• 検索結果がありません。

RAPDによるイネの系統分類

ドキュメント内 植物の系統分化及び遺伝変異の誘導と解析 (ページ 60-63)

PFGE

3.  RAPDによるイネの系統分類

アジアの栽培イネはJaponica, IndicaおよびJaL,anica (熱帯JaPonica)

に分化しているとされ,これらに関する遺伝的変異は,形態的・生理的形 質,アイソザイム, RFLPなどによって詳細に解析されている6・9・14)。最近, Zhengら18)は, JaPonica8系統, IndicalO系統,その他1系統を用い, 2 種の10塩基プライマーを使用して8個のRAPDを検出し,これらによっ て系統の識別ができることを報告している。著者ら4)は表1に示すように, Japonica 12系統, Indica 2系統およびカvanica 2系統を用いて, 36種の

プライマーでRAPD分析を行い,それらの系統分類を試みた。

使用したプライマーのうち, 28種が識別可能なバンドを生じ7=。これら のプライマーによってイネ16系統で総計244本のバンドが検出され,その うち116本が多型を示した。図2はプライマー5′‑TGGTCGCTGA‑3′ま たは5′‑TGGTCACCGA‑3′で増幅されたDNA断片の電気泳動像であ るo この例から,とくにIndicaの2系統は他の系統と異なるパターンと なっていることがわかるo表2に, 16系統のうちの任意の2系統を対にし たとき認められた多型バンド数を示した。これによると,JaPonica内の12 系統で1本〜20本(平均r2.2本), Jauanica内の2系統で2本, Indica内 の2系統で32本のバンドが多型となっていた.さらに, JaPonicaと Jauanicaの間では25‑37本(平均30.8本)の, Jab()nicaとIndicaとの間

では71‑84本(平均80.1本)の, JauanicaとIndicaとの間には72‑74本 (平均73.5本)の多型バンドが認められた。

多型となっていたバンド総数(116本)で任意の2系統間の多型バンド数 (表2)を割って非類似度を求め,群平均化法によるクラスター分析を行っ

プライマーA : 5'‑TGGTCGCTGA13′, B : 5′‑TGGTCACCGA‑3′左端 のレーンはHl'ndIIIで切断した1DNA.系統名は表1参照

表2 イネ16系統において2系統間で検出された異なるバンド(RAPD)数

系統番号  系統名     1 2  3  4  5  6  7  8  9 10 11 14

1    しおかり 2     i23d1 3     A2(〉d2 4     A28d6 5     N58d8 6    台中65号 7    小文玉錦 8    短銀坊主 9    山田綿 10    伊勢錦772 11    コシヒカリ 14    京系5号

15     Prata,o Preeoce 16     rguape Agulha

12     I R8

13    壌脚南特

o 00 OO ー qノ 7 つ) 「つ 8 ∧7 1 0ノ 0ノ 8 2.4 nU nU へくノ 0 8 8 ー 1 へくノ へくノ l へ→ノ (→ノ へくノ 4 8 nXり nU 1 7 7 8 2

LJ1 0ノ 9 8 へくノ {.つ へくノ 2 2 へヽノ 2 … へくノ 爪くノ へくノ 2 ..4 2 0 1 1 7 LLノ l ′hu 八くノ 4 Lhノ nU ハ′̲0 1 9 0ノ l n7 月U ⊂リノ 爪U 9 8 8 8 8 7 7 7 7 7 7 8 7 4 4 へ.上 へ▲ノ つつ へヽノ LJ1 l nム 9 4 9 8 8 8 8 8 8 ー 8 8 7 8 7

た結果を図3に示した。これから, Jaf)onica, JavanicaおよびJndicaに属 する系統がそれぞれ一群を形成すること, JaPonicaとJauanicaとの間に は,これら2群とIndicaとの間より密接な関係にあることがわかった。こ の結果は形態や生理的形質,アイソザイム, RFLPなどの分析によって得 られている従来のそれとよく一致している。さらに, Japonica 12系統は 極早生の北海道品種およびそれに由来する壊性突然変異系統("しおかり",

A23dl, A28d6, A26dZ,およびN58d8)からなる群と,内地の6系統からな

る群とに細分された。このことは,北海道品種の系譜が内地のそれとはか なり異なることを反映しているものと考えられる。京系5号については,そ の系譜や特性を調査していないが,これは典型的なJaPonicaとはやや異な る遺伝的特性をもつものと思われる。

A23dl

A28d6

A26d2

Shiokari

N58d8

Kyokei 5

Taichung 65 Yamadanishiki lsenishiki Tanginbozu

Koshihikari

Kotaketamanishiki Pratao Precole

lguape Agulha

lR 8

Ai‑Jio‑Nan‑Te

50

Number of different bands

蛭13 イネ16系統の多確り.DNA (RAPD)を用いたクラスター分析による分類

ドキュメント内 植物の系統分化及び遺伝変異の誘導と解析 (ページ 60-63)

関連したドキュメント