• 検索結果がありません。

 表3の結果を下にして二要因の分散分析を実施した結果を表 4にまとめる。この結果、主効果『クラス間』について有意差

(F(1,160)=83.42,p<.Ol)が認められた。

 「16.先生は私が頑張ってできたことがあるといっしょになって喜んでくれる」

 「17.先生は私達が相談すると私達の気持ちになって真剣に考えてくれる」

 「18.先生と遊ぶときっとたのしいだろうなあと思う」

 以上の6項目がHRTにおいて「生徒に対する共感的理解」を

示している。この要因についての各群および調査時期ごとの平 均得点と標準偏差を表5に示し、各群の時期による平均の推移 を図7に示す。

5 「 歪 こ・  五威直・ 占. b

尊重 研修前 研修後

参加者 19.40(4.12) 20.76(4.〔箔)

非参加者 20.90(4.10) 18.84(4. 94)

()内が標準偏差を表す。

22

21 20 19 18

参加 参加

      研修前       研修後

       図7「生徒に対する共感的理解」の推移

 表5の結果を下にして二要因の分散分析を実施した結果を表 6にまとめる。この結果、 『クラス問×時期』の交互作用につ いて有意差(F(1,160)=7.93,p<.01)が認められた。

83

6  「     こ ・    ±と  白、

ss

df MS

F P

A(クラス問)   3.57 個人差(S)   167856

1 160

3.57 10.49

O.34 n.S.

B(時期)

AXB SXB

 9. 87 227.27 4787.28

1 9.87

1 237.27 160 29.92

O.33 7.93

皿。s.

零翠

       tx p 〈.Ol

 分散分析の結果、交互作用(A×B)に有意差が見られたの

で下位検定として単純主効果の検定を行った。結果を表7に示

す。

      7「.こ・ 土ヒ ・   右

ss

df

MS

F P

A(クラス差)

 B①水準  B②水準

個二三(S)

 3.57

91. 60

149.43 1678.56

1 3.57

1 91.60 1 149.43 160 10.49

O.34 8.73 14.24

n.s.

翠享

轟轟

B(時期)

 A①水準  A②水準

SXB

 9, 87 75.23 1n. 17 4787.28

1 9.87

1 75.23 1 ln.17

160 29. 92

O.33 2.51 5.75

n.s.

n.s.

       *xp〈ol, ip〈.05

 9月の研修参加者と非参加者の得点では非参加者の方が得点

が高く、有意差(F(1,160)=8.73,p<.Ol)が認められ

(B①)、2月の両者では逆に研修参加者が高く、有意差(F

(1,160)=1424,p〈.Ol)が認められた(B②)。これ

より、今回のカウンセリング研修に参加した教師は、生徒に対 する共感的理解の姿勢も増していることが示唆される。

      糾

3)生徒に対する教師の自己一致

   〔項目〕

 「4.先生は先生の気持ちをごまかさないで話してくれることが多い」

 「5.先生の気持ちはいつもよくわかる」

 「6.先生はいやならいやとはっきり言ってくれることが多い」

 「13.先生は私達がたのむと困ったときには困ったとはっきり言ってくれる」

 「14洗生は私達が無理なことを言うとわけを尋ねたりまちがいに気づかせてくれ

  る」

 「15.先生は私達がすることにはっきり自分の意見を言ってくれることが多い」

 以上の6項目がHRTにおいて「生徒に対する自己一致」を示

している。この要因についての各群および調査時期ごとの平均 得点と標準偏差を表8に示し、各戸の時期による平均の推移を 図8に示す。

8「 に・   一  の、占・ よ

尊重 研修前 研修後

参加者 19.70(2.96) 22.20(3.11)

非参加者 19.57(3.08) 19.45(3.02)

()内が標準偏差を表す。

22

21 2e 19 1B

研修前      研峰後

  図8「生徒に対する自己一致」の推移

 表8の結果を下にして二要因の分散分析を実施した結果を表 9にまとめる。この結果、主効果『クラス間』について有意傾 向(F(1,160)=3.31,p<.10)が認められた。

        9   こ    一

ss df MS

F P

A(クラス聞)

個入差(S)

15.52 750. 64

1

160

15.52 4.69

3.31

B(時期)

AXB SXB

 2. 89  7. 85 2241.32

1 i

160

2.89

7. 85

14.01

O.21 0.56

越.s.

血.3.

