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1.3 林業機械を購入した場合の採算点はどうなるでしょう

(高性能)林業機械を導入すると、効率(生産性)は上がります。

ただし、

といった見通しがないと、かえって逆効果になりかねません。

1.4 集約化-モデル団地で単独施業と集約施業のコストを比較しました

採算点

もしも生産量が変わらなかったら‥

2つの事例で採算点 をみてみます。

もしも変動費が変わらなかったら‥

採算点が右上に移 動することから、

赤字にならないた めには生産量を増 やすことが必要。

採算点を維持する ためには、変動費 を減らすことが必 購入後 要。

購入前

費用・収入()

生産量(m3)

a b

右上に移動

費用・収入(円)

生産量(m3)

a

傾 きをゆるく 費用・収入(円)

生産量(m3)

a

● 生産量(事業量)の増加を確保できる

● 長い目で見て変動費(特に労務費)の削減につながる

1) 森林施業の集約化に向けて

【市町村森林整備計画実行管理推進チームの取り組み】

平成 23 年度に地域の森林づくりのマスタープランとして、全道 179 市町村で「市町村森林整備計画」の樹立又は変更が行われま した。

道の林業普及指導職員がコーディネイト役となり、市町村・森 林管理署・森林組合・指導林家・森林施業プランナーなど幅広い

林業関係者が作成チームを立ち上げ、計画の策定に携わると共に、平成 24 年度からは、「実行管 理推進チーム」へと移行し、計画の実行管理にあたっています(平成 28 年 2 月現在 179 チーム)。

さらに、チームの内部に「森林経営計画作成推進班」を設置し、施業団地の再編をはじめ、適 切な間伐や必要な路網の配置など、具体的な計画づくりをとおして、森林施業の集約化に取り組 んでいます(平成 28 年 2 月現在 67 班)。

1.5 技術向上

1) オペレーターの習熟度で生産性が大きく変わります

2) オペレーターの技術向上を目指して(佐藤木材工業(株) [紋別市]の取り組み)

北海道森林整備担い手支援センターが主催する高性能林業機械の操作等に関する専門研修に毎 年のように参加するなど、オペレーターの育成に積極的に取り組んでいます。

担い手支援センターの研修のほかに、導入した機械の会社(フィンランド)にオペレー ターを4名派遣して研修を行っています。

ヨーロッパの進んだ作業システムを習得することも重要ですが、日本の作業システムに 活かしていくためには、継続的な研修が必要です。

素材生産の基本はチェーンソーであり、その理解・実践があって初めて、機械オペレー ターとしての育成のステップに入るべきだと考えています。

今後も若い人材の確保が必要です。研修の機会があれば積極的に参加します。チェーン ハーベスタによる生産性の調査では、

熟練オペレータは、見習いオペレータ ーと比較して高い生産性を示しました。

立木一本当たりの平均丸太材積が 0.5m3の場合 約1.8倍 1.0m3の場合 約1.5倍

ある林業事業体が、自社所有のフェラーバンチャの功程調査を行ったところ、経験 期間1ヶ月のオペレーターの処理本数が 35本/時間 だったものが、1年後には 48 本/時間に増加し、生産性が約1.4倍に向上したという事例も報告されています。

ハーベスタの生産性モデル

0 0.5 1.0 1.5

0 20 40 60

生 産 性

(m3/)

出材量(m3/)

熟練オペレータ

見習い オペレータ

立木一本当たりの平均丸太材積

I. VI 参考資料

1.6 連携作業

1) 伐木・造材・搬出を効率的につなぐためには、路網の役割が重要 路網を構成する道は3種類に区分されています。

2) 集材距離で生産性は大きく変わります。

3) 北海道の地形を活かした路網配置のイメージです。

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90

50 100 200 300 400 500 600 700 800 900 1000

スキッダ フォワーダ トラ クタ

機械別の集材距離と生産性

生産性

m3

(            )

集材距離 (m)

代表的な集材機械3種類について、集材距離と生産性 の関係を示します。

フォワーダの例では、集材距離が300mから200mに短縮 された場合、生産性は約1割高まります。

北海道の森林の大部分を占める中傾斜地では、作業ポ イント(土場)からの集材距離が

200mとなるよう路網を整備することを目標としていま す。

200m となるよう路網を 整備することを目標としています。

4) 参考となる開設路網 林 道

① 林 道 :シラルトロ線(標茶町)

② 開設年度 :H13~24

③ 幅員、延長 :4.0m、7,472m

④ 路網密度 :9.3m/ha

⑤ 開設単価 :64,932 円/m

⑥ ポイント :森林施業の低コストのほか、適正な森林整備による周辺自然環境の確 保を目的に事業を実施。また国道の緊急迂回路としても期待でき、林業 のみならず地域住民の生活や地域産業に密着した多目的林道です。

林業専用道

① 林業専用道 :板谷広場1号橋線(中川町)

② 開設年度 :H25

③ 幅員、延長 :3.5m、 800m

④ 路網密度 :37.5m/ha

⑤ 開設単価 :26,875 円/m

⑥ ポイント :林業専用道を開設することで、平均集材距離が 250m から 94m に短縮さ れ、車両系の高性能林業機械の組み合わせによる CTL(短幹集材方式)

