3. チューニング・リファレンス
3.4. 集団操作制御
3.4.2. I_MPI_MSG ファミリー
引数
<radix> Knomial MPI_Iscatter アルゴリズムで Knomial 通信ツリーの構築 に使用される基数を指定する整数値。
> 1 デフォルト値は4です。
説明
この環境変数を I_MPI_ADJUST_ISCATTER=2 とともに設定し、対応する MPI_Iscatter アルゴリズム向け
の Knomial ツリーの基数を選択します。
引数
<nproc> MPI_Bcast アルゴリズムを選択するプロセス数のしきい値を定義し
ます。
> 0 デフォルト値は8です。
I_MPI_BCAST_MSG
MPI_Bcast アルゴリズムのしきい値を制御します。
構文
I_MPI_BCAST_MSG=<nbytes1,nbytes2>
引数
<nbytes1,nbytes2> MPI_Bcast アルゴリズムを選択するため、メッセージサイズのしき い値の範囲をバイト単位で定義します。
> 0
nbytes2 >= nbytes1
デフォルト値は12288,524288です。
説明
以下のスキームに従って、利用可能な 3 つの MPI_Bcast アルゴリズムを選択するには、この環境変数を設定 します (アルゴリズムの詳細は、表 3.4-1 をご覧ください)。
最初のアルゴリズムは、メッセージサイズが <nbytes1> 未満か、操作するプロセス数が <nproc> 未満の場合 に選択されます。
2 番目のアルゴリズムは、メッセージサイズが <nbytes1> 以上 <nbytes2> 未満で、操作するプロセス数が 2 の累乗である場合に選択されます。
上記の条件が満たされない場合、3 番目のアルゴリズムが選択されます。
I_MPI_ALLTOALL_NUM_PROCS
MPI_Alltoall アルゴリズムのしきい値を制御します。
構文
I_MPI_ALLTOALL_NUM_PROCS=<nproc>
引数
<nproc> MPI_Alltoall アルゴリズムを選択するプロセス数のしきい値を定
義します。
> 0 デフォルト値は 8 です。
I_MPI_ALLTOALL_MSG
MPI_Alltoall アルゴリズムのしきい値を制御します。
構文
I_MPI_ALLTOALL_MSG=<nbytes1,nbytes2>
引数
<nbytes1,nbytes2> MPI_Alltoall アルゴリズムを選択するため、メッセージサイズの しきい値の範囲をバイト単位で定義します。
> 0
nbytes2 >= nbytes1
デフォルト値は256,32768です。
説明
以下のスキームに従って、利用可能な 3 つの MPI_Alltoall アルゴリズムを選択するには、この環境変数を 設定します (アルゴリズムの詳細は、表 3.4-1 をご覧ください)。
最初のアルゴリズムは、メッセージサイズが <nbytes1> 以上で、操作するプロセス数が <nproc> 未満でない 場合に選択されます。
2 番目のアルゴリズムは、メッセージサイズが <nbytes1> より大きく <nbytes2> 以下の場合、またはメッ セージサイズが <nbytes2> 未満で操作するプロセス数が <nproc> 未満の場合に選択されます。
上記の条件が満たされない場合、3 番目のアルゴリズムが選択されます。
I_MPI_ALLGATHER_MSG
MPI_Allgather アルゴリズムのしきい値を制御します。
構文
I_MPI_ALLGATHER_MSG=<nbytes1,nbytes2>
引数
<nbytes1,nbytes2> MPI_Allgatherアルゴリズムを選択するため、メッセージサイズ のしきい値の範囲をバイト単位で定義します。
> 0
nbytes2 >= nbytes1
デフォルト値は 81920,524288 です。
説明
以下のスキームに従って、利用可能な 3 つの MPI_Allgather アルゴリズムを選択するには、この環境変数を 設定します (アルゴリズムの詳細は、表 3.4-1 をご覧ください)。
