資料編
参考文献一覧及ぴ先行研究概観
《参考文献一覧》
【モダリティ・主観表現・伝達態度】
上野田鶴子(1982)「モダリティー:目本語・英語」(『講座日本語学11外国語との 対照H』,PP.122−141〉
尾上圭介(2001a) 「文の構造と 主観的 意味一目本語の文の主観性をめぐって・
その2」(『文法と意味1』くろしお出版,pp.473−488)
尾上圭介(2001b)「現代語のテンスとアスペクト」(『文法と意味1』くろしお出 版,PP.363−387)
尾上圭介(2001c) 「国語学と認知言語学の対話H・モダリティをめぐって一j(『文 法と意味1』くろしお出版,pp.453−471)
尾上圭介(2001d)r叙法論としてのモダリティ論」(『文法と意味1』くろしお出 版,PP.432−452)
佐治圭三(1999) 「日本語学習者に目本語のモダリティをどう教えるか」(『言語』
28−6,PP.80−83)
寺村秀夫(1982)
時枝誠記(1941〉
中右実(1999)
仁田義雄(1991a)
仁田義雄(1999)
仁田義雄(2000)
野田尚史(1989)
益岡隆志(1991)
益岡隆志(1999〉
益岡隆志(2000)
宮崎和人(2002〉
森山卓郎(2000〉
山田孝雄(1908)
山梨正明(1987〉
渡辺実(1961)
『目本語のシンタクスと意味1』くろしお出版
『国語学原論一言語過程説の成立とその展開一』岩波書店
「モダリティをどう捉えるか」(『言語』28−6,pp.26−33)
rモダリティの体系と構造についての概観」(『日本語 のモダリティと人称』ひつじ書房,pp.17−74〉
rモダリティを求めて」(『言語』28−6,pp.34−44)
r認識のモダリティとその周辺」(『日本語の文法3モダリティ』
岩波書店,pp.79−159)
r真性モダリティを持たない文」(『目本語のモダリティ』くろ しお出版,pp.13H57)
『モダリティの文法』くろしお出版
r命題との境界線を求めて」(『言語』28−6,pp.46−52)
「モダリティ」(『現代目本語必携』学燈社,pp,140−143)
rモダリティの概念」(『新目本語文法選書4モダリティ』くろ
しお出版,PP.1−15)
r基本的叙法と選択関係としてのモダリティ」(『日本語の文法 3モダリティ』岩波書店,pp.1−78)
『目本文法論』宝文館
「文脈と言語理解の諸相」(『目本語学』6−5,pp.26−36)
『国語構文論』塙書房 ii
【イントネーション】
安達太郎(1989) 「日本語の問い返し疑問について」(『目本語学』8−8,pp.30−40)
川上棊(1956) r文頭のイントネーション」(『国語学』25,pp.21−30)
金田一春彦(1951)「コトバの旋律」(『国語学』5,pp.37−59)
小泉保(2003) 『改訂音声学入門』 大学書林
郡史郎(1997) 「日本語のイントネーションー型と機能一」 (『日本語音声[2]
アクセント・イントネーション・リズムとポーズ』三省
堂,PP.169−202)
国立国語研究所(1960)『話しことばの文型(1)一対話資料による研究一』秀英出版 定延利之・松本恵美子(1997)rアイロニーとコミュニケーション・チャンネル」(『コ ミュニケーションの自然誌』新曜社,pp.295−330〉
杉藤美代子(1992〉「イントネーションの記号論」(『文化言語学その提言と建設』
三省堂,pp.1068−1055)
杉藤美代子(1997)r話しことばのアクセント,イントネーション,リズムとポーズ」
(『目本語音声[2]アクセント・イントネーション・リズムとポ ーズ』三省堂,pp.3−20)
仁田義雄(1991b) 「疑問表現の諸相」(『目本語のモダリティと人称』ひつじ書 房,PP.135−164)
前川喜久雄(1997)r日本語疑問詞疑問文のイントネーション」(『文法と音声』く ろしお出版,pp.45−53)
森山卓郎(1989a) r文の意味とイントネーション」(『講座目本語と目本語教育1日 本語学要説』明治書院,pp.172−196)
森山卓郎(1999) 「モダリティとイントネーション」(『言語』28−6,pp,74−79)
山口幸洋(1972) r文と文アクセントーイントネーション論一」(『国語国文』
41−4,PP,39−54)
【終助詞】
浅見徹(1969) 「な一終助詞〈現代語〉」(『古典語現代語助詞助動詞詳説』學 燈社,PP.643−646)
伊豆原英子(1994a)r終助詞『よ』の使用と使用制約一情報と待遇性の関わりから 『よ』の使用条件を探る一」(『名古屋大学目本語目本文化論集 2』,PP.43−63)
伊豆原英子(1994b)「感動詞・間投詞・終助詞『ね・ねえ』のイントネーション」(『日 本語教育83』,pp.96−107)
iii
