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TTCsig[s]

次に,図 7 に mov1.1[s]の各 sig の回避率を示す.警報がない場合における回避率は 12.2%

になった.これは自転車の飛び出しに対してほとんど回避ができない状態である.sig1.3[s]

では回避率は 43.3%となり,警報がない場合と比較すると回避率は向上している.Sig1.5[s]

では 64.4%,sig1.8[s]では回避率は 74.4%となっており,mov1.1 でも sig のタイミングに 余裕ができることによって回避率が向上することが分かる.ただし,mov1.2[s]の場合と比較 すると概して回避率は低く,0.1[s]の自転車出現のタイミングの差が回避率に大きく影響し ていることが分かる.

以上からいずれの sig の場合においても,警報なしと比べ回避率が高いことがわかる.事 前に自転車の存在をわかっているだけで,回避行動に差が出ることがわかった.回避行動開 始の時間差は 10 分の何秒の差であるが,それが大きく影響した結果となった.

図 7.TTCmov1.1[s]の際の回避率

図 6 に示すように, mov1.2[s]の場合には,sig1.5[s]~sig2.0[s]で回避率が 80%を超え る効果を得ているが, sig1.8 以上では回避率の向上が見られなかった.そこで,個人差へ の影響を考えて,標準偏差を取ってみた.図 6 では sig1.8,2.0[s]の間では回避率に変化が ほとんどなかったが,図 8 に示すように,回避率の標準偏差を比較すると sig1.8[s]よりも sig2.0[s]が低くなっていることが分かる.標準偏差が低いという意味は,被験者ごとの結果 の差が小さいことを示しており,sig1.8~2.0[s]に適切な警報タイミングがあることを示し ている.TTCmov1.1[s]でも標準偏差を取ったが,sig2.0[s]のデータがないため,効果は確認 できなった.

回避率 [%]

44 / 47

32.5 

26.0 

28.5 

19.2 

15.0  20.0  25.0  30.0  35.0 

1.3 1.5 1.8 2

・ W

・ ホ

・ キ

TTCsig[s]

29.7  29.1  31.0 

15.0  20.0  25.0  30.0  35.0 

1.3 1.5 1.8

・ W

・ ホ

・ キ

TTCsig[s]

図 8.TTCmov1.2[s]における標準偏差

図 9.TTCmov1.1[s]における標準偏差

3.2 誤報の回避率への影響

自転車は自動車のように直線的に走るとは限らない.歩行者のようにどこでも向きを変え られる,従って,交差点では自転車が必ず出てくるとは限らないことから,警報が発せられ ても自転車が来ない状況を「誤報」と定義して,6 回中 2 回ランダム順に組み合わせた.図 10 は mov1.2[s]で,sig1.5 および 1.8[s]において,誤報の有無による回避率の比較を行った ものである.sig1.5[s]では誤報により回避率が 80%k から 35.1%に,sig1.8[s]でも 83.3%か ら 63.3%に低下している.誤報が 2 回追加されただけでも回避率が低下してしまうことが分 かる.誤報があった場合,被験者に「次もまた誤報かもしれない」と言う油断が発生し,ま

標準偏差 標準偏差

45 / 47

80.0

35.1

83.3

63.3

0.0 20.0 40.0 60.0 80.0 100.0

1.5 1.5

誤報あり

1.8 1.8

誤報あり

・ ヲ

[%

]

TTCsig[s]       

26.0 

35.1 

28.5  31.4 

0.0  5.0  10.0  15.0  20.0  25.0  30.0  35.0  40.0 

誤報なし sig1.5[s]

誤報あり sig1.5[s]

誤報なし sig1.8[s]

誤報あり sig1.8[s]

・ W

・ ホ

・ キ

た,警報の信頼性も薄らいでしまうために回避行動に差が出たと考えられる.しかし,図 6 における警報なしの場合と比較すると,誤報があっても回避率は向上している.従って,た とえ警報が鳴っても自転車が出現しないことが生じても,警報が無い場合より回避できる可 能性が大きいと言える.

図 10:mov1.2[s] における誤報の有無と回避率

図 11:mov1.2[s]における誤報の有無と標準偏差

回避率 [%] 標準偏差

46 / 47 警報ありの場合,誤報があると回避率はかなり低下することが示されたが,個人差への影 響を調べてみた.誤報がある場合には,sig1.5[s] と sig1.8[s]で標準偏差は 35.1 と 31.4 になっており,誤報がない場合の標準偏差 26.0 と 28.5 に比較して若干高い数値(被験者ご とのばらつきが大きい状態)になっている.誤報がある場合は,個人差が若干大きいことを 示している.

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