V j = (V j
+1 +V j
+V j ) / P j
,Wj
=(W j
+1 +Wj
+Wj ) /
pj
( 5 . 5 )
ここに, 1は単位行列であり,Jう,Wjなどは偏導関数 V
j
申,Uiプなどのフーリエ係 数を要素とする無限次元行列である.仮にゆ
j
,ψ 7
をM次 ま で の 有 限 フ ー リ エ 級 数で近似したとすれば, "う,~.などは (2M+ 1)次 正 方 行 列 と な る が , そ の 具 体 的表示については,前章の4.1.4項を参照されたい.5.1.4 一 般 的 判 別 法(46),(121)
式(5.5)から, μは2(2M + 1)
n
次正方行列Aの固有値として直接求めることが できる.このように,固有値問題として特性指数を求める方法が一般的判別法で ある.このとき,近似解x j
をフーリエ級数で仮定したときの最高次数N,お よ び 上述のλ4についてN,ル4→∞であれば, Aの固有値は安定判別を正確に行なうた めの μの厳密値を与える.このとき,11mμ│孟 1/2 (5.6)
を 満 足 す る 固 有 値 ぱ が 2n個存在し ,N,Mが 有 限 値 の 場 合 に は こ れ ら が 特 性 指 数としてもっとも高精度である.ばを主特性指数と呼ぶ.また,
d
とそれ以外の 固 有 値 ぱ の 聞 に は , 近 似 的 に 次 の 関 係 が 成 立 す る . た だ し,i =.J土
I
である.μf=μ;+jp(k=l,…,2n, p = ‑ M,…,0,… ,M ) (5.7) 特に,
M
→ ∞ の と き に は 式( 5 . 7 )
は厳密に成立する.よって,η ;
, 匂 の 安 定 判 別 には,2n個 の ぱ の み を 用 い れ ば 十 分 で あ り , ば の 実 部 が す べ て 負 で あ れ ば 安 定 , 正 の も の が 1個でも存在すれば不安定と判別される.奇 数 次 解 の 場 合 に は , 式
( 5 . 5 )
中の Fうなどを前章4.1.5項 で 示 し た 奇 数 次 解 用 の も の に 置 き 換 え て 得 ら れ る ( 次 元 が 約 半 分 に 縮 小 さ れ た ) マ ト リ ッ ク ス の 固 有 値 か ら , 非 奇 数 次 解 の 場 合 と 同 様 に 安 定 判 別 を 行 う こ と が で き る . た だ し , 安 定 判別に用いるべき主特性指数の存在領域は,次式のように変更される.11mμ│豆 l (5.8)
5.2 無 限 次 元 行 列 式 の 性 質
無 限 次 元 行 列 式det
Q (
μ)お よ びdetλ(μ)は一般 に 収 束 し な い . そ と で , そ の 収 束 性 を 確 保 す る た め , 次 の よ う な 無 限 次 元 行 列 式w(μ)を考える.w(μ)
=
detU∞detA(μ)U∞ = Diag
巴二二互]
, U=
Diag [1, U 1‑1, U2
1, Ui
1, ... ]2N
(5.9)
このとき, w(μ)は次式のように収束する (46),(121).
︑l
tf
EJ
︑ ︐ ノ
u ‑
nU
Lκ
u・
/・
出
π
1c d
1一
π
fl {l at
h H
M
︑ 一 一
︐
JU ‑
w (5.10)
ここに, ~2 (k = 1,…, 2n)は 上 述 の 主 特 性 指 数 で あ る . 主 特 性 指 数 は , 後 述 す る1mぱ =:t 1/2の も の を 含 む 場 合 を 除 い て , 偶 数 個 の 実 数 と 複 数 組 の 互 い に 共 役 な 複 素 数 か ら な り , そ の 総 和 は 実 数 と な る . ま た , 式
( 5 . 7 )
に 示 さ れ る 主 特 性 指 数 ぱ と そ の 他 の 特 性 指 数 ば と の 関 係 を 考 慮 す れ ば , w(μ)は 次 の 性 質 を 有 することがわかる.
( 1 ) w(μ)はμ平 面 全 体 で 正 則 で あ る : (正則性) (2) w(μ+pi)
=
w(μ) : (周期性)(3) w(戸)= w(μ);'Jは 共 役 複 素 数 : (対称性)
この周期性(2)および対称性(3)か ら , 任 意 の 実 数
σ
に対してw{a+(p/2)i}は実数となる.
