灘譲 、 蕪垂 難 ゼ
\ 魅 ./
▼一 圏 p
図37.
トマ ト萎 凋 病 菌 の 胞 子 プ レ ー ト法 に よ るKM‑201〃UXの 抗 菌 活 性 試 験.
KM‑201/luxが 増 殖 したCCp培 地 を切 り 出 し 、 トマ ト萎 凋 病 菌 の 胞 子 を 包 埋 した 培 地 上 に 接 着 し た 。
と が 明 ら か に な っ た の で 、 分 離 菌 をTM‑3と し て 命 名 し た 。 分 離 さ れ たTM‑3の 種 種 の 特 性 に つ い て 明 ら か に し た(表9)。
図38に 示 し た よ う に 、TM‑3をCCA培 地 中 に 包 埋 し 、 数 日 間 培 養 す る と 、 そ の コ ロ ニ ー 周 辺 部 に は 大 き な 透 明 帯(halo)が 形 成 さ れ た 。
、豪 … 礁 騙 壌
・ 畷 〆 蒙
鑑 ギ 礎 鱒 嚇 、
鷺 欝 滋 暮 撫 蒙 1諏 穏 ◎ ゼ 愚
図38.
キ チ ン 分 解 性 放 線 菌TM‑3の ハ ロ ー 形 成.
キ チ ン分 解 性 放 線 菌 をCCp培 地 に 包 埋 し、10日 間 培 養 した 。
こ れ は 、TM‑3が 培 地 中 に キ チ ン分 解 活 性 の 高 い キ チ ナ ー ゼ を 分 泌 し、 培 地 中 の キ チ ン を分 解 す る こ と に よ っ て 形 成 さ れ た もの と考 え ら れ る 。 こ の 場 合 、 培 養 中 に 他 の 炭 素 源 は 加 え て い な い の で 、TM‑3は キ チ ン 分 解 に よ っ て 生 成 さ
れ た 分 解 産 物 を 炭 素 源 と して 、 増 殖 が で き る こ と も示 して い る 。 図39は に 液 体CC培 地 で 培 養 し たTM‑3の 増 殖 と培 養 濾 液 中 に分 泌 す る キ チ ナ ー ゼ 活 性 を 示 した 。 さ ら に 、TM‑3が 分 泌 す る キ チ ナ ー ゼ の 酵 素 特 性 を 明 ら か に す る た め 、 キ トペ ン トー ス(N・ ア セ チ ル グ ル コ サ ミ ン の5量 体)の 分 解 様 式 に つ い て 検 討 した 。 そ の 結 果 、HPLC分 析 に よ っ て 明 らか に さ れ た 分 解 生 成 物 は 主 に キ トビ オ ー ス(N一 ア セ チ ル グ ル コ サ ミ ンの2量 体)と キ ト トリ オ ー ス(N一 ア セ チ ル グ ル コ サ ミ ン の3量 体)で あ っ て 、TM‑3の 分 泌 す る 酵 素 が エ ン ド型 の キ チ ナ ー ゼ で あ る こ とが 示 唆 さ れ た(図40)。
io'°
108 :
∈ 1Us̀
LL V
v
O4 30 102σ
135791113
1ncubationdays) 図39.
キ チ ン分解 性 放 線 菌TM‑3の 増 殖 度(●)と キ チ ナ ー ゼ 活性 値(○)。
液 体 ㏄ 培 地 で振 量培 養 して調 べ た 。
ρ富爵り"OO=偲2﹂00∩﹁q
図40.Retentiontime{min)
キ チ ン 分 解 性 放 線 菌TM‑3の キ チ ナ ー ゼ のchitopentose分 解 産 物 のHPLC パ タ ー ン.
