2.1 業務の自動化の流れ
2.1.2 JP1/AJS3 の運用を開始するまでの流れ
なお,アクセス権限は,JP1/AJS3 であらかじめ用意されているものから選んで設定します。アクセス権 限には次のようなものがあります。
• 管理者権限およびジョブネットの定義・実行・編集ができる権限
• ジョブネットの定義・実行・編集ができる権限
• ジョブネットの定義・編集ができる権限
• ジョブネットの実行・参照ができる権限
• ジョブネットを参照できる権限
(例)
• 経理部の業務フロー担当は,経理部関連の業務の定義・変更はできるが,実行はできない。人事部関連 の業務に対しての操作権限は一切ない。
• 経理部の業務オペレーターは,経理部関連の業務の実行はできるが,定義・変更はできない。人事部関 連の業務に対しては参照だけできる。
• 人事部の業務フロー担当は,人事部関連の業務の定義・変更はできるが,実行はできない。経理部関連 の業務に対しての操作権限は一切ない。
• 人事部の業務オペレーターは,人事部関連の業務の実行はできるが,定義・変更はできない。経理部関 連の業務に対しては参照だけできる。
• 営業部の一般社員は,営業部関連の業務の参照だけできる。
• システム管理者は,部署に関係なくすべての業務に対してすべての権限を持つ。
図 2‒1 JP1/AJS3 を使った業務の自動化の流れ
(1) 業務のアクセス権限を定義する
認証サーバ(JP1/Base)に JP1/AJS3 を使用するユーザーを登録し,それぞれのユーザーに対して業務の アクセス権限を定義します。
(2) JP1/AJS3 運用上の業務カレンダーを作成する
JP1/AJS3 運用上のカレンダー作成(運用日・休業日の定義)や,月の開始日(基準日),一日の開始時刻
(基準時刻)などの定義をします。
(3) 自動化する業務の内容を定義する
自動化する業務の細かな処理の一つ一つをジョブとして定義し,それらに実行順序を設定してジョブネッ トという一つのまとまりの業務を作成します。
(4) 業務の実行日時や実行サイクルを定義する
業務の運用計画に合わせて,実行開始日時や処理サイクルなどジョブネットのスケジュールルールを定義 します。また,開始日時が明確でない業務については,開始条件(起動条件)を定義します。
(5) 業務の運用を開始する
作成したジョブネットを実行登録し,運用を開始します。ジョブネットを登録すると定義内容に基づいて スケジュールされ,自動的に実行されます。
(6) 業務を監視する
実行登録したジョブネットの実行状態の監視や,実行結果・実行予定の確認をします。
3 自動化する業務の定義
この章では,業務を JP1/AJS3 で自動化するためのジョブネット定義,カレンダー情報の定義,
スケジュール定義などについて説明します。