諸 佛 菩
薩 所
雷 經 論 也。
禪 者
、
諸
善 知 識 所
述 句 偈 也。
但 佛
經 開 張、
羅 大 千 八
部
之
衆、 禪 偈 撮 畧、 就 此 方一 類 之 機。
羅
お ま
衆
則 湃 蕩 難 依、
就 機
則 指 的 易 見。
今 之
纂
集、
意
在 斯 焉。
『
禅 源 諸 詮 集 都 序
』
の
訳 注 研 究
(
二
)
(
石 井・ 小 川
)
七
二
『
円 覚 経 大 疏
』
「
修 証 階 差
」
(
続 蔵 巻一 四 一− 一 九 左 上 下
)
に 継.
承 さ れ た
こ
と を
指 摘
し た の は、 吉 津 宜 英 著
『
華 厳 禅
の
思 想 史 的 研 究
』
二
四
九 頁 以 下
(
大 東 出 版 社、
一 九 八 五
年
)
で あ る
。
で し
(
15
)
心
宗
凵
達 磨
の
伝 え た
禅 宗 を さ す
。
『
都 序
』
の 五 八 段
の
結
び に
「
心 を 以 て
嗣
に
伝 う
る は
、
唯
だ
達 磨 宗
の
み
」
と あ る。 ま た
、
『
景 徳 伝 灯
録
」
巻
四・ 安 国 玄 挺 章
に
い
う
。
「
或 ひ と 問 う
、
南 宗
は 何 に よ り て か 立
つ。 師 曰 く、 心 宗
は
南 北 に
非 ず
」
(
禅 文 化 研 究 所 影 印 木
、
五
〇 頁
)
。
〔
七
〕
禅 偈 を 纂 集 す る
意 図
*
*
教 な る
も
の は
諸 仏 菩 薩
の
留 む る
所
の
経 論 な り
。
禅 な る も
の
は
諸
々 の
善 知 識
の
述
(1
)
つ
ら な
ぶ る
所
の
句 偈 な り
。
但 だ 仏 経
は
開 張
し て
、
大 千 八 部
の
衆
に
羅
り、 禅 偈
は
撮 略
し も う と う
て
、
此 方 一の
類
の
機
に
就 く
。
衆
に
羅
る は
則 ち
沸
蕩と し て
依
り
難 き も
、
機
に
就
か ば
〔2
)
(3
) 則
ち 指 的 し て
見 易
し
。
今
の
纂
集
、
意
は
斯
に
在 り
。
N工 工一Eleotronlo Llbrary Servloe
*
教
n
教 也
(
弘
)
(
明
)。
*
酉
”
由
(
弘
)
。
*
禪
陪
禅
也
(
弘
)
(
明
)
。
*
則
目
艮
(
明
)
。
*
見
門
用
(
弘
)
(
明
) 。
こ こ で い
う 教 と
は
、
諸
の
仏 や 菩 薩
が
遺 さ れ た
経 や 論
の こ
と
で
あ り
、
禅
と は
諸
の
善 知 識 が 述
べ
ら れ た 言 句 や 詩 偈
の こ
と で あ る
。
た だ
、
仏
の
経
は
広 範
に
開
か
れ て
大 千 世 界
の
八 部 衆
ま で
を も お お
う
の に
対
し、
禅
の
偈
は
簡 潔
に
収 斂 さ れ
て こ の
国
の
あ
る
限 ら れ た 機 根
の
者
を
対
象
と
す
る
も
の で
あ
る
。
衆 生 す
べ て
を 網 羅
し よ
う と
す れ ば 漠 然 と し て
依
拠 し 難い
も
の と な る が、 対 象 者 を 限 定 す れ ば 的 を
つ い て い
て 見 る
こ
と が 容 易 と な る
。
今
(
禅 偈 を
)
編
集
し よ う と す
る 目 的
は
、
正 し く
こ こ
に
あ
る の で
あ る
。
Kom 三1z三1w三1 Umversrty
ゆ ん だつ
ば か る ら き ん な ら ま こ ら か
(
1
)
八
部
の
衆
冂
仏 法 を 護 持 す る 天
・
龍・ 夜
叉・ 乾 闥 婆・ 阿 修 羅・ 迦 楼 羅・ 緊 那 羅・ 摩 喉 羅 迦
の 八
種
の
異 類
で、
『
法 華 経
』
序 品 を は じ め
諸 経 典
に 登 場 す る。
(
2
)
衆
に
羅
る
…
… H
九 段 で こ の
意 昧
づ け が 行 な わ れ る
。
(3
)
…
…
に
在
り
凵
以 上、
『
都 序
』
の
冒 頭
の
段 よ り
こ こ ま で
が
、
『
景 徳 伝 灯 録
