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191d Haussonville,軸mnote51,PP.29−30.

192GrabbeSipmnotel16,PP.27.

割も果たしていたといえる。第五次、第六次拡大の段階ではこの委員会の仲介役としての 役割がまだ弱いため、第三者的権限は認められない。

以上の法的性質の分析から、EUコンディショナリティーは①加盟候補国にEU内部の実 行に適用させるために課されたガイドラインであり、②文言自体は唆味だが、③遵守の審 査及び解釈権限はEUにあり、加盟候補国はそれらに従うか加盟を断念するかの選択のみ

である。

b 政治的性質

よって、一言で表現するとEUと加盟候補国は非対称的な地位にあるということになる。

一方でEUは自らの好み(preference)に応じて内容を決定することが出来るし、他方で加 盟候補国側はその要求のすべてを満たさなければいけないからである。193コンディショナ リティーの文言はもともと唆味なものであり解釈の余地があるが、解釈の権限を持つのは EU側のみであり、加盟候補国側は加盟パートナーシップやAnnualprogressreportSで課

される課題に取り組むのみである。フランス議会の1998年報告書においても、加盟交渉は 以下のように位置づけられている。

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つまり、EUの加盟交渉においては実際のところ交渉する余地は殆どないということである。

よって欧州連合条約第49条の「加盟条件及び加盟によって必要となる連合の設立条約につ いての調整は、加盟国と加盟申請国との間の合意の主題とする。」とされているが、実際は EUから条件が出され、加盟申請国はそれに従うか拒否して加盟を断念するかのどちらかで ある。1%このような自由裁量の中でEUが課してきたコンディショナリティーは、第1に 制度としての正当性を欠くが、第2にそれでも加盟候補国は加盟というインセンティブの 下で遵守のための努力を行ってきた。

193小畑・前傾註91・84頁。

194「異なる利益の間の妥協点を探る従来の交渉とは異なり、加盟交渉は一方が他方の支援 と監視の下、すでに決められている目的を達成するためのものである。」Assemb16e Nationale1998,pP.36

195「例え拡大の戦略が多くの不安定要素に直面したとしても、[加盟交渉においては]これ らの困難に立ち向かうための議論の余地は限定されている。」助,pp.53.

196小畑・前掲註91・84頁。

第1に、制度としての正当性の欠如の内容としては、これまでの実行の分析からも明ら かだが、EU内部と外部の一貫性を欠き、更に候補国間でもコンディショナリティーの内容 に一貫性がなかった。まず加盟候補国に対してはEU内部の実行の範囲を超えた、更に厳 格な条件が課されてきた。その例として、政治的基準においてマイノリティーの保護が条 件の1つとして課されていたが、それまでのEUのアキにはマイノリティー保護は含まれ ていなかったことは前述のとおりである。197前述の例以外にも、EU内部のロマ差別につい ては特別な措置が講じられなかったが、ハンガリー、ルーマニア、スロバキア、ブルガリ ア、チェコに対しては加盟パートナーシップでの改善を促したこと198、1993年以降欧州安 定化協定に向けてEU加盟候補国に近隣諸国との協調関係を促してきたが、加盟国である ギリシャやイタリアが周辺諸国と領有権を争っていたことについては介入しなかったこと 199、などが挙げられる。このような姿勢は、EUの制度の相互性と一貫性を欠き、その正当 性を疑問視させるものである。また、加盟国間に課される条件の不平等さについても、政 治的基準や経済的基準の分析で指摘したとおりである。特にEU内部で確立されていなか ったマイノリティー保護や紛争解決については、EU外部に対しても一貫した方向性を示せ ずにいる。

第2に、しかしながら、EU加盟自体が加盟候補国にとって大きなインセンティブとなり、

コンディショナリティーの遵守を促していることも指摘できる。例えば、第1の点で説明 したようなEU内部と外部の政策に区別があることを知りながらも、加盟候補国は加盟と いう結果を見据えて条件を満たすことになる。200大沼保昭は、国際法が遵守されるときの 理由を「ある国際法が自己にとって不利益あるいは自己の追求する価値に反すると判断す

る場合」でも「それを上回る利益があると考え」るからであるとしている。また、「国際法 違反に対する広義の不利益と制裁も国際法遵守の規定要因」であり、「国家、とくに国際社 会で大多数を占める中小国が国際法に違反した場合には、国際法維持に一般に利益を見出

