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PseudoGenerator を用いたデッドタイム補正の検証

ドキュメント内 master thesis saitoh (ページ 51-55)

第 4 章 FOXSI 試作検出器の開発と性能評価 19

5.1 デッドタイム補正

5.1.4 PseudoGenerator を用いたデッドタイム補正の検証

5.1.4 PseudoGenerator を用いたデッドタイム補正の検証

実際の測定では ASICのイベント処理時間は一定でなく、その他にもデッドタイムの要因が存 在する。さらに疑似イベントも完全にランダムではないため、デッドタイム補正の精度を実験で 検証しなければならない。

     





























図5.6: 観測時間とフラックス誤差の関係。シグナルのレートを33.3 Hz、疑似イベントのレート を15.0 Hzとして計算した。

     





























     





























図5.7: (左)シグナルのフラックスと補正誤差の関係。疑似イベントレートは 15.0 Hz として 計算。(右)疑似イベントレートと補正誤差の関係。シグナルのレートは33.3 Hz として計算。

疑似イベントによるデッドタイムの評価実験

本研究で開発した PseudoGenerator で疑似イベントを生成し、疑似イベントによるデッドタ イムをPseudoGenerator とlive time counterの二つの手段で求め、両者を比較する実験をおこ

なった。本実験システムでは図5.1で挙げたデッドタイムのうちASIC でのイベント処理による デッドタイムのみが存在するので、live time counterによって検出器の正確なデッドタイムを評 価できると考えられる。図5.8に、疑似イベントのレートを変えて測定したlive time ratioを示 す。測定時間中に生成した疑似イベント数N、読み出したイベント数n とすると、疑似イベント から求めたlivetime ratioは n/Nとして計算した。疑似イベントによる補正の誤差として nの 誤差のみを考え

∆n=

$ n× n

N ×

'1− n N

(

として計算すると、いずれの測定においても PseudoGenerator から求めたデッドタイムと live time counterから求めたデッドタイムは PseudoGenerator から求めたデッドタイムの 4σ の誤 差の範囲におさまっている。この結果から PseudoGenerator が、本測定系において正確にデッ ドタイム補正を行えることを確認したとともに、疑似イベントによって生じたデッドタイムまで を正確に評価することができることが分かった。 

10 102 103

0 0.2 0.4 0.6 0.8 1

Pseudo event rate [events/s]

live time ratio

+ live time counter から求めた live time

◯ pseudo event から求めた live time

図5.8: 疑似イベントを用いて測定した疑似イベントによるデッドタイムと、live time counterで 測定したデッドタイムの比較。

短い時間間隔でのデッドタイム補正

次に、疑似イベント生成モジュールによる線源のフラックス補正の精度を検証した。FOXSIの 観測対象であるナノフレアは、数十秒程度のタイムスケールのフレアであると考えられており、

FOXSIの観測では一つのナノフレアからのフラックスは最大で ∼ 30 counts/s程度になると予 想される。このことから、フレアからのフラックスの時間変動を解析する場合、1 秒程度の時間 ビンのライトカーブを作成できれば十分であるといえる。ここでは57Coを検出器にたいして適 当な位置に配置することで FOXSIで想定される∼30 counts/sのカウントレートを再現し、1 秒ごとの線源のフラックス補正の精度を検証する。

まず始めに線源からのフラックスを正確に評価する。線源を適当な位置に固定し、疑似イベント

レートを∼33 counts/s に設定して約20時間測定をおこなった。測定時間を長くすることでフ

ラックスの統計誤差と疑似イベントの補正誤差の両方が0に近づいていく。デッドタイムは3.0%

であり、補正したカウント数を単純に測定時間で割ると線源のレートは33.2±0.07 counts/sと 求まる。

次に1秒ごとに区切って疑似イベントによるデッドタイム補正をおこなった。1秒間に生成した 疑似イベント数を横軸に、補正した線源のフラックスを縦軸にプロットしたものが図5.9である。

1秒あたりの線源レートの 33.2 Hzからの標準偏差を計算すると、6.29となった。デッドタイ ムの補正誤差は統計誤差に比べて十分小さい。

Fr

N

図 5.9: 1秒ごとに生成した疑似イベント数とデッドタイム補正を行って計算した線源のフラッ クスの二次元プロット、およびその投影。

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