作業システムを導入することにより、森林作業の機械化や間伐施業の 効率化をはかっています。

作業道

① 森林作業道 :幌第1線(石狩市浜益)

② 開設年度 :H24

③ 幅員、延長 :3.5m、 900m

④ 路網密度 :20.4m/ha

⑤ 開設単価 :1,809 円/m

⑥ ポイント :林道沿線の作業と森林作業道を利用した作業で高性能林業機械の組み 合わせによる CTL(短幹集材方式)作業システムを確立し、全作業工 程の機械化をはかりました。

I. VI 参考資料

1.7

業システム“作業と機械と人”の組み合わせを考えよう 1) 本道の高性能林業機械の保有台数等の状況

2) 各作業の生産性のバランスが重要

3) 北海道に適した作業システムのモデル

造材機械であるハーベスタ、プロセッサに対して、集材機械であるフォワーダ、スキッ ダ、スイングヤーダの台数が少ないことがわかります。

年間稼働率はハーベスタ、フォワーダが6割、プロセッサ、スイングヤーダが5割程度 となっていますが、スキッダは2割にとどまっています。

64 49 42 60

22 47

0 10 20 30 40 50 60 70

高性能林業機械の年間稼働率(H24)

ハーベスタ プロセッサ

フェラバンチャ フォワーダ

スキッダ スイングヤーダ

%

北海道水産林務部調べ 0

50 100 150 200 250 300

H4 H9 H14 H19 H24

高性能林業機械の保有台数の推移

ハーベスタ プロセッサ フェラーバンチャ フォワーダ スキッダ スイングヤーダ

作業システム全体の生産性と、システムを構成している各作業ごとの生産性の関係は次の 式で表されます。

E = 1

1/e1 + 1/e2 + 1/e3 +     …

E : システム全体の生産性 (m3/人日) e1e2e3 … : 各作業の生産性 (m3/人日)

システム全体の生産性を効率的に向上させるためには、生産性の特に低い 作業について優先的に改善を図ることがポイントです。

単位: m3/人日

伐木造材 集材 シ ス テ ム 全体 摘   要

15.0 10.0 6.0 システムの生産性を 1.5倍にする ためには…

15.0 22.5 9.0 集材作業では 2.25倍だけれど

90.0 10.0 9.0 伐木造材作業では 6倍にする 必要 !!

E はe1e2e3 … の値よりも必ず小さくなります。

4) 北海道内の先進的な取組み

林業機械のリースによる低コスト作業システムの導入(岸本産業(株) (石狩市))

スーパーロングリーチグラップルを活用した間伐作業(北村林業(株) (浦幌町))

効率的な路網開設による新作業システムの導入 (羊蹄林産協同組合 (蘭越町))

旧 システム 6人/セット

新 システム 3人/セット

平成21年度に土木建設業から森林整備事業に参入。

平成23年度にリースによりハーベスタ、グラップ ルを導入し、その後もクローラダンプを短期リース するなど、林業機械は全てリースで調達。

◆通年の雇用確保

◆労働強度の軽減・安全性の確保 生産性が約3.4倍、生産コストが16%削減

ポイント

伐倒・枝払 全幹集材 玉伐 巻立

[チェンソー] [グラップル] [チェ ンソー] [グラップル]

〇さらなる事業量の確保

〇オペレータの増員・養成

〇システムに対応した路網の整備

目的

伐倒・枝払 木寄 玉切 積込 短幹集材 巻立

[ハーベスタ] [グラップル] [ハーベスタ] [グラップル] [クローラ ダンプ] [グラップル]

旧 システム 6人/セット

新 システム 5人/セット

平成22年3月に道内で初めて、スーパーロン グリーチグラップルを導入。

◆木寄せ作業のコスト低減

◆かかり木処理の安全性向上

◆残存木の損傷防止

木寄せ、かかり木処理作業の生産性が1.5倍 (木寄せ距離20mの場合)

ポイント

〇オペレータの知識・技術の向上

目的

伐倒 木寄 集積 全木集材 枝払・玉切 巻立

[チェ ンソー] [トラクタ] [グラップル] [トラクタ] [プロセッサ] [グラップル]

伐倒 全木集材 枝払・玉切 巻立

[チェンソー] [トラクタ] [プロセッサ] [グラップル]

かかり木処理・木寄・集積

[スーパーロングリーチ]

平成21年にハーベスタとフォワーダを導入し、こ れまでのチェンソー・トラクタ + ハーベスタ(土 場)の「準高性能システム」から、ハーベスタ・

フォワーダシステムに移行。

生産性が約1.3倍、生産コストが15%削減

ポイント

〇システムに対応した路網の整備

〇提案型集約化施業の推進

目的 ◆作業の効率生・生産性の向上

旧 システム 6人/セット

新 システム 3人/セット

伐倒 木寄 全木集材 枝払・玉切 巻立

[チェンソー] [グラップル] [トラクタ] [ハーベスタ] [グラップル]

伐倒・枝払・玉切 木寄・積込 積込・短幹集材 巻立 [ハーベスタ] [グラップル] [フォワーダ] [グラップル]

I. VI 参考資料

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