』
巻 二.一
の
圭 峰 宗 密 章
に
引 用
さ れ て い る
。
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Kom 三1z三1w三1 Umversrty
〔
八
〕
禅 語 の 性 格
問
、
夫
言 撮 畧 者
、
丈 雖 簡
約、義 須 周 足
、
理 應 撮
束
多 義 在 少丈
中。
且
諸 佛 説 經
、
皆
最
撃
義
翠
因
驫
靆
奪
果
ネ
驛
債
齢
解
灘
峰
離
諱
騾
雖 世 界 各 異
、
化 儀
不 同、 其 所 立 教
、
無 不 メ 備 此
。
故 華 嚴
、
毎 會 毎 位 皆 結 云
、
十 方 世 ロ
ま
界、 悉
同 此 設。
今 覽 諸 家 所 集 禪 迹
、
多 是
隨 問 反 質
、
旋
立 旋 破、
無
有 倫 緒、
不 見 始
終、
豈
得 名 爲 撮 畧 佛 教 耶。
答
、
原 佛 出 世 立 教 與 師 隨 處 度 人、
事
體
各 別
。
佛 教 爲
萬
代 依 憑、
理 須 委 示
、
師 訓
在 即 時 度 蛻
、
意
使
玄 通
、
玄 通 必 在 於 忘
言
。
故 言 下 不 雷 其 跡
、
跡 絶 於 意 地
、
理
現
ホ
於 心 源
、
即 信 解 修 證
、
不 爲 而 自 然
成
就、
纒 律 論
疏
、
不 習 而 自 然
冥
通。
故 有 間 修
道
、
則
答
以 無 修
。
有 求 解 睨
、
即 反 質
有 誰
縛 汝
。有
間 成 佛 之 路、 即云 本 無 凡 夫
。
有
まコ 問 臨 終 安 心
、
即 云
本 來 無
事
。或
云
、
此 是
妄
、
此 是
眞
。如 是 用 心
、
如 是 息 業
、
擧
要 而 言、
但
是 隨
當 時 事、
應 當 時 機。
何
有 定問 う
、
夫 れ 撮 略 と 言
う は
、
文
は
簡 約 な り と 雖 も、
義
は
須 ら く 周 足
す
べ
く
、
理 と し て
応
に
多
義
を 少
文
の
中
に
撮 束 す
べ
し
。
且
つ
、
諸 仏
の
説 く 経
は
、
皆 な 法 く 法
(1
)
(2
)
(3
)
(4
)
〔
5
)
体
V
と 義
〈 義 理
〉
、
因
く 三
賢・ 十 地.
三 十 七 品. 十 波 羅 蜜
な
V
り と 果く
仏
の
徳 用
V
、
信
〈 法 を 信 ず
〉 と
解
く 義 を
解 す
V
、
修
〈 位 を 歴
て 因 を 修 す
〉 と 証 八 果 を 証 す
る
位 な
V
り を〔6
)
(
7
)
具
し
、
世 界
は
各
々
異 な り
、
化 儀 も 同
じ か
ら
ず
と 雖
も
、
其
の
立
つ
る
所
の
教
は
、
此 れ ( 8
)
を
備
え ざ る は
無
し
。
故
に
『
華
厳』
は
、
会
ご と 位
ご と
に
皆
な 結
し て
、
十 方 世
界
悉 く(8
)
お お む (
m
)
此
の
説
に
同 じ
、
と 云
う。
今
ま
諸 家
の
集
め
ら れ た る 所
の
禅
述 を 覧る に
、
多
ね 是 れ 問
ほ ん ぜ
つ
す な わ す な わ
(
11
)
す じ み ち
(12
)
い に
随
い て
反
質
し
、
旋
ち 立
て
旋 ち 破
し て
、
倫 緒 有 る
こ
と 無 く
、
始 終 を 見 ず
、
豈
に
名
づ け て
仏
の
教 を 撮 略 す と 為 す
こ
と を
得
ん
や
。
た ず
答
う
、
原 る
に
仏
の
出 世
し て
教
を 立
つ
る と 師
の
随 処
に
人 を
度 す る と は
、
事
体
各々
た
く わ
別 な り
。
仏
の
教
は
万
代
の
依 憑 為 れ ば
、
理 と し て
須 ら く
委
し く 示 す
べ
き も
、
師
の
訓
(13
)
(
14
)
は
即 時
の
度 脱
に
在
れ ぽ、 意
は
玄 通
せ し め ん と す
。
玄 通 す る は 必 ず 言 を 忘 ず
る に
在 り
。
故
に
言 下
に
其
の
跡
を
留
め
ず
、
跡
、
意 地
に
絶
せ ば
、
理
は