井上優(1993) 「発話における『タイミング考慮』と『矛盾考慮』一命令文・依 頼文を例に一」(『国立国語研究所研究報告集14』,pp,333−360)
井上優(1999) r状況認知と終助詞一rね」の機能一」(『目本語学』
18−9,pp.79−86〉
井上優(2002) 「方言終助詞の記述研究のために」(『日本語学』21−2,pp.48−57)
今尾ゆき子(2000)「終助詞『な』の機能」(『鈴鹿国際大学紀要CAMPANA』7,pp,H2)
今田滋子(1998〉 「目本語疑問文末『か』のイントネーション再考〜テレビ談話資 料を中心に〜」(『広島大学日本語教育学科紀要』8,pp.23−31)
上野田鶴子(1972)「終助詞とその周辺」(『目本語教育』17,pp,62−77)
大曽美恵子(1986)「誤用分析1『今日はいい天気ですね。』一『はい、そうです。』」
(『目本語学』5−9,pp.91−94)
神尾昭雄(1990) 『情報のなわ張り理論』大修館書店
北野浩章(1993) 「目本語の終助詞『ね』の持つ基本的な機能について」(『言語学 研究』12,PP.73−88)
金水敏(1993) 「終助詞ヨ・ネ」(『言語』22−4,pp.118−121)
国立国語研究所(1960)『現代語の助詞・助動詞一用法と実例一』秀英出版 佐治圭三(1957) 「終助詞の機能」(『国語国文』26−7,pp.23−31)
白川博之(1992) 「終助詞『よ』の機能(『目本語教育77』,pp.36−48)
鈴木丹士郎(1969a)「ぜ一終助詞〈現代語>」(『古典語現代語助詞助動詞詳説』學 燈社,PP,670−672)
鈴木丹士郎(1969b)「わ一終助詞〈現代語>」(『古典語現代語助詞助動詞詳説』學 燈社,PP,675−678)
鈴木丹士郎(1969c〉「さ一終助詞〈現代語〉」(『古典語現代語助詞助動詞詳説』學 燈社,pp,672−675)
鈴木英夫(1976) 「現代日本語における終助詞のはたらきとその相互承接につい て」(『国語と国文学』53−11,pp.58−70)
高山善行(1986) 「〈推定表現〉と〈質問表現〉の交渉」(『待兼山論叢文学編』20 PP,1−19)
田窪行則(1992) 「談話管理の標識について」(『文化言語学その提言と建設』三 省堂,PP.111HO97〉
陳常好(1987) 「終助詞一話し手と聞き手の認識ギャップをうめるための文接 辞一」(『目本語学』6−10,pp.93−10g)
飛田良文(1969a)「ぞ一間投助詞〈現代語〉」(『古典語現代語助詞助動詞詳説』
學燈社,pp.698−701)
飛田良文(1969b) 「ね(ねえ)一間投助詞〈現代語〉」(『古典語現代語助詞助動詞
iv
仁田義雄(1991C)
仁田義雄(1991d)
野田春美(2002)
橋本修(1992)
益岡隆志(1991)
三宅知宏(1996)
森山卓郎(1989a)
森山卓郎(1989b)
森山卓郎(1992)
森山卓郎(1997)
森山卓郎(2001)
山森良枝(1997)
吉川泰雄(1969a〉
吉川泰雄(1969b)
吉川泰雄(1969c〉
渡辺実(1953)
【動詞・終止法】
大野晋(1953)
詳説』學燈社,pp.701−704)
r意志表現の疑問化」(『日本語のモダリティと人称』ひつじ書
房,PP,165−184)
「疑いを表す『カナ』の問いかけ的使用」(『目本語のモダリテ ィと人称』ひつじ書房,pp.263−277)
「終助詞の機能」(『新目本語文法選書4モダリティ』くろしお
出版,PP.261−288)
「終助詞『ね』の、意味の型とイントネーションの型一長く急激 な下降イントネーションの解釈を中心に一」(『目本語学』
1Hl,PP。89−97)
『モダリティの文法』くろしお出版
「目本語の確認要求的表現の諸相」(『目本語教育
89』,PP,111−122)
「文の意味とイントネーション」(『講座目本語と目本語教育1目 本語学要説』明治書院,pp,172−196〉
「コミュニケーションにおける聞き手情報一聞き手情報配慮非 配慮の理論一」(『目本語のモダリティ』くろしお出版,pp.95−120)
「疑問型情報受容文をめぐって」(『語文』59,pp.35−44)
「『独り言』をめぐって一思考の言語と伝達の言語一」(『目本文 法体系と方法』,pp.173−188)
「終助詞『ね』のイントネーションー修正イントネーション制約 の試み一」(『文法と音声皿』くろしお出版,pp.31−54)
「終助詞の局所的情報処理機能」(『コミュニケーションの自然 誌』新曜社,pp、130−172)
「よ一終助詞〈現代語〉」(『古典語現代語助詞助動詞詳説』學
燈社,PP,612−615)
「な一終助詞〈現代語〉」(『古典語現代語助詞助動詞詳説』學
燈社,PP.608−610)
「か一終助詞〈現代語〉」(『古典語現代語助詞助動詞詳説』學
燈社,PP,615−621)
「叙述と陳述一述語文節の構造一」(『国語学』13・14,pp.20−34)
