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リュカ数列に現れる「 2 ×平方数」は,18 だけであることを証明しま す。

ドキュメント内 Fibonacci_square_pdf (ページ 60-73)

 第 6 章 リュカ数列に現れる「 2 ×平方数」は,18 だけであることを証明しま

 1, 3, 4, 7, 3, 2, 5, 7, ……

 この数列を,6 個ずつ段にして書くと,次のようになります。

 1, 3, 4, 7, 3, 2,  5, 7, 4, 3, 7, 2,  1, 3, 4, 7, 3, 2,  5, 7, 4, 3, 7, 2,  1, 3, 4, 7, 3, 2,  5, 7, 4, 3, 7, 2,

 ………

 ………

 つまり,

6で割ると3あまる数 は,8 で割ると 4 あまるような数です。

 よって, と表すことができますから,

 2 ×平方数=

となり,

 平方数=

 つまり,「 4 で割ると 2 あまる平方数がある。」

ということになります。

 ところが,偶数の平方数は, のようになり,4 で割ると割り 切れ,

 奇数の平方数は, のように

なり,4 で割ると 1 だけあまります。

 結局, 「 4 で割ると 2 あまる」ような平方数はありえず,矛盾しています。

 矛盾の原因は, が奇数のときに, が「 2 ×平方数」になったと仮 定したことにあります。

 よって,リュカ数列の奇数番目には,「 2 ×平方数」は現れないことにな り,証明が完成しました。

(証明終)

< 4 の倍数番目の場合>

 リュカ数列が 4 の倍数番目の場合,「 2 ×平方数」は現れない。

 (証明)  証明は,第 5 章の <n が 4 で割ると 1 あまる数の場合> と非常によく似 ています。

が 4 の倍数のとき, が「 2 ×平方数」 になったと仮定して,矛盾を導 きます。

は 4 の倍数です。そこで, とすると, は偶数です。

 ここで, を素因数分解してみます。

を素因数分解したときに,3 が何回現れるかに注目します。 回現れたと し, とします。ただし,3 が 1 回も現れないこともあるので, は 0  であることも考えられます。

は偶数だったので,素因数分解すると 2 がふくまれています。 を で 割ったときの商が ですが,3 で何回割っても, の中の素因数である 2 は そのまま残っているので, の中にも,素因数 2 は残っています。つまり,

