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純Auの Ecは約700mVで、 こ れ以上の電位 でAuの溶解が 生じ てい る。 純Pdの Ecは、 純Auの よ うに 明瞭 で は ない が、
4 0 0 m V以上でわ ずか に ア ノ ード溶解が生 じ てい る よ うであ る。
動的分極曲線に お け る純金属の Ecの値か ら、 l%NaCl水 溶液中 で は主と し て次 の よ う な ア ノ ード反応が生じ てい
る と 考え られ る。
C u + C 見 - � c u C 見 + e -60mV) ①
A g + C 見 - �さ A g C 見 26m V ) ②
C u �主 C U 2 + + 2 e 141mV) ③ C u 己 C u + + e 326mV) ④ P d + 4 C Q � p d C 見 4 2一 + 2 e 7 19m V ) ⑤ A u + 4 C 見 一主主 A u C 見 4 - + 3 e 8 0 4 m V ) ⑥
ま た、 純Agの動的分極曲線の3 0 0 m V以上の電位 で電流密 度の増加がみ られない の は②の反応に よ っ て生じ るAg C 1
が難溶性 で あ り、 こ れが合金表面を カ パ し ア ノ ド反 応を抑制 す る た め と 考え られ る。
C u -A u、 A g -A u、 C u -P d、 Ag-Pd二元系合金の動的分極曲
線は、 貴金属元素 ( A u、Pd ) の濃度が増加す る と、 全体的 に 電流密度が減少し、 Ecが貴 な電位側へ シ フ ト し て い る
乙 と か ら、 合金の主た る ア ノ ー ド反応が抑制 さ れ る こ と がわか る。
ま たCu - A u、 C u - P d合金に お け る20 0 � 3 0 0 m V付近の電流 密度の ピ ク は合金表面に 存在す るCuの ア ノ ド溶解反 応、 に 対応し て お り、 A uあ る い はPd濃度が増加す る に つれ
25
-て そ の値は小さ くな っ てい る。
c u -P d、 Ag -P d合金に おい ては、 c uの場合45 a t %以上、
Agの場合40at完以上のP dを添加し た合金に おい て顕著な不 動態化が生じ てい る。 すな わ ち分極電位 の増加に 伴い 電
流密度の急激な増加が生じ た 後に、 不動態化に よ っ て電 流密度は 減少し 著し く低い 状態を維持し て い る と と がわ か る。 ご の よ う なP dを含有す る合金の不動態化の機構に
つい てはい く つか の説が唱 え られ て い る。 そ の ひ と つは、
4 d軌道に電子空孔を有す るP dに 溶存酸素が化学吸着し て 不動態化が生じ る と す る説 であ る。 V a i d y a n a t h a nらはP d を含有す る合金に おい て生じ る不動態化を ド ナ ー ア ク セ
プタ一理論に よ っ て説明し て い る ( 2 5‘ 2 6 )
0 P dは4 d軌道に
o . 6個の電子空孔を有し、 ま た酸素が吸着 す る こ と に よ っ てP dの電子が酸素側へ移動す る た めP dには合計 で1 . 6個の 電子空孔が生じ る。 こ の よ う な電子空孔を有す る 元素を
ア ク セ プタ ー と よ ぶ。 ま たAgや c uな ど の 原子 は 最外殻 S軌道) に l 個の電子を有し、 ア ク セ ブ タ ー に 対し て電 子を与え る ド ナ ーの役割を 果 たす 。 ア ク セ プタ ー で あ る P dに ド ナ ー であ るAgやc uを合金化す る と P dの電子空孔は
A gやc uか ら与え られ る電子に よ っ て 充填され る。 Agやc u の合金化に よ るP dの電子空孔の充填の割合は
で
A g 0 r C u ] �
され、 こ の値が ] よ り 小
1 . 6 P d ]
い 場合P dの電子空孔は充 填 され な い。 し たが っ てP d の電子空孔がAgやC uに よ っ て 完全に 充填され る た めの臨界合金組成は、 61. 5 a t % A g ( 0 r
