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44 2)無料牛乳給食

ドキュメント内 韓国における食農教育に関する研究 (ページ 46-49)

韓国と日本の牛乳給食の大きな違いとしては、韓国では低所得者層の子供たちの栄養 補給に無償で牛乳を提供していることである。その選定基準は、①学期初めの時点での 生活保護受給対象家庭の小・中・高校生(福祉施設入所学生、少年少女家長(韓国語で意 味は、両親の死亡、離婚、家出などの理由で未成年者だけで世帯が構成されたり、祖父 母など保護者がいても老齢、障害で扶養能力がない世帯を示す))、②片親の小・中・高 校生、③特殊教育対象者(特殊教育振興法第 10 条に基づいて選定された特殊クラス及び 一般クラス障害学生)、④地域健康保険料が1ヶ月 27,000 ウォン以下(ソウルの場合、

地域によって異なる)、⑤職場健康保険料1ヶ月 27,000 ウォン以下(ソウルの場合で、地 域による)、⑥担任教師の事実確認書、⑦市・道知事及び市長などの地域の与件によって 該当教育機関と協議して選定された暮らしむきが苦しい小・中・高学生である。

表 9.年度別牛乳給食無償支援の現状

年 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 人

(万人/日)

21 21 21 28 35 37 37 51

金額

(億ウォン)

248 266 300 326 340 360 360 422

単価

(ウォン /200ml)

235 235 235 270 270 270 270 330

出所:農林水産食品部 畜産経営課

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選定方法は、学校が市役所と協議して、各学期の開始時点で生活保護を受給し ている家庭の児童・生徒を対象に選定する。選定された児童・生徒は、夏期休業 中などもメーカーが家庭に毎日配達するか、LL牛乳をまとめて配達するか、あ るいは児童・生徒本人がメーカーで受けとるなど様々な方法で牛乳を提供してい る。支援予算負担比率は、政府 70%、地方自治団体 30%である。支援対象者は、

2002 年の 21 万人から 7 年後の 2009 年には 2.4 倍である 51 万人まで増え、支援 金額は 422 億ウォンまで増加した。

3)学校給食用牛乳供給事業のしくみ

学校給食用牛乳供給事業のしくみは、図 19 に示すようになっている(2007 年)。

牛乳給食は農林水産食品部(畜産経営課)で管理し、牛乳給食の消費拡大のため の各種広報事業は、農林水産食品部の傘下機関である酪農振興会、酪農自助金管 理委員会が行っている。

図 19. 学校給食用牛乳供給事業のしくみ 出所:農林水産食品部畜産経営課

注:韓国農協中央会(基金事務局)は、農協中央会が畜産振興基金業務を基金事 務局として代行している。

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まず農林水産食品部畜産経営課が学校牛乳給食事業の施行指針書を樹立し、事 業主管機関である市・道に通達され、市・道教育庁は市・クン・区庁長と協議を 行い学校牛乳給食が実施される。

2007 年における農林水産食品部の学校牛乳給食事業政府補助金受領のための 行政手続きは、以下の通りである。まず、市・道で補助金交付申請をすると、市・

道および農協中央会(事務局)で補助金交付決定書を通知して、農協中央会は市・

道に補助金を交付する。補助金を支給された市・道または、市・クン・自治区は 学校牛乳給食供給業者に補助金を支給する。 市・道知事は学期別に事業完了時 に実績報告書を作成して、農林水産食品部長官に提出する。

補助金執行残額および利子収入などは精算して農協中央会に返却し、その結果 もまた農林水産食品部長官に報告する。 事後管理において農林水産食品部では、

学校牛乳給食現地実態調査(年 2 回)を実施し、問題点を発見した時には改善法を 検討するとともに、地方自治体において補助金が事業施行指針に合うように支給 されたのか否かを検討する。まだ市・道教育庁から児童・生徒総数および牛乳給 食実績を集計して、牛乳給食実施率を算定(翌年 3 月)するとともに、事業推進に 対する満足度を調査する。

農林水産食品部は、市・道別に牛乳給食実施率と資金執行実績などを分析して、

評価結果により実績が優秀なところには次年度の事業費配分を増大し、低調なと ころは縮小する。

(注 1)京畿道(キョンギド)教育庁の事務官として現場で補助金や給食事業の 全般を担当した係官

(注 2)畜産振興基金(2001 年に畜産発展基金と名称変更)は 1974 年に設置され た。根拠法は、畜産法第 43 条(畜産発展基金の設置)「韓国馬事会法」第 25 条で、

財源は、韓国馬事会特別積立金によっている。

(注 3)給食費用の負担による区別で、有料給食と無料給食に分けられる。有料 給食は、保護者が給食費用を負担する方式で、自負担給食ともいう。無料給食は、

国家および援助機構で給食費用を全額負担して、児童・生徒に無料で給食を提供 する方式である[20]。

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