6)内容
陸上運動 15 時間○ 10 時間○
15.20. Hessen州基礎学校指導要領(1995) 教科の全体像
15.20.1
州の基礎学校の教科の全体像は、 教科/領域から構成されている。
Hessen 8
§28
Hessen州基礎学校の教科/領域構成の全体像(
Hessisches Kultusministerium,1995,33)
宗教 プロテスタント宗教
B1カソリック宗教
B2ドイツ語
B3
事実
B4算数
美的陶冶 美術
B5音楽
B6スポーツ
外国語
B7B8
母国語
なお、スポーツの授業時数は、週
3時間と規定されている。また、施設や組織手な条件が整っている
2 Hessisches
と こ ろ で は 、 時 間 続 き の 授 業 を 実 施 し て は な ら な い と さ れ て い る ( )。
Kultusministerium,1995,224
15.20.2スポーツ授業の目標と課題
スポーツ授業は、児童の学習可能性並びに経験から生み出される学習過程を重視する。それは、児童 の遊びや運動の発達を促すと共に精神運動系の行為能力を培い、共同して行為したり、何かをつくり出 したいという児童の欲求に配慮する。学校内と学校外のスポーツ活動を結びつけることによりスポーツ 授業は、余暇の有意味な形成や貢献すると共にそれにより生活の質的向上に寄与する。
基礎学校のスポーツ授業では、運動を学習する際に自由な試行錯誤が保障される。それは、楽しく運 動し、その楽しさを高め、感情豊かな表現を生み出すとともにそれを一層発達させるとともに運動をす る際に児童たちが抱えている諸問題を除去することをねらい、多様な運動経験と身体の経験をもたらす ものである。それによりスポーツ授業は、児童の健全な発達にとって重要な貢献をすることになる(
Aパート
1.6プレイと運動を用いた経験並びに
Cパートの健康教育参照 。 )
児童達は、同じ興味関心や異なる興味関心があることを教科スポーツの場で経験する機会をもつ。そ こでは、ルールを守ったり、友達を一緒に何かを行う際のきっかけとしてルールを活用するレディネス を備えることと同様に自発的な行為ができるようになることを求められる。
スポーツ授業はまた、同時に、特別な才能を備えた児童と同時に器官や調整力に問題を抱えたり、姿
勢上の問題を抱えている児童をも同時に視野に入れている、促進授業と見なされるべきである。全児童
の運動能力を向上させることを通してスポーツ授業は、できずに周辺に追いやられる児童をいなくする
とともに一人一人の児童の心身の発達並びに社会性の発達に寄与することになる。
児童は、次の一般的目標で示されている能力、技能、知識、洞察力をスポーツ授業の中で身につける べきである。
・運動とスポーツに対する継続的な関心の発達。
・表現能力と知覚能力の発達(動きづくり、身体意識、空間並びに仲間の知覚 。 )
・重要な調整能力の発達(反応、空間感覚、リズム、バランスと細分化 。 )
・コンディショニング能力の発達(持久力、筋力、スピード 。 )
・他人と一緒にプレイしたり練習したりする際に必要な社会的能力の向上。
・肯定的な自己像の発達(自分自身の能力を現実的に評価する 。 )
・練習する際やプレイする際、競争する際や動きを創り出す際に必要なスポーツ固有の行為形態を生み 出す。
・健康的、衛生的な行動様式を身につけると共にそれを応用する。
・学校生活に積極的に関与する能力を身につける。
・スポーツを行う際に自然や環境に対して思いやりのある行動がとれる。
スポーツ授業は、生徒の不安に対しても配慮する。そのためには、児童の欲求から出発し、現実的な 自己評価のできる能力を向上させることが必要になる。具体的には、新たな体験や経験の追求を求めた り、安全性を求めたり、受容されていることを求めることである。
これら諸欲求との関連でいえば、競争と達成の比較は意義あることであるし、自分自身の能力や可能 性を評価したり、それを向上させることに対して重要な貢献をする。また、社会的関係の構築に寄与す る(
Hessisches Kultusministerium,1995,222-223) 。
15.20.3スポーツ授業の内容領域編成
基礎学校の内容領域の全体構造は、表
28のように示されている。
§29
Hessen州基礎学校指導要領にみる内容領域構成(
Hessisches Kultusministerium,1995,225-237)
領域名 目標 備考
