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PTPRN RGS7BP SYNGR3

TIMP3 TRlM7

USP30

ZNF428 zzz3

exon 6・8 exon l exon 2 exon 2 exon l exon l exon l exon l iast exon exon 1&2 1ast exon tast exon exon l exonl or 2 exon l exon 2 exon l exon l exon l exon l exon l exon l exon l exon l exon l exon l exon l exon 1&2 exon 10 exon l exon 2 exon l last exon exon l exon l exon 1

3.4k   17p13.1 0.8k     9p13

229    19q13.12 2.Ok   tOq23.33 296    22q11.2 1.1k    13q 14 2.5k   llp15.2

676    11q24.2 0.9k 14q24.3−q31.1

kk3k7kkkkkOk8kkklkklk5k26kk669607723208328215811309515 1.α3252α31t433.740t9tα3t3t36tt

 3p22.3

 8q21.3 17q21.31   2p13   12q13

5p15.31   15q23  1q32.1  11Pl5.5  9q21.11  5p15.2  18q12.2  7q21.11   8q21   10p12  6p22.3  5q23.1  19p13.2  11P15.1 2q35−q36寸  5q12.3   16p13  22q12.3  5q35.3  12q24.12

19q13.31   131.1

AB371440 AB371488 AB371544 AB371565 AB371436 AB371563 AB371537 AB371515 AB371481 AB371529 AB371469 AB371445 AB371504 AB371517 AB371551 AB371538 AB371554 AB371487 AB371439 AB371493 AB371540 AB371456 AB371561 AB371527 AB371520 AB371471 AB371507 AB371533 AB371500 AB371474 AB371510 AB371485 AB371541 AB371497 AB371570 AB371506

45

       第三章

網膜色素上皮細胞特異的遺伝子の取得

3.1緒言

 第一章で述べたように、網膜色素上皮細胞(RPB)は網膜の構造および機能維持に必須の細胞 である。RPEで特異的もしくは優先的に発現している遺伝子は網膜が正常に働くためには必須 であり、逆にこのような遺伝子に異常があれば、網膜疾患の原因になると考えられる。そこで、

本章ではRPEに特異的に発現する遣伝子の取得を目的とした。

 RPEに発現している遺伝子の網羅的な解析はすでに幾つかのグループによって行われている 92 94)。ミシガン大学のチームは正常なRPEから2種類の方法でcDNAライブラリーを作製し、

約2,0001固のexpressed sequence tag(EST)にっいて解析を行っている92)。しかし、これらのラ イブラリーに含まれるcDNAの鎖長は短く、RPEに発現する遺伝子を包括的に収集できていな い。米国立衛生研究所の国立眼研究所(National Eye lnstitute;NEI)はヒトRPE/脈絡膜の組織片

から作製したcDNAライブラリーを用いて9.㎜個を超えるESTの解析を行い、6β00種類の 遺伝子を同定している93)。ただしこのライブラリーには脈絡膜由来の遺伝子も含まれており、

RPE特異的なものとは言えない。また、ハーバード大学の眼分子遺伝学研究所ではserial analysis of gene expression(SAGE)法を用いて53 ,666個ものタグを解析し、10.4(M種類の遺伝子を同定

した94)。SAGBは1度に大量の遺伝子の解析が行えるという利点があるが、タグのサイズが通 常9−14bpと小さいため遺伝子を特定しにくく、また完全長のcDNAを得るには改めてクローニ ングを行わなければならないという欠点がある。

 日本ではヒトの網膜組織を入手することは困難であり、また網膜の組織を用いる場合でも厳 密にRPEだけを分離することは難しい。一方、株化されたヒトRPE細胞を使用すれば、簡便 かつ確実に単一種の細胞の遺伝子発現プロフィールを調べることが可能である。実際ARPE−19 細胞の発現プロフィール解析も行われているが、大抵はDNAマイクロアレイを用いた解析で あり85・95・96)、ARPE−19細胞に発現する遺伝子を完全長cDNAの形で収集する試みはなされてい

ない。

 DNAマイクロアレイは精度に問題があるものの、既知の転写産物の発現を知るには簡便で有 効な手段である9・49)。最近はゲノムタイリングアレイによるゲノム規模での転写配列の同定など

も行われており64)、データベースに登録されていない転写産物の配列の一部を知ることができ るが、基本的に未知の転写産物をDNAマイクロアレイによって解析することはできない。そ れに対し、複雑度の高い完全長cDNAライブラリーを用いれば、これまでに取得されていなか

