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Fi&12 介護士Cの支援行動及びクライエントCの標的行動の推移

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    1)介入フエイズ

 介入フェイズでは,環境調整を行った。これは,べ一スラインフェイズにおいて,

標的行動が生起していない観察機会がみられていたことから,この状況を意図的につ くりだすことで,標的行動の生起を減少させることが狙いであった。具体的には,昼 食時の配膳を13時までに行うことで昼食の終了時刻を早め,昼食と夕食との配膳間隔

をあげることを行った。結果,配膳時における標的行動の生起率は20%(観察機会10 回中2回)であり,平均値でみると,介入フェイズはべ一スラインフェイズと比較し て,標的行動の生起率が低いという結果が得られた。また,配膳から摂食開始までの 潜時は,平均3分(範囲0分から20分)であり,平均値でみると,介入フェイズはべ一 スラインフェイズと比較して,配膳から摂食開始までの潜時が短かった。そして,標 的行動の生起によって摂食開始までの潜時が13分以上であったのは観察機会37で,そ れは,昼食の配膳時刻が13時以降の目であった。また,摂食が開始されなかった観察 機会はなかった。これらのことから,クライエントの標的行動に対する環境調整の適 用は,配膳時の標的行動の生起を減少させる効果があることが示唆された。

    2)プローブ

 プローブでは,介入の除表を行った。結果,標的行動の生起率は63%(観察機会19 回中12回)であり,平均値でみると,プローブは介入フェイズと比較して,標的行動 の生起率が高いという結果が得られた。また,配膳から摂食開始までの潜時は,平均 27分(範囲0分から1時間55分)であり,平均値でみると,プローブは介入フェイズと 比較して,配膳から摂食開始までの潜時が長かった。そして,標的行動の生起によっ て摂食開始までの潜時が13分以上であったのは観察機会40,41,42,46,48,51,52,

55で,そのうち昼食の配膳時刻が13時以降の目は,40,41,42,46,51,55であった。

また,摂食が開始されなかった観察機会はなかった。このことから,介入を除去する と,クライエントの標的行動が減少した状態が維持されない可能性が示唆された。

結果のまとめ

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    1.行動コンサルテーションによる介護土の支援行動とそれに伴うクライエ ントの標的行動の推移

 クライエントAからCの標的行動とその機能,そしてそれに対する介入方法をTable 1Oに示した。また,介護士AからCの支援行動及び,クライエントAからCの標的行動の 推移をFig.13に示した。Fig.13の,1段目の左縦軸は介護士の支援行動の生起状況,

右縦軸はクライエントの標的行動の生起頻度を表している。2段目及び3段目の縦軸は 介護士の支援行動及びクライエントの標的行動の生起状況を表している。垂段目の左 縦軸は介護士の支援行動及ぴクライエントの標的行動の生起状況,右縦軸はクライエ ントの配膳から摂食開始までの潜時を表している。なお,横軸は全ての段において,

観察機会を表している。

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T8b1010

クライエントAからCの標的行動と介入方法 クライエント

  A

B C

  行

 入所 の   を ける   目        感覚 他入所者の飲物に手を近付け要求

摂食を拒否する発言    逃避

 人

フ人1注帥蝋

介入2代書行肋化建化法1フロア)

介入3代書榊分化強化法(蟷)

介入1端的コミュニケーション調雌 介入2代書行脆化強化法

介入 素境調整

ξ函

塁上

…卜

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一1一

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      Fi&13介護士AからCの支援行動及ぴクライエントAからCの標的行動の推移

 まず,介護士の支援行動の推移として,Fig.13からは,全介護士ともに,フェイズ ごとに明らかな支援行動の変化の様子を読み取ることができる。次に,クライエント の標的行動の推移としては,全般的に,介護士の支援行動の変化に伴って,クライエ ントの標的行動の変化の様子が見受けられる。ただし,行動の機能を誤って査定した クライエントAの介入フェイズ1と,介入手続きが正しく実行されなかったクライエン

トBの介入フェイズ1では,顕著な変化はみられていない。

 例えば,介護士Aは,クライエントAの感覚の機能が推定された,「他入所者の居室 扉を開ける」行動を標的行動として介入を行った。目的は,介入フェイズ1では,標 的行動を減少させることのみであり,介入フェイズ2以降では,標的行動に替わる社 会的に望ましい行動である「設置した物品との接触」行動の生起を促すことで,標的 行動を減少させることであった。介入計画は,介入フェイズ1の注目消去法,介入フ

ェイズ2の代替行動分化強化法(フロア),介入フェイズ3の代替行動分化強化(自室),

プローブの介入の除去(注目消去法及び代替行動分化強化法)を実行することであっ た。なお,介入フェイズ1では,標的行動の機能を注目であると誤って査定したため,

注目消去法が適用された。その結果,介護士Aの支援行動は,介入フニ亡イズ1では注 目消去法のみが生起し,介入フェイズ2では代替行動分化強化法(フロア)のみが生 起し,介入フェイズ3では自室での代替行動分化強化法(自室)のみが生起し,それ 以外の支援行動は生起しなかった。また,クライエントAの標的行動の生起率は,べ 一スラインフェイズで平均28%,介入フェイズ1で平均21%,介入フェイズ2で平均 10%,介入フェイズ3で平均8%,プローブで平均9%であり,介護士の支援行動の変 化に伴って減少した。

