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VERITAS NetBackup Vault

ドキュメント内 VERITAS NetBackup™ の技術概要 (ページ 59-75)

ディザスタ リカバリのためにオフサイトテープを管理することは、面倒な手動プロセスとなる場合があります(次の図 44 を 参照してください)。簡単な状況なら、スプレッドシートで間に合うかもしれません。しかし、ディザスタ リカバリ プランにより、

数百または数千のテープを毎週プライマリサイトとオフサイトの間で移動しなければならない場合には、このプロセスは途 方もなく面倒なことになりかねません。この問題を解決するため、NetBackup Vault は、オフサイトテープ メディアのライフ サイクル管理を簡素化し、自動化します。NetBackup Vault の主要な機能は次のとおりです。

テープメディアの排出

オフサイトボールトでのテープメディア スロット ID の割当て

期限切れとなったメディアを再利用のためプライマリサイトに戻すことができるように、テープの保存期間を監視

オフサイトメディアの管理のためボールト レポート(オフサイトになったメディア、オンサイトになったメディア、詳細メディア情 報などのレポート)を作成

Iron Mountain のレポート機能

◯  Iron Mountain の電子フォーマット レポートのサポート

◯  対象は、選択リスト、配布リスト、インベントリ レポート、リカバリ レポートなど オフサイトのイメージのレポート

オフサイトで紛失したメディアのレポート コンテナ インベントリ レポート

図 44: 一般的なオフサイトボールト プロセス

管理と操作

VERITAS NetBackup と VERITAS NetBackup メディア マネージャは、必要な管理タスクとバックアップ/リストア タスクの すべてを容易に実行するための包括的かつ論理的なインタフェースを提供します。操作のほとんどは、GUI(グラフィカル ユーザーインタフェース)からでもコマンドラインからでも実行できます。

GUI は、アイコン、プルダウン・メニュー、マウスへの完全対応により非常に簡単な操作を実現しています。GUI は、Java ベースまたは Windows ベースで、プラットフォームにより異なります。グラフィカル ウィザードにより、デバイス、メディア お よびポリシーのインストールと設定が容易になります。

GUI およびメニュー インタフェースに加えて、多くのオペレーションは、コマンドラインから開始することもできます。この結 果、NetBackup ユーザーは、必要に応じてスクリプトを使用することができます。

管理者用インタフェース

管理インタフェースにより、VERITAS NetBackup および VERITAS NetBackup メディア マネージャの設定と管理に必要 なすべての情報にアクセスすることができます。NetBackup 構成内のサーバーまたはクライアントの数に関係なく、管理は すべて 1 つの場所から実行できます(下の図 45 を参照してください)。

図 45: NetBackup 管理コンソールによる集中管理

VERITAS NetBackup 管理コンソールは、NetBackup 設定に使用されるグラフィカル ツールとウィザードの両方により

NetBackup 制御を実現します。管理者は、この画面からバックアップポリシーを作成し、ストレージユニットを定義すること

ができます。このコンソールは、NetBackup ドメインのためのデータプロテクション アクティビティを管理するための使いや すい統一的なウィンドウを提供します。あるドメイン(マスターサーバー)から別のドメインに変更するには、「ファイル」メ ニューから「サーバーの変更」を選択するか、コンソール ツールバーの「サーバーの変更」アイコンをクリックするだけで十 分です。

VERITAS NetBackup メディア マネージャにも、デバイスとメディアを管理するためのグラフィカル ユーザー インタフェース があります。図 46 にデバイス管理用の画面を示します。管理者はこの画面を使用して、デバイスのステータスをチェックし、

図 46: ストレージデバイス管理用の NetBackup 管理コンソール画面

その他に、NetBackup 管理者が、メディアを VERITAS NetBackup メディア マネージャの下で使用できるように設定する ための画面や、VERITAS NetBackup メディア マネージャの設定と管理に関するその他の作業を実行するための画面も あります。

サイト管理者は、管理者用 GUI のカスタム メニューやメニュー コマンドを定義することもできます。こうして定義されたメ ニューは、インタフェースのメイン ウィンドウに表示され、管理者が追加したコマンドも表示されます。

一般的なセットアップ作業や設定作業を経験の浅いユーザーでも順を追って実行できるように設計されたいくつかのウィ ザードがあります。このようなウィザードは、デバイス、メディアまたはバックアップポリシーを追加する作業を簡素化および 迅速化し、エラー発生の確率を減少させます。

