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12:10〜13:10うるまセミナー 11

座長:砂川 融(広島大学大学院医歯薬保健学研究院)

共催:日本メディカルネクスト株式会社     

2-7-LS11

手関節尺側部痛の診断と治療

中村 俊康(慶應義塾大学整形外科)

手関節尺側部痛を生じる病態としてTFCC損傷や尺骨突き上げ症候群、尺側手根伸筋腱(ECU)腱 鞘炎や腱障害、尺骨茎状突起骨折・偽関節、月状骨三角骨間靭帯損傷(月状骨三角骨間開離)など の疾患が含まれる。本講演では手関節尺側部痛を生じる疾患それぞれの診断と治療の問題点、最 新の知見について演者の経験を交えながら説明する。

昭和63 慶應義塾大学医学部卒。慶應義塾大学整形外科。

平成8 藤田保健衛生大学整形外科助手。翌9年 講師。

平成1012 米国留学。

平成12 慶應義塾大学整形外科助手、

平成18 専任講師、現在に至る。

Room 7

13:3014:20 一般演題

64

:切断肢・指再接着

座長:武石明精(市立四日市病院形成外科)

2-7-22

上肢切断再接着術後成績の検討

Functional Results of Upper Limb Replantations

鹿島 正弘(高松赤十字病院整形外科)

笠井 時雄,岩瀬 穣志,三橋  雅,小川 維二 上腕切断、前腕近位切断では、筋肉の温阻血限界時間を考慮した速やかな血行再建が術後成績を 左右する。2中枢切断では、力源の再建を目的とする筋肉移行術が適応となる場合がある。手指切 断では玉井分類Zone III~V区域での成績が不良であり、MP関節・PIP関節機能の早期回復を考慮 した手術方法が必要であった。指尖部切断は、臨床成績のみならず患者満足度も高く、積極的な 手術適応がある。

2-7-23

再接着術の評価 生着率と成功率について〜切断指自験例

64

指の検討〜

The Assessment of the Replantation: Is the survival rate reliable?

~ A clinical study of 64 Amputated fingers ~

松末 武雄(関西電力病院形成再建外科マイクロサージャリー外傷センター)

高見 昌司 切断指再接着術の成績評価の指標の一つとして生着率があるが、適応についての要素が考慮されて いないため、施設間あるいは術者による成績の比較は困難である。高度挫滅症例であっても、適 切な吻合血管の選択により生着する例は意外と多い。したがって切断指治療の評価としては、い わゆる生着率=(生着した数)/(再接着を試みた数)よりも、成功率=(生着した数)/(再接着を希 望し受診した全患者数)で評価するのがよい。

2-7-24

指尖部切断再接着に対するわれわれの治療戦略

Our strategy for the fingertip replantation

伊東  大(東京女子医科大学東医療センター形成外科)

井砂  司,菱山 潤二,末澤 絵美,最上 真理子 当科では2009年から現在までに次のような治療方針に従って再接着術を施行し良好な結果が得ら れている。1. SubzoneI~IIIの切断に対しては、指神経ブロック下に、動脈の吻合を確実に行い、

静脈吻合は可能な場合のみ行う。静脈吻合を行えなかった症例では全例、適切に鬱血に対処する。

2. SubzoneIVを含む中枢側の切断に対しては、静脈吻合は必須であり、全身麻酔または腋窩神経 ブロック下に再接着術を施行する。

Room 7

2-7-25

指末節部切断再接着術における静脈吻合と鬱血壊死との関係

The Relation of Venous Anastomosis and Congestive necrosis of replanted finger tip 神田 俊浩(聖隷浜松病院手外科・マイクロサージャリーセンター)

大井 宏之,向田 雅司,鈴木 歩実 指末節部切断再接着例の静脈吻合と鬱血壊死との関係を調査した。対象は87例99指であり、生着 率は75.8 %であった。静脈吻合無しが43指あり生着率は62.8%で、鬱血壊死指は5指あった。1 指のみsubzone 2であり他4指はsubzone 3であった。阻血壊死指を除外すると、静脈吻合なしの subzone 3の鬱血壊死率は66.7%でありsubzone 2では5.3%であった。subzone 2は静脈吻合 なくても生着は期待できるが、subzone 3では静脈吻合は必須である。

2-7-26

指尖損傷に対する再建術後のパフォーマンスに影響する因子の検討

The Investigation of The Outcome that influence for The Performance after The Reconstruction for The Fingertip Injury

鍜治 大祐(田北病院整形外科)

川西 弘一,中西 昭登,面川 庄平,田中 康仁 今回われわれは,指尖損傷に対して各種再建術を行った21例21指を後ろ向きに調査した.調査項 目は関節可動域,ピンチ力,知覚,手術に対する満足度,患者立脚型評価,パフォーマンステス トであり,また,パフォーマンステストとそれ以外の結果との関連を統計学的に検討した.患指 を使用したパフォーマンステストの結果は,指可動域(TAM)と有意な相関を認めた.

