云
ト ァ
リ、
ソ
ノ
理 分 明 文
、
(
五 五一 a
)
一 六
〇 闊
空
に
あ
ら ず
、
い は ん や
彼
此
に
普 遍 な る は
闊
空に
あ ら
文
の
と お
り
。
こ
れ は ま た
、
凡 夫
の
見
解
に よ る
「
空 闊
」
の
見 方 を 斥 げ る 気 持 ち で
あ る
。
こ の
『
坐 禅 箴
』
の
「
空 闊
」
と は
、
「
隠 顕
に
表 裏 な き
、
こ れ を
空 闊
と
い ふ
」
と あ
る
。
そ
の
理
は は
っ
き り し て
い
る
。
第 十 段
(19
)
あ ん り
と り、 も
し こ の
空 を と ぶ は、 飛 空 一の
法 な り
。
飛 空
の
行 履
、
は か
る
べ
き
に
あ ら
ず
。飛 空
は
尽 界 な り、 尽
界
飛 空 な る ( 35)が ゆ え に
。
こ の
飛、
い
く そ ば く と
い ふ こ
と し ら
ず
と い
へ
ど も
、
ト 度
の ほ か の
道 取 を
道 取
す る に、杏
杏 と 道 取 す る な り。鳥 与
レ
空
ノ
ァハ
イ
、
サ キ
ノ
水
ト
魚
ト ノ
如
ク
可
二
心 得
{
鳥
ノ
空
ヲ
飛
ハ
飛 空 一
ノ
法
ナ リ
、
コ
ノ
飛 空
ノ
行 履
バ
カ リ
シ ル
ヘ
キ
ニ
ア ラ ス、 飛 空
ハ
尽 ( 36) 界
ナ リ
、
尽 界 飛 空
ナ
ル
カ
故
二
、
此 飛 空
イ ク ソ
バ
ク ソ ト 云 事
ヲ
シ
ラ ス ト 云
ヘ
ト
モ
、 ト 度ノ
外
ノ
道 取
ヲ
道 取
ス
ル
ニ
、
杏
辷 ト
道 取
ス ル
トハ
、
ト フン
ハ ル
カ
只
ヨ
ノ ツ
ネ一
遅二
ト
モ
遙 文
ト
モ
ナム
ト 云
ヘ ハ
、
尋 常
ノ
ト 度
二
・
タ リ
、
此 我
く
力
思 慮 分 別
ノ
ト 度
ノ
外
ノ
道 取
ヲ モ
チ テ(
五 五一
め
)
道 取
ス
鳥
と 空
と
の
関 係
は
、
先
の 水 と 魚 と
の
よ う
に 理
解
すべ
き
で
あ る
。
「
と り
」
が
「
空 を と ぶ は
、
飛 空 一の
法 な り
」
。
こ の
「
飛 空
の
行 履、
は か り し る
べ
き
に
あ ら
ず
。
飛 空 は 尽 界 な り、 尽 界 飛 空 な る が ゆ え に
。
こ の
飛、
い
く そ
ば く と
い ふ こ
と
」
を
「
し ら ず
と
い
へ
ど も
、
卜 度
の ほ か の
道 取 を 道 取
す
る に
、
杏
杏
と 道 取 す
る
」
と は、 た だ 普 通
に
遠
い
と も
、
遙
で
あ る と も
、
な ど と
い
う と
、
尋 常
の
ト 度
(
は か る
こ
と
)
に
似
て い
る
。
こ の
我
々 の
思 量
分
別の
「
ト 度
の ほ か の
道 取 を
」
も
っ
て
「
道 取
す
る に、 沓 杳 と 道 取 す る
」
と は
、
た だ 普 通一 般
に い
う
、
辺
際
が な
い
と
い
う 道 理
を 超 越
し た
「
杳 杏
」
(
は る か
な さ ま
)
で
あ ろ
う
。
だ か ら
こ の