A:chitopentose(5),chitotetrose(4),chitotriose(3),chitobiose(2), N‑acetylglucosamine(1)の 特 異 的 ピ ー ク を 示 す 。
B:TM‑3キ チ ナ ー ゼ が 分 解 し たchitopentose分 解 産 物 の パ タ ー ン を 示 す 。
59
2.キ チ ン 添 加 土 壌 に お け る キ チ ン分 解 性 放 線 菌 の 増 殖
土 壌 中 の キ チ ン 分 解 性 放 線 菌 を優 先 化 さ せ る こ と が 、 菌 類 病 防 除 シ ス テ ム に 必 須 の 条 件 と な る 。 そ こ で 、 ま ず は じめ に 、 キ チ ン を 添 加 し た 土 壌 中 でTM
‑3が 増 殖 で き る か を 調 べ た 。 す な わ ち 、TM‑3の キ チ ナ ー ゼ 生 産 を 向 上 さ せ る た め に 、 あ ら か じ め 液 体CC培 地 でTM‑3を 前 培 養 した 後 、 キ チ ン 添 加 土 壌 に 植 え付 け た 。 本 実 験 に お い て は 、 土 壌 中 で 増 殖 す るTM・3を 容 易 か つ 的 確 に 検 出 す る た め 、 オ ー トク レ イ ブ 滅 菌 した キ チ ン 添 加 土 壌 を 使 用 した 。 図41に 示
した よ う に 、TM‑3は 対 数 増 殖 を示 し、 接 種20日 後 に は 最 高 値(109細 菌/1g土 壌)に 到 達 した 。 一 方 、TM・3を キ チ ン無 添 加 区(対 照 区)で 培 養 した 場 合 に は 、 そ の 増 殖 は 極 め て 遅 く 、 培 養 終 了 日 ま で約103細 菌/19土 壌 を 越 え る こ と は な か っ た 。 こ れ ら の 結 果 は 、 キ チ ン を 土 壌 中 に 添 加 す る こ と に よ っ て 、TM‑3の 増 殖 が 顕 著 に 促 進 さ れ る こ と を示 唆 す る 。
つ ぎ に 、TM‑3を 優 先 化 さ せ た キ チ ン 添 加 土 壌 中 で 、KM‑201/luxの 増 殖 が 促 進 さ れ る か 否 か に つ い て検 討 し た 。 ま ず 、 対 峙 培 養 法 に よ っ て 、KM‑20ユ/lux
とTM‑3が 相 互 に 拮 抗 性 を 示 さ な い こ と を 予 備 的 に 確 認 した 。 先 に述 べ た よ う に、 あ らか じめ30日 間培 養 し てTM‑3が 優 先 化 し た 非 滅 菌 の キ チ ン添 加 土 壌 に 、 KM‑201/luxの 細 菌 懸 濁 液 に 浸 漬 処 理 した トマ ト種 子 を 播 種 した 場 合 、 トマ ト 種 子 の 発 芽 お よ び 根 の 伸 長 に 対 す る抑 制 効 果 は 認 め られ な か っ た(図36‑B)。
図 ・iに 示 し た よ う に 、 根 の 先 端 部 分 に お け るKM‑201/luxの 菌 密 度 は40日 間 培 養 を 行 っ て も、 初 期 の 菌 密 度 に保 た れ て い た 。 一 方 、KM‑201/luxは 、TM‑3
を 加 え な い キ チ ン 添 加 土 壌 あ る い はTM‑3を 含 む が キ チ ン 無 添 加 の 土 壌 で は 著 し い 増 殖 を 示 さ な か っ た 。 こ の よ う な 結 果 か ら 、 本 実 験 に お い て 得 た キ チ ン 分 解 性 放 線 菌 に よ っ て 生 成 さ れ た キ チ ン 分 解 産 物 は 土 壌 中 でKM‑201/luxの 増 殖 を促 進 し、 そ の 根 面 定 着 性 を十 分 に発 揮 さ せ る も の と考 え た 。
第3項 二 元 性 微 生 物 防 除 法 の 確 立
以 上 に 述 べ て き た 二 元 性 微 生 物 防 除 法 の 実 用 的 防 除 効 果 を 三 層 法 に よ っ て 試 験 し評 価 し た 。 す な わ ち 、i)ト マ ト萎 凋 病 菌 の 分 生 胞 子 で 包 埋 さ れ た 胞 子 プ レ ー ト を最 下 層 に 、ii)キ チ ンお よ び 微 生 物 を添 加 して な い 土 壌 を 中 間 層 と