ユーザー インタフェース

ユーザーは、サーバーにログインしたり管理者の介入を求めることなしに、自分のクライアント ワークステーションからバッ クアップ、リストアおよびアーカイブを開始することができます。図 47 に、NetBackup ユーザーが NetBackup ユーザー イ ンタフェースを使用して開始できる機能を示します。

図 47: NetBackup ユーザー インタフェースから開始される NetBackup クライアントバックアップ

図 48 に、VERITAS NetBackup 用の一般的なユーザー インタフェース画面を示します。この例は、バックアップまたは アーカイブされたファイルのリストをユーザーがスクロールし、クライアント ディスクにリストアするファイルを選択するため のリストア画面です。このメニュー形式のインタフェースは、キャラクタベースの端末から実行できる同じ機能を提供します。

さらにユーザーは、コマンドライン インタフェースを使用して、クライアントが指示したオペレーションを実行する専用のシェ ルスクリプトを作成することができます。

図 48: ファイル リストア用の NetBackup「バックアップ/アーカイブ/リストア」ユーザー インタフェース ウィンドウ

インストール

VERITAS NetBackup™ は、スタンドアロン システム上にインストールして設定できる他、数千のクライアントをサポートす るヘテロジニアス クライアント/サーバー ネットワークにもインストールして設定できます。管理者は、最初にマスターサー バーにソフトウェアをインストールし、次にユーザーの環境を保護するために必要に応じてメディアサーバー上にインストー ルします。さらに、データが存在するクライアント上にインストールします。

Windows の InstallShield ウィザードまたはインストール スクリプトにより、インストールプロセス全体が自動化されます。

ソフトウェアがインストールされた後、管理者は管理インタフェースを使用して VERITAS NetBackup を設定します。

UNIX クライアントの場合、ソフトウェアは最初サーバーに読込まれ、次にネットワークを介してクライアントにプッシュされま す。この方法では、個別のクライアント上で CD からクライアント ソフトウェアをインストールする必要がないため、インス トールプロセスが大幅に迅速化されます。管理者は、ソフトウェアのアップグレードも同じ方法でインストールします。ネット ワーク経由でのインストールは容易かつ迅速です。Windows クライアントは、Windows ドメインまたは Active Directory サーバーまたは CD からインストールされます。PC クライアント ソフトウェアと Macintosh クライアント ソフトウェアは、各 クライアント上に CD から容易かつ迅速にインストールされます。LAN ファイルサーバーが NetBackup プログラム ファイ ルをクライアントと共有できるようにソフトウェアをインストールすることもできます。

設定

最初の設定では、管理者は NetBackup のデフォルト オプションから開始することができます。デフォルトオプションは、一 般的な標準インストールにおいて、大半の要件を満たすように慎重に用意されたものです。その後、便利な管理インタ フェースおよびウィザードとともにオンラインヘルプとマニュアル参照して、設定時のカスタマイズを容易にし、個々のサイト に適応させることができます。

設定を完了するまでの主な作業は次のとおりです。

VERITAS NetBackup メディア マネージャに使用できるストレージデバイスの特定。ハードウェアはシリアル化されている ため、NetBackupa により自動的に検出されます。

VERITAS NetBackup メディア マネージャがボリュームとして使用するメディアの登録。

ストレージユニットに属するデバイスのタイプと密度の定義。

以下の VERITAS NetBackup ポリシーの定義。

◯  各ポリシー内のクライアント

◯  クライアント上でバックアップの対象となるファイル

◯  バックアップスケジュール

管理者は、このインタフェースの変更オプションを使用することにより、初期設定時に設定された値を容易に変更すること ができます。ハードウェアがデバイスのシリアル化をサポートしていれば、テープドライブとロボティックデバイスは自動的に 検出されます。最新のハードウェアは、そのほとんどがデバイスのシリアル化をサポートしています。

アクティビティの監視

VERITAS NetBackup のアクティビティ監視機能により、管理者は、バックアップ、リストア、複製およびアーカイブのジョブ の進行状況を監視することができます。図 49 に、選択されたジョブの統計を表示したジョブ ウィンドウを示します。ジョブ 制御機能も提供されているため、管理者は必要に応じてジョブを取り消すことができます。1 つのジョブが非常に大きかっ たり、NetBackup が同時に処理しているジョブ数が過多であるような場合に、状況を是正する手段としてこの機能は有用 です。

ドキュメント内 VERITAS NetBackup™ の技術概要 (ページ 59-75)

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