は偶数です。

 また, は を 3 で割れるだけ割った残りですから, の中に,もう 3 は ふくまれていません。つまり, は 3 の倍数ではありません。

で, ですから,

と表せることになります。

 ただし, は 0 以上の整数であり, は偶数でしかも 3 の倍数ではない数 です。

 ここで,定理 3-15により,次のことがわかっています。

が整数で, が偶数で 3 の倍数でないとき,

は で割り切れる。

 この式を,何回も利用します。

に を代入して,

は で割り切れる。… 1 回目

に を代入してマイナスにして,

は で割り切れる。… 2 回目 に を代入して,

は で割り切れる。… 3 回目

 このように,i 番目ならば に を代入して,しかも偶数回目のと きはマイナスにして,式をどんどん, 回目まで作っていきます。

回目は奇数回目ですから( のときも なので奇数で す),マイナスにはせず, に を代入することになり,

は で割り切れる。… 回目  ところで,

でしたから, です。よって, 回目の式の中の,

は になり, は になります。

 よって, 回目の式を書き直すと,

は で割り切れる。… 回目  もう一度,式だけ並べると,次のようになります。

は で割り切れる。… 1 回目 は で割り切れる。… 2 回目 は で割り切れる。… 3 回目

………

………

は で割り切れる。… 回目

 これらの,1 回目の式から 回目の式までを足します。

 すると,1 回目の式の と 2 回目の式の が打ち消し合 い,2 回目の式の と 3 回目の式の が打ち消し合い,と いうように,どんどん打ち消し合って,結局,

は で割り切れる。

となります。

 ところで, です。  また,定理 3-17により

が偶数で 3 の倍数でないとき, は で割ると あまる。

から,

は 4 で割ると 3 あまる数 で割り切れる。

となります。

を 2 倍して,

は 4 で割ると 3 あまる数 で割り切れる。

 ということも成り立ちます。

 ところで,定理 4-4 により,次のことがわかっています。

 ある整数が,4 で割ると 3 あまる整数で割りきれるとき,その整 数を素因数分解すると,必ず 4 で割ると 3 あまる素数がふくまれ る。

 ということから, には,4 で割ると 3 あまる素数がふくまれる はずです。

 しかし, が「 2 ×平方数」なら, となるような整数 があ り,そのとき, となって, は平方数です。

 つまり,平方数+4 には,4 で割ると 3 あまる素数がふくまれるはずで す。  ところが,定理 4-2によって,

が整数のとき, を素因数分解したときに,4 で割ると 3 あまるような素因数は現れない。

となり,矛盾しています。

 矛盾の原因は,リュカ数列の 4 の倍数番目に,「 2 ×平方数」が現れ ると仮定したことにあります。

 よって,リュカ数列の 4 の倍数番目には,「 2 ×平方数」は現れないこ とが証明できました。

(証明終)

<n が 8 で割ると 6 あまる数の場合>

が 8 で割ると 6 あまる数の場合,リュカ数列 が「 2 ×平方数」 になるのは,

のときのみである。

 (証明)  証明は,第 5 章の <n が 4 で割ると 1 あまる数の場合> と非常によく似 ています。

のとき, は,確かに「 2 ×平方数」になっています。

 そこで, ,つまり, のときに, が 「 2 ×平方数」になったと 仮定し,矛盾を導きます。

は,8 でわると 6 あまる整数ですから, は 0 より大きい 8 の倍数で す。そこで, とすると, は 0 より大きい4の倍数です。

 ここで, を素因数分解してみます。

を素因数分解したときに,3 が何回現れるかに注目します。 回現れたと し, とします。ただし,3 が 1 回も現れないこともあるので, は 0  であることも考えられます。

は 4 の倍数だったので,素因数分解すると 2 が 2 個以上ふくまれていま す。 を で割ったときの商が ですが,3 で何回割っても, の中の素因 数である 2 はそのまま残っているので, の中にも,素因数 2 は 2 個以上 残っています。つまり, は 4 の倍数です。

