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2.桐友学園における小規模化の試み

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昭和39年 に施設を設 立しました が、山の中 の一軒家か ら、開発が 進んで住宅 団地の中に

なりました。近くにコンビにもないような施設は止 めたほうが良いという声がありますが、200m行っ たらコンビニ、500m行くと国道で、子どもは国道 をまっしぐら突っ走って、車に接触してはねられて という事故が何回も起きていますが、今のところ大 事に至らない程度で済みましたが、そういう環境の 中で施設を運営しています。

木造の建物は、昭和46年2月3日の節分の日に火災 があって全焼し5人の子どもを亡くし、ある意味で は殺してしまいした。そして、施設を再建しました が老朽化のため、平成14、15年でその建物を解体し、

いま三代目の建物になります。改築中は、地域の一 軒家を借りて分宿してやりました。

これは2階 建てですが、

建築上1階が 地下です。上 のほうに坂 がありまし て、そこを 切り取った

ものですから、地下には居室を設けられないもので すから、やむを得ず1階が居住棟で、地下が在宅支 援の事業所のスペースとして使っています。先ほど 地域支援の色々なお話がありましたが、平成9年か ら地域療育等支援支援事業を実施して、現在は県型 の地域生活支援事業ですが障害児等療育相談支援事 業を実施しています。児童ディサービスは定員10名、

そのなかで言葉やあそびの教室等をやっています。

ヘルパー事業だけは未実施ですので、必要に応じて ボランティア的にやっています。幼児の通園は、市 の依託事業の形ですから、定額制の委託料ですから 安定した財源確保ができます。

居住棟の ほうは一応 2棟の4寮構 成 と し て 、 児童の構成 は定員30名 で、女子が 8 人 、 男 子

が22人。就学前から卒業した人までが混在し、年齢 も5歳の子どもから26歳までの人たちが暮らしてい ます。女子の寮と男子の高校卒業した人たちを中心 にした寮と、後は学齢期を二つの寮の4寮構成にな っています。これは、2階建て裏側。裏側といって もこちらが南側で、ベランダに洗濯物を干していま す。干し方したのが職員なのか、児童なのかという 話になるのですが、こんな干し方をしています。2 階建ての横に平屋が1棟あり、これはたまたまこの 間雪が降ったので、幼児通園の子どもが雪遊びをし ているところですが、中庭があって、平屋の方の建 物の真ん中に勤務室を置いて、両サイドに8名のユ ニットをつないでいます。

玄関は、消防法上避難路になるため、普通のマン ションですとドアチェーンが付けられるのですが、

ドアチェーンも付けられない、消防法から見ると、

都会では木を使う事もできない、部屋の入口の戸も 不燃材でないといけないということになります。住 宅地に施設を建てると、人間らしい暮らしができる

ような建物は建てられない。人間らしい建物の施設 を作るのだったら山の中にというのが、今の日本の 法律上のひとつの限界というか、状況だと理解して 頂きたいと思います。

洗面所があって、これは女の子の寮で職員が洗面 支援をしているところです。男の子は遊びながら歯 磨きをやっていますが、笑っているといいかなと思 って。本当はもっと真面目に歯磨きをしなければい けないのですが。寮によっては脱衣所に洗面台を設 置したり、4寮の間取りが違っています。

居室は、どの寮にも洋室と和室の組み合わせにし ています。布団は散乱し、この上を走り回るものだ からひっくり返って怪我をするという大騒ぎすると いう、こんな生活臭さです。

キッチン はガスが使 えないので IHを使って います。最 近はオール 電化のマン ションが人 気だという

ことですから、簡単な調理はできると思います。こ れはひとつの寮の食事風景です。LDになっている ので食堂はありません。職員と子どもが一緒に食べ ていますが、これは女の子の寮で、キッチンは対面 式になっています。食後は食器洗いをしながら子ど もと一緒に過ごしています。参考までに寮の間取り 図を示しました。

寮の勤務 体制は、平 日の勤務パ ターンが色 で書いてあ ります。当 日夜勤明け の人と夜勤

の人と、朝出てきて、中休憩を取って、下校後に出

るという断続勤務です。登校中は子どももいないた め学齢期だとこういう勤務が組めるということで す。ところが問題は、病気で欠席になったら園に残 ったら、一日勤務することになり、職員は3人で対 応します。1寮4人の配置ですから1名が休みとなり ます。4寮×4人=16人で国の基準の倍以上を配置し てもこの状態になります。4人で勤務を組みますか ら、ローテーション勤務だったら4日に夜間勤務が 廻ってきます。休日は子どもが残っていますので、

夜勤ではなく宿直勤務になっています。朝夕2名勤 務としていますが、8人の子どもを一人の職員で見 るのは困難なため2人の職員で見ることからこの様 な勤務パターンになっています。学校の夏休みの40 日間は、職員は休みが取れないというのが現実の勤 務になるわけです。勿論、そんなことをしたら職員 が死んでしまいますので、やり繰りして、本来、二 人必要なところ一人で受け持たざるをえません。