心 源
に
現 れ
、
即 ち 信 解 修 証
は
為
さ
ず と も
自
然に
成 就
し
、
経 律 論 疏
は
習 わ ず と も 自 然
に
冥 通
す
。故
に
道 を
(15
) 修 す る
こ
と を 問 う も
の
有 ら ば
、
則
ち
答 う る に
無
修
を
以
て し
、
解 脱 を
求 む る
も
の
有
(16) ら ば
、
即 ち 誰
か
有
っ
て
汝 を 縛 す
る か と 反
質
し
、
成
仏の
路 を
問 う も
の
有 ら ば
、
即 ち
も と
(17
)
(18
)
本
よ り 凡 夫 無
し と 云
い、 臨 終
の
安
心 を 問 う も
の
有
ら ぽ、 即
ち
本 来 無 事 と 云
い
、
或 ( 19
)
は
此 れ
は
是 れ 妄、
此 れ
は
是 れ 真 な り と 云
う
。
是
の
如 く 用
心 し
、
是
の
如
く 息 業 す
。
そ そ
要 を 挙 げ
て 言 わ ば
、
但
だ
是 れ 当
の
時
の
事
に
随
い
、
当
の
時
の
機
に
応 ず
る
の
み
。
何
ん
(20) ぞ 定 法
の
阿 耨 菩
提
と
名
つ
く
る
も
の
有 ら ん や
。
豈
に 定 行
の
摩
訶 般 若
と
名
つ く る も
の
『
禅 源 諸 詮 集 都 序
』
の
訳 注 研 究
(
二
)
(
石 井・ 小 川
)
七 三
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『
禅 源 諸 詮 集 都 序
』
の
訳 注 研 究
(
二
)
(
石 井・ 小 川
)
法 名 阿 耨 菩 提、 豈 有 定 行 名 摩 訶 般 若
。
但
得 情
無 所 念、 意 無 所 爲、 心無 所 生
、
慧 無
所
住
、
即 眞 信
眞
解、
眞 修 眞 證 也
。
若 不 了
ネ
自
心
、
但 執 名 教
、
欲 求
佛
道 者
、
豈
不
見 識
ま
字 看 經、
元 不 證 悟。
銷 文 釋 疏
、
唯 熾 貪 瞋
ネ
耶
。
况 阿 難
多 聞 撼 持
、
積 歳 不 登 聖 果
、
息
ネ
縁 返 照、 暫 時 即 證 無 生
。
即 知 垂 教 之 盆、
ぬコ
度
人 之 方、各 有 其 由
、
不 應 於 文 字 責 也
。
七 四
有
ら ん や
。
但 だ 情
に
所 念 無 く
、
意
に
所
為 無 く、 心に
所 生 無 く
、
慧
に
所 住 無 き
を
得
ば、 即ち
真
信、
真 解、
真
修、真 証 な ら ん
。
若 し 自 心 を 了
せ
ず
し て
、
但 だ 名 教
に の み
執
し て
、
仏 道 を 求
め ん
と 欲
せ
ば、 豈
に
見
ず や、
識
字
看 経の
元 よ り
証
悟せ
ず
、
銷
さ か
文 釈 疏
の
唯
だ
貪 瞋 を 熾
ん に
す る の み
な
る を
。
況
ん や 阿 難
は
多 聞 総 持 な れ ど
、
歳 を 積
む も 聖
果
に
登 ら ざ り し に、 息 縁 返 照 す る や、
暫 時
に し て
即
ち
無 生 を 証
せ し を
( 21)
(22
)
や
。
即 ち 知
る
、
教 え を 垂 れ
る の
益、 人 を
度
する の
方
は
、
各
々
其
の
由 有
り
、
応
に
文 字
に
於
て
責
む
べ
か ら ざ る こ と を
。
N工 工一Eleotronlo Llbrary Servloe
*
雖
11
須
(
明
) 。
*
〈 蜜
V11
〈 密 也
〉
(
弘
) 園
〈 密
〉
(
底
)。
*
〈 徳
>
11
〈 妙
〉
(
明
)
。
*
〈 證
〉
ー−
〈 訂
〉
(
弘
) 。
*
〈 位 也
〉
凵
ナ シ
(
弘
)
(
明
)
。
*
云
頃
ナ シ
(
明
)
。
*
諸 家 所 集
・
所 集 語 家
(
弘
)
(
明
)
。
*
有
凵
其
(
弘
) 凵
斯
(
明
)
。
*
倫 緒
団
倫 序
(
弘
) 巨
綸 緒
(
明
)
。
*
耶
旧
ナ シ
(
弘
)
(
明
)
。
*
原
ーー
ナ シ
(
弘
)
(
明
) 。
