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SYBR ® Green 試薬

セクション 3. 1 定量実験について

本セクションの内容:

概要 . . . 3-4 定量方法の選択 . . . 3-5 1ステップまたは2ステップRT-PCRの選択. . . 3-8 シングルプレックスまたはマルチプレックスPCRの選択. . . 3-10 試薬タイプの選択 . . . 3-12 アッセイタイプの選択. . . 3-12

概要

定量実験とは? 定量実験とは、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)の各増幅サイクルにおいて、ターゲット 核酸配列(ターゲット)の量を測定するリアルタイム実験です。ターゲットは、DNA、 cDNA、RNAです。

本書では、次の3タイプの定量実験について説明します。

• 標準曲線法(3-5ページ)

• 相対標準曲線法(3-5ページ)

• 比較CT(∆∆CT)法(3-6ページ)

定量実験の仕組み リアルタイム定量実験では、一定のサイクル終了後までに蓄積したPCR生成物の最終量 ではなく、サイクル中においてPCR生成物の増幅が所定の蛍光レベルに到達した時点で 反応の特徴づけが行われます。増幅プロットには、実施したサイクル数にわたって検出 された蛍光度の変化が図示されます。

PCR の初期サイクルでは、蛍光信号は、ほとんど変化しません。この一定範囲の PCR サイクルを、ベースラインと呼びます。ソフトウェアは、まず、ノーマライズ済み蛍光 レポーター信号(ベースラインサイクルに対応する Rn 値)に数式を当てはめることに よって、ベースライン差分増幅プロットを作成します。次に、アルゴリズムによって、

ベースライン修正したノーマライズ済み蛍光レポーター信号(delta Rn[∆Rn]値)が指 定した閾値と増幅プロットにおいてクロスする点を検出します。∆Rn 値が閾値とクロス するサイクル数をCTと定義します。

ワークフロー Applied Biosystems StepOneおよびStepOnePlus Real-Time PCR Systemsで定量実 験を行う前に、以下のように実験の準備を行います。

1. 定量方法を選択します(3-5ページ)。

2. 1ステップまたは2ステップRT-PCRを選択します(3-8ページ)。

3. シングルプレックスPCR反応またはマルチプレックスPCR反応を選択します(3-10 ページ)。

4. 試薬タイプを選択します(3-12ページ)。

5. アッセイタイプを選択します(3-12ページ)。

6. 選択したアッセイタイプに関する設計ガイドラインを確認します(セクション 3.2

(15ページ))。

定量方法の選択

標準曲線実験に ついて

標準曲線法は、サンプルに含まれるターゲットの絶対量を特定する際に用います。標準 曲線法では、StepOneソフトウェアにより、サンプルおよびスタンダード希釈シリーズ 中に含まれるターゲットの増幅を測定します。標準希釈シリーズのデータを使用して標 準曲線を作成します。ソフトウェアは、標準曲線を用いて、サンプル中ターゲットの絶 対量を外挿します。

コンポーネント

標準曲線実験用にPCR反応をセットアップするには、次のコンポーネントが必要です。

• サンプル –ターゲットの量が未知のサンプル。

スタンダード –既知量のスタンダードを含むサンプル。定量実験で使用して標準曲 線を作成します。

• スタンダード希釈シリーズ –ある範囲の既知量のスタンダードからなるセット。ス タンダード希釈シリーズは、スタンダードを連続的に希釈して調製されます。

反復 –同一サンプル、同一コンポーネントを同一量含む同一反応の総数。

• ネガティブコントロール –サンプルテンプレートの代わりに蒸留水やバッファー を含むウェル。ターゲットの増幅は、ネガティブコントロールウェルでは起こりま せん。

相対標準曲線実験に ついて

相対標準曲線法は、サンプルに含まれるターゲットの相対量を特定する際に用います。

相対標準曲線法では、StepOneソフトウェアにより、サンプル、リファレンスサンプル、

標準希釈シリーズ中に含まれるターゲットや内在性コントロールの増幅を測定します。

測定結果は、内在性コントロールによりノーマライズされます。標準希釈シリーズのデー タを使用して標準曲線を作成します。ソフトウェアは、標準曲線を用いて、サンプルお よびリファレンスサンプル中のターゲット量を外挿します。ソフトウェアは、各サンプ ル中のターゲット量とリファレンスサンプル中のターゲット量とを比較することによ り、各サンプル中ターゲットの相対量を決定します。

相対標準曲線実験は、通常以下の目的で使用します。

• 異なる組織に含まれる遺伝子の発現レベルの比較。

• 処置サンプルと未処置サンプルにおける遺伝子の発現レベルの比較。

• 野生型アレルと突然変異したアレルの発現レベルの比較。

コンポーネント

相対標準曲線実験用にPCR反応をセットアップする際には、次のコンポーネントが必要 です。

• サンプル –ターゲット量が未知のサンプル。

• リファレンスサンプル –相対定量の基準として用いるサンプル。例えば、遺伝子発 現に及ぼす薬剤の作用を調べる場合には、未処置の対照サンプルをリファレンスサ ンプルとします。「キャリブレータ」とも呼ばれます。

