Red Hat Enterprise Linux 7 のインストール
Express5800シリーズに、RHEL7をインストールする方法について説明します。対応するハードウェア装置は
以下のとおりです。
Express5800シリーズ : R120h-2M / R120h-1M / R120h-2E / R120h-1E
FCコントローラ : N8190-163/-164
重要:
OSのインストールを実施するにあたり、「Linuxサービスセット」のご購入、「PP・サポートサービス」のご契 約、および「Red Hatカスタマーポータル」へアクセスできることが条件となっています。「Linuxサービスセッ ト」の詳細については以下のウェブサイトを参照してください。
http://jpn.nec.com/linux/linux-os/ss/
SANブート環境にRHEL7をインストールするには、まず下記のOSインストールメディアを使用してRHEL7 の初期インストールを行います。その後、SANブート構成をサポートするRHEL環境を構築するためにRHEL7 の環境設定およびアップデートを行います。
ハードウェア装置 初期インストールに使用する
OSインストールメディア SANブート構成をサポートするRHEL環境 R120h-1M
R120h-2M R120h-1E R120h-2E
RHEL7.3
RHEL7.3
+ RHEL7.3エラータカーネル (kernel-3.10.0-514.6.1.el7) 以降
補足事項:
上記以外のOSインストールメディアを使用したインストールはサポートしておりません。
RHEL環境の構築は以下の流れで行います。
インストール開始
5.4.1.3 RHEL7の環境設定
インストール完了
5.4.2 StoragePathSavior for Linuxのインストール 5.4.1.1事前準備
5.4.1.2 RHEL7の初期インストール
5.4.3 バンドルソフトウェアのインストール 5.4.1.4 RHEL7のアップデート
日本電気株式会社 第5版 – 2018年 9月 62
5.4.1.1. 事前準備
サーバとストレージ間のパスが1パス構成になっているか確認してください。
インストール前の検討事項および確認事項
R120h-2M / R120h-1M / R120h-2E / R120h-1E
「インストレーションガイド(Linux編)」の以下を参照してください。
→「1章 Linuxのインストール」
→「2.1 OS標準のインストーラーでのセットアップ」
→「2.1.1 セットアップ前の検討事項」および「2.1.2 セットアップ前の確認事項」
注意事項:
LVMを使用したSANブート構成は、システム領域/データ領域に関わらず推奨しておりません。
お客様のSANブート環境にLVMを導入される場合は、事前に十分な検証テストを行ってください。
インストールに必要なもの
「インストレーションガイド(Linux編)」
以下のURLよりリンクをたどりダウンロードします。
R120h-1M/-2Mの場合 https://jpn.nec.com/
→ サポート・ダウンロードの[カタログ・マニュアル]
→ [PCサーバ/ブレードサーバ (Express5800シリーズ)]
→ 100シリーズの [Express5800/120]
→ [R120h-1M] または[R120h-2M]
→ [Express5800/R120h-1M ユーザーズガイド]
または [Express5800/R120h-2M ユーザーズガイド]
→ [インストレーションガイド(Linux編 RHEL7.3版)]
R120h-1E/-2Eの場合 https://jpn.nec.com/
→ サポート・ダウンロードの[カタログ・マニュアル]
→ [PCサーバ/ブレードサーバ (Express5800シリーズ)]
→ 100シリーズの [Express5800/120]
→ [R120h-1E] または[R120h-2E]
→ [Express5800/R120h-1E ユーザーズガイド] または[Express5800/R120h-2E ユーザーズガイド]
→ [インストレーションガイド(Linux編 RHEL7.3版)]
初期設定スクリプト(nec_setup.sh)
インストレーションガイドに記載のリンクからダウンロードします。
OSインストールメディア
以下のOSインストールメディアを準備してください。
ハードウェア装置 準備するOS インストールメディア R120h-1M
R120h-2M R120h-1E R120h-2E
Red Hat Enterprise Linux 7.3
OSインストールメディアを作成する場合は、以下の「NECサポートポータル」ウェブサイトを参照してく ださい。
[RHEL]インストールメディア作成手順
https://www.support.nec.co.jp/View.aspx?id=3140100979 また、別売りの「Linux メディアキット」をご利用頂くことも可能です。
http://jpn.nec.com/linux/linux-os/ss/mediakit.html
RHEL7.3は型番ULA4300-930で購入いただけます。
アップデートに必要なもの
エラータカーネル
ハードウェア装置 エラータカーネル
R120h-1M R120h-2M R120h-1E R120h-2E
RHEL7.3エラータカーネル(kernel-3.10.0-514.6.1.el7)
カーネル(kernel-3.10.0-514.6.1.el7)対応のアップデートモジュール [RHEL7.3] カーネル(kernel-3.10.0-514.el7(RHEL7.3)以降) のアップデート
https://www.support.nec.co.jp/View.aspx?id=9010106554