し、iii)試 料 土 壌 を 最 上 層 と し 、 各 層 に お け る 添 加 細 菌 な ら び に 病 原 菌 の 密 度 を 調 べ た 。 試 料 土 壌 の 詳 細 事 項 お よ び トマ ト萎 凋 病 菌 に対 す る 防 除 効 果 は 表10に 示 し た 。 ま ず は じめ に 、 本 シ ス テ ム で は 病 原 菌 の 増 殖 を 前 も っ て 確 認 で き る の で 、 中 間 層 か ら病 原 菌 を分 離 す る こ と に よ っ て 土 壌 中 に お け る そ の 伸 展 が 測 定 で き る 。 最 上 層 に 試 料 土 壌 を重 層 し な い 場 合 で も、 土 壌1g当 た り 2〜4×105の 病 原 菌 は 常 に 再 分 離 さ れ 、 寒 天 培 地 に 添 加 し た 病 原 菌 が 上 部 土 壌 に 伸 展 で き る こ と を 示 し て い る 。 さ ら に 、TM‑3や キ チ ン を 添 加 し な い トマ
ト種 子 を 播 種 した 場 合 、 最 上 層 の 土 壌 で も 高 い レ ベ ル の 病 原 菌(106cfu/1g土
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表10.根 面 棲 息 性 細 菌KM‑201〃uxと キ チ ン分 解 性 放 線 菌TM‑3を 用 い た 2元 性 微 生 物 防 除法 に よ る トマ ト萎 凋 病 菌 の 防除 効 果al
TLの 構 成 キ チ ン
KM‑201/1uxに よ る TM‑3種 子 コ ー テ ィ ン グb)
発 病 率C) (%)ML
病 原 菌d) (CFU/9試 料)
KM‑201/luxe (CFU/9試 料) TLRH
100105‑106106106 82.4105105105 92.6105105105 38.610510Z‑106104
2.5105<102<102
TL RH
十十十 十十十 十十一十
<IOZ
<10z
>105
<104
<IOz
>105 a)防 除 効 果 は3層 法 に よ っ て 評 価 した 。 す な わ ち 、 最 下 層 に は トマ ト萎 凋 病 菌 の 胞 子 を
包 埋 した 胞 子 プ レ ー トを 、 中 間 層(ML)に は キ チ ン な ら び にTM‑3の 無 添 加 土 壌 を 、 最 上 層(TL)に は サ ン プ ル 土 壌 を そ れ ぞ れ 敷 設 し た 。
b)KM201/lux細 菌 液(104細 菌/mDで30秒 間 浸 漬 処 理 し た トマ トの 種 子 を 、 余 分 な 水 分 を 除 い た 後 、 最 上 層 に 播 種 し、30日 間培 養 した 。
c}20個 体 中 萎 凋 し た トマ ト幼 苗 の 割 合 を 示 した 。
d)培 養 後 、 病 原 菌 とKM201/luxは 、 テ トラ サ イ ク リ ン を 含 むKQmada培 地 を 用 い て 、 中 間 層 、 最 上 層 お よ び 根 の 破 砕 液 か ら再 分 離 した 。
表 の 数 値 は 、 同 じ試 験 を3回 反 復 した 結 果 の 平 均 値 を示 す 。
壌)が 検 出 さ れ 、 ま た 、 こ の よ う な 条 件 下 で は 、 幼 苗 は 播 種 後30日 で100%の 発 病 枯 死 率 を 示 し た(図42)。 こ の よ う な 結 果 は 、 本 シ ス テ ム が 宿 主 植 物 を 感 染 さ せ る の に 十 分 な 条 件 で あ っ て 、 防 除 効 果 の 判 定 に 適 当 で あ る こ と を 示 す 。 あ らか じめ キ チ ン 添 加 土 壌 でTM‑3を 優 先 化 させ た 土 壌 にKM‑201/luxの 細 菌 懸 濁 液 で 処 理 した 種 子 を播 種 した 場 合 に は 、 トマ ト萎 凋 病 菌 に 対 す る顕 著
な 防 除 効 果 が 認 め ら れ た(図42)。 最 上 層 に お け る 病 原 菌 の 密 度 は102CFU/1g土 壌 以 下 に 抑 制 さ れ て お り、KM‑201/luxは105細 菌/19土 壌 以 上 の 高 い 密 度 で 再 分 離 す る こ と が で き た 。 ま た 、TM‑3を 優 先 化 さ せ た キ チ ン 添 加 土 壌 に KM‑201/Iuxコ ー テ ィ ン グ 無 処 理 の トマ ト種 子 を 播 種 し た 場 合 、 防 除 効 果 は 認
め ら れ た もの の 、KM‑201/lux処 理 種 子 に 比 べ 防 除 効 果 は 高 く な か っ た 。
図42.
、箋 八
4麟 録
ぎ ぬ
鰹
麟 詩 瀟 、畷 ・2元 性 微 生 物 防 除 法 に よ る トマ ト萎 凋 病 菌 の 防 除 効 果.