*
爲
h ナ シ
〔
明
)
。
*
於
胴
ナ
シ
(
弘
)
(
明
)
。
*
跡 跡
習
迹 迹
(
弘
)
(
明
)
。
*
修
門
行
(
底
)
。
*
論 疏
”
疏 論
(
明
)
。
*
則
匡
即
(
弘
)
(
明
)
。
*
有
目
有 間
(
弘
) 。
*
有
”
ナ シ
(
弘
)
(
明
)。
*
汝
凵
ナ シ
(
弘
)
(
明
)
。
*
或
−−
或 亦
(
弘
)
(
明
) 。
*
見
凵
現 見
(
弘
)
(
明
)
。
*
疏
“
義
(
弘
)
(
明
)
。
*
瞋 耶
−
嗔 邪 見
(
弘
)
凵
嗔
耶
(
明
)
。
*
掘
11 捻
(
弘
)
11
總
(
明
)
。
*
返
目
反
(
明’
) 。
*
垂
ー−
乗
(
明
)
。
*
字
11
宇 而
(
弘
)
(
明
) 。
Kom 三1z三1w三1 Umversrty
問
う
、
「
そ も そ も
収 斂
す る と 言 え
ば
、
文
は
簡 潔
で
あ
っ
て
も、
意 味 内
容は
あ
ま ね く 充 足 し て
い
な け れ ば な ら な
い
。
多
くの
意
味
内 容を
少
し
の
文
の
中
に
取
り ま と
め て
収
め な け れ ば な ら な
い
道
理 な
の で
あ
る
。
と 同 時
に 諸 仏
の
説 く 経
は、 す
べ
て
法
〈 根 本
の
真 理
〉 と
義
〈 真
理 の
意 味 内 容
〉
、
因
〈 三
賢、
十 地、
三 十 七 品 菩 提 分 法、
十 波 羅 蜜 を
い
う
〉
と 果
〈 仏 と な
っ
た
結 果
の
力 と
そ
の は た ら き
〉
、
信
〈 教
さ と り
え を 信 じ
る こ と
〉 と 解
く そ
の
意 味 内 容 を 理 解 す
る こ
と
∀
、
修
〈 修 行
の
段 階
の
因
〉 と
証
く 証
の
結 果
V
を 備
え て い る
も
の で
あ
る.、 境 界
は そ れ ぞ れ に 異 な り 教 化
の
様
式 も 同 じで は
な
い
が
、
打
ち 立 て ら れ た 教 え
で
、
そ れ ら を 具 備
し な
い
も
の
は な
い
。
そ れ 故
に
『
華
厳 経』
の
ど
の
法 会
の
ど
の
境 界
に お い て も
、
皆 そ
の
結
び に
「
十 方 世 界、
こ
と
ご
と く
こ の
説 と 同 じ
で
あ る
」
と 言 う
の で
あ
る
。
今
、
編
集 さ れた
諸
の
祖 師
の
禅
の
著 述 を 覧
る と
、
た い て い は
問
に
応 じ
て
反 詰 し
、
に
わ
か に
肯 定 し た
り
し た り 否 定 す
る ば か り で
、
論 琿 一の
貫
Komazawa University
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性 が な
い
。
ど う し て
仏
の
教 え を 収 斂
し て
い
る な ど と
い
え よ う か
」
。
答 う
、
「
そ も そ も 諸 仏
が こ の
世
に
出 て
教 え を 立
て る こ
と と 祖 師 が 臨 機 応
変
に
人 を
救 済 す る こ
と と
は
、
そ
の
内
事
も 体 裁 も 異 なっ
て い る
。
仏
の
教 え は
未 来 永 遠
の
依
り ど こ ろ で
あ
る か
ら
詳
し
く 示
さ な け れ ば な ら な い
道 理 だ が、 祖 師
の
教
え は そ
の
場
で
悟
り を 開
か せ る も
の で
あ
り
、
奥 深 く 悟
ら せ
る こ
と を
意 図 す
る
も
の で
あ
る
。
奥 深 く 悟
る に は 必 ず や 言
葉
を
忘 れ ね ぽ な ら な
い
。
そ
の
た め に
号 .
口
葉
の
下
に
言 葉
の
痕 跡 を 残
さ な い よ う に す る の で
あ る
。
そ
の
痕 跡
が 意 識
か ら も 断 ち 切 ら れ
、
理 が 心
の
根 源
に. 顕
現
す れ ば
、
信
・
解・