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c u ) -3 8 . 5 a t % P dと な る。 す なわ ちA g -P d、 Cu-Pd合金に お い てはPd濃度が38.5at%以上の場合Pdの電子空孔は 充填され ず酸素の吸着が生じ る。 酸素の吸着に よ っ て合金表面に P d 0が生成し、 こ れが合金と溶液との接触を遮断し て 不動 態化が生じ る。
も う一つの説はPdが表面に 濃縮し て合金内部か らの構 成元素の拡散を抑制す ると い うものであ る。 Suoninenら はA u -A g -C u合金に 数 wt%のPdを添加し た合金の耐変色性の
向上は、 合金表面に Pdが濃縮し 合金内部か らの元素の抵 散が抑え られ表面での変色生成物の生成が抑制され る た め であ る こ とを報告し た ( 2 3 )。 彼 らが ESCAに よ っ て 確認し たPdの表面に お け る濃縮量はわ ずかl,...,_, 2wt%であ っ た。
本実験 に お い ては、 C u - P d、 A g -P d合金を ア ノ ー ド分極
す ると、 Cuお よ びA gの優先的 な溶出に よ っ てPdが表面近 傍に 濃縮され ると 考え られ る。 こ の場合、 合金表面に お け るPdのl,...,_, 2 w t完程度の濃縮はPd濃度が30 a t %以下の合金 に お い ても容易に 生じ る こ とが予想され る が、 こ れ らの 組成の合金に お い て 不動態化は生じ て い な い。 不動態化 を 示し た合金のPd濃度はC u合金の場合4 5 a t %以上、 A g合金 の 場合4 0 a L %以上 であ り、 い ずれも ド ナ ー ア ク セ プタ 一理
論に 基 づく 不動態化が生じ る た め のPd濃度38. 5 a t %を超 え て い る こ と か らCu -P d 、 A g - P d合金系に お け る 不動態化は、
P dの電子空孔に 由来す るP d 0の化学吸着に よ っ て生じ て い
2 ) 定 電位分極
本章 2 - 1 の実験方法 で も 述べた よ うに、 特定の電位 で一定の時間分極し た と き の電流密度の時間積分値 ( Q は、 分極中に 生じ た ア ノ ド反応の総量を表し て い る。
t ( t 分極時間)
Q = 1 七) d t
。
試料合金を構成す る 元素の中で最 も貴な元素はA uであ る。 A uとC 1ーは 次の よ うな ア ノ ー ド反応を生じ る。
A u + 4 C Q. -fZ A u C Q. 4 - + 3 e 804mV)
本実験では、 A u以外 の構成元素の ア ノ ー ド反応を加速 す る 目的 で分極を7 0 0 m Vで行 っ た。 こ の電位ではCuとP dが
関与す る 種 々 の ア ノ ー ド反応が生じ る と 考え られ る。
Fig.2-6はCuに A uあ る い はP dを添加し た 合金を37 oc 、 1克 N a C 1水溶液中で7 0 0 m V、 10m i nの分極を行 っ た と き の Q の 値を プ ロ ッ ト し た も のであ る。 Q の値はCuに 5 a t克のA uあ
る い はPdを添加す る ご とに よ っ て 著し く 増加し、 そ れ以 上の添加で減少し て い る。 ま た 合金の ア ノ ド反応は30
a t完以上のA uあ る い は 4 5 a t完以上のP d添加に よ っ て ほ と ん
ど 抑制 さ れ て い る。
F i g . 2 -7は、 A gに A uあ る い はP dを添加し た 合金を37 oc、
1 % N a C 1水溶液 で7 0 0 m V、 10m i nの 分極を行 っ た と き の Q
の値を プ ロ ッ ト し た も のであ る。 A gに A uを 添加し た 合金 は、 A u濃度が増す に つれ て の値が小
- 28
-な り、 A u濃度
。
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