なお, 11mμ│豆1/2を満たす特性指数の中に1mぱ =:t 1/2のものが存在しなけ れ ば , 同 じ 範 囲 内 に 存 在 す る w(μ)の 零 点 と 主 特 性 指 数 と は 完 全 に 一 致 す る が , そうでないときには,以下に述べるような若干の注意が必要である (121).
いま,虚部が:t1/2とは異なる互いに共役な複素数であった一対の主特性指数 を μ?お よ び バ と し , こ れ ら の 虚 部 が 系 パ ラ メ ー タ の 変 化 に 伴 っ て : t112 (1m バ =‑1mバ =1/2)へと変化したとする.これに伴い,式(5.7)の関係によって 派生する主特性指数以外の特性指数の中で, μ[1=μ?‑jお よ び μ;1=バ +iも また, 1mμ;l=‑Imμ11 = 1/2となる.このとき, μ?とμ;1お よ び μ;とμ[1は それぞれ瞬間的に重根となったのちに, 1mμ= :t 1/2の直線上で, バ =
i l i1
お よ び バ =i l ; 1
を満たす4個の異なる複素数に分離する.すなわち, μ?と バ の よ うな 2個一組の主特性指数の虚部が新たに:t1/2に変化すると, 1mμ= :t 1/2の 直線上に存在する w(μ)の零点は 4個 増 加 す る こ と に な る . と こ ろ が , こ れ ら 4 個の零点のうちで,主特性指数とみなすべきものは μ?とバ(または μ[1とμ;1) の2個だけであるにもかかわらず,どの零点がこれに相当するのか一般には区別 できない.そこで,これら4個の零点の中から,実部が異なりかつ和が実数とな るような 2個一組の零点を選択し,これらを主特性指数と規約する. 1m ~2=
:t 1/2となる零点が複数組存在する場合にも,これとまったく同様に取り扱うもの と す る . こ の よ う に 規 約 す る と , 上 記 の 1m~2 = :t 1/2の 零 点 が 存 在 し な い 場 合 と 矛 盾 す る こ と な く , 系 統 的 に 主 特 性 指 数 を 選 択 す る こ と が 可 能 で あ り , 式(5.10)および上記のw(μ)の性質もまったく同様に成立する.
5.3 ベクトル軌跡法による安定判別
2n個 の 主 特 性 指 数 ぱ の 実 部 が す べ て 負 で あ れ ば , 式(4.1)の 2π周 期 解 は 安 定 , 一 つ で も 正 の も の が あ れ ば 不 安 定 で あ る . す な わ ち , 下 記 の 範 囲 内 にw(μ) の零点が一つも存在しなければ安定,そうでなければ不安定と判別できる.
Re μ > 0, 11mμ│豆1/2 (5.11) 一 般 的 判 別 法 で は , 式(5.5)の2(2M + 1) n次 正 方 行 列Aか ら 直 接 固 有 値 を 求 めてこの判別を行なうが,多自由度系に対する高精度の安定判別の場合,nおよ
びλ4がともに大となり, Aの 次 元 が 極 め て 大 き く な る た め 計 算 速 度 と メ モ リ 量 の 観 点 か ら は 非 常 に 不 利 と な る . そ こ で 本 章 で 提 案 す る ベ ク ト ル 軌 跡 法 で は , こ の 判 別 に 偏 角 原 理(110)を 利 用 し , 一 般 的 判 別 法 に お け る 問 題 点 の 解 決 を 図 る .
