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<最終定理>

ドキュメント内 Fibonacci_square_pdf (ページ 73-81)

      フィボナッチ数列に現れる平方数は,1 と 144 だけであることを    証明します。

 いよいよ,フィボナッチ数列には,平方数は 1 と 144 しか現れないことを証明するときがやっ てきました。

 まず, が偶数のときを考えます。そして, が奇数のときは,4 で割って 1 あまるときと,4 で割って 3 あまるときに分けて考えます。

<偶数番目の場合>

が偶数の場合, のときに平方数となる。

 (証明)  なかなか面白い証明内容ですよ。

定理 3-2より,次のことがわかっています。

が整数のとき,

 この式の, に を代入すると,

 よって,

 結局,

となるので, が偶数のとき, とすれば, となります。

 ところで,定理 3-8により,次のことがわかっています。

が 3 の倍数でなければ, と は互いに素で,

が 3 の倍数であれば, と の最大公約数は 2 になる。

 そこで,まず が 3 の倍数でないときのことを考えてみます。

が 3 の倍数でないとき, ですから, も 3 の倍数でありません。

が平方数であるとすると,素因数分解すると

のようになりますが,たとえば 2 個が, と に 1 個ずつふくまれてし

まうと, と が互いに素という条件に反してしまうので, は 2 個と も, か にふくまれている必要があります。

 このように考えると, も も平方数であることがわかります。

が平方数となるのは,第 5 章 で, のときと のときだけ であることが証明されています。すると, , または

となりますが,6 は 3 の倍数なのでダメです。

のときは,確かに は平方数なのでOKです。

 これで, が偶数でしかも 3 の倍数でないときは, のみが平方数 であることが証明できました。

 次に, が 3 の倍数であるときを考えます。

が 3 の倍数であるとき, ですから, も 3 の倍数です。

 このとき, と の最大公約数は 2 ですから,

とすることができます。ただし, と は互いに素です。

 このとき, です。

が平方数ならば, とすれば, となり, も 平方数です。

 そこで,先ほどの 3 の倍数でないときと同じ考え方により, も も 平方 数になります。

 よって, 「 2 ×平方数」, 「 2 ×平方数」なので,

も も,「 2 ×平方数」 であることがわかりました。

 ところで,  が「 2 ×平方数」となるのは,第 6 章 で, のとき だけであることがわかっています。

 したがって, ですから, となり,12 は 3 の倍数なの でOKで,確かに も平方数になっているのでOKです。

 これで, が偶数でしかも 3 の倍数のとき, は のときの み平方数になることがわかりました。

 結局, が偶数のとき, は のときに平方数にな ることが証明できました。

(証明終)

<n が 4 で割ると 1 あまる数の場合>

が 4 で割ると 1 あまる数の場合, のときに平方数となる。

 (証明)  証明は,第 5 章の <n が 4 で割ると 1 あまる数の場合> と非常によく似 ています。

のとき, は,確かに平方数です。

 そこで, ,つまり, のときに, が平方数になったと仮定 し,矛盾を導きます。

は,4 でわると 1 あまる整数ですから, は 0 より大きい 4 の倍数で す。そこで, とすると, は 0 より大きい偶数です。

 ここで, を素因数分解してみます。

を素因数分解したときに,3 が何回現れるかに注目します。 回現れたと し, とします。ただし,3 が 1 回も現れないこともあるので, は 0  であることも考えられます。

は偶数だったので,素因数分解すると 2 がふくまれています。 を で 割ったときの商が ですが,3 で何回割っても, の中の素因数である 2 は そのまま残っているので, の中にも,素因数 2 は残っています。つまり,