「日本語の動詞の活用形の起源について」(『国語と国文学』
30−6,PP.47−56)
V
尾上圭介(2001e)「呼びかけ的実現一言表の対他的意志の分類一」(『文法と意味1』
くろしお出版,pp.52−75)
尾上圭介(2001f)「『そこにすわる1』一表現の構造と文法」(『文法と意味1』くろ しお出版,pp.99−107)
尾上圭介(2001c) 「国語学と認知言語学の対話H・モダリティをめぐって一」(『文 法と意味1』くろしお出版,pp.453−471)
尾上圭介(2001g)「動詞終止形と不変化助動詞の叙法論的性格」(『文法と意味1』
くろしお出版,pp.419−429)
川端善明(1977) 「読」(『国語国文』46−5,pp,332−341)
金田一春彦(1950)「国語動詞の一分類」(『言語研究』17,pp,48−62)
野田尚史(1989) 「真性モダリティを持たない文」(『目本語のモダリティ』くろ しお出版,pp.131−157)
芳賀纏i(1954) r 陳述とは何もの? 」(『国語国文23−4』,pp.47−61)
橋本四郎(1953) 「動詞の終止形一辞書・注釈書を中心とする考察一」(『国語国文 22−12』,PP.H5)
山口尭二(1983) 「疑問表現の原理」(『国語国文52−3』,pp.39−51)
渡辺実(1953) 「叙述と陳述一述語文節の構造一」(『国語学』13・14,pp,20−34)
【rう』rよう」】
尾上圭介(2001g) 「動詞終止形と不変化助動詞の叙法論的性格」(『文法と意味1』
くろしお出版,pp.419−429)
金田一春彦(1953)「不変化助動詞の本質(その一・その二)」(『国語国文』
23−2,pp.1−18・同23−3,pp.15−35)
佐伯哲夫(1993) 「ウとダロウの職能分化史」(『国語学』174,pp.16−27)
仁田義雄(1991e) 「意志の表現」(『目本語のモダリティと人称』ひつじ書 房,pp。203−224)
森山卓郎(1990) 「意志のモダリティについて」(『阪大日本語研究』2,pp.1−19)
vi
《先行研究概観》(本論における先行研究のとらえ方・補遺)
1.モダリティ・主観表現・伝達態度
目本語におけるモダリティ論には、大きく分けて二つの立場がある。一つは仁田
(1991)・益岡(1991)などに見られる「モダリティ=主観表現」という立場、もう一 っは尾上(2001)などの「モダリティ二叙法論の範疇」という立場である。
仁田(1991)・益岡(1991〉の主張するモダリティ論は、文を客観的要素と主観的要 素とに二分する考えに基づく。時枝(1941〉が「詞」と「辞」、渡辺(1961)が「素材」
とr陳述」、寺村(1982)がrコト」とrムード」という呼び方で、この二分を行っ ている。この文の客観的要素を「命題」と呼ぶのに対し、主観的要素を「モダリテ ィ」とするのが「モダリティ=主観表現」論である。仁田(1991a)は「暫定的規定」
としながらも「〈モダリティ〉とは、現実との関わりにおける、発話時の話し手の 立場からした、言表事態に対する把握のし方、および、それらについての話し手の 発話・伝達態度のあり方の表し分けに関わる文法的表現である」とする。モダリテ ィの下位分類は研究者によって異なるが、仁田(1991a〉の規定にもあるように、命 題目当ての「モダリティ」と聞き手目当ての「モダリティ」に大別する点では共通
している。この「モダリティ=主観表現」においては、終助詞・助動詞とそれに類 するものは、すべて「モダリティ」とされる1。
これに対し、尾上氏らの「叙法論的モダリティ論」は、山田(1908)をはじめとす る山田孝雄氏の述語論2を基礎に置き、活用や複語尾を「叙法」「事態の承認・構成 の仕方」をあらわすものととらえる。その上で、「モダリティ」という用語の本来 の意味を目本語という言語に当てはめて考えるならば、この「叙法」こそがモダリ ティであるとするのである。尾上(2001a)は、「言語学上の本来の『モダリティ』と いう概念は、言表態度や 主観性 一般のことではなく、専用の述定形式をもって 非現実の事態を語るときにそこに生ずる意味ということである」と述べている。こ の考え方に立てば、動詞・助動詞(複語尾)に「外接」する終助詞のあらわす「現場 的行為としての主観性」は、rモダリティ」とは異なるものであるということにな
る3。
1例えばr〜ない」のような打消もモダリティ(主観的要素)とされる。
2山田(1908)は、いわゆる助動詞を「複語尾」と呼んで、活用形と同列の、動詞の一部 であるとした。
3また、このモダリティ観に基づけば、テンスやアスペクトなどのこれまで日本語につ いていわれている文法カテゴリについてもモダリティと同様の見直しを迫られること になる。例えば、尾上(2001b)は「〜スル」「〜シタ」などについて、「一つの形態の中 vii