5.3.1 偏角原理の応用
図 5.1に 示 す よ う に , 複 素 μ平 面 上 に お い て 式(5.11)を 満 足 す る 矩 形 領 域Dと そ の 境 界 Cを 考 え る . た だ し , 線 分BEの 実 部 は 十 分 に 大 で あ る も の と し , 線 分 BE以 外 の 境 界 上 に w(μ)の 零 点 が 存 在 す る 場 合 に は , 線 分AB上 お よ び 線 分EF 上 の 零 点 は 領 域Dに 含 ま れ る よ う に , 逆 に 線 分FA上の零点は含まれないように,
境 界Cを零点の近傍で適宜迂回させるものとする(図 5.1参照).また, μが 境 界 C上 を 一 周 す る の に 対 応 す る
w(
μ)の 像 曲 線 を Fとして,r
の 原 点 回 り の 回 転 数 (以下,単にFの回転数と呼ぶ)の総和をLとする.ただし,Lは 境 界C上 の μの 回転と同一方向の回転数を正と規約する.たとえば, μが 境 界 C上 を 時 計 方 向 に 1回転するのに伴って,r
が 原 点 回 り を 時 計 方 向 にLr回 転 , 反 時 計 方 向 に Lb回 転 す る も の と す れ ば,L=Lrー ん と な る .上 述 の 正 則 性 (1 )から領域D内に
w(
μ)の 極 は 存 在 し な い の で , 偏 角 原 理 に よ れ ば,Lは 零 ま た は 正 の 整 数 と な り , そ の 値 は 領 域D内 に 存 在 す る w(μ)の 零 点 の 個 数 に 一 致 す る . し た が っ て,Lが 零 で あ れ ば 安 定 , そ う で な け れ ば 不 安 定 で あると判別できる.5.3.2 像曲線Fの回転数
まず, μが図 5.1の 線 分BE上 を 移 動 す る と き に お け る 像 曲 線
r
の 回 転 数 を 考μ h
B
E
図5.1 矩形領域DおよびC
察するため, μ=μr
+
i ~i (μr這0,I
~iI
壬1/2) と お き , し か も い が 十 分 大 き い ものとする.このとき, w(μ)は次のように近似される.w(μ) e Cexp( 2nπiμi)
C=
υ
̲̲町一
1ア 叫π I ¥ 2n~r • •
‑k~lッ バ l
ノ(5.12)
上 述 の よ う に , 主 特 性 指 数 ぱ の 総 和 は 実 数 な の で ,
c
は正の実数になる. し た が っ て , 線 分BEの左側に w(μ)の 零 点 が す べ て 含 ま れ る 程 度 に い が 大 で あるとき, μが線分BE上を点 Bから点 Eに 向 け て 一 方 向 的 に 移 動 す る も の と す れ ば,すなわち, μ1が1/2から‑1/2まで単調減小するものとすれば, w(μ)の偏角 はnπ から ‑nπまで単調減小するので,
r
は 原 点 目 り を 時 計 方 向 に の みn回 転 することがわかる.次に, μが 線 分AB上 お よ び 線 分EF上 を 移 動 す る と き の Fの 回 転 数 に つ い て 考察する. 5.2節で述べたように,これらの両線分上 (μrミ0,μi= :t 1/2)では w(μ)は実数となる.また,式(4.1)の周期解が安定のときには両線分上にw(μ)の 零点は存在しないので,その符号も変化しない. したがって,両線分上の μの移 動に伴う Fの回転数は,解が安定である場合には時計方向および反時計方向とも に零である.
これら二つ の 性 質 と 偏 角 原 理 と を 同 時 に 考 慮 す る こ と に よ り , 式(4.1)の 2π 周期解が安定(すなわちL= 0)であるためには, μが点Fから点Aに向けて一方 向的に移動するのに伴って,
r
は原点の回りを反時計方向にのみn回 転 し な け れ ばならないことがわかる.逆にこれが n回 転 よ り も 少 な け れ ば L>Oとなるの で周期解は不安定であるといえる.さらに, 5.2節 で 述 べ たw(μ)の 対 称 性 (3 ) を考慮すれば,線分FO上 の 移 動 お よ び 線 分O A上の移動に伴うr
の 回 転 数 は 同 ーであるので,後者の場合 (μr=
0,μi :
0 → 1/2 )における反時計方向を正とし たFの回転数の総和Lhbのみから安定性を判別することが可能である.すなわち,2Lhb = nならば安定, 2Lhbくnならば不安定である.
5.3.3 ベクトル軌跡法の能率的な計算方法
実 際 の 数 値 計 算 で は 無 限 次 元 行 列 式w(μ)を 取 扱 う こ と が で き な い の で , 適 当な次元で近似しなければならない.そこで, 5.1.3項 で 述 べ たλ4次 に 相 当 す
る有限次元近似を行うものとすれば,式(5.4), (5.5)お よ び(5.9)から, w(μ)と det Q(μ)の聞には次の関係、が成立する.
w(μ)
=
detQ(μ)/ D,D = 日 付
M+1EK4nM (5.13) す な わ ち , 両 者 の 比 は μに依存しない正の実数となる. したがって, w(μ)の代 わ り に detQ(μ)か ら も 上 記 と ま っ た く 同 様 に 安 定 判 別 が 可 能 で あ る . しかも,det Q(μ)の計算には,増分伝達影響係数法的な計算法を適用できるので,前者よ りも後者を計算する方が,計算速度と必要なメモリ量の両面において非常に能率 的 で あ る . す な わ ち,Q(μ)に ブ ロ ッ ク マ ト リ ッ ク ス の 行 列 式 に 対 す る 展 開 公 式
(122)を順次適用し,少しく計算することで detQ(μ)を次のように求めることがで きる.
