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Chatplexer の応用可能性

ドキュメント内 JAIST Repository https://dspace.jaist.ac.jp/ (ページ 113-117)

第 5 章第4章

6.1 Chatplexer の応用可能性

対してフィードバックを行うシステムは,多くの発表者から求められていると考えられ,

将来的にはフィードバックの提示方法も含めて研究する必要があるだろう.

ション発表者の重要判定を用いており,データ数の問題を解決すことができればキュレー ションへの応用が可能である.

また,ビジネスにおいて,利用者の状況に応じてチャット,メール,電話,ビデオ会議 などの複数の選択肢の中から最適なコミュニケーション手法を選択する「ユニファイド・

コミュニケーション」が普及の兆しを見せている.複数のコミュニケーションを切り替え て使う場合には,メディア間,チャンネル間の返信関係を正確に把握することが重要とな る.こうした分野への応用も可能であろう.

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まとめ

本研究の第3章では,チャットと会議の成果物との関連性に関する調査を行った.進捗 報告の名詞差分を連続的に比較することにより,少なくとも進捗報告のゼミにおいては チャット上の議論は名詞の削減に貢献しており,意見の収束として効果を表していること が分かった.

第4章と第5章は,チャットと口頭発言との関連性の予測および関連性情報の応用に関 する研究である.これはすなわち実世界メディアとチャット・メディアとの関連性に関す る研究である.第4章では,チャット発言と口頭発言の関連性を第三者に評価してもら い,それを教師データとして機械学習させることにより時間情報のみから関連性を予測す ることを試みたが,実用的な精度に到達するにはさらなる改良が必要であることが分かっ た.第5章では,関連性を直接入力できるチャット・システムを開発し,その応用性を 探った.関連性の種類を分類したり,返信関係構造中の発言の位置を用いたりすることに よりチャットの中から重要な発言を機械学習によって推定する応用が可能であることを示 した.また,実際のチャット・ログからクロスチャンネル返信の例を挙げ,どのような使 われ方をしているのかも例示した.Chatplexerシステムが提案する関連性の入力手法は簡 便で入力しやすく,通常のチャット・システムと親和性の高い入力手法であるため,Ink Blotsシステム[80]やChat Circles[81]など,他研究で行われているようなチャットの強

調表示を直接応用することができる.今後は強調表示などの応用技術を組み合わせること で議論がどの程度効率的に行えるかといった評価を行うこともできるであろう.

本研究ではチャット併用会議において発表者を重要な評価基準として位置づけた.それ は,発表者がプレゼンテーションの作成や発表にかける労力が莫大であることを踏まえた 上で,現状のチャット併用会議システムが発表者への支援をほとんど行っていないからで ある.しかし,世の中には様々な形態の会議が存在し,聴衆と発表者が分離されプレゼン テーションを必須とする会議はその中のごく一部を占めるに過ぎない.本研究においては 進捗報告ゼミの発表を分析対象とすることで,可能な限り一般的な効果として論じるよう に心がけたが,それでも十分とは言えないだろう.チャット併用会議自体はあらゆる形態 の議論に対して適用可能であり,本研究の扱う範囲よりも更に広いものである.

また,本研究の扱う範囲においても,発表者毎に発表スタイルが異なる(第4章)だけ ではなく,意見の取り込み方も違う(第3章)ことが示唆されるデータが得られている.

会議は極めて複雑なコミュニケーションであり,画一的なシステムでは必ずしも効果が得 られないという点について,本研究開始当初から予想はしていた.口頭発言とチャット発 言との関連性を時間的パラメータのみから推定するアプローチは十分な精度ではなかった が,返信関係構造情報を用いた場合には機械学習で重要な発言を推定することができるこ とが分かった.返信関係構造を用いて重要発言が推定できたり(第5章),チャット併用 会議においては名詞減少の傾向が得られたりするなど(第3章),一般性を持った法則が 見られないという訳ではない.

前述の通り,チャット併用会議自体はあらゆる議論に適用可能であるが,万能ではな い.チャット併用会議を支援するための研究は今後も続けられると考えられるが,どのよ うな法則が見られるのかが明らかになることによって,より建設的なシステムの開発に繋 がるはずである.

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