った未知の転写産物の解析も可能となる。

 そこで、本研究ではヒト網膜色素上皮細胞株ARPE−19の完全長cDNAライブラリーを網羅的 に解析し、データベースに登録されていない遺伝子の探索を行うことにした。このアプローチ を採用した理由は、他の細胞・組織から取得されていない遺伝子であれば、(i)RPEに特異的で ある可能性が高いこと、(ii)機能解析がされていないこと、(iii)一塩基多型(single nucleotide polimorphism;SNP)や変異探索、連鎖解析などの遺伝性疾患の研究対象とされていないことが 挙げられる。

3.2材料と方法

3.2.1タンパク質をコードする新規転写産物の探索

 第二章で記載したARPE−19の完全長cDNAライブラリーの一部(ARe)と、それらのライブ ラリーとは異なるロットのライブラリー(ARa)の完全長cDNAクローンの中から、新規クロ ーンの探索を行った。前章と同様にcDNAの5 末端塩基配列を用いてBLASTアルゴリズムに

よるNational Center for Biotechnology lnformation(NCBI)のヌクレオチドデータベース検索を行 い、RefSeqへの登録がないcDNAを選別した。選別したクローンはWizard⑧ Plus Minipreps DNA Purification System(Promega)によりプラスミド抽出し、全長の塩基配列をプライマーウォーキ

ングあるいは欠失体の作製により決定した。遺伝子解析ソフトウェアGENETYX−MAC

(GENETYX Co.)を用いてそれぞれのクロ・一ンの全長配列からオープンリーディングフレーム

(open reading frame;ORF)の検索を行った後、 ORFの塩基配列をアミノ酸配列に変換し、 NCBI のプロテインデータベースのBLAST検索を行った。

3.2.2細胞培養およびtotal・RNAの抽出

 ライブラリー作製に使用したヒト網膜色素上皮細胞株ARPE−19の他、 American Type Culture Collection(ATCC)より分譲されたヒト網膜芽細胞腫細胞株Y79およびヒト胚性癌細胞株

NTERA−2 cLD1(NT2/D1)、 Japanease Collection of Research Bioresources(JCRB)より分譲された

ヒト子宮頚癌細胞株HeLa S3(sc)およびヒト線維肉腫細胞株HT−1080の培養を行なった。

ARPE−19の培養条件は第一章に準ずる。 Y79は非動化したFBSを20%添加したRPMI I 640

(ATCC)を用いて、5%CO2条件下、37℃で培養した。 NT2/D1とHeLa S3は非動化したFBSを 10%添加した4.5 g/lのグルコースを含有するDulbecco s modified Eagle s medium(DMEM High−

glucose, Sigma−Aldrich)を使用し、NT2/D1は10%CO2条件下、 HeLa S3は5%CO2条件下で37℃

で培養した。HT−・1080はDMEM High−glucoseに非動化したFBSを10%と10・mM・HEPES(Gibco)

および0.lmM MEM非必須アミノ酸溶液(Sigma−Aldrich)を添加し、5%CO2条件下、37℃で培 養した。いずれの細胞も3−4日おきに継代を行ない、ISOGEN(NIPPON GENE)を用いてtotal RNAを抽出した。また、 Y79以外の接着細胞は、0.05%Trypsin−EDTA(Gibco)を使用して細胞 の剥離を行った。

3.2.3RT」PCRによる細胞特異性解析

 DNasel(TaKaRa Bio)処理を行ったtotal RNAまたはPoly(A)+Isolation Kit(NIPPON GENE)に よって精製したpoly(A)+RNAから、 oligo(dT)30をプライマーとして、 SuperScript M III reverse transcriptase(lnvitrogen)を用いて第一鎖cDNAを合成した。 phenol/chloroform/isoamyl alcohol

(PCI)抽出とエタノール沈澱にて第一一鎖cDNAを精製し、95℃で変性した後、 IOO Ug/mlの RNaseA(Wako Pure Chemical)によってRNAを完全分解した。さらに逆転写反応に用いたdT

(Promega)を用いて精製を行った。 PCRに使用したプライマーセット(Table 3−2)はイントロン を挟む異なるエキソン内に設計し、ゲノム由来の増幅産物と区別できるようにした。

