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Image J による画像解析について

ドキュメント内 都市環境科学研究科 都市基盤環境学域 (ページ 64-69)

第 2 章 舗装の温度低減に関する既往の研究

3.3 ミクロな凹凸の再帰反射率に対する感度評価

3.3.4 Image J による画像解析について

(

1

)凹部の解析方法

3.3.2

および

3.3.3

では歩道ブロック表面のミクロな凹凸を測定した。本検討

では、歩道ブロック表面の画像解析を行い、ミクロな凹部の定量的評価を行っ た。

画像解析は、アメリカ合衆国国立衛生研究所(

NIH

)で開発された画像処理ソ フトウェア

Image J

を用い、明度の違いにより表面の凹部について検討した。試

験体は、

3.3.3

と

3.2.2

で用いたセメントコンクリート製の平面率が

100%

である

Porous

と

Dense

のブロックとした。解析の測定対象範囲は、ブロックの中心付

近

30mm×28mm

とした。まず、

3.3.3

で用いた

3

次元光学式デジタイザでブロッ ク表面の撮影を行った(図-

3.36

)。その後

Image J

にて、撮影画像のスケール セットを行うと

5.733pixcels/mm

となる。続いて

Image J

にて、図-

3.37

(

a

)、(

b

) に示すような

32bit

のグレースケールの画像に変換し、明度の濃淡をつけた。

Porous

のブロックでは、ミクロな凹部の中でも特に大きい凹部で明度の違いが

少なかったため、凹部に白いペーストを埋め込み、明度の差をつけて元画像を 撮影した。そして、輝度

0

~

255

の中から、しきい値設定を行い、

Porous

では

79

~

155

、

Dense

では

79

~

132

を凹部として黒色に、それ以外を白色として、図-

3.37

(

c

)、(

d

)に示すような白黒二値化画像とした。さらに、黒色の凹部を楕 円近似した画像が図-

3.37

(

e

)、(

f

)に示すとおりである。

63

(

a

)

32bit

画像(

Porous

) (

b

)

32bit

画像(

Dense

)

(

c

)白黒二値化画像

(

Porous

)

(

d

)白黒二値化画像

(

Dense

)

(

e

)楕円近似画像

(

Porous

)

(

f

)楕円近似画像

(

Dense

) 図-

3.37

画像解析図

64

(

2

)画像解析結果

画像解析図から

Image J

にて、粒子解析を行った。画像解析により、白黒二値 化の画像から凹部の個数と個々の面積、楕円近似画像から凹部楕円の長軸と短 軸を算出した結果が、表-

3.13

のとおりである。表-

3.13

から、

Porous

では最 小

0.029mm 2

、楕円近似の長軸を凹部の開口長さとすると、

0.192mm

のミクロな 凹部が存在する。同様に、

Dense

では最小

0.030 mm 2

、開口長さ

0.196mm

のミク ロな凹部が存在し、凹部の最小面積および楕円近似したときの長軸と短軸は、

両試験体で同等であるとわかる。また、

Porous

と

Dense

ともに、ミクロな凹部 の数は同程度存在しているが、図-

3.38

にも示すとおり

Porous

の凹部の大きさ の範囲が広いことがわかる。

Porous Dense 30.08 30.08 27.70 27.70 833.216 833.216

総面積

170.848 105.180

個数 (個)

412 491

最大面積 (

mm 2

)

17.267 4.631

楕円近似

の長軸

5.333 3.730

短軸

4.122 1.581

最小面積 (

mm 2

)

0.029 0.030

楕円近似

の長軸

0.192 0.196

短軸

0.192 0.196

平均面積 (

mm 2

)

0.415 0.214

平均長軸

0.699 0.584

平均短軸

0.374 0.337

(

%

)

79.5 87.4

平面率

(

mm

)

(

mm 2

)

(

mm

)

(

mm

)

(

mm

) 材質

高さ 幅 投影面積

凹部

表-

3.13

凹部の画像解析結果

65

40 50 60 70 80

0 20 40 60 80 100

再帰反射率(

%

)

平面率(

%

)

画像解析前 画像解析後

線形

(

樹脂

)

線形

(dense)

線形

(porous) 0

20 40 60 80 100 120 140 160

個数(個)

凹部面積(

mm

2)

Dense

(合計

491

個)

Porous

(合計

412

個)

図-

3.38

凹部数の分布

図-

3.39

ミクロな凹部を考慮した平面率と再帰反射率の関係

66

(

3

)ミクロな凹部による再帰反射率に対する影響の評価

これにより、図-

3.23

で示した、同一のマクロな平面率における再帰反射率 の相違は、ミクロな凹部の中でも比較的大きな凹部によって生じているものと 推察される。これらのミクロな凹部をすべて考慮し、平面率を算出すると、マ クロな平面率は

100%

であったが、

Porous

は

79.5%

、

Dense

は

87.4%

となる。ミ クロな凹部を考慮した平面率を、

3.2.4

で得られたマクロな平面率と再帰反射率 の関係にあてはめると、図-

3.39

に示すとおりである。図-

3.39

から、平面率

100%

のブロックの再帰反射率は

Porous

が

61.5%

、

Dense

が

56.2%

であり、この 値を

Porous

は

Dense

と樹脂供試体の線形式で計算すると、平面率は

36.7%

と

17.5%

となる。同様に、

Dense

の値を樹脂供試体の線形式で計算すると、平面率

は

41.9%

となる。これらの平面率は、画像解析で得られた最小のミクロな凹部を

考慮した平面率よりも低い。すなわち、凹部の面積としては

0.029mm 2

、凹部の 開口長さとしては

0.192mm

よりも小さいミクロな凹部も再帰反射率へ影響を与 えていると考えられる。これは、最小面積

0.029 mm 2

、開口長さ

0.192mm

が画 像の解像度の限界値(

1pixcel

の大きさ)であると考えられ、

Porous

と

Dense

の 最小凹部の大きさが同程度であることからも推察される。

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