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以上の結果か ら、 Q のPd濃度依存性は 次の よ うに 解釈

され る。 30 0 m Vの分極 で はCuのみが ア ノ ー ド反応に 関与す る (Table 2-3参照) ので、 C uだ け が選択的に 溶出し、

A u、 Pdは ど ち ら も 溶出せずに 残留す る。 残留し たAu、 Pd はCuの溶出が進行す る に つれ て表面付近に 濃縮され、 C u の溶出を抑制す る。 合金表面に 濃縮し 合金表面を カ パ す る こ と に よ るCuの溶出抑制効果は、 A uとPdで等し い と 考え られ る ので、 貴金属度 (Au+Pd) が一定であれば、 Q の値は Pd置換量に よ ら ず一定に な る と 考え られ る。 し か

し、 3 0 0 m Vの分極実験 の結果で は、 Auの一部をPdで 置換す

る 量が増加す る に つれ て Q の値は 減少し てい る。

合金か らCuが溶出す る現象 を原子 レ ベル で 考え てみ る と、 溶出す る 原子は 隣接す る 原子と の結合を切 っ て溶出 しなければならない。 い ま、 Cu-Au- Pd三元合金に おけ る

C uの溶出を考え る と、 Cu原子の溶出に は、 Cu-Cu、 Cu-Au、

C u - P dの 3種類の結合が関係し て い る。 と れ ら の結合間の

原子間相互作用 の大小を比較 す る と、 C u -A u、 Cu-Pd合金 は 規則格子を形成す る 傾向が あ る ので、 お互い が引 き合

うた めCu -A u、 Cu-Pd間の結合の強さ はCu -C u聞の結合 よ り も 強い と 考え られ る。 さ ら に、 Matsumuraら は、 ALCHEMI 法に よ るc u -A u -P d合金の規則l化過程の詳細な研究を行 い、

規則化 の初期段階 で はCu A u 1 型の規則配 列が形成さ れ る が、 そ の後A uの原子位 置がP dに よ っ て置 き 替わ り、 C u P d

型の規則配列が安定に 存在 す る と と を見い だ し、 C u -A u間 よ り もCu - P d聞 の原子間相互作用が強い ご と を 報告し てい

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る ( 4 8 )。 同様に、 Kumarら もCu-Au- P d合金の規則格子の原 子配列を シ ン ク ロ ト ロ ン 放射光を用い た X 線回折実験に

よ り検討し、 Auの原子位置を P dが占有す る と とを報告し

てい る ( 4 9 ) と の こ と は、 Cu-Au問 よ り もCu- P d閣の結合

が強い こ とを示し てい る。 ま た、 C u -A u問 よ り もCu - P d間 の原子間相互作用が強い と い う仮定 で計算に よ っ て 求め

られたCu-Au- P d三元系合金の状態図が実験的な状態図に 近い こ とが報告 さ れ てい る ( 5 0、 5 1 )

こ の よ うな原子間相互作用の強 さ を考慮す る と、 P dの 方がAuよ り もCuと の結合が強く、 し たが っ て P dの方がAu

よ り もCuの溶出抑制効果が強い と考え られ る。

5 0 0 m V、 7 0 0 m Vに おけ る分極 では、 Cuに 加 え て P dの溶出

が生じ ( T a b 1 e 2 - 3参照)、 Auのみが表面に 残留す る。 し

たが っ て、 Auの一部を P dで置換し てい く とAu濃度の減少 に つれ て、 A uの表面カ バー に よ るCuの溶出抑制効果は減 少す る。 ま た、 P dの溶出抑制効果は、 Auの一部をP dで置

換す る に つれ て 増加す る が、 こ れ ら の電位 では P dの溶出 も起 と る ので、 P dの溶出が生じれ ば そ の分だけCuの溶出 抑制効果 も減少す る。 ご れ ら の効果を概念的に表す と、

F i g . 2 -1 5の よ うに な る。 す なわ ち、 F i g . 2 -1 5 (a )は表面を

カ バー す るAuがP d置換に よ っ て減少す る ご と に よ るCuお よ びP dの溶出量の増加を示し て お り、 Fig . 2-15 (b)はCuと

の結合の強い P dが増加す る こ と に よ るCuの溶出量の減少 を示し てい る。 し た が っ て、 F i g . 2 -1 4に示し た 30 0 m Vに お け る Q の変化は( b)の効果に よ っ て、 5 0 0 m Vお よ び7 0 0 m Vに

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-Covering effect of Au

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Retarding effect of Pd

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Au (at%) (b)

30

30 。

Fig. 2-15 Schema of changes in Cu and CU,Pd dissolved

with Au or Pd content of 70Cu-30(Au-Pd) alloys: (a) covering effect of Au, (b) retarding effect of Pd

Fhu A性

おけ る Q の変化 は( a )お よ び(b)の効果の重ね合わ せ に よ っ て説明 す る ご と が でき る。

( 2 ) Ag-Au-Pd合金の ア ノ ー ド 溶解挙動

Ag-Au-Pd合金は、 Cu-Au-Pd合金に おけ るCu A u間やCu -P d聞の よ うな、 お互いが強く 引き合 う よ うな原子間相互 作用がない合金系 であ る。 し た が っ て、 合金の ア ノ ド 溶解挙動 は貴金属元素の濃度のみに 依存す る ご と が予想、

さ れ る。

Fig.2-16はAgx(Au-Pd) 1一x( x = 0 . 5 � 0 . 65)合金を3 7 oc、

1完N a C 1水溶液中 で7 0 0 m V、 1 0 rn i nの定電位分極を行 っ た と きのPd置換量に 対す る Q の 値の変化 であ る。 Q の{直は、

Auの 部をPdで置換す る に つれ て 大きく な っ てい る。 -? の結果は、 分極に よ っ てAgと Pdの溶出が生 じ、 A uは 残留 し て 合金表面を カ パ す る が、 AuをPdで置換す る に つれ てAu濃度は減少し、 合金表面を カ パ す る 効果が減少す る た め Q の値が増加し た こ と を示し てい る。

以上の結果か ら、 賞金属 を 含有す る合金に お い て は、

( 1 )合金の貴金属度 (貴金属元素の総重

( 2 )非賃金属元素の 選択的 な溶出に よ る 貴金属元素の 表 面濃縮 お よ び表面 カ バ

( 3 )構成元素聞 の原子間相互作用 の強さ

が合金の ア ノ ー ド溶解 (金属 イ オ ン の溶出) を コ ン ト ロ

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