KM‑201/]uxを コ ー テ ィ ン グ処 理 した トマ ト種 子 を 、TM‑3を 優 先 化 さ せ た キ チ ン 添 加 土 壌 に 播 種 した 場 合(右)と 、 コ ー テ ィ ン グ 処 理 し な い トマ ト種 子 を 、TM‑3を 加 え な い キ チ ン無 添 加 土 壌(左)に 播 種
した 場 合 の 苗 の 生 育 状 況 を示 す 。
さ ら に 、 キ チ ン を添 加 せ ず にTM‑3を 加 え た 土 壌 やTM‑3非 存 在 下 の キ チ ン 添 加 土 壌 にKM‑201/luxコ ー テ ィ ン グ 処 理 した 種 子 を播 種 し た 場 合 、 トマ ト萎 凋 病 菌 に 対 す る 防 除 効 果 は 全 く 認 め ら れ な か っ た 。 以 上 の こ と か ら 、 本 研 究 で 開 発 した 二 元 性 微 生 物 防 除 シ ス テ ム は 、 根 面 棲 息 性 抗 菌 細 菌 の 増 殖 を 効 果 的 に 促 進 さ せ る こ と に よ っ て 、 フザ リ ウ ム 病 を 効 果 的 に 防 除 す る 実 用 的 シ ス テ ム
に 発 展 で き る と考 え られ た 。
第4節 考 察
抗 菌 性 を 有 す 微 生 物 を 用 い る こ と に よ っ て 土 壌 病 害 の 効 果 的 な 防 除 が 注 目 さ れ る よ う に な り 、 と く に バ ク テ リ ゼ ー シ ョ ン に 関 す る 研 究 は そ の 成 果 が 期 待 さ れ て い る1°8)。本 章 で は 抗 菌 活 性 を有 す 微 生 物(KM‑201)を 用 い た 病 害 防 除
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法 の 確 立 に つ い て 基 礎 的 研 究 を行 っ た 。 ま ず 、 根 面 定 着 性 を も つ 細 菌 は 物 の 根 と細 菌 との 間 に特 異 的 な 相 互 関 係 が あ る と さ れ て い る の で5°)。 そ こ で 、 筆 者 は 素 寒 天 プ レ ー ト法 に よ っ て 、 根 の 浸 出 物 を栄 養 源 と し て 根 の 表 面 で 増 殖 で き る 細 菌 の 選 抜 を 行 っ た 。 トマ ト根 部 の破 砕 液 か ら 分 離 さ れ たKM‑201は ト マ トの 根 に対 して 高 い 定 着 性 が 認 め ら れ た が 、 イ チ ゴ や メ ロ ン な ど の 他 の 植 物 種 に 対 し て は 定 着 性 は 認 め ら れ な か っ た 。 し た が っ て 、 植 物 に 対 す る特 異 的 な 定 着 性 は 根 の 浸 出 物 の 構 成 成 分 の 違 い を反 映 す る もの と考 え ら れ る1,73)。
Howieら5°)は コ ム ギ の 根 圏 に 棲 息 す るPseudomonasfluorescensの 定 着 性 を 明 ら か に す る た め 、i)根 の 浸 出 物 に よ る 定 着 性 の 制 御 、ii)細 菌 の 移 動 お よ び 増 殖 の2つ の 面 か ら検 討 し て い る 。 今 回 分 離 したKM‑201の 根 面 定 着 性 に つ い て は 、 種 子 表 面 に 浸 漬 処 理 し た 細 菌 が 伸 長 し た 根 に 沿 っ て 先 端 部 ま で 増 殖 移 行 す る こ と を 意 味 し て い る が 、 そ の 転 移 メ カ ニ ズ ム に つ い て は 明 ら か に さ
れ な か っ た 。
トマ ト萎 凋 病 菌 に 対 す るKM‑201お よび そ の 接 合 体(KM‑201/lux)の 抗 菌 活 性 を トマ ト萎 凋 病 菌 を 用 い て 調 べ た と こ ろ 、 そ れ ら の 抗 菌 活 性 は 非 常 に 安 定 で あ っ て 、 か つ 、 数 種 の フ ザ リ ウ ム 菌 の 増 殖 を抑 制 す る こ と が 明 らか と な っ た 。 ま た 、 こ の 細 菌 が 生 産 す る 抗 菌 性 物 質 の 性 質 を 明 らか に す る た め 、 培 養 濾 液 か ら 部 分 的 に 精 製 を 試 み た と こ ろ 、 そ の 物 質 は フ ザ リ ウ ム 菌 の 胞 子 発 芽 と 菌 糸 伸 長 を 抑 制 し た 。 ま た 、 そ の 抗 菌 性 物 質 の 生 産 量 は 加 え た 炭 素 源 に よ っ て 大 き く影 響 さ れ な い こ と か ら 、 根 圏 お よ び根 面 中 でKM‑201の 細 菌 密 度 を 安 定 的 に 維 持 で き れ ば 、 長 期 間 の 安 定 した 防 除 が 可 能 で あ る と考 え ら れ た 。
本 研 究 に お い て 確 立 し た 二 元 微 生 物 防 除 法 は 、 栄 養 供 給 微 生 物 を併 用 す る こ と に よ っ て 、 根 面 定 着 性 お よ び 抗 菌 性 を有 す 微 生 物 の 密 度 を 向 上 さ せ る こ と に 特 徴 が あ る 。 本 シ ス テ ム を よ り効 果 的 な も の に す る に は 、 キ チ ン 分 解 性 微 生 物 の 導 入 が 必 須 で あ る と考 え られ る 。 事 実 、 キ チ ン 分 解 性 微 生 物(TM‑3)