工事費データは、工種毎に表-1〜表-9に 10 都市を掲載した。そのうち、東京地区の工事費 を図-1〜図-9にグラフで示した。
なお、表-1〜表-9に記載した条件は、誌面の 都合で要点のみを記述しているため、詳細につ いては、弊会発行の「積算資料」「積算資料臨 時増刊 施工単価」「土木施工単価」を参照さ れることをお願いする次第である。
5−1 土木工事費
ここに示した7工種のうち、1)鉄筋工、2)
ガードレール工、3)排水構造物工、4)橋梁 塗装工の4工種は、積算方式が、歩掛方式から 市場単価方式へ移行した工種である。市場単価 本施行調査工種へ移行した年度と前年度の工事 費に変化が見られるが、これは、前述のとおり、
調査条件の変更により工事費の内容が異なって たためである1。
それぞれの概要はつぎのとおり。
1)鉄筋工
規格:一般構造物、鉄筋加工組立、手間のみ
昭和 45 年度(1970 年度)より平成 20 年度(2008 年度)までのデータを収集し、工事費の接続が 適正と考える 11 グループに区分した。
鉄筋工の施工・作業条件等によるデータ区分
①G:昭和45年度(1970年度)データ
②G:昭和46年度(1971年度)データ
③G:昭和47年度(1972年度)データ
〜昭和53年度(1978年度)データ
④G:昭和54年度(1979年度)データ
〜昭和55年度(1980年度)データ
⑤G:昭和56年度(1981年度)データ
〜昭和58年度(1983年度)データ
1 データ集では「=」二重線で市場単価本施行工種に移行し た年度、「−」太線で接続の区分が異なることを示している。
⑥G:昭和59年度(1984年度)データ
〜平成 3 年度(1991年度)データ
⑦G:平成 4 年度(1992年度)データ
⑧G:平成 5 年度(1993年度)データ
〜平成 6 年度(1994年度)データ
⑨G:平成 7 年度(1995年度)データ
〜平成 9 年度(1997年度)データ
⑩G:平成10年度(1998年度)データ
〜平成13年度(2002年度)データ
⑪G:平成14年度(2001年度)データ
〜平成20年度(2008年度)データ
このうち、⑧グループ以降は、土木工事施工 単価施行調査工種である。
昭 和 47 年 度(1970 年 度 )か ら 昭 和 53 年 度
(1978 年度)及び昭和 59 年度(1984 年度)から平 成3年度(1991 年度)の比較的データの接続が 長いグループでみた場合、工事費は概ね右肩上 がりの傾向である。
土木工事市場単価本施行調査に移行された平 成5年度(1993 年度)以降は、各グループにお いて下降していく傾向がみられる。
これは、労務単価の上昇率(鉄筋工労務単価 表参照)が平成5年度以降は前年比のような上 げ幅がみられないこと。平成4年度(1992 年度)
頃にバブル景気が崩壊しており、経済をはじめ とする環境の変化。これらが要因として影響し たのではないかと思われる。
2)ガードレール工
規格: 路側用 C スパン4m、塗装品 土中建込み(Gr-C- 4E)、材工共
昭 和 45 年 度(1970 年 度 )よ り 平 成 20 年 度
(2008 年度)までのデータを収集し、工事費の 接続が適正と考える5グループに区分した。
ガードレール工の施工・作業条件等によるデータ区分
①G:昭和45年度(1970年度)データ
〜昭和54年度(1979年度)データ
②G:昭和56年度(1980年度)データ※
※昭和55年度はデータなし
③G:昭和57年度(1981年度)データ
〜昭和58年度(1983年度)データ
④G:昭和59年度(1984年度)データ
〜平成 4 年度(1992年度)データ
⑤G:平成 5 年度(1993年度)データ
〜平成20年度(2008年度)データ
このうち、⑤グループは、土木工事施工単価 施行調査工種である。
昭 和 45 年 度(1970 年 度 )か ら 昭 和 54 年 度
(1979 年度)まで、東京地区で見た場合、工事 費は上昇傾向を示している。
昭和 57 年度(1982 年度)から調査手法が変更 され、経費抜きとなったことから前年昭和 56 年度(1981 年度)7,000 円 /m に対し 5,140 円 /m となっている。
