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A教諭の報

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単元軽過〔時間) o

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図8 単元経過に伴う「新しい発見」項目に対する好意的反応記述の変化

r濯空卿薯塊」に関する内容

「踏み切り一滞空」に関する内容

「助走〜踏み切り」に間する内客 r助走」に関する内容

rその他」の内容

第IV章  考 察

1.3人の教師行動の共通点

 表2から教師行動観察法を用いて3人の教師行動を分析した結果 を,同じ方法による高橋らの小学校66授業についての教師行動の平 均値と比較すると,3人の教師行動には「マネージメント」場面の 行動の割合が極めて少なく, 「巡視」または「相互作用」の占める 割合が多いという共通点が認められ,これが課題解決的学習におけ

る教師行動の特徴であると考えられる.

 課題解決学習には,課題が形成される過程を重視することによっ て子どもらの洞察学習を成立させ,教材の本質を見通す力を育てよ

うとする「形成型授業」4)と,課題の解決過程を重視することによ って科学的・系統的な学習行為を成立させ,子どもらに問いかける 力を育てようとする「発見型授業」1a)がみられる.いずれの授業に も子どもたちの主体的な学習行為を重視し,運動技術を内面化して いく過程を大切にしていこうとする点がみられる.

 子どもを主体的に学習に向かわせるためには,子どもにとって意 味のある学習時間が十分に確保されなければならない.すなわち,

子どもたちの能力に見合った意味のある課題が与えられ,その課題 に取り組む時間が保証されるとともに,個々人の学習時間に移し変 えられていくことが必要とされる.子どもにとって意味のある課題 というのは,チャレンジ性があり,しかも練習によって成功がもた らされるような課題であると考えられる.学習者である子どもは,

       一33一

経験を積んだ競技者でもなければ強い内発的動機に支えられている わけでもなく,ましてや意欲的に学習をし続けるような力をもって いるわけでもない.また,仮に学習が順調に進んでいたとしても,

欲求充足による満足や這い回り現象,落ちこぼしなどの問題が生じ ることも考えられる.それ故,子どもを意欲的に学習に従事させ,

学習成果に結び付けていくためには,教師が個々の課題や活動を子 どもにとって意味あるものにまとめていくことが要求される.すな わち,積極的な「巡視」で子どもの活動が適切に行われているかど うか診断されていくとともに,課題から離れている子どもには矯正 的助言を与え,課題に従事している子どもには肯定的フィードバッ クや励ましで支援を与えるなど,相互作用の技術を適用して支援的 な学習環境が維持されていかなければならない.

 今回使用された学習過程には, 「運動のしかたの学習」の能力の 形成を意図した「スパイラル一直線専一発見型一撃集団学習型」33)

の学習形態が用いられているが,学習課題が明確であるうえに,目 標への迫り方が学習者の側に立っているので,当然教師の教授活動 は子どもたちに対して支援的に営まれることになる.それ故,体育 的な内容に多くの時間が配当され,子どもを課題に積極的に従事さ せる学習潔境を生み出すために,「巡視」や「相互作用」が多くな ったと考えられた.

 以上のことから,3人の教師行動にみられた共通点は,内容的条 件である課題解決的学習によるプログラムの影響であると推察され

る.

2.相互作用にみられる3人の教師行動の特徴

 図9には,3人の教師に共通して多くみられた相互作用にみられ る技能に関する肯定的・矯正的フィードバックの内容の内訳が示さ れている.

 3人の教師はともに,肯定的フィードバックでは一一般的な内容が,

矯正的フィードバックでは具体的な内容が多くみられる.U教師の フイ ドバックの約6割は矯正的・具体的な内容のフィードバック であるのに対して,T教諭のブイードバックの約6割は肯定的・一 般的な内容のフィードバックで占められている.

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u教諭 T教諭 A教諭

図9 相互作用にみられる技能に関する肯定的・矯正的フィード   バックの内訳

       一35一

 肯定的なフィードバックを多く与えられた子どもは,自分の行動 が教師に支援されていることを理解し,その結果学習意欲が喚起さ れる.また,技能に関する矯正的・具体的なフィードバックは子ど もが運動し終えたところで与えられるため,子どもに技術的要点を 自覚させたり確認させたりすることが容易で,子どもに積極的な学 習従事を促すことになると考えられる.特にU教諭は,子どもの手 足を取りながらの具体的・矯正的な内容のフィードバックが多いた め,子どもには正確な技術的情報として受け取られるとともに,こ れを見ている他の児童にも具体的な技術的要点を気づかせることに つながり,このことが積極的な学習従事を促進しているように考え

られた.