最初のアルゴリズムは、メッセージサイズが<nbytes2>未満で、操作するプロセス数が 2 の累乗の場合に選 択されます。
2 番目のアルゴリズムは、メッセージサイズが <nbytes1> 未満で、操作するプロセス数が 2 の累乗でない場 合に選択されます。
上記の条件が満たされない場合、3 番目のアルゴリズムが選択されます。
I_MPI_ALLREDUCE_MSG
MPI_Allreduce アルゴリズムのしきい値を制御します。
構文
I_MPI_ALLREDUCE_MSG=<nbytes>
引数
<nbytes> MPI_Allreduce アルゴリズムを選択するため、メッセージサイズ
のしきい値の範囲をバイト単位で定義します。
> 0 デフォルト値は2048です。
説明
以下のスキームに従って、利用可能な 2 つの MPI_Allreduce アルゴリズムを選択するには、この環境変数を 設定します (アルゴリズムの詳細は、表 3.4-1 をご覧ください)。
最初のアルゴリズムは、メッセージサイズが <nbytes> 以下の場合、ユーザー定義のリダクション操作が使用 されている場合、または <count> 引数がプロセス数以下の 2 の累乗の近似値より小さい場合に選択されます。
上記の条件が満たされない場合、2 番目のアルゴリズムが選択されます。
I_MPI_REDSCAT_MSG
MPI_Reduce_scatter アルゴリズムのしきい値を制御します。
構文
I_MPI_REDSCAT_MSG=<nbytes1,nbytes2>
引数
<nbytes> MPI_Reduce_scatter アルゴリズムを選択するため、メッセージ サイズのしきい値の範囲をバイト単位で定義します。
> 0 デフォルト値は512,524288です。
説明
以下のスキームに従って、利用可能な 3 つのMPI_Reduce_scatterアルゴリズムを選択するには、この環境 変数を設定します (アルゴリズムの詳細は、表 3.4-1 をご覧ください)。
リダクション操作が可換であり、メッセージサイズが、<nbytes2> 未満の場合、最初のアルゴリズムが選択さ れます。
2 番目のアルゴリズムは、リダクション操作が可換であり、メッセージサイズが <nbytes2> 以上の場合、ま たはリダクション操作が可換でなく、メッセージサイズが <nbytes1> 以上の場合に選択されます。
上記の条件が満たされない場合、3 番目のアルゴリズムが選択されます。
I_MPI_SCATTER_MSG
MPI_Scatter アルゴリズムのしきい値を制御します。
構文
I_MPI_SCATTER_MSG=<nbytes>
引数
<nbytes> MPI_Scatter アルゴリズムを選択するため、バッファーサイズのし
きい値の範囲をバイト単位で定義します。
> 0 デフォルト値は 2048 です。
説明
以下のスキームに従って、利用可能な 2 つの MPI_Scatter アルゴリズムを選択するには、この環境変数を設 定します (アルゴリズムの詳細は、表 3.4-1 をご覧ください)。
メッセージサイズが <nbytes> より大きい場合、最初のアルゴリズムがコミュニケーター間で選択されます。
上記の条件が満たされない場合、2 番目のアルゴリズムが選択されます。
I_MPI_GATHER_MSG
MPI_Gather アルゴリズムのしきい値を制御します。
構文
I_MPI_GATHER_MSG=<nbytes>
引数
<nbytes> MPI_Gather アルゴリズムを選択するため、バッファーサイズのし
きい値の範囲をバイト単位で定義します。
> 0 デフォルト値は 2048 です。
説明
以下のスキームに従って、利用可能な 2 つの MPI_Gather アルゴリズムを選択するには、この環境変数を設定 します (アルゴリズムの詳細は、表 3.4-1 をご覧ください)。
メッセージサイズが <nbytes> より大きい場合、最初のアルゴリズムがコミュニケーター間で選択されます。
上記の条件が満たされない場合、2 番目のアルゴリズムが選択されます。