昭和 59 年度(1984 年度)から平成4年度(1992 年度)の工事費は上昇傾向を示しているが、土 木工事市場単価本施行調査工種に移行後は、下 降傾向へと変化する。
3)排水構造物工 規格:U 型側溝
昭和29年度(1954年度)より平成20年度(2008 年度)までのデータを収集し、工事費の接続が 適正と考える9グループに区分した。
排水構造物工の施工・作業条件等によるデータ区分
①G:昭和29年度(1954年度)データ
〜昭和32年度(1957年度)データ
②G:昭和33年度(1958年度)データ
〜昭和44年度(1969年度)データ
③G:昭和45年度(1970年度)データ
〜昭和46年度(1971年度)データ
④G:昭和47年度(1972年度)データ
〜昭和54年度(1979年度)データ
⑤G:昭和55年度(1980年度)データ
〜昭和57年度(1982年度)データ
⑥G:昭和58年度(1983年度)データ
⑦G:昭和59年度(1984年度)データ
〜平成 2 年度(1990年度)データ
⑧G:平成 3 年度(1991年度)データ
〜平成 9 年度(1997年度)データ
⑨G:平成11年度(1999年度)データ
〜平成20年度(2008年度)データ※
※平成10年度はデータなし
このうち、⑨グループは、土木工事施工単価 施行調査工種である。
昭和 29 年度当時の頁に「U 型側溝新設工事の 主要資材量及び標準手間」が記載されている。
これによると、m 当たりの内訳は、砂利 0.25 立米、砂 0.32 立米、割栗石 0.15 立米、セメント 1.7 袋(50 ㎏ / 袋)、丸鋼9瓩(キログラム)、花 崗岩2本、土工 1.5 人、石工 0.55 人、鉄筋工 0.04 人となっている。
昭 和 33 年 度(1958 年 度 )か ら 昭 和 44 年 度
(1969 年度)及び昭和 47 年度(1972 年度)から昭 和 54 年度(1979 年度)においては工事費は上昇 傾向で推移している。
昭 和 55 年 度(1980 年 度 )に は、 前 年 昭 和 54 年度(1979 年度)4,580 円 /m に対し、10,200 円 /m と倍増しているが、これは調査条件が「機 械掘削(バックホウ、容量 0.3 ㎥)が追加された こともあるが、当時、景気拡大の波に乗り、人 件費が高騰、市場も売り手市場であったことか ら、民間工事において工事費が急騰しており、
公共工事においては入札不調となるなど、市場 を取り巻く環境が大きく変化したことによる。
昭和 59 年度(1984 年度)から平成2年度(1990 年度は、ほぼ横ばいで推移している。平成3年 度(1991 年度)に一度下落するものの、平成4 年度(1992 年度)に持ち直し、平成5年度(1993 年度)から平成9年度(1997 年度)は横ばいで 推移する。
土木工事市場単価本誌工調査工種に移行後は 下降している。
4)橋梁塗装工
規格:上塗り、長油性フタル酸樹脂塗料(淡彩)
昭和 47 年度(1972 年度)より平成 20 年度(2008 年度)までのデータを収集し、工事費の接続が 適正と考える3グループに区分した。
橋梁塗装工の施工・作業条件等によるデータ区分
①G:昭和47年度(1972年度)データ
〜昭和51年度(1976年度)データ
②G:昭和52年度(1977年度)データ
〜平成 5 年度(1993年度)データ
③G:平成 6 年度(1994年度)データ
〜平成20年度(2008年度)データ
このうち、③グループは、土木工事施工単価 施行調査工種である。
① G の 昭 和 47 年 度(1972 年 度 )か ら 昭 和 51 年度(1976 年度)は弊会調査による掲載価格で あったが、② G の昭和 52 年度(1977 年度)から 平成 5年度(1993 年度)は、メーカーの公表 価格を記載していた。
こちらも、鉄筋工、排水構造物工と同様、土 木工事市場単価調査工種移行前は上昇傾向であ るが、移行後は下降している。
5)舗装工
規格:粗粒度アスコン 厚さ5㎝
昭和 29 年度(1954 年度)より平成9年度(1977 年度)までのデータを収集し、工事費の接続が 適正と考える7グループに区分した。
舗装工の施工・作業条件等によるデータ区分
①G:昭和29年度(1954年度)データ