 表6には,5時明目の「技能的練習場面」における個人に向けら れた技能に関する具体的・矯正的プィードバックの内容の抜粋が3 人の教師について示されている.5時間目は, 「踏み切り手前の助 走スピードを生かして跳躍距離を伸ばすこと」という技能的特性に 触れる練習方法として,踏み切り手前一歩の歩幅を狭くして跳躍す

る「横木幅跳び」が導入される段階である.

 同じ具体的・矯正的フィードバックの内容が与えられるにしても,

U・A教諭は技能的特性にかかわる歩幅調整の内容が多いのに対し,

T教諭は着地や滞空に関する内容もみられた.図8に示されるr新 しい発見」項目に対する好意的反応記述の変化において,U・A教 諭の学級の子どもは「助走〜踏み切り」に関する内容が高い割合で 認知されていることから,授業のねらいに即した具体的・矯正的な

内容のブイードバックが有効であると考えられた,

 具体的な内容をもったフィードバックを与えようとすれば,走り 幅跳びについての専門的知識やその運動を見る目が教師に必要であ

るとともに,子どもがイメージしゃすい的確な指導の言葉にも通じ ていなければならない.3人の教師の技能的フィードバックの内訳 の違いは,単なる教授技術の違いだけでなく,教材解釈力の違いと いう教師の先有的条件による影響もあるように考えられた.

 先有的条件は教師の特性に関係するものであり,例えば教職経験,

教職への動機づけ,知性,パーソナリティ特性,態度,価値観とい った個人的特性があげられる.

一37一

表6 「技能練習」における個人に向けられた技能に関する    具体的・矯正的フィードバックの内容(5時間目)

U教諭の学級 T教諭の学級 A教諭の学級

。中途半端なスピードじゃなくて,スピ 。 (踏み切り線から大壷 。横木に入る足が合わな

一ドを上げてこないと. く出たという子に対し いんだったら手前の入る

・こんな前で踏み切っているよgまだい て)横木にはいる前にど 足をどちらかということ

ける. ちらの足を入れるか調餌 を自分で考えないと.

・ほら,もう一歩あるよ (足跡をおさえ していかな. ・自分でスピードを変え

ながら) ・横木に入ってくるまで す蟹るんよ.もっとスピ

・もっと遼く踏み切りにλってこないと にもつとスピードを上げ 一ドを露として足のコン

・もっと手のかきは大きくしてもいいよ

ろ.

トロー レを齢するよう

(助伸をしながら) ・もっと上がるように意

に.

・足を合わそうと思ってここまでおいで 識しないと. ・スピードをもっと露と

(踏み切る塊点を指しながら) ・もっとそこから上がら していいよ.

・そこでもっと足をたたかれへんかな. ないと. ・前につんのめってし虫

・足が合わないんだったら,助走の距謹 。助走のスピードが露ち っている.少し体を超こ

を三思してごらん. たから上に上がれなかっ して.

。もっと上に上がるようにしたらいいね

た.

・もっとスピードつけて

・そこでもっとここまで(踏み切る位 ・最復の着亀をしっかり (横木に)入ってこない

置)を伸ばして塵ていい. して.

と.

(横木に)含わす的にスピードが痔ち ・もっと足を前に掘り出 。無理をしないで,足を ているから走ってくるスピードを上げる してみ,ほんならもっと 旧くおさえるような磨じ

ように心がけて. 前に足がでるわ.

で.

。最後の一歩髪すっとおろしてごらん. ・もうちょっとだけ上に ・(横木に入ったら)匠

。スピードカ『解ちてきているから最後を 上がるようにしてみ. っばっぱっと足を幽か・し

ずっと置くして. ・足をぽんと出さずに,

て。

・最後の一歩がこうなっているから,ち 足をもっと前にふり出し ・薦み切り手前の走り方

よっと足を上げてみよう. てみ(碧地助作) の線習だから違くへ腐ぶ

・足のおろし方茄遅いからもっと遼く. 。もっと最俵にぐ一と口 ことを意下しないで.

・最後の一歩聖走るように臨くとどうし み切ってみ. ●パ・パ・バーンと逮く ても広くなってしまうの.こうもってき ・繭み切りの仕方砦考え なるように.

たものをこうおろす.(二二をおくよう ながら横木に足を入れて ・もう少し向こうからス

に動作する) いかんと. ビードを上げてgすこし

・足はあってるけど思いっ曹りがない, ・背巾をぐっと伸夢ごして 遮いめに:ね.

もう少し上を見上げてごらん. 跳ばないと. ・足を気にしているよ.

・おう(うなずく)もう少し誤を伸ばし もっと自然に(横木を)

て.

走り抜けるように.

。伺で腰が露ちるのかな,ぐっとここ伸 ばしてみ。マリオネットのように,的ら れるような0じで(手をもってかきなが 轣j・もう少し上に上がって,忌み切ると嚢 にかくっとなっている.

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