は偶数です。

 また, は を 3 で割れるだけ割った残りですから, の中に,もう 3 は ふくまれていません。つまり, は 3 の倍数ではありません。

で, ですから,

と表せることになります。

 ただし, は 0 以上の整数で, は 0 より大きい偶数でしかも 3 の倍数で はない数です。

 ここで,定理 3-16により,次のことがわかっています。

が整数で, が偶数で 3 の倍数でないとき,

は で割り切れる。

 この式を,何回も利用します。

に を代入して,

は で割り切れる。… 1 回目 に を代入してマイナスにして,

は で割り切れる。… 2 回目 に を代入して,

は で割り切れる。… 3 回目

 このように,i 番目ならば に を代入して,しかも偶数回目のと きはマイナスにして,式をどんどん, 回目まで作っていきます。

回目は奇数回目ですから( のときも, なので奇数で す),マイナスにはせず, に を代入することになり,

は で割り切れる。… 回目  ところで,

でしたから, です。よって, 回目の式の中の,

は になり, は になります。

 よって, 回目の式を書き直すと,

は で割り切れる。… 回目  もう一度,式だけ並べると,次のようになります。

は で割り切れる。… 1 回目 は で割り切れる。… 2 回目 は で割り切れる。… 3 回目

………

………

は で割り切れる。… 回目

 これらの,1 回目の式から 回目の式までを足します。

 すると,1 回目の式の と 2 回目の式の が打ち消し合 い,2 回目の式の と 3 回目の式の が打ち消し合い,と

いうように,どんどん打ち消し合って,結局,

は で割り切れる。

となります。

 ところで, です。  また,定理 3-17により

が偶数で 3 の倍数でないとき, は で割ると あまる。

から,

は 4 で割ると 3 あまる数 で割り切れる。

となります。

 ところで,定理 4-4 により,次のことがわかっています。

 ある整数が,4 で割ると 3 あまる整数で割りきれるとき,その整 数を素因数分解すると,必ず 4 で割ると 3 あまる素数がふくまれ る。

 ということから, には,4 で割ると 3 あまる素数がふくまれる はずです。

 しかし, が平方数なら,定理 4-1によって,

が整数のとき, を素因数分解したときに,4 で割ると 3 あまるような素因数は現れない。

と矛盾します。

 矛盾の原因は, のときに が平方数であると仮定したことに あります。

 よって, が 4 で割ると 1 あまる数の場合, のときのみ平方数 になることが証明できました。

(証明終)

<n が 4 で割ると 3 あまる数の場合>

が 4 で割ると 3 あまる数の場合, に平方数は現れない。

 (証明)  証明は,第 6 章の <n が 8 で割ると 2 あまる数の場合> と非常によく似 ています。

が 4 で割ると 3 あまる数のときに, が平方数になったと仮定し,矛盾 を導きます。

拡張フィボナッチ数列の定理により,次のことがわかっています。

が 0 以上の整数のとき, が成り立つ。

のとき, ですから,

となります。

 よって, に平方数は現れないことを証明する代わりに, に平方数は 現れないことを証明してもOKです。

 ところで, が 4 で割ると 3 あまる数のとき, です。こ

のとき, となり,たとえば

のように, は,4 で割ると 1 あまる数です。

 もっときちんと説明すると,

なので, は,4 で 割ると 1 あまる数です。  したがって,

が 4 で割ると 1 あまるマイナスの数の場合,平方数は現れない。

ということを証明することになります。(この章の 「n が 4 で割ると1 あまる数 の場合」と似ています)

 そこで, で, は,4 でわると 1 あまる整数ですから,「 -4の倍数

+1」 とできます。そこで, とすると, は 0 より大きい偶数です。

 ここで, を素因数分解してみます。

を素因数分解したときに,3 が何回現れるかに注目します。 回現れたと し, とします。ただし,3 が 1 回も現れないこともあるので, は 0  であることも考えられます。

は偶数だったので,素因数分解すると 2 がふくまれています。 を で

割ったときの商が ですが,3 で何回割っても, の中の素因数である 2 はそのまま残っているので, の中にも,素因数 2 は残っています。つま り, は偶数です。

 また, は を 3 で割れるだけ割った残りですから, の中に,もう 3 はふくまれていません。つまり, は 3 の倍数ではありません。

で, ですから,

と表せることになります。

 ただし, は 0 以上の整数で, は 0 より大きい偶数でしかも 3 の倍数 ではない数です。

 ここで,定理 3-16により,次のことがわかっています。

が整数で, が偶数で 3 の倍数でないとき,

は で割り切れる。

 この式を,何回も利用します。

 1 回目はそのままで,

は で割り切れる。… 1 回目 に を代入してマイナスにして,

は で割り切れる。… 2 回目 に を代入して,

は で割り切れる。… 3 回目

 このように,i 番目ならば に を代入して,しかも偶数回 目のときはマイナスにして,式をどんどん, 回目まで作っていきます。

回目は奇数回目ですから( のときも, なので奇数で す),マイナスにはせず, に を代入することになり,

は で割り切れる。… 回目  ところで,

でしたから, です。よって, 回目の式の中の,

は になり, は になります。

 よって, 回目の式を書き直すと,

は で割り切れる。… 回目  もう一度,式だけ並べると,次のようになります。

は で割り切れる。… 1 回目 は で割り切れる。… 2 回目 は で割り切れる。… 3 回目

………

………

は で割り切れる。… 回目

 これらの,1 回目の式から 回目の式までを足します。

 すると,1 回目の式の と 2 回目の式の が打ち消し 合い,2 回目の式の と 3 回目の式の が打ち消し合 い,というように,どんどん打ち消し合って,結局,

は で割り切れる。

となります。

 ところで, です。  また,定理 3-17により

が偶数で 3 の倍数でないとき, は で割ると あまる。

から,

は 4 で割ると 3 あまる数 で割り切れる。

となります。

 ところで,定理 4-4 により,次のことがわかっています。

 ある整数が,4 で割ると 3 あまる整数で割りきれるとき,その整 数を素因数分解すると,必ず 4 で割ると 3 あまる素数がふくまれ る。

ドキュメント内 Fibonacci_square_pdf (ページ 73-81)