〜昭和32年度(1957年度)データ
②G:昭和33年度(1958年度)データ
〜昭和35年度(1960年度)データ
③G:昭和36年度(1961年度)データ
〜昭和37年度(1962年度)データ
④G:昭和38年度(1963年度)データ
〜昭和46年度(1971年度)データ
⑤G:昭和47年度(1972年度)データ
〜昭和54年度(1979年度)データ
⑥G:昭和55年度(1980年度)データ
〜平成 2 年度(1990年度)データ
⑦G:平成 3 年度(1991年度)データ
〜平成 9 年度(1997年度)データ
昭和 29 年度の掲載頁に「瀝青コンクリート 舗装工事の主要資材量及び標準工手間(平米当 たり)の内訳が記載されている。アスファルト 10.7 瓩(キログラム)、石粉 10.7 瓩、砂 0.037 立米、
砕石 0.041 立米、舗装工 0.03 人、土工 0.11 人と なっている。東京地区における工事費は、昭和 29 年度(1954 年度)690 円 / ㎡であった。
昭和 40 年代になると、自動車交通は激しい 勢 い で 増 加 し た。 昭 和 42 年 度(1967 年 度 )に 1000 万台を突破した自動車保有台数は、その わずか4年後の 46 年度には 2000 万台に達して いる。国では、「第6次道路整備5カ年計画」
(昭和 45 年度(1970 年度)〜昭和 49 年度(1974 年度))が策定され、前第5次計画の事業規模 6兆 6000 億円に対し、10 兆 3500 億円であった。
工事費データ集は、昭和 44 年度(1969 年度)
の東京地区の工事費は、700 円 / ㎡であったが、
翌昭和 45 年度(1970 年度)は 810 円 / ㎡と上がっ ている。昭和 47 年度(1972 年度)から昭和 49 年度(1974 年度)まで右肩上がりで推移するが、
昭和 50 年度(1975 年度)から昭和 54 年度(1979 年度)は、横ばいで(1,070 円 / ㎡)で推移する。
昭和 55 年度(1980 年度)は 1,753 円 /m と、前 年度に対し、大幅な上がり方をみせるが、これ も前述の排水構造物と同様、市場に大きな変化 がみられたことによる。
昭和 58 年度(1983 年度)の 1,830 円 / ㎡を頂点 として、昭和 59 年度(1984 年度)には 1,600 円 / ㎡と下落し、以降、平成9年度(1997 年度)
まで、下降していく。
6)型枠工
規格:一般構造物、鉄筋構造物
昭和 39 年度(1964 年度)より平成9年度(1997 年度)までのデータを収集し、工事費の接続が 適正と考える9グループに区分した。
型枠工の施工・作業条件等によるデータ区分
①G:昭和39年度(1964年度)データ
〜昭和44年度(1969年度)データ
②G:昭和45年度(1970年度)データ
〜昭和46年度(1971年度)データ
③G:昭和47年度(1972年度)データ
〜昭和51年度(1976年度)データ
④G:昭和52年度(1977年度)データ
〜昭和54年度(1979年度)データ
⑤G:昭和55年度(1980年度)データ
⑥G:昭和56年度(1981年度)データ
〜昭和58年度(1983年度)データ
⑦G:昭和59年度(1984年度)データ
〜平成 2 年度(1990年度)データ
⑧G:平成 3 年度(1991年度)データ
⑨G:平成 4 年度(1992年度)データ
〜平成 9 年度(1997年度)データ
昭 和 39 年 度(1964 年 度 )か ら 昭 和 44 年 度
(1969 年)まで工事費の構成は、手間のみで、
翌昭和 45 年度(1970 年度)より材工共価格と なっている。昭和 59 年度からは、材料費及び 経費は含まれない調査条件に変更され、経費 は対象外としている。東京地区工事価格におい て、昭和 58 年度(1983 年度)5,850 円 / ㎡に対し、
3,800 円 / ㎡となっている。
昭和 54 年度(1979 年度)2,540 円 / ㎡に対し、
翌昭和 55 年度(1980 年度)6,680 円 / ㎡となっ ているが、これは転用回数が3回から2回に変 更になったこと、前述の排水構造物と同様に、
市場に大きな変化がみられたことによる。