233 F/2.0 MTF AT方向 0.2以上
CT方向 0. 2以上
0.5 K以下 対象温度300KNEΔT
(4) マルチスペクトルセンサ_冷却検出器を用いた場合
マルチスペクトルセンサで冷却検出器を用いた場合の実現可能な予測性能の検討結 果を以下に示す。
表 2.1.1-1 予測性能
数値 備考
T1 8.125~8.475μm T2 8.475~8.825μm T3 8.925~9.275μm T4 10.25~10.95μm T5 10.95~11.65μm
60m 高度700km
90km 高度700km
0.47
0.31
(6) マルチスペクトルセンサ_非冷却検出器
(5)と同一の光学系を用いて、非冷却検出器を用いたマルチスペクトルセンサとし た場合のバンド数とNEΔTの依存性の検討結果を以下に示す。
0 0.5 1 1.5 2 2.5
0 1 2 3 4 5
バンド数
NEΔT[K]
軌道高度:700km 分解能:60m
6
図 2.1.1-6 非冷却検出器を用いた場合のマルチスペクトセンサ のNEΔTのバンド数依存性(プッシュブルーム型)
(7) マルチスペクトルセンサ_非冷却検出器
(5)と同一の光学系/検出器を用いて、短バンド、分解能 60m での NEΔT と同じとなる マルチスペクトルセンサのバンド数と GSD の依存性の検討結果を以下に示す。5 バン ドにすると 300m 程度の分解能となる。ただし、pushbroom 型での検討結果であり、
staring 方式で観測時間を 5 倍程度にできる場合は、ほぼ同じ分解能を達成できる。
0 50 100 150 200 250 300 350
0 1 2 3 4 5
バンド数
GSD[m]
F :2.0 NEΔT:0.5K
6
図 2.1.1-7 非冷却検出器を用いた場合の GSD のマルチスペクトセンサバンド数依存性
(8) センサイメージ
軌道高度 700km、分解能 10m クラスのセンサの外観イメージの一例を以下に示す。
検討の前提としては以下としている。
検出器:SOI 非冷却検出器 バンド数:1バンド 光学系:カセグレン型
1500
1200
2200
図 2.1.1-8 分解能 10mクラスサーマルイメージャ外観
表 2.1.1-3 リソース検討結果 質量 230kg
電力 270W
2.1.2 観測頻度向上の検討
高分解能センサを搭載した周回衛星の場合、観測頻度の向上が望まれる。本節では、観測 頻度の向上策につき述べる。
周回衛星による観測頻度向上の方策としては以下が考えられる。
(1) 軌道選定による方法
太陽同期準回帰 :2 機同一軌道面→同品質観測頻度向上 AM 衛星/PM 衛星併用 →時間変化把握 例:EOS Terra/Aqua
太陽非同期 :同一衛星で特定地域の観測頻度向上 例:TRMM
(2) 高度選定による方法
2 機同一軌道高度 :同品質プロダクツ生成頻度向上 2 機別軌道高度 :低軌道→狭域高分解能
:高軌道→広域中分解能
●太陽同期準回帰軌道で AM 衛星/PM 衛星併用の例(TERRA/AQUA)
同一高度/傾斜角の AM/PM 衛星の併用により、同一センサ(CERES/MODIS)での観測を実 施しており、AM と PM で太陽高度、天頂角が異なるデータが取得可能である。
表 2.1.2-1 AM 衛星/PM 衛星併用例 衛 星 TERRA
(EOS AM1)
AQUA
(EOS/PM1)
備 考
打ち上げ 1999 年 12 月 2002 年 5 月
軌道高度 705km 705km
軌道傾斜角 98.2° 98.2°
降(昇)交点 地方時
AM10:30
(降交点地方時)
PM1:30
(昇交点地方時)
搭載センサ ASTER、CERESE、MISR、
MODIS、MOPITT
AIRS、CERES、AMSU、
MODIS、AMSR・E、HSB
CERES:可視から赤外までを観測。
CT 方向及び AT 方向を走査する 2 台の広帯域走査式放射計から構成される。
地球表面及び大気から放射・反射されるエネルギーを観測する。
MODIS:可視から赤外までを観測。