従 っ て 、 今後ファミ リーホーム グループと か、障害児 の為の小規 模な生活寮 を考えると きの大きな

課題は、現状の基準では労働基準法を遵守すること は、絶対に難しいということで、違反行為を重ねな がら腹くくってやるしかないということが現実だと 思います。

小規模な生活単位は密室的な状況になり職員自身 の色々な個性がそのまま子どもに影響してしまうこ と、今日は機嫌が悪いからとむっとした顔をして、

子どもが騒ぐと大きな声を出して怒鳴るとか、一般 の家庭に起こることが職員も感情を持つ人間ですか ら当然そういうことが起こし易い。小規模な環境は、

大変なことも多いし、勤務も住み込み的、密室にな りますから危ない話が山ほど出てくるというデメリ ットもあります。子どもが騒いだからと叩いても職 員一人しかいなかったら牽制する人がいないため、

どんな場面になっても子どもと適切に関わるという 職員の質というか、姿勢がとても大事なことになり ます。一方、子どもと職員がより密接で、よりいい 関係ができやすいし、職員も4人、5人の子どもを理 解すればよいという精神的なゆとり、安心感が生ま れゆったりと穏やかに時間が流れていきます。

中にはパニックを起こして物は投げたり、タンス はひっくり返したりと大騒ぎをします。年に何回か は、その対応のために、他の子どもたちが他の寮に 避難をしていくということがあります。一晩、他の 寮で避難生活をして、当事者は職員とじっくり向か い合うことができます。複数の寮を持つということ は、対応しやすさがあるということはあります。

生活に必要な事を実際に体験していくことによっ て、子ども達自身が障害はどんなに重くても、一つひ とつ職員と、または仲間たちと体験することによって、

色々な力が付いてくることは確かだと思います。そう いう意味では、専門性の高い支援をしていくための施 設のあり方を考えたときに、小規模な生活支援形態に 転換していくべきではないかと考えています。

知的障害児施設等の障害児施設の国の政策は、本 当に遅れている。大人の施設はどんどん変わってい く、児童養護施設も色々な意味で進化しています。

知的障害児施設だけは、手がつけられていないのが 現実のなかで、これからの施設ケアのあり方として 小舎制、グループホーム形態の方向を目指した実践 が各地で行なわれています。この研究事業の中で 色々な実践を整理して頂いて、国の方に提言して、

知的障害児施設がよりよく改善していけるようご支 援をお願いして話を終らせて頂きたいと思います。

どうもありがとうございました。

編集者からのおことわり

文中に一部桐友学園の写真を提示されつつ説明された部分が ありますが、本書には掲載していません。

I.「知的障害児入所施設」と「白根学園児童寮 の役割」

第一期(障害があれば施設入所の時代)

家庭、教育地域福祉などの足りない部分を補い、

あるいはそれに代わり、時代の変化や進化に伴って 障害児福祉の先鞭をつける役割。白根で言えば「就 学猶予・就学免除」を言い渡された子どもたちの学 校教育の場としてスタート。

第二期(在宅で通学…それが不可能な子どもは施設 入所)

昭和54年の養護学校の義務化や高等部の全入、成 人施設(主に通所)の整備、支援費制度のスタート による在宅福祉のサービス充実で知的障害児施設が 担ってきた部分が専用機能として独立していった。

結果として養護性の高いケースと障害の重い過齢児 を抱え、旧態依然とした施設の実態。

知的障害児施設の役割は激変、全国的に児者転換 がみられ、白根においては「発祥の地の灯火を燃や し続ける決意」と「まだ知的障害児施設の社会的必 要性あり」という判断のもと運営を続ける。

第三期(時代に取り残された児童入所施設)

あり方検討がなされ、平成11年「児・者併設型施 設」、15年の「知的障害児自活訓練事業」が制度化 され、児童施設のGH設置も認められたが抜本的な 改善にはつながらず。

成人施設や在宅福祉にあっては支援費制度の新し

い理念によるサービスの提供がなされ、障害児を除 く児童施設の整備や教育も変化する中で、知的障害 児施設だけが取り残される。平成18年4月に「障害 者自立支援法」が施行されるが、障害児施設は18年 10月よりスタート。

第四期(時代や社会の求めに応じた施設を目指し て…)

白根学園児童寮の現状 1.施設の役割(入所理由)

①養護に欠ける児童(親の離婚、疾病、病気、死 別、経済的理由など)、虐待(ネグレクト、身 体暴力)

②行動面に問題あり。家庭や学校、地域で不適応 をきたしている児童

③短期的な保護(有期限、有目的の支援)が必要 な児童(短期入所児童)

④社会的入院中の児童 不登校 児童精神科医師 不足 二次的な障害?!

2.求められる機能

①家庭に代わり、子どもの健全な養育を行う機能

②行動面の改善など専門的な療育機能。(専門機 関との連携)

③自活訓練など自立支援機能(入所せずに地域で 暮らし続けるために)

〈関係機関とのネットワーク〉同業 横と縦の

④家庭支援機能(強化)を含め、地域社会の資源 として各種相談支援事業、在宅支援機能

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