• スタンダード –既知量のスタンダードを含むサンプル。定量実験で使用して標準曲 線を作成します。

• スタンダード希釈シリーズ –ある範囲の既知量のスタンダードからなるセット。ス タンダード希釈シリーズは、スタンダードを連続的に希釈して調製されます。

• 内在性コントロール –実験中のすべての試験サンプルで、同様のレベルで発現する ターゲットまたは遺伝子。内在性コントロールを用いて、定量するターゲットの蛍 光シグナルをノーマライズします。ハウスキーピング遺伝子は、内在性コントロー ルとして使用できます。

• 反復 –同一サンプル、同一コンポーネントを同一量含む同一反応の総数。

• ネガティブコントロール –サンプルテンプレートの代わりに蒸留水やバッファー を含むウェル。ターゲットの増幅は、ネガティブコントロールウェルでは起こりま せん。

比較CT実験に ついて

比較 CT(∆∆CT)法は、サンプルに含まれるターゲットの相対量を特定する際に用いま す。比較CT法では、StepOne ソフトウェアにより、サンプルやリファレンスサンプル 中のターゲットや内在性コントロールの増幅を測定します。測定結果は、内在性コント ロールによりノーマライズされます。ソフトウェアは、各サンプル中のターゲット量と リファレンスサンプル中のノーマライズ済みターゲット量とを比較することにより、各 サンプル中ターゲットの相対量を決定します。

比較CT実験は、通常以下の目的で使用します。

• 異なる組織に含まれる遺伝子の発現レベルの比較。

• 処置サンプルと未処置サンプルにおける遺伝子の発現レベルの比較。

• 野生型アレルと突然変異したアレルの発現レベルの比較。

コンポーネント

比較CT実験用にPCR反応をセットアップする際には、次のコンポーネントが必要です。

• サンプル-ターゲット量が未知のサンプル。

リファレンスサンプル 相対定量の基準として用いるサンプル。例えば、遺伝子 発現に及ぼす薬剤の作用を調べる場合には、未処置の対照サンプルをリファレンス サンプルとします。「キャリブレータ」とも呼ばれます。

• 内在性コントロール - 実験中のすべての試験サンプルで、同様のレベルで発現す るターゲットまたは遺伝子。内在性コントロールを用いて、定量するターゲットの 蛍光シグナルをノーマライズします。ハウスキーピング遺伝子は、内在性コント ロールとして使用できます。

反復同一サンプル、同一コンポーネントを同一量含む同一反応の総数。

• ネガティブコントロール - サンプルテンプレートの代わりに蒸留水やバッファー を含むウェル。ターゲットの増幅は、ネガティブコントロールウェルでは起こりま せん。

定量方法の比較 以下の記載に基づいて、標準曲線実験、相対標準曲線実験、比較 CT 実験の選択を行っ てください。

詳細について 定量法の詳細については、『User Bulletin #2: Relative Quantitation of Gene Expression をご参照ください。

実験タイプ 説明 特長 制限

標準曲線法 標準曲線を用いて、サンプル中の ターゲットの絶対量を決定しま す。ウイルス量の定量が代表的な 使用例です。

既知のスタンダード量に対して 比較を行います。

標準曲線実験では、各ターゲット について標準曲線の作成が必要 となるため、反応プレートに必要 となる試薬とスペースが増えま す。

相対標準曲線法 標準曲線を用いて、リファレンス サンプル中の核酸配列に対して、

試験サンプル中のターゲットの 発現がどのように変化したかを 決定します。PCR 増幅効率が低 いアッセイに最適です。

ターゲットと内在性コントロー ルとでPCR増幅効率が等しい必 要がないため、検証が容易です。

相対標準曲線実験では、各ター ゲットについて標準曲線の作成 が必要となるため、反応プレート に必要となる試薬とスペースが 増えます。

比較CT(∆∆CT 数式を用いて、リファレンスサン プル中の核酸配列に対して、試験 サンプル中のターゲットの発現 がどのように変化したかを決定 します。実験サンプル数が多く、

遺伝子数も多い場合に、相対発現 頻度を測定するハイスループッ ト測定に最適です。

ターゲットと内在性コントロー ルのPCR増幅効率がほぼ等し い場合には、実験サンプル中 のターゲットの相対量を、標 準曲線を用いないで決定でき ます。

試薬量を節約できます。

反応プレートに空きが増えま す。

• PCR増幅効率が低い場合には、

結果が不正確になることがあ ります。

弊社では、比較CT法を実施す る前に、ターゲットアッセイ と内在性コントロールアッセ イとでPCR増幅効率がほぼ等 しいことを確認されるようお 勧めします。

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