プレイすること この行為領域では児童は、自由にプレイすることや拘束 ・基礎学校の担う教育全体の課題という観 を受けながらプレイすることをの中で様々なモノや遊具に 点からすれば、スポーツ授業中にプレイす 馴染んでいく。そこで児童は、仲間やグループといっしょ ることは、知覚能力と方向感覚を向上させ にプレイしたり、フェアに振る舞う能力を身につけていく。 るとともに、想像力と調整能力の向上に寄 彼らは (投、捕、回す、地面に打ちつける、当てる、打つ 与する。、
といた)ボールを扱う技術を身につけていくとともに、ゲ ・スポーツ的なゲームとしてのプレイする ームの戦術やゲームに必要な技術を適切に用いることを学 ことは、筋力、持久力、スピード、柔軟性 習していく。それを通して児童は、グループやチームで行 並びに全身的巧みさといった、基本的な運 うゲームに参加できる能力を身につけていくとともにでき 動性特質の向上に決定的な影響を与える。
るゲームのレパートリーを広げていく。 ・この時間に設定される課題は、日々の運 動時間を運営する際にもうまく活用でき る。ゲームでは、できる限り仲間はずれが でず、全員が積極的に参加できるようにに
実施される。
ツゥルネン この行為領域では児童は、体育館にある様々な体操器具 ・1/2 年生では遊びながら克服でき、成功 や遊具、登坂具で自分たちの運動能力を試すと共にそれを 体験が保障できる(私はできる!)ような 向上させていく。児童は、遊び的な状況の中でよじ登った 課題が前面に出される。器具と遊び的、練 り、高い所にあがったり、バランスを取ったり、回転した 習的に関わるそのようなな形態の後に3年 り、走り、跳躍すること、支持して、振動することといっ 生以降では、ツゥルネンの基本的な技の習 た日常生活にみられる基本的な運動技能を身につけていく。 得がスタートする。
回ること、走ることと跳躍すること、支持し振動すること といった領域で児童は、簡単な運動課題を克服し、ツゥル
。 、
ネンに必要な簡単な基本的技能を身につけていく 彼らは 運動課題に取り組んでいる際に互いに安全を確保し、補助 し合うことを学んでいく。
リズムに合わせた運 児童はこの行為領域で自由な運動経過や拘束を受ける運 ・リズムに合わせた運動とダンス領域は、
動とダンス 動経過の中で自分自身の身体を用いた表現能力を確かめ、 教科の枠を越えた授業に対して多様な可能 向上させていく。開かれた運動状況や様々なモノ、小さな 性を秘めている。
器具、手具と創造的に関わる中で児童は、美的経験を得て いくと共に様々な運動要素や基本的な運動形態を知ってい く。
走・跳・投 この行為領域では児童は、多様なプレイや練習を通して ・児童期後期は技術の基礎を培う時期であ 走、跳、投の能力を習得し、向上させる。その際、児童は、 り、活用されなければならない。しかし、
(筋力、持久力、スピード、調整力といった)基礎的な運 スポーツ種目固有の標準化された技術は基 動能力を向上させていく。彼らは (腕の用い方、腕と脚の 礎学校の段階では重要ではない。また、記、 協応、姿勢といった)走、跳、投で用いられる特定の技術 録の比較も重視されるべきではない。でき の意義を徐々に認識していくとともにそれらを(スタンデ る限りチーム対抗競技を行う。また、運動 ィングスタートとクラウチングスタート、そり跳び、はさ 能力の低い子どもの能力の伸びや努力を評 み跳び オーバーハンドスローの 粗形態に応用していく、 )
。
価すべきである。回る・滑る・乗り物 この行為領域では児童は、教師に指導されたり、プレイ ・移動性の高まっている今日の余暇社会で で移動する 的、実験的に取り組みながら回ったり、滑ったり、移動し は、回ったり、滑ったり、乗り物に乗った たりする器具を用いて前進する可能性を探っていく。そこ りしながら移動する運動が重要になってい では、児童のバランス感覚、平衡感覚や調整力が向上する る。子どもの(環境)世界を志向するスポ と共に新しい運動技能が身に付けられていく。回ったり、 ーツ授業は、それらに配慮しなければなら 滑ったり、乗り物に乗って移動したりする能力と並び操作 ない。これらを考慮すると、空間内で子ど したり、方向を変えたりモノを運ぶ能力も身に付いていく。 もたちの方向感覚を高めることが不可欠に なる。また、バランスを維持すると共にス ピードを評価できるようにすることも、ス ポーツ授業の課題になる。さらに、ローラ ーブレードやスケートボード等を用いする には他人と協力することや他人に配慮する ことが必要になる。さらに子どもたちは、
スポーツ種目に囚われないプレイや運動経