳しくは次の Web サイトを参照してください。
https://www.veritas.com/support/ja_JP/article.000006177
■ Exchange Server の VMware 増分バックアップは、このバージョンの NetBackup ではサポートされません。ただし、アクセラレータを使用すると、完全バックアップの速 度が上がります。
■ VMware バックアップでは、Exchange データベースの一貫性チェックは実行されま
せん。
■ 次のいずれかの操作を行うと、アプリケーション状態キャプチャ (ASC) ジョブは失敗 し、データベースは保護されません。
■ [仮想マシンの静止 (Virtual machine quiesce)]オプションを無効にします。
■ [ディスクの除外 (Exclude Disks)] タブで、VMware ポリシーから任意のディスク データを除外します。除外するディスクに Exchange データが含まれないように してください。
■ マウント解除されたデータベースは保護されません。
■ データベースは VMware バックアップのためにサポートされる構成に存在する場合 にのみカタログ化され、保護されます。保護できるデータベースが存在する限り、ASC ジョブは続行されます。サポートされているディスクとサポートされていないディスクに 存在するデータベースをバックアップ用に選択すると、ASC ジョブは状態 1 (部分的 に成功) を生成します。ASC ジョブではこれらの状況が検出され、ジョブの詳細には バックアップ処理の結果が含まれます。
Exchange Server データベースが次の場所にある場合は、データベースはカタログ 化されず、バックアップされません。
第 10 章 VMware バックアップを使用した Exchange Server データの保護について 157 VMware バックアップによる Exchange Server データの保護について
■ Raw デバイスマッピング (RDMs) (Raw device mapping (RDMs))。Exchange 仮想マシンがデータベースとトランザクションログのストレージとして RDM を使わ ないことを確認します。
■ 独立としてマークされている仮想マシンディスク (vmdk) ボリューム。Exchange データベースとトランザクションログが独立したディスクに保存されないことを確認 します。
■ 仮想ハードディスク (VHD)。
NetBackup が VHD ディスク上のデータベースオブジェクトを検出すると、ASC ジョブは失敗し、Exchange の内容はカタログ化されません。 バックアップのすべ てのオブジェクトは、VHD に存在しないものも含めてカタログ化されません。
■ RAID ボリューム。
■ ReFS ファイルシステム。
■ 除外された Windows ブートディスク。 ASC ジョブは、この種類のディスクを検出 し、それを独立したディスクと同様に処理します。
VMware バックアップでは、いかなる理由でも NetBackup がインストールされて いるディスクをエクスクルードできません。たとえば、NetBackup がブートドライブ (通常 C:) にインストールされている場合、[ブートディスクのエクスクルード (Exclude boot disk)]オプションを選択しないでください。