MYPの単元指導案
MYPのカリキュラムの文脈において「単元」は、総括的評価で締めくくる授業期間と して定義することができます。この章では、MYPの単元指導案を用いて科目別単元(教 科学習)を設計するプロセスを記します。
MYPの単元の作成には3つの側面があります(1.単元の目的を確立する、2.探究 を通じて指導と学習のプロセスを定義する、3.探究の計画と過程、影響を振り返る)。 これらの側面は、MYPの文脈において「逆向き設計(backwards planning)」(Wiggins and McTighe 2005)の要素を取り入れて作成されています。指導と学習における3つの関係は ダイナミックなもので、教師はどこからでも設計に取りかかることができます。カリキュ ラム計画において、教師はしばしば、「探究」「行動」「振り返り」の間を行ったり来たりし ます。このように探究に基づくカリキュラム計画には反復的な面があり、図8に見られる とおり、一直線に結びつくものではなく相互に関連するものです。
( 探究 inquiry ) 行動
( action )
振り返り ( reflection )
図8
MYPの単元の作成におけるダイナミックな側面
単元計画はMYPの指導計画に不可欠な要素であり、以下の項目を含むものとします。
探究 単元の目的を確立する
• 「重要概念」と「関連概念」
• グローバルな文脈
• 探究テーマ
• 探究の問い
• 教科の目標
• 総括的評価
• 学習のアプローチ(ATL)
行動 探究を通じた指導と学習
• 内容(選択的、あるいは必須の内容)
• 学習プロセスの説明
- 学習経験と指導方法 - 形成的評価
- 差別化した指導
• リソース
振り返り 探究の計画と過程、影響を考える
• 単元の指導前
• 単元の指導中
• 単元の指導後
MYPの単元を計画する際、教師は、以前に作成した単元や、求められる内容、成功し た指導方法、効果的な総括的評価、重要なATLスキルなどについて振り返ることから始 められます。そこを起点に単元指導案を用いて、生徒の技能や理解をどのように発達させ るか、教科のねらいと目標をどのように満たすかについて考えを広げ、整理します。
MYPの単元設計プロセスにより、教師は、十分に開発された指導計画、授業方法、お よび評価計画に向けて協働で働きかけることができます。また、MYPの単元指導案は、
地域の指導実践や要件のニーズを満たすために作成されたより詳細な授業計画のまとめ役 として役立つと多くの方に感じてもらえるでしょう。学校は、MYPの単元設計プロセス を用いることが求められますが、自校のニーズを満たし、地域や国のさまざまな環境で効 果的な指導と学習を促進するために、単元計画の独自の形式を適応させることができます。
MYPの単元指導案
MYPの単元指導案
担当教師教科 単元名MYPの年次授業時数(時間)探究 単元の目的を確立する
重要概念関連概念グローバルな文脈 探究テーマ 探究の問い 事実的̶ 概念的̶ 議論的̶目標総括的評価 評価規準を含む総括的評価課題の概要総括的評価課題と探究テーマとの関係 学習のアプローチ(ATL)
MYPの単元指導案