3.2A GFP融合タンパク質による局在解析

 細胞内で遺伝子の発現および局在部位を確認するために、目的遺伝子のORFの3 末端に緑 色蛍光タンパク質(green nuorescent protein;GFP)を改良したenhanced GFP(EGFP)をコードす る配列を連結させ、EGFP融合タンパク質を発現するプラスミドベクターを作製した。作製し たプラスミドベクターはEndoFree⑧ Plasmid Maxi Kit(QIAGEN)により抽出し、エレクトロポレ ーション法によりARPE 19細胞に導入した。 L 5×106個のARPE−19細胞をNucleofectorTM sollltion Rに懸濁し、5− 10 ptgのプラスミドDNAを加えNucleofectorTM(amaxa)のプログラムP−20 を実行した。細胞は遺伝子導入後24−48時間以内に4%パラホルムアルデヒドにて固定し、共 焦点レーザー顕微鏡MRC 1024(Bio−Rad・Laboratories)で観察した。

3.2.5UniGeneデータベース検索

 ARPE−・1・9細胞のcDNAライブラリーから同定された遺伝子にっいて、 UniGeneデータベース のEST ProfileViewerによる発現プロフィールを検索し、種々の組織における発現量を調べた。

組織間の発現量を比較し、ARPE−19細胞に発現する遺伝子の中で、眼で優先的に発現する遺伝 子を調べた。さらに、V一キャッピング法で作製したヒト網膜視細胞に由来するY79細胞の完全 長cDNAライブラリーの解析から取得したクローンとARPE−19細胞から取得したクローンを比 較し、眼で優先的に発現するが、視細胞では発現していない遺伝子を選別した。

3.3結果

3.3.1新規遺伝子候補の取得

 ARPE−19細胞の完全長cDNAライブラリーから取得したcDNAの5 末端部分塩基配列を用い てNCBIのデータベースを検索し、 RefSeqに登録されていないクローンを新規遺伝子候補とし た。これらのクローンは当研究室のヒト完全長cDNAデータベースの登録番号(HP No.)を割 り当てた。本章では、ARaとAReライブラリーから得られた21種類のクローンについて解析

を行った。

 RefSeqにヒットしなかったクローンの全塩基配列を決定し、データベースとの相同性検索を 再度行った(Table 3−1)。 cDNAの5 末端のワンパスシークエンス解析を行った当初、 HP10826 以外のクローンに対応する遺伝子は登録されておらず、またHPIO826も新規のアイソフォーム であった。現在ではいくつかのクローンがBntrez GeneおよびRefSeqに登録されている。

HP10826、 HP10832、 HPlO845、 HP I O847はそれぞれmatrix−remodelling associated 7(MXRA7)、

chromosome l l open reading frame 83(C l l orf83)、 amelotin(AMTN)、 arylsulfatase 1(ARSI)をコー

ドする遺伝子である。

 HP I O831、 HP 10835、 HP 10841、 HP 10842の4クロー一一一ンは塩基配列の一一部がRefSeqとアンチ センス鎖で一致していた。HP 10831とHP 10841はそれぞれaryl hydrocarbon receptor(AHR)と pyruvate dehydrogenase(lipoamide)beta(PDHB)の第1エキソンのアンチセンス鎖と一致してお

り、どちらもコード領域であった。なお、HP10831はAHRの5 −UTRからコード領域にかけて 一致しているため、AHRの開始コドンを含んでいた。このようなアンチセンス転写産物は mRNAの転写やタンパク質の翻訳を制御している可能性がある。 HPIO835が一致しているのは myelin transcription factor l(MYT 1)の19番目のエキソンのアンチセンス鎖で3 末端側に近い領 域であるが、この部分はコード領域となっている。HP 10842は3 末端の配列がEF hand calcium binding protein 1(EFCBP1)の3 −UT Rのアンチセンス鎖と一致していた。また、 HP10827と HP10843の2クローンはRefSeqおよびESTにも一致しない新規遺伝子であるが、これらには 長いORFが存在しなかった。

3.3.2アミノ酸配列解析

 全長配列を決定した21クローンの塩基配列から予想されるORFをGENETYX−MACによっ て検索した。現在タンパク質をコードすることが判っているクローンは、上述したMXRA7、

Cllorf83、 AMTN、 ARSIである。これらのアミノ酸のN末端には明らかな疎水性領域がみら

れた。膜貫通領域予測プログラムSOSUI(http:〃bp.nuap.nagoya−u.ac.jp/sosui/)on)によると、MXRA7

とCllorf83はそれぞれ1箇所の膜貫通領域を持ち、膜タンパク質であると予測された。一方、

AMTNとARSIの疎水性領域はシグナルペプチドと考えられ、分泌タンパク質であると予測さ れた。実際にAMTNは分泌タンパク質であることが報告されているva・99)。 MXRA7、 C l l orr83、

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