している大国や国際組織からの種々の不利益が課せられる可能性が高く、諸国はそれを熟 知している。このことも国際法遵守の1要因であることは否定できないだろう。」としてい る。201よって加盟候補国はその時に正当であると思われる行動を取る「適切性の論理(lo由e Ofappropriateness)」ではなく、予期される結果から行為を選択する「結果の論理(logicof COnSequentiality)」を用いていることが分かる。202加盟候補国は、コンディショナリティ ーを遵守せずにEU加盟以上の利益を得られる選択肢が見つからない限りは、EUに課され

197Ⅰ−A・2・b参照。

198Williams,Stpmnote140,PP.612.

199Lemonde,Stpmnote42.

200Schimmelfennigetal.,Stpnote134,PP.32・33.

201大沼保昭「国際社会における法と政治−国際法学の「実定法主義」と国際政治学の「現 実主義」の呪縛を超えて−」国際法学会編『国際社会の法と政治』(2001)、9・10頁。

202三浦聡「行為の論理と制度の理論−国際制度への三つのアプローチ−」『国際政治』

第124号(2000)、27・44頁参照。

る条件を満たそうとし続けることになる。203

以上から、コンディショナリティーの正当性にかかわらず、EUの加盟を強く希望する国 家ほど、EUコンディショナリティーのその国家への影響は大きくなることが導き出される。

しかし、このような性質を持ったコンディショナリティーの二次的効果はどうなるのだろ うか。

B EUコンディショナリティーの遵守と紛争解決機能

それではここまで見てきたEUコンディショナリティーの性質が、加盟候補国の紛争解決 にどう影響したのかを検討していく。確認しなければならないのは、ここまではコンディ ショナリティーの性質が遵守にどう影響を与えるかを中心に検討してきたが、コンディシ ョナリティーの遵守が必ずしも紛争解決に繋がらないということである。EUコンディショ ナリティーの持つ性質が遵守にどのような影響を与えたのかと(コンディショナリティー の遵守の有効性),紛争解決にどう影響したのか(コンディショナリティーの紛争解決への 有効性)という区別が必要になるのである。20堰C侶Uによる圧力が紛争の平和的解決を促 した例として、チェコとスロバキアの解体とハンガリーとスロバキアのガプチコヴォ・ナ ジュマロシュ事件が挙げられる。

EC侶Uはエッセン欧州理事会で明確にコンディショナリティーとして「近隣諸国との良 好な関係」を課す前から、中・東欧諸国間の安定を図るべく監視を行ってきた。2つの例は

1994年エッセン欧州理事会の前に発生したものであるが、当時から近隣諸国との協力関係 と「EUとの接近」の関連性は示されていた。中・東欧諸国はEC侶Uが常に中・東欧諸国の 行動を監視していることを知っており、EC侶Uにとっての善悪の基準を把握していたので

ある。205

まず1993年1月1日のチェコ・スロバキアの解体では、チェコ側とスロバキア側が解体後 の加盟申請を予定していたため、「解体が西欧の文明に則り、そして新しい2国家がEUと更 なる協定を締結できるような方法で執り行われることを両当事者は保証しなければならな かった」206のである。実際に、チェコ・スロバキアの解体についての文書からEC侶Uが同 解体において一定の役割を果たしていたことが分かり、チェコ、スロバキアの両当事者が 203中村耕一郎・前掲註184・98頁。

204環境レジームについて研究しているピーターソンは、制度の有効性を「遵守における有 効性(compliancee飴ctiveness)」と環境問題の改善にどのくらい役立ったかという「結果 における有効性(reSulte飴ctiveness)」の2つに分けて論じている。励qM.J.Peterson,

血血相月蝕。α苫切月血血β8月d班e埴e〟由血凹地血eかねノ物eろh OranYbung,ed.,GlobalGovernanCe:DrawlngInsightsfromtheEnvironmental Experience,theMITpress(1997),Pp.114・151.

20501eⅥbeveち7迅eg打aga励C的Acぬ〆脇血β点Ⅷ月蝕血嘉よね

伽sttTUCdl壷toL2触ta作間励czLZib,α晦inM.KelstruPandM.C.Williams

eds・,InternationalRelationsTheoryandthePoliticsofEuropeanIntegration:Power,

SecurityandCommunity(2000),PP.261.

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