クロストラック方向に走査。地球表面及び雲を 36 チャンネルで観測する。
● 太陽非同期衛星の例(TRMM)
太陽非同期軌道を用いることで特定地域の観測頻度を向上させることができる。TRMM の 一日分の軌道例を下図に示す。
図 2.1.2-1 TRMM の軌道例
特長:熱帯地方の降雨観測のため、軌道傾斜角を小さくして低緯度地域の観測頻度を 向上している。
出典:TRMM データ利用講習会 (宇宙開発事業団地球観測データ解析研究センター)
● 太陽非同期の周回衛星数と撮像待ち時間の検討
–方針 :重点観測地域の撮像頻度向上 –重点観測地域 :日本近傍
–選定軌道 :太陽非同期軌道 –概略軌道パラメータ
•軌道高度 :約 500km
•軌道傾斜角 :約 36deg –周回衛星数 :5 機
•衛星軌道の時刻インターバル :4.8 時間
•撮像待ち時間 :2 時間以内
連続する 3 周回で日本近傍を通過する軌道を選定すると、1 周回約 1.6 時間の待ち 時間となる。次の衛星が日本近傍を通過するまでのインターバルは次号機以降の投入
時刻に依存する。
図 太陽非同期周回衛星数と撮像待ち時間 0
30 60 90 120 150 180 210 240
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11
周回衛星数(機)
撮像待ち時間(分)
0 3 6 9 12 15 18 21 24 27 30 33 36 39 42 45 48
撮像可能周回数(回/日)
最大インターバル 最小インターバル 平均インターバル 撮像可能周回数
図 2.1.2-2 周回衛星数と撮像待ち時間
● 軌道選定時の留意点
降(昇)交点地方時が S/N に影響(光学センサの場合、12:00 の場合が S/N 最大となり 日照がないと観測できない)することを考慮する必要がある。
● 軌道高度選定
軌道高度を高軌道へ変更し、広域中分解能観測とすることで、観測頻度を上げることがで きる。太陽非同期軌道の場合、太陽同期軌道における位相制御の必要がないため、少ない 推薬消費で軌道高度変更が可能であり、あわせて運用期間の長期化を図ることができると いう特長がある。
TRMM の軌道高度変更事例
図 2.1.2-3 TRMM の軌道高度変更例
軌道高度選定時には下記事項に留意する必要がある。
表 2.1.2-2 軌道高度選定時留意事項
項 目 低軌道 高軌道
ジオメトリック性能 高分解能化 観測幅拡大
電力 ・ 太陽光受光時間の拡大
耐放射線性 放射線被曝量の低減 ・
低大気擾乱による 推薬消費速度の低減 姿勢/軌道
制御 ・
軌道の安定化
通信 伝送品質の向上
(対地上)
通信可能範囲の広域化
(対地上、対衛星)
● 2 機衛星システムのバリエーションと利害得失
2 機打上機会 同時打上 :同一軌道面への一括投入 別機会打上 :打上失敗に対するリスク回避 相乗衛星 2 機同時 :打上費 85(120)億/2 機@H-IIA
w/大型低軌道 :打上費負担軽減可 w/静止衛星 :打上費負担軽減可
但し太陽非同期 ピギーバック :打上費不要
その他 海外ロケット :打上費低減可能性あり
表 2.1.2-3 H-II による複数衛星打ち上げ実績
ロケット 打上
日時
衛星 軌道/高度 傾斜角 重量 寸法 備考
H-II・1F
1994年 2月4日
OREX
(軌道再突入 実験機)
約450km円軌道 不明 打上時:
865kg
鈍頭円錐形状 機体外径:3.40m 高さ:1.46m 7:20 VEP(H-IIロケット
性能確認用 ペイロード)
静止トランスファ 軌道
不明 2.4t 不明
H-II・3F
1995年 3月18日
SFU
(宇宙実験・観測 フリーフライヤ)
位相同期軌道 分離/回収時300km
運用時500km
(太陽非同期軌道)
28.5度 打上時:
4.0t
約4.7m(直径)×
約2.5m(高さ)
静止衛星と太陽 非 同期衛星の ダブルローンチ 17:01 GMS-5
(静止気象衛星 5号)
静止軌道 - 747kg 円筒型
直径:2.15m 高さ:4.44m
H-II・4F
1996年 8月17日
