3 5 十
2 NFS と NIS の意義 2 . 1 マシンが複数あることの問題点
組織内に
W8
を複数台導入した場合の問題点は,利用者から見た点と,管理者側から見 た点の二つに分けることができる.・利用者から見た場合の問題点
一組織内に複数のホストがあった場合, 同じように使いたいというのは,利用者 にとって当然の要求である.例えば, A というホストで実行できる各アプリケー ションプログラムは, B というホストでも使用できて欲しいということである.
38
一利用者が複数のホストを使う場合,それぞれのホストに自分の作ったプログラム ファイルや文書ファイルを置いておくとそのファイルの更新にともなうパージョ ン管理が繁雑になってしまう.具体的には
h o s t A
で作成した文書ファイルを,h o s t B
にコピーして持ってきて編集を行なった場合,同じ名前の文書ファイル (内容は異なる)がホスト毎に存在することになる.利用者はこれを,どのホスト にはどのパージョンのファイルがあるのかを意識しながら作業を行なわなければ ならない.host A host 8 host C
田 口 国
利用者
図l利用者から見た問題長(プログラム)
host A
¥ 2
利用者host B
ちょっとずっちがう 自分のファイルが たくさん
hostC
図
2
利用者から見た問題点(利用者のファイル)・管理者側から見た場合の問題点
ーシステムの設定をファイル群を,一貫性が保たれるように,個々のホストで管理 しなければならない.例えば,ネットワークの設定が一貫性が保たれておらず,
h o s t A
とh o s tB
で同じI P
7.ドレスを使ってしまった場合, どちらのホストも 使用不能となる.従って,管理者は複数のホストのそれぞれにログインし,個々 の設定が正しいかどうか監視しなければならない.‑ 3 9
一組織内の各
w s
を,組織内の全ての利用者に利用してもらう場合に,その利用者 登録は,WS
毎に個々に行なわなくてはならない.一組織内の各
WS
の環境を同じに保つために,各WS
毎にソフトウェアをインス トールして回らなければならない.また,新規にホストを導入した場合でも,ー からインストールを千?なわなくてはならない.霊
host A
利用者登録の 不 一 致
図3管理者から見た問題点(設定ファイ
J
レ) 図4管理者から見た問題点(利用者登録)図
5
管理者から見た問題点(プログラムの不一致)これらの問題は,組織が持つホストが
2
,3
台であれば,まだ,我慢することもできるが,5
台ほどを越えると我慢し難いものとなる.特に,管理者の手間を考えた場合,統一され た環境を構築するには,現実的でなくなってしまう.以上の問題は,ホストのファイルシステムの一元管理と,管理ファイル群の一元管理を 行なうことで解決することができる.このファイルシステムの一元管理を行なうものの代 表的なものが
NFS(NetworkF i l e S y s t e m )
である.また,管理ファイル群の一元管理を行 なう代表的なものが,NIS(Network I n f o r m a t i o n S e r v i c e )である.
2 . 2 NFSの意義
NFSは,あるホストの一部のファイルシステムを他のホストに公開し,ネットワーク
を介して共有利用するものである.このファイルシステムを公開しているホストをNFS
サーバと呼ぴ,それを利用している側のホストをNFSクライアントと呼ぶ.
4 0
ここで気をつけなければならないのは,
UNIX
においては,ネットワーク上でのホスト 同士の接続は対等な関係にあるということである.Netware
などの場合では,サーバとな るホストを少なくとも l台用意し,これをサーバ専用ホストに,その他のホストをクライ アントホストとして使用しなければならない.これに対し,UNIX
ではこの違いがない.つまり,一台のホストで,同時に
NFS
サーバにもNFS
クライアントにもなり得る(これ をピアトゥピアと呼ぶ).例えば,
2 . 1
で挙げたファイルシステムの問題点を解決するには,各WS
で共通に使用 するプログラムのバイナリファイルを置いておくサーバを一つ用意する.それを各WS
で 共有し使用することで,使えるプログラムを統一することができる.また,新たにホスト を導入した場合でも,同じアーキテクチャを持つものであれば,NFS
サーバによってサー ビスされるファイルシステムを使えるようにするだけで,他のホスト同様に使えるように なる.実際,電気情報工学科では,Sun m i c r o s y s t e m s
のWS
もしくは,その互換機を購入 した場合,1
,2
時間ほど(OS
のインストール等も含む)で他のWS
と同様に使えるように なる.また,利用者ファイルのパージョン管理の問題は,利用者のホームディレクトリをサー ビスするサーバを用意し,それを各
WS
で共有することで回避できる.利用者
》
ドキュメント内
センターレポート 第14号
(ページ 41-44)