初期インストールの状態からカーネルパッケージをアップデートする場合は、以下の点に留意してカー ネルパッケージを選定してください。
・以下の「NECサポートポータル」のウェブサイトを参照し、ご使用の装置が対応するカーネルバージョン を確認してください。
[RHEL7]カーネルアップデート対応状況(x86_64)
https://www.support.nec.co.jp/View.aspx?id=9010103842
・以下のウェブサイトを参照し、ご使用のソフトウェア製品(iStorage StoragePathSavior for Linux 、
CLUSTERPROなど)が対応するカーネルバージョンを確認してください。
iStorage StoragePathSavior 動作環境
http://jpn.nec.com/istorage/product/san/software/sps_m/environment.html CLUSTERPRO X 3.1 for Linux 動作環境
http://jpn.nec.com/clusterpro/clp/linux/lx31_sysrep.html
日本電気株式会社 第5版 – 2018年 9月 64
5.4.1.2. RHEL7 の初期インストール
R120h-2M / R120h-1M / R120h-2E / R120h-1E
「インストレーションガイド(Linux 編)」の以下を参照し、RHEL7の初期インストールを実施してくだ さい。
→「1章 Linuxのインストール」
→「2.1 OS標準のインストーラーでのセットアップ」
→「2.1.5 セットアップの手順」 *1 *2
重要:
*1 「(2) セットアップの実行」の「手順 8.」で「手動パーティション設定」の画面において、
「不明」のパーティションがある場合、それを選択後「-」ボタンをクリックし、削除 してインストールを続けてください。
*2 「(2) セットアップの実行」の「手順 12.」の各LANポートの設定画面において
「Ethernet」タブ → 「Device:」の欄で、MACアドレスを含む項目は選択しないでください。
既定値はMACアドレスを含まない項目になっています。
注意事項:
ネットワークの設定において、ネットワーク設定ファイル(ifcfgファイル)にMACアドレス情報を設定しな いでください。
ネットワーク設定ファイルにMACアドレス情報が含まれた状態のまま運用を行うと、障害で予備サー バに切り替えた際にMACアドレスの不一致が発生し、障害前と同じネットワーク環境でOSを起動す ることができません。
以下の手順にしたがい、ネットワーク設定ファイルにMACアドレス情報が含まれていないことを確認し てください。
1. "/etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-<ネットワークデバイス名>"をエディターで開きます。
2. 下記HWADDRパラメータの記述の有無を確認します。
"HWADDR=XX:XX:XX:XX:XX"
3. "HWADDR=XX:XX:XX:XX:XX"の記述を削除しエディターを終了します。
手順1.へ戻り、残りのネットワークデバイスを同様に確認してください。
4. 以下のコマンドを実行し、本機を再起動します。
以下の「NECサポートポータル」のウェブサイトを参照し、SANブート環境における追加の注意事項の 有無を確認してください。
[RHEL7]FC-SANブート環境におけるOSのインストールについて
https://www.support.nec.co.jp/View.aspx?id=3140102889
→各ハードウェア装置向けのリリースノート
[RHEL]Linux インストールの修正情報
https://www.support.nec.co.jp/View.aspx?id=3140100460
→Linux インストールに関する情報や本書の修正情報などを公開しています
# systemctl reboot
RHEL7 の環境設定
初期設定スクリプトの適用
R120h-2M / R120h-1M / R120h-2E / R120h-1E
「インストレーションガイド(Linux編)」の以下を参照し、初期設定スクリプトを適用してください。
→「1章 Linuxのインストール」
→「2.1 OS標準のインストーラーでのセットアップ」
→「2.1.5 (3) 初期設定スクリプトの適用」
RHEL7 のアップデート
初期インストールの状態からパッケージをアップデートする場合は、以下を参照してください。
注意事項:
RHEL7.3 のベースバージョン(3.10.0-514.el7)のカーネルには、既にいくつかの問題が発見
されており、NEC では3.10.0-514.6.1.el7以降のバージョンをサポート対象としています。
また、3.10.0-514.6.1.el7以降にも通称:Stack Clashと呼ばれる問題が発見されているため、
対応バージョンである3.10.0-514.26.2.el7 以降へアップデートすることを強く推奨しています。
併せてglibcもStack Clash対応のglibc-2.17-157.el7_3.4以降にアップデートすることを推奨 しています。
詳細はNECサポートポータルの「[RHEL7]注意・制限事項」のID:07197を参照ください。
https://www.support.nec.co.jp/View.aspx?id=3140102260
カーネルパッケージ以外の追加/アップデート
R120h-2M / R120h-1M / R120h-2E / R120h-1E
「インストレーションガイド(Linux編)」の以下を参照し、カーネル以外のパッケージを追加/アップデ ートしてください。