      +p 〈. 10

 (1) (2)同掻、2月の結果では、非参加者の得点が9月に 比べてやや低下しているのに対して、研修参加者の得点は逆に 増加している。クラス間の有意傾向をさらに議論するために、

さらにAについて単純主効果の検定を行ったところ、B①(研

修前)については;有意差が認められず(F(ユ,ユ60)=O.13,

n.s.)、B②(研修後)では有意差(F(1,160)=4.84,

p<.05)が認められた。しかし、両者の差は他の要因に比べる

と小さい。

4)平 均 値

 (1)〜(3)で比較検討した3要因を平均した得点(総合平 均)について比較検討する。9月の研修参加者・非参加者、2 月の研修参加者・非参加者のHRT得点の平均値・標準偏差を 表10に示し、次にその平均をグラフ化し図9に示す。また、

      86

表10の結果を下にして二要因の分散分析を実施した結果を表

11にまとめる。それらの結果により考察を行うものとする。

なお、得点の範囲は(1)〜(3)と同様6点〜30点である。

表10「HRT得点平均」の得点・標準偏差

尊重 研修前 研修後

参加者 2027(2.86) 21.15(3.ω 非参加者 2056(2,80) 19.76(3.37)

22

21

2C 19 18

 ()内が標準偏差を表す。

参力

非参加

研修前       研修後    図9「HRT得点平均」の推移

  表11「HRT得点平均」の分散分表

ss

df

MS

F P

A(クラス間)

個人差(S)

24.83 765,66

 1 160

24. 83

4.79

5.19

B(時期)

AfB

sxB

 O.11  57.20 2239. 75

1 1

160

O.11 57.20 14.00

O.O1 4.09

1江.S.

1

分散分析の結果、

        p〈.05

主効果のうち『クラス間』に有意差(F(1,

     87

160)=5.19,p<.05)が生じた。又、『クラス間×調査時…期』

にも有意差(F(1,160)=57.20,p<.05)が生じた。交

互作用に有意差が見られたので下位検定として単純主効果の検

定を行った。結果を表12に示す。

      表12「HRT得点平均」の交互・用の分 表

ss

df MS

F P

A(クラス間)

 B①水準  B②水準

 個人差(S)

24.83 3.34 78. 65

765.66

1 24.83

1 3.34

1 78.65 160 4.79

5.19 0.32 7,50

n.s.

塞富

B(時期)

 A①水準  A②水準

SXB

O.11 31.62 es.n

223. 75

1 O.11

1 31.62

1  25.ア2

160 14.00

O.O1 2.26 1.84

n.s.

血.s.

n.s.

** 吹q.Ol, *p〈.05

 9月の研修参加者と非参加者の得点では、検定の結果差を認 めることができなかった(B①)のに対して、2月の両者では 研修参加者に有意(B②)である。2月の結果では、非参加者

の得点が9月に比べて低下しているのに対して、研修参加者の

得点は逆にやや増加し、9月とは逆に参加者の得点が非参加者

のそれを上回っている。これらより、カウンセリング研修に参 加した教師の生徒に対する関わり方が、研修に参加しなかった 教師のそれに比べてより受容的・共感的に変容したことが示唆 され、今回のカウンセリング研修が、教師一生徒間関係を好転 させる一因となる研修であったことが推測される。

       88

      4 各項目の検討

 3要因におけるそれぞれの項目に着目し、比較検討を行う。

各項目の平均得点を示す表を提示し、表には、9月および2月

の研修参加者および非研修参加者の担当クラスの生徒による平 均得点・標準偏差とe フ得点増湘点数(『差』と表示。十のと

き2月置増加。一のとき2月で減少。)を示す。研修前後の得

点についてはそれぞれt検定を行い、その結果有意差を示した ものを『差』に表示した。表の提示を下に、各項目の得点平均 の研修前後の変化に着目した議論を行う。 (両者の間の得点に は差が見られるものも多く、一様に議論することは困難である

という指摘もできるが、ここでは研修効果について議論するた め両者の研修前後の差に着目した検討を行うこととする。)な お、各項目の得点範囲は1点〜5点となる。

1) 生徒に対する無条件尊重

 『生徒に対する無条件尊重』の要因においての各項目の得点 の比較を表13に示す。

 6項目中4項目で研:修参加者の得点が増加し、非研修参加者 の得点が減少する結果となった。研修参加者と非参加者の間に やや顕著な差が見られた項目は、 「3.先生は言うことやするこ

とはいつもおちついていて変らない」 「10.先生は私が話しかけ ると私の方を向いて話しを聞いてくれる」 「12、先生は私が話し       89

かけるとどんな話しでも聞いてくれる」で、最も差が生じた項・

目は「12.」、次に「10.」であった。また、 「3.」は研修参加 者の研修前後での得点に有意差が認められた。今回の研修では、

相手の話しを聞く体験 の性格を持つ訓練プログラムを多く持 ったが、この点に.おいては一定の成果があったといえる結果で あろう。6項目中、 「11.先生は私の気持ちをわかろうとしてく れる」の項目のみ非研修参加者の得点増加が研修参加者の得点 増加を上回った。その差は顕著なものといえる程ではないが・

        表13「生徒に対する無条件尊重」項目の比較

項      目 研修前 研修後

1.先生はやさしくおだやかに

@      話しかけることが多い

参加

参加

4.43 i0.80)