よ う
に
言 う
の で
あ る
。
NII-Electronic Library Service
ル
ニ、 杏
ぐ
ト道 取
ス ル
文 ト
ハ、 只 打 任
テ
辺 際
ナ キ ナ ト
云 道 理
ヲ
超 載「
シ
タ
ル
杏
≧
ナ
ル
ヘ
シ
、
故
二
如レ
此 云 良
、
第
+ 段( 20) ( 34) 直 須
二
足 下 無
糸
去一 是ハ
解
脱
ノ
詞
二
仕
ナ リ、
第
+
段
( 21)
空
の
飛 去 す
る と き
、
〈
直
に
須 く 足 下
、
ゆ
無 糸 に
去 く
べ
し
〉
な り
。
こ
れ は
解 脱
の こ
と ば
と し て
使 う
の で
あ
る
。
鳥 も 飛 去 す る な り
。
鳥
の
飛 去 す る に、
空
も 飛 去 する な り
。
此 詞
ニ
テ
飛 去
ノ
道 理
モ
、
空 鳥
ノ
道 理
モ
、
能
乂
可
二
心
得→ 空
ノ
飛 去
ス ル ト
ハ
此 飛 去
ヲ
空
ト イ
フ
、
鳥
ノ
飛 去
ト
ハ
此 飛 去
ヲ
鳥
ト
云
フ
、
此 道 理
ニ
テ
(
五 五
二
a
)
鳥
ノ
飛 去
ス
ルニ
空
モ
飛 去
ス
ル
文 ト
ハ
云
ナ リ、
こ の こ と
ば
で
「
飛 去
」
の
道 理
も、
「
空・ 鳥
」
の
道 理 も、
十 分
に 理 解 す
べ
き
で
あ る
。
「
空
の
飛 去 す
る
」
と は
、
こ の
「
飛 去
」
を
「
空
」
と
い
う。
「
鳥
の
飛 去
」
と は、
こ の
「
飛 去
」
を
「
鳥」
と
い
う
。
こ の
道 理 に よ
っ
て
「
鳥
の
飛 去 す
る に
、
空 も 飛 去 す
る
な り
」
と
い
う
の で
あ る
。
N
工 工一Eleotronlo Llbrary Servloe
第
+ 段( 22
)
飛 去 を 参 究 す
る
道
取
に い は
く
、
ひ い ふ
。
こ ニ
只 在 這
裏
〈
只 だ 這
裏
に
在 り
〉
な り
。
こ れ 兀 兀 地
の
箴 な り
。
い
く 万 程
か 只 在 這
裏
を き
ほ 飛
去
ト
ハ コ
・
ヨ
リ カ シ
コ ヘ
ト
ヒ
、
カ
シ
コ ヨリ
コ
・
へ
去
ヲ 云
フ
、
此 飛 去
ノ
道 理
ハ
只
在 這 裏 文
、
『
正 法 眼 蔵 聞 書 抄
』
口
語 訳
の
試
み
(
伊 藤
)
「
飛 去
」
と
は
、
こ こ
か ら あ そ
こ
へ
飛 び
、
あ
そ
こ か ら
こ こ
へ
移 る
の
を
い
う
。
こ の
飛
去
の 道 理 は
「
只 在 這
裏
」で
あ
る
。
「
只 在 這
裏
」と
は
、
「
た だ
こ の
内
に
あ
る
」
と
い
一
六一
『
正 法 限 蔵 聞 書 抄
』
口
語 訳
の
試
み
(
伊 藤
)
工 民 玉 X
ト
ハ
タ
・
コ
ノ ウ チ
ニ
ア リ ト 丈
、
飛 去
ト
モ
イ
へ
尽 界 丈、 飛 空
ト
モ
云
へ
只
辷
在 這 裏
ノ
道 理 丈、 只 在 這 裏
ト 云
ヘ ハ
ト テ、 又
ハ冂
我
ー
カ 思 力
如
ク ナ ル
此 裏
ナ
ム
ト
・
ハ
不
二
心
得州 尽 十 方 界