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18 電子則 -3 ,電子数の数え方 -2

ドキュメント内 有機金属化学(導入) (ページ 52-66)

金属錯体の構造と電子状態 -3

順序1:族番号は10 順序2:酸化数は2

順序3:価電子数は8電子 順序4:2 x 2 + 2 x 2 = 8電子

Cl NH3

16 電子

順序1:族番号は8 順序2:酸化数は2

順序3:価電子数は6電子

順序4:2 x 2 + 2 x 4 = 12電子 σ電子 π電子

18 電子

σ電子はX型配 位子として配位

π電子はL型配位 子として配位

Cl Pt

H

3

N NH

3

Cl

Fe

Liner (s, dz2)

Trigonal (s, px, py)

Tetrahedral (s, dxy, dyz, dxz)

Square planar (s, px, py, dx2-y2)

Square bipyramidal

(s, px, py, pz, dz2) Trigonal bipyramidal (s, px, py, pz, dz2)

Octahedral

(s, px, py, pz, dz2, dx2-y2)

金属錯体の構造と電子状態 -4

錯体の構造 -1

金属錯体の構造と電子状態 -5

Linear (配位数2

Trigonal (配位数3

比較的稀な構造

[AgI(CN)2] [AuICl2] d10錯体でしばしば見られる

かなり稀な構造 HgI3など

注)FeCl3, PtCl2PPh3は二量体 を形成するので,配位数は4

Cl Fe

Cl Cl

Cl Fe

Cl Cl

Cl Pt

Ph3P Cl Cl

Pt

PPh3 Cl

錯体の構造 -2

金属錯体の構造と電子状態 -6

Trigonal bipyramidal(配位数5)

Square bipyramidal (配位数5)

平 面 錯 体 の 配 位 子 交 換、異性化等の中間体

V OO O

O O H3C

H3C CH3

CH3

きわめて稀な構造だが、非常に重要

きわめて稀な構造

VO(acac)2

錯体の構造 -3

金属錯体の構造と電子状態 -6

Tetrahedral (配位数4

Square Planar (配位数4

重要な構造

TiCl4, MnO4, FeCl4, CoBr4, ReO4、その他非遷移金属陽イオン 非常に重要な構造

NiII, PdII, PtII, RhI, IrIなどd8錯体。

錯体の構造 -4

Octahedral (配位数6) ほとんど全ての陽イオンで見られる構造

TiIII, CrIII, MnII, FeII, FeIII, CoII, CoIII, NiII, CuII, etc

金属錯体の構造と電子状態 -7

<結晶場理論>

中心金属イオンの軌道エネルギーを配位子と金属間の静電的相互作用を基 に決める方法。中心金属の性質を定性的に予測可能。配位子を点電荷とし て扱うので、適用範囲に限界がある。

<配位子場理論>

錯体全体の分子軌道を考慮するので,有機金属錯体の構造、スペクトル、反 応性等をかなり定量的に説明できる。数学的な取り扱いが多く、直感的では ない。

結晶場理論と配位子場理論

金属錯体の構造と電子状態 -8

結晶場理論 -1

x y z

M

L

L L

L

L L

正八面体型錯体を考える

(1)配位子(L)は点電荷で座標軸の 方向から接近すると考える。

(2)中心金属(M)はd軌道のみ考慮する。

配位子と相互 作用しない

配 位 子 と 相 互作用する

d軌道電子は不 安定化される d軌 道 電 子 は

安定化される dxy

x y

dxz

x z

y z

dyz

x y

dx2-y2 dz2

x y z

金属錯体の構造と電子状態 -9

6 Dq

d軌道は5重に縮退 4 Dq

3dx2-y2, 3dz2

3dxy, 3dxz, 3dyz

系のエネルギーは配位子場 分裂の前後で変化しない

結晶場理論 -2

10 Dq(Δo): 配位子場分裂

I < Br < Cl < F < HO < H2O < Py < NH3 < PPh3 < CO < NO2 < CN 配位子場分裂Δ0(100 ~ 400 kJ•mol-1)の大きさの順番=分光学的系列

Low Δ0 High Δ0

π- Donor π-acceptor /

Strong σ-Donor

(必ずしも正確ではないが、概ね正しい)

金属錯体の構造と電子状態 -10

d1 d2 d3 d8 d9 d10

結晶場理論 -3

d4 d5 d6 d7

低スピン錯体 磁気モーメント小

高スピン錯体 磁気モーメント大

金属錯体の構造と電子状態 -11

低スピン錯体

交換相互作用 による安定化 (Hundの規則) d4

配位子場分裂 による安定化 Δ0

<

MnIII(CN)63+ FeIII(CN)63+

配位子場分裂の大きな配位子

結晶場理論 -4

d4

高スピン錯体

配位子場分裂 による安定化

>

交換相互作用 による安定化 (Hundの規則)

MnIII(acac)3 FeIII(OH2)63+

配位子場分裂の小さな配位子

金属錯体の構造と電子状態 -12

L

x

y

z

x y

M

L

L L

L

M

L

L L

電子の入り方は八面体型錯体と同様 高スピン状態と低スピン状態がある

結晶場理論 -5

dxy, dyz, dxz

dx2-y2, dz2

6 Dq 4 Dq 正四面体型錯体を考える

金属錯体の構造と電子状態 -13

結晶場理論 -6

x y z

M

L

L L

L

L L

z軸上の配位子を引き離す

dz2: 配位子からの反発が減少し安定化

(dxz, dyzも同様)

x, y軸上の配位子は金属に近づく

dx2-y2: 配位子からの反発が増大し不安定化

(dxyも同様)

d8錯体(NiII, PdII, PtII)では高 エネルギーのdx2-y2には電子が 入らず全ての電子が対になる。

d8錯体は全て反磁性錯体 dyz, dxz

dz2

dx2-y2

dxy

平面体型錯体を考える

金属錯体の構造と電子状態 -14

Linear Tetrahedral Octahedral Trigonal bipyramid

Square

pyramid Trigonal Square planar

山田祥一郎、配位化合物の構造、化学同人 dz2

dxz, dyz

dxy dx2-y2

10.28

7.07

1.14

-6.28

1.78

-4.00

-2.67 -2.72

-0.82

9.14

-0.86 0.86

-4.57 -3.86

-3.21 -5.46

12.28

2.28

-4.28 -5.14 6.0

結晶場理論 -7

金属錯体の構造と電子状態 -15

σ 3d

4s 4p

t1u

a1g

t2g & eg

a1g, eg & t1u

t1u*

t1u

a1g*

a1g

dx2-y2 & dz2

eg*

eg

dxy, dyz

& dxz

金属のdxy, dyz, dxz軌道に対応する対 称性を持った配位子の軌道はない

結合性軌道(a1g, t1u, eg) に配位子の電子が入る

金属上の電子は全て t2g, e g*(d軌道)に入る

逆供与結合に関与

配位子場理論

遷移金属を用いた触媒反応の例 -1

ドキュメント内 有機金属化学(導入) (ページ 52-66)

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