 介護士Bは,クライエントBの要求の機能が推定された,「他入所者の飲物に手を近 付ける」行動を標的行動として介入を行った。目的は,標的行動に替わる社会的に望 ましい行動である「飲物を要求する発音」や「ペットボトル内の飲物(自己の分)を 摂取する」行動の生起を促すことで,標的行動を減少させるこ二とであった。介入計画 は,介入フェイズ1の機能的コミュニケーション訓練法,介入フェイズ2の代替行動分 化強化法,プローブの介入の除去実行することであった。その結果,介護士Bの支援       42

行動は,介入フェイズ1では機能的コミュニケーション訓練法のみが生起し,介入フ ェイズ2では代替行動分化強化法のみが生起し,それ以外の支援行動は生起しなかっ た。また,クライエントBの標的行動の生起率は,べ一スラインフェイズで60%(1O 時)と80%(15時),介入フェイズ1で83%(10時)と75%(15時),介入フェイズ2 でO%(1O時)とO%(15時),プローブで11%(1O時)と17%(15時)であり,介護 士の支援行動の変化に伴って減少した。

 介護士Cは,クライエントCの回避の機能が推定された,「摂食を拒否する発言」を 標的行動として介入を行った。目的は,標的行動に替わる社会的に望ましい行動であ る「配膳後にすみやかに榛食を開始する」行動の生起を促し,配膳時の標的行動の生 起を減少させることであった。介入計画は,介入フェイズの環境調整,プローブの介 入の除去実行することであった。その結果,介護士Cの支援行動は,介入フェイズに おいて,環境調整の生起率が他のフェイズと比較して高くなった。また,クライエン

トCの標的行動の生起率は,べ一スラインフェイズで41%,介入フェイズで20%,プロ ーブで63%であり,介護土の支援行動の変化に伴って減少した。また,配膳から摂食 開始までの潜時は,べ一スヲインフェイズで平均13分,介入フェイズで平均3分,プ 1コーブで平均27分であり,介護士の支援行動の変化に伴って短縮した。

 以上のことから,3事例ともに,介護士の支援行動は支援計画に従って変化し,ま た,それに伴いクライエントの標的行動の生起率が減少することが示された。

    2.介護士の介入に関する受容性

 介入に関する受容性アンケートの13項目について,嘔わない」からr非常に思う」

(0から3)までの4段階で評価した結果を,コンサルティと介護士達の平均値を比較 する形式で,介入を行ったクライエントごとにTab工e11,Tab1e13,Tab1e15に示した。

また,介護士個人の得点は,介入を行ったクライエントごとにTab1.12,Tab1.14,

Tabユe16に示した。さらに,自由記述欄への書き込みについては,筆者が取捨選択す ることなく全てを,介入を行ったクライエントごとにTable17に列挙した。

 まず,クライエントAに介入を行ったコンサルティと介護士Aに関して,コンサ

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ルティと介護士達の平均値を比較した結果,全項目における合計得点では,介入前 のコンサルティが26.0で介護士Aが22.3であり,介入前の得点は,介護士Aより もコンサルティのほうが高かった。また,自由記述欄では,効果に関する内容,対 象者に対する気付きに関する内容,介入の負担に関する内容の記述がみられた。な お,介入に関する受容性の評価の仕方に不適切な部分があったため,介入の前と後 で,得点がどのように変化したかについての結果を示すことはできなかった。この 点に関しては,後の考察で述べることとする。

 次に,クライエントBに介入を行ったコンサルティと介護士Bに関して,コンサ ルティと介護士達の平均値を比較した結果,全項目における合計得点では,介入前 のコンサルティが32−0で介護士Bが20.6であり,介入前の得点は,介護士Bより もコンサルティのほうが高かった。また,自由記述欄では,介入(記録)の負担に 関する内容の記述がみられた。なお,介入に関する受容性の評価の仕方に不適切な 部分があったため,介入の前と後で,得点がどのように変化したかについての結果 を示すことはできなかった。この点に関しては,後の考察で述べることとする。

 最後に,クライエントCに介入を行ったコンサルティと介護士Cに関して,コン サルティと介護士達の平均値を比較した結果,全項目における合計得点では,介入 前のコンサルティが31.Oで介護士Cが27.1であり,介入前の得点は,介護士Cよ

りもコンサルティのほうが高かった。そして,介入後には,コンサルティが34.O で介護士Cが27.6であり,介入前の得点と介入後の得点が,両者ともに高くなった。

項目ごとにみていくと,コンサルティにおいて,介入前よりも介入後に得点が高く

なった項目は,項目8,碩禺10で,介護士Cにおいては,項目2,項目4,項目5,

項目8,項目13であった。特に,介護士個人の得点に着自すると,介護士C3の項

目8『今回の支援後すぐに,対象者様の「気になる行動jの肯定的な変化を感じる ことができると思いますか?』では,r思わない」からrかなり思う」に変化した。

一方,介入前よりも介入後に得点が低くなる項目もあり,介護士Cにおいては,項

目3,項目7,項目9,項目10,項目11,項目12であった。特に,介護士個人の

得点に着目すると,介護士C3の項目12『今回の支援は,回数に関係なく,援助方

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