14:20〜15:10 一般演題

65

:指尖損傷

座長:石河利広(大津赤十字病院形成外科)

2-7-27

指尖切断後の末節骨欠損と爪の長さについて

Relationship between Distal Phalangeal Length and the Length of the Regenerated Nail in Distal Digital Amputation

西 源三郎(一宮西病院整形外科)

鈴木 祥吾,菊池 可絵,勝田 康裕 指尖切断例80指の末節骨の欠損量と爪の長さの関係について検討した。末節骨が30%以上欠損す れば逆行性指動脈皮弁、V-Y皮弁、前進皮弁では骨移植等の処置をしなければ爪の長さは健側の 80%以上に再生しなかったが、保存例や再接着例では30%以内の骨欠損でも爪の長さが健側の 80%以上に再生しない例があり、可及的に末節骨の短縮防止に努めるべきである。

Room 7

2-7-28

指尖切断皮弁修復例の爪再生

Nail regeneration after flap repair for fingertip injury

大坪 美穂(長野赤十字病院形成外科)

三島 吉登,岩澤 幹直 当科での指尖切断例の皮弁修復術後爪状態を検討した。症例)すべて石川Subzone2分類の切断例 で、末節骨露出、部分欠損の20例。残存末節骨長さと再生爪の長さを正常指と比較した。結果)

末節骨長さ50 %以下2例では再生爪長さ平均56 %、末節骨長さ51-70 % 6例は、爪長さ平均 62 %、末節骨長さ71 %以上14例で、爪長さ平均70 %だった。爪床が遠位へ伸長し、皮弁は遠位 へ押し出される現象が観察できた。

2-7-29

爪を含めた足趾からの組織移植による指尖部再建の成績と問題点

Nail reconstruction with a free neurovascular flaps from the big and fourth toe

瀬戸 信一朗(山口県立総合医療センター手外科センター)

重冨 充則,永尾 祐治,藤澤 武慶,赤川  誠,椎木 栄一,田中  浩

【はじめに】爪はピンチ力と美容上の観点から再建が望ましい。経験症例を提示し問題点を報告する。

【対象と方法】爪母欠損を伴う指尖部損傷に対し足趾からの組織移植で再建した7例に対し、血管柄 付き爪移植、WAF、第4足趾移行術で再建した。

【結果】全例生着し、整容面での満足度は高かった。DASH scoreは平均15.7と良好であった。

【考察】足趾採取部の創治癒遷延が問題であった。今後はVAC systemの併用を考えている。

2-7-30

指尖部デグロービング損傷に対する手掌皮弁の工夫−

delay

法の併用−

Delayed extended palmar flap for treatment of fingertip avulsion injuries

佐野 和史(獨協医科大学越谷病院整形外科)

橋本 智久,木村 和正,増田 陽子,大関  覚 指尖部デグロービング損傷に対してwrap around flapでの被覆が理想的であるが外傷の初期対応 としてインフォームドコンセントを得る労力、手術時間、マイクロサージャリー技術の必要性か らも第一選択の治療とは言い難い。delay法を併用した手掌皮弁は手術時間が短く手技が容易であ り、整容的には劣るが指腹部の機能的texture matchに優れた皮弁である。

2-7-31 Oblique Triangular Flap

により再建した指尖部切断の術後

PIP

関節屈曲拘 縮に関与する因子の検討

Predictors of the PIP flextion contracture after Oblique Triangular Flap

中西 昭登(田北病院整形外科)

面川 庄平,矢島 弘嗣,川西 弘一,鍜治 大祐 Oblique triangular flapはVenkataswamiらにより1980年にPRSに初めて報告された方法である。

その後、本邦でgraft on flapが発表され、指尖部切断の治療として再接着に勝る成果が報告され ている。今回我々は当院および関連施設で、指尖部切断に対してoblique triangular flapを施行し た症例の術後PIP関節のextension lossに対し調査・考察したので報告する。

Room 7