︐J HF G
‑ a a ‑
e J
u
n
日 川
A'
P φ
t
白i w
AU
︑ 一 一
.F
・r1 U ‑
‑ Q
d
JU
(5.14) ここに,detPμ1および detGfJ.jは,前章4.2節 に 示 し た 増 分 伝 達 影 響 係 数 法 の 逐 次近似計算過程を複素化した計算を行うことにより, (2M + 1)次 正 方 行 列 を 用 いて次のように漸化的に求めることができる.
Pμ1 Tμ1 = 1 ,
GfJ.j TfJ.j
=
HfJ.j1
Gμj = Kμj + H,μjPfJ.j ~ (j= 2,
…
,n) Hμj=
1 + K fJ.j TfJ.j ‑1J
(5.15)
したがって,一般的判別法のように大次元マトリックスの固有値を求めることな く, det Q(μ) (μ= Iμ1 ,μ
i :
0 → 1/2 )により得られる像曲線をもとに能率的な安 定判別を行なうことができる.なお,ここで示した増分伝達影響係数法的な計算法は,あくまでも detQ(μ)の 計算能率の向上を図るためのものであり,ベクトル軌跡法そのものは,増分調和 バランス法や噌分伝達マトリックス法などの調和バランス法系統の解法全般に適 用可能である.ただし, det Q(μ)の計算能率は,近似解計算の場合とまったく同 様 で あ る の で , 第4章の数値計算結果から噌分伝達影響係数法的な計算法が最も 優れている.
5.3.4 奇数次解の場合
奇数次のみのフーリエ級数で表される奇数次解の場合に対しでも, 上記の非奇 数 次 解 の 場 合 と ほ ぼ 同 様 に し て ベ ク ト ル 軌 跡 法 を 定 式 化 す る こ と が 可 能 で あ る . その際, 式(5.14)および式(5.15)中の行列は, 次元が約半分の (M+1)に縮小さ れたもの(前章4.1.5項を参照)に置き換えられるので, 非奇数次解の場合より も能率的に計算できる. また, 主特性指数の存在範囲も 11mμ│豆 lとなるので,
ベクトル軌跡法における μの移動範囲も μr =0,μi : 0→ 1に変更される. この移 動に伴う Fの反時計方向の回転数Lhbによって,非奇数次解の場合とまったく同 様に安定性が判別できる.
5.3.5 不安定領域の類別
ベクトル軌跡法で、は, Fの回転数からすべての不安定領域を求めることができ るだけでなく, Fの形状変化の様子を観察することによってその種別も判別する ことができる. このことについて, 3質点系 (n
=
3)の奇数次解に対して, ベク トル軌跡法を適用したときに現れる Fの典型的形状の概形を参考にしながら説明 する. この概形を図 5.2に示すが, 図5.2のr
の平面上では, μ平面上の原点。(μ= 0)および点 A(非奇数次解の場合にはμ
=
i/2,奇数次解の場合にはμ=
i) に対応する点を, それぞれ同一記号のOおよびAによって表している.まず, 式(4.1)の2π周期解が安定の場合について検討する. このとき,
ω ( 0 ) = h l p 1 ( ム 2 1 μ : )
(5.16)であることに注意すれば, 奇数次解, 非奇数次解の区別なく detQ(O)
>
0が成立 するので, F平面の点Oは正の実軸上に位置する. さらに, このとき μの原点。から点 Aへの移動に伴って Fは 原 点 の 回 り を 反 時 計 方 向 に の みn/2回 転 す る の で, F平面の点 Aはnが奇数のとき負の実軸上に, 偶数のとき正の実軸上に位置 することになる. これが安定解に対応する曲線Fの基本ノミターンである[図 5.2
(a)] .