→「1章 Linuxのインストール」
→「2.1 OS標準のインストーラーでのセットアップ」
→「2.1.5 (4) パッケージの追加とパッケージのアップデート」
→「・カーネル以外のパッケージの追加/アップデート」
カーネルパッケージのアップデート
R120h-2M / R120h-1M / R120h-2E / R120h-1E
「インストレーションガイド(Linux 編)」の以下を参照し、カーネルパッケージをアップデートしてくだ さい。
→「1章 Linuxのインストール」
→「2.1 OS標準のインストーラーでのセットアップ」
→「2.1.5 (4) パッケージの追加とパッケージのアップデート」
→「・カーネルパッケージのアップデート」
iLO ドライバーの確認
R120h-2M / R120h-1M / R120h-2E / R120h-1E
「インストレーションガイド(Linux 編)」の以下を参照し、iLO がインストールされていることを確認し てください。インストールされていない場合、インストールしてください。
→「1章 Linuxのインストール」
→「2.1 OS標準のインストーラーでのセットアップ」
→「2.1.5 (4) パッケージの追加とパッケージのアップデート」
→「・iLOドライバーの確認」
日本電気株式会社 第5版 – 2018年 9月 66 Starter Pack の適用
R120h-2M / R120h-1M / R120h-2E / R120h-1E iLOドライバーの確認後、Starter Packを適用します。
「インストレーションガイド(Linux編)」の以下を参照し、Starter Packを適用してください。
→「1章 Linuxのインストール」
→「2.1 OS標準のインストーラーでのセットアップ」
→「2.1.5 (4) パッケージの追加とパッケージのアップデート」
→「・Starter Packの適用」
FC 環境では、最初に Emulex ドライバの適用が必要です。以下のドキュメントを参照し、
必要なパッケージをインストールしてください。
http://support.express.nec.co.jp/pcserver/support.php?support=2&option_cates=OP 0000370
「N8190-163/164 Fibre Channelコントローラ(1ch/2ch) ユーザーズガイド (No.054676)」
4-5.ドライバインストールと最新化
その後、「インストレーションガイド」に記載の手順で StarterPack をダウンロードし、記載の 手順で適用してください。(./packages/clean-cache.sh の実行が必要ですので注意ください)
StoragePathSavior for Linux のインストール
「iStorage StoragePathSavior for Linux」(以下「SPS」と略します)をSANブート環境へインストールする際の 手順を説明します。
なお、本手順はRed Hat Enterprise Linux 7を用いること、およびSPSは以下の機能バージョンを用いること を前提としています。
Red Hat Enterprise Linux 7 → 機能バージョン6.5.0以上
セットアップの前に
SPS のセットアップを開始する前に、以下の事項をご確認ください。
1 FibreChannel コントローラのセットアップ手順書に従い、FibreChannel(FC)ドライバのセットアップを実
施していること。OS付属のFC ドライバをご使用されている場合は、再セットアップを実施する必要はあ りません。
2 FCスイッチに接続している場合は、FCスイッチのセットアップを実施していること。
3 CLUSTERPROのセットアップが実施されていないこと。
CLUSTERPROをご使用の場合、CLUSTERPROのセットアップを実施する前にSPSのセットアップを
実施してください。 CLUSTERPROを導入した環境にSPSを導入する場合は、CLUSTERPROを一時 停止する必要があります。
4 sg_scanコマンドが実行できること。
sg_scan コマンドが手順の途中で必要になりますので、実行できない(対象パッケージがインストールさ
れていない)場合は対象パッケージをインストールしてください。(詳細は「sg_scan コマンドの確認」を参 照してください)
sg_scanコマンドの確認
ここでは、「5.3.3.2. インストール」にある「SANブート環境への導入」で使用するsg_scanコマンドの有無を確 認します。以下の手順で行ってください。
1 sg_scanコマンドを実行します。
# sg_scan
/dev/sg0: scsi0 channel=0 id=0 lun=0 /dev/sg1: scsi0 channel=0 id=0 lun=1
2 上記のような出力がある場合、もしくは何も出力されない場合は問題ありません。sg_scan は実行可能 ですので、次項の「SPSのインストールCDの準備」のセクションに進んでください。
“command not found”が表示される場合は、次の手順に進んでください。
3 rpmコマンドでsg3_utilsがインストールされているか確認します。
# rpm –qa | grep sg3_utils sg3_utils-x.xx-x.x
sg3_utils-libs-x.xx.x.x
4 上記のようにバージョンが表示される場合は問題ありません。手順2で"command not found"が表示さ れたのは、実行パスが通っていないためと考えられますので、sg_scan(/usr/binへ)へパスが通っている 補足事項:
手順中の出力結果は一例です。環境によって、出力結果は異なります。