ADEOS(地球観測 プラットフォーム
技術衛星)
800Km
(太陽同期軌道)
99度
3.5t 4×4×5 m
10:53 JAS-2
(アマチュア 衛星3号)
800km/1300km 50kg 対辺約44cm、
高さ約47cmの 略球形26面体
ピギーバック方式
H-II・6F
1997年 11月28日
TRMM
(熱帯降雨 観測衛星)
350Km
(太陽非同期軌道)
35度
3.5t 5.1m×3.0m×
3.5m
同一軌道面への 一括投入
(高度は異なる)
6:27 ETS-VII
(技術試験衛星 VII型)
550km
(太陽非同期軌道)
2.9t 2m×2m×2.6m
表 2.1.2-4 H-IIA による複数衛星打ち上げ実績
ロケット 打上
日時
衛星 軌道/高度 傾斜角 重量 寸法 備考
H-IIA 1号機
2001年 8月29日
VEP-2(性能確認用ペイ
ロード) 静止トランスファ軌道
- 3.3t 1000mm×
φ2220mm
16:00 DRE(ドップラ測距装置) - 130kg 750×750×h350mm
LRE(レーザ測距装置) 静止トランスファ軌道
(250-36000km)
28.5度 90kg 538mm×φ510mm VEP-2 か ら 分 離 する
H-IIA 2号機
2002年 2月4日
MDS-1(民生部品・
コンポーネント実証衛星)
静止トランスファ軌道
(500-36000km) 28.5度
480kg 1.2m×1.2m×1.5m 11:45 DASH
(高速再突入実験機)
89kg 988mm × 700mm × 540mm
ピギーバック方式 DRTS
(データ中継技術衛星)
静止軌道 - 打上げ時:
2.8t
2.2 ×2.4 ×2.2 m 静止 衛 星と 太陽 非同期衛星の H-IIA
3号機
2002年 9月10日
USERS
(次世代型無人宇宙実験
500km
円軌道 30.4度
1.8t SEM 本 体 : 1.66m × 1.49m×1.23m、
ダブルローンチ
17:20 システム) (太陽非同期軌道) REM本体:
H 1.9m, Dia 1.48m ADEOS-II
(環境観測技術衛星)
3.7t 6×4×4m H-IIA
4号機
2002年 12月14日
FedSat
(豪州小型衛星)
812km
(太陽同期軌道) 98.67度
58kg 1 辺 約 50cm の 立 方 体
10:31 WEOS
(鯨生態観測衛星)
50kg 52×52×
h45cm
ピギーバック方式 μ-LabSat
(マイクロラブサット1号)
54kg
(分離後)
68×68×
h50cm
複数衛星運用よる観測頻度向上のためには、想定ミッションに応じて次の方策が考えら れる。
◎ 太陽同期準回帰軌道モデル
a. AM/PM 衛星による昇/降交点地方時の異なる条件で観測
b. 同一軌道面内で位相をずらし連続的観測、頻度向上、2 機同時打上
◎太陽非同期衛星モデル a. 特定地域の観測頻度向上
b. 軌道面回転に伴い特定地域日陰状態が継続するデメリット回避 のため複数衛星で補完
2.2 静止常時観測センサ
現在の静止気象センサではすでに高性能化のため、三軸衛星搭載の二軸機械走査を用い たセンサが主流となっている。 本検討におけるサーマルイメージングセンサの観測では、
より高度な観測を目指すため、上記の構成を基本として検討した。 静止軌道から見た地 球の視直径が約 18 度もあることから、広い視野の高分解能光学系が実現できない。 従 って、一次元アレイ、二次元アレイの検出器のいずれを用いても二次元の機械走査方式 を採用せざるを得ない。
静止軌道からのサーマルイメージングセンサの検討ケースを表 2.2-1 に示す。 ケース 1 は、静止気象センサと同程度の時間分解能で全球を観測するケース、ケース 2 は、可能 な限り高速で全球観測を行う(但し、ラジオメトリック分解能は低下を許容する) ケース、
ケース 3 は 10 秒での部分観測、ケース 4 はさらに高速化(但し、ラジオメトリック分解 能低下を許容する)するものとして設定した。
表2.2-1サーマルイメージングセンサ性能の検討ケース