 また, は を 3 で割れるだけ割った残りですから, の中に,もう 3 は ふくまれていません。つまり, は 3 の倍数ではありません。

で, ですから,

と表せることになります。

 ただし, は 0 以上の整数で, は 0 より大きい 4 の倍数でしかも 3 の倍 数ではない数です。

 ここで,定理 3-15により,次のことがわかっています。

が整数で, が偶数で 3 の倍数でないとき,

は で割り切れる。

 この式を,何回も利用します。

に を代入して,

は で割り切れる。… 1 回目 に を代入してマイナスにして,

は で割り切れる。… 2 回目 に を代入して,

は で割り切れる。… 3 回目

 このように,i 番目ならば に を代入して,しかも偶数回目のと きはマイナスにして,式をどんどん, 回目まで作っていきます。

回目は奇数回目ですから( のときも, なので奇数で す),マイナスにはせず, に を代入することになり,

は で割り切れる。… 回目  ところで,

でしたから, です。よって, 回目の式の中の,

は になり, は になります。

 よって, 回目の式を書き直すと,

は で割り切れる。… 回目  もう一度,式だけ並べると,次のようになります。

は で割り切れる。… 1 回目 は で割り切れる。… 2 回目 は で割り切れる。… 3 回目

………

………

は で割り切れる。… 回目

 これらの,1 回目の式から 回目の式までを足します。

 すると,1 回目の式の と 2 回目の式の が打ち消し合 い,2 回目の式の と 3 回目の式の が打ち消し合い,と

いうように,どんどん打ち消し合って,結局,

は で割り切れる。

となります。

 ところで, です。  また,定理 3-17により

が偶数で 3 の倍数でないとき, は で割ると あまる。

から,

は 4 で割ると 3 あまる数 で割り切れる。

となります。

を 2 倍して,

は 4 で割ると 3 あまる数 で割り切れる。

ということも成り立ちます。

 ところで,定理 4-4 により,次のことがわかっています。

 ある整数が,4 で割ると 3 あまる整数で割りきれるとき,その整 数を素因数分解すると,必ず 4 で割ると 3 あまる素数がふくまれ る。

ということから, には,4 で割ると 3 あまる素数がふくまれる はずです。

 ところで,定理 3-18によって,

が 3 の倍数でなくしかも 4 の倍数であるとき, は でも でも割り切れない。

 ということから, には,3 という素数はふくまれません。よっ て,

には,3 ではない「4 で割ると 3 あまる素数」がふくまれる はずです。

 しかし, が「 2 ×平方数」なら, となるような整数

があり,そのとき, となって, は平方数で

す。

 つまり,平方数+36 には,3 ではない「4 で割ると 3 あまる素数」が ふくまれるはずです。

 ところが, が平方数なら,定理 4-3によって,

が整数のとき, を素因数分解したときに,4 で割る と 3 あまるような素因数は, 3 しか現れない。

と矛盾します。

 矛盾の原因は, が 8 で割ると 6 あまる整数のとき,リュカ数列

(ただし を除く)に「 2 ×平方数」が現れると仮定したこと にあります。

 よって, が 8 で割ると 6 あまる整数のとき,リュカ数列 は のときのみ「 2 ×平方数」になることが証明できました。

(証明終)

<n が 8 で割ると 2 あまる数の場合>

が 8 で割ると 2 あまる数の場合,リュカ数列 に「 2 ×平方数」は現れない。

 (証明) が 8 で割ると 2 あまる数のとき,リュカ数列 に 「 2 ×平方数」が現れ ると仮定し,矛盾を導きます。

は 8 で割ると 2 あまる数なので, とします。

拡張リュカ数列の定理により,次のことがわかっています。

が 0 以上の整数のとき, が成り立つ。

のとき, は偶数ですから, となるので,

となります。

 よって, に「 2 ×平方数」は現れないことを証明する代わりに,

に「 2 ×平方数」は現れないことを証明してもOKです。

 ところで, が 8 で割ると 2 あまる数のとき, で

す。このとき, となり,たとえば

のように, は,8 で割ると 6 あまる数です。

 もっときちんと説明すると,

なので, は,8 で割ると 6 あまる数です。  したがって,

が 8 で割ると 6 あまるマイナスの数の場合,平方数は現れない。

ということを証明することになります。

 その証明は,「n が 8 で割ると 6 あまる数の場合」と似ています。

 そこで, で, は,8 でわると 6 あまる整数ですから,「 -8の倍 数+6」 とできます。そこで, とすると, は 0 より大きい偶数

(本当は 4 の倍数)です。

 ここで, を素因数分解してみます。

を素因数分解したときに,3 が何回現れるかに注目します。 回現れた とし, とします。ただし,3 が 1 回も現れないこともあるので, は 0 であることも考えられます。

は偶数だったので,素因数分解すると 2 がふくまれています。 を で割ったときの商が ですが,3 で何回割っても, の中の素因数である 2 はそのまま残っているので, の中にも,素因数 2 は残っています。つ まり, は偶数(本当は 4 の倍数)です。

 また, は を 3 で割れるだけ割った残りですから, の中に,もう 3 はふくまれていません。つまり, は 3 の倍数ではありません。

で, ですから,

と表せることになります。

 ただし, は 0 以上の整数で, は 0 より大きい偶数(本当は 4 の倍 数)でしかも 3 の倍数ではない数です。

ドキュメント内 Fibonacci_square_pdf (ページ 60-73)