R.72 i1.12)

4.50 i0.79)

R.70 i1ユ4)

+0.07

│O.02

2.先生はどんなときでも

@      私の味方になってくれる

参加

参加

3.10 i0.60)

R.06 i0,85)

3.14 i0.74)

R.05 i0.79)

+0.04

│0.01

3. 先生は言うことやすることは

@   いつもおちついていて変らない

参加

参加

3.61 i0、98>

R.43 i0.94)

3.95 i0.93)

R.51 iO.94)

  零零{0.34

{0.08

10.先生は私が話しかけると

@  私の方をむいて話しをしてくれる

参加

参加

3.83 i0,96)

S.06 i0,87)

4.Ol i0.92)

R.94 i0.99)

+O.18

│0.12

11.先生は叱ったり注意したりしないで

@ 私の気持ちをわかろうとしてくれる

参加

参加

3.30 i0.70)

R.17 io,81)

3.30 i0.91)

R.23 i0.86>

 0.00

{0.06

12.先生は私が話しかけると

@    どんな話しでも聞いてくれる

参加

参加

3.45 i0.82)

R.76 i0.90)

3.60 i0.94)

R.56 i1.16)

+0.15

│0.20

0は標準偏差,*xP〈.0ユ

90

生徒の気持ちをわかること は研修の中で何度かテーマにも なった重要事項だけに反省を要する結果である。

2) 生徒に対する共感的理解

 表14にその結果を示す『生徒に対する共感的理解』の要因

においては、すべての項目で研修参加者の得点増加が非研修参 加者の得点増加を上回った。ほとんどの項目で、研修参加者の 得点が増加したのに対して、非研修参加者の得点は全項目の得 点が減少している。

表14 「生理に対する 感的理解」 質 の比 

項      目 研修前 研修後

7.先生は勉強ができない人も

@      大事にすることが多い

参加

参加

3.77 i0.87)

R.86 i1.07)

3.90 i0.92)

R.50 i1.11)

+0.13

@ 竃竃黶Z.36

8.先生は私の気持ちを

@   よくわかってくれることが多い

参 加

参加

3.06 i0.76)

R.01 iα89)

3.09 i0.86)

Q.96 iα93)

+0.03

│0.05

9.先生はいつもおもしろい話しを

@       してくれる

参加

参加

3.45 i1.12)

R.82 k22)

3.44 i1.19)

R.00 i128)

一〇.01

@ 本零黶Z.82

16.先生は私が頑張ってできたことがあ

@ るといっしょになって喜んでくれる

参加

参加

3.19 i0.81)

R.35 i0、96)

3.69 i1.05)

R.32 i1.01)

   塞零 {0.50

│0.03

17. 先生は私逢が相談すると

?Bの気持ちになって真剣に考えてくれる

参加

参加

3.39 i0.96)

R,62,

i0.82)

3.63 i1.02)

R.39 iO.98)

+0.24

│0.23

18.先生と遊ぶと

@  きっとたのしいだろうなあと思う

参加

参加

2.54 i1.16)

R.09 i1.10)

3.16 i1.41)

Q.67 i1,20)

   写写 {0.62

@  竃黶Z.42

0は標準偏差,纏p<.01,sp<.05

 91

 「16.先生は私が頑張ってできたことがあるといっしょになっ て喜んでくれる」 「18.先生と遊ぶときっと楽しいだろうなあと 思う」の2項目の研修参iJil者の得点の研修前後による得点には 有意差が見られた。 「7.先生は勉強ができない人も大事にする ことが多い」 「9.先生はいつもおもしろい話しをしてくれる」

「18.」では非参加者に有意差が見られるが、どれも得点が下降 してのものである。研修参加者と非参加者の闘に特に顕著な差 が見られた項目は、 「9.」 「18.」で、最も差が生じた項目は

「18.先生と遊ぶときっと楽しいだろうなあと思う」であった。

だた、この項目の「先生と遊ぶ」は高校2年生男子に対する質

問項目としては適切であるかどうかやや疑問であろう。HRT

が小・中学生を対象に作成されたという経緯を考えると、高校

生を対象にHRTを実施する場合にはこの項目についてのみ質

問文章の変更が必要かもしれない。 (例えば「先生と話すとき っと楽しいだろうと思う」など。)しかしこの結果から、 「先 生と一緒にいたい。」と思う生徒の気持ちが増し、生徒と教師 の距離が研修参加後に縮まり、関係が深まったという解釈もで き、興味深い。次に「9.先生はいつもおもしろい話しをしてく れる」の項目に差が生じている。ただ、この差は研修参加者と 生徒との関係の変化による結果ではない。非研修参加者の得点 の減少が研修参加者のそれよりも大きかった結果生じたもので       92.

関連したドキュメント