次に, サドル・ノード分岐(123)によって解が不安定化する場合には, 奇数次解,
非奇数次解ともに主特性指数の中に正の実数(サドル型特性指数と呼ぶ)が現れ るが, これは式 (5.16)からも分かるように detQ(O)の符号変化を伴うので, Lhb
はサドル型特性指数 l個につき 1/2ずつ減少する. したがって,
r
平 面 の 点O は, サドル型特性指数の個数が奇数のとき負の実軸上に[図 5.2(b)1],偶数のとき 正の実軸上に[図 5.2(b)II]位 置 す る こ と に な る . な お , 奇 数 次 解 と そ の 安 定 性をあえて非奇数次解用アルゴリズムで計算するときには,ピッチフォーク分岐(123)によって解が不安定化する場合にも,いまの場合とまったく同様になる. し たがって,サドル・ノード分岐点とピッチフォーク分岐点の区別がつかないので,
奇数次解はそれ専用のアルゴリズムで計算する方が,計算能率だけでなく安定判 別の観点からも望ましい.
次に,非奇数次解がフリップ分岐(123)によって不安定化する場合や,奇数次解 用アルゴリズムで計算した奇数次解がピッチフォーク分岐によって不安定化する 場合には,虚部が:t1/2 (非奇数次解)または:t1 (奇数次解)で実部が正の主特 性指数(それぞれフリップ型特性指数およびピッチフォーク型特性指数と呼ぶ) が現れる.このとき, det
Q
(i /2)または detQ (
i)の符号変化,すなわち,r
平 面 の点A の符号変化を伴うので,Lhbは フ リ ッ プ 型 お よ び ピ ッ チ フ ォ ー ク 型 の 特 性 指 数 1個につきそれぞれ 1/2ずつ減少する[図 5.2( c ) ] .
(a)安 定 (b)サドノレ・ノード
(c) ピッチフォーク (d)ホップ
図5.2 3質点系の奇数次解に対する曲線 Fの典型例
最後に,ホップ分岐(123)に よ っ て 解 が 不 安 定 化 す る 場 合 に は , り =μr
+
iμI(μ
r>
0,非奇数次解のとき Oく │μ;1く 1/2,奇数次解のとき Oく │μ;1< 1)のよう な主特性指数(ホップ型特性指数と呼ぶ)が現れる.このとき,r
平 面 の 点Oお よび点Aの 符 号 変 化 は 伴 わ な い が , 曲 線r
の ル ー プ の ひ と つ が 原 点 を 内 部 に 含 ま な い よ う に な る の で,Lhbは 複 素 共 役 な ホ ッ プ 型 特 性 指 数 一 組 に つ き lず つ 減 少 する[図 5.2(d)].以 上 の よ う な 解 の 不 安 定 化 に 伴 う
r
の 形 状 変 化 と そ の 回 転 数 減 少 の 様 相 か ら , 不 安 定 領 域 の 種 類 を 特 定 す る こ と が で き る . た と え ば , サ ド ル 型 特 性 指 数 が 2個 存 在 す る サ ド ル ・ ノ ー ドH型不安定領域[図 5.2(b)]とホップ型不安定領域[図 5.2 (d)]とでは,r
平 面 の 点O と点 A の位置関係並びに Fの 回 転 数 は 同 ー で あ る が , 前 者 は サ ド ル 型 特 性 指 数 が l個 の サ ド ル ・ ノ ー ド I型不安定領域[図 5.2 (b) ]から変化するのに対し,後者は安定領域[図 5.2(a)]か ら 直 接 変 化 す る こ と か ら , 両 者 の 類 別 が 可 能 で あ る . た だ し , 自 由 度 が 大 き く な る に つ れ て , 上 で 述 べ た 種 々 の タ イ プ の 不 安 定 化 が 重 複 し て 起 こ り 得 る の で , そ の 正 確 な 類 別 に は 多 少 の 経 験 を 要 す る こ と も あ る . な お , 不 安 定 な 状 態 か ら 安 定 化 す る 場 合 に は , 上記とはまったく逆の変化が発生する.5.4 数 値 計 算 結 果
本 章 で 提 案 し た ベ ク ト ル 軌 跡 法 に よ る 定 常 解 の 安 定 判 別 の 有 効 性 を 明 ら か に す る た め に , 各 種 の 数 値 計 算 を 行 な っ た . 計 算 モ デ ル は 図 4.1と同等の直列形構造 物で5自由度系 (n
=
5)を対象にしている.外力は振幅Fの 調 和 外 力 で あ り , 構 造 物の右端(節点5)にのみ作用しているものとする.各節点間の結合要素(図4.1 のCE)
の非線形力 SJ(j=2,‑V5)の 形 態 は す べ て 同 一 で あ り , 次 の よ う な 線 形 粘 性 減 衰 力 と 連 続3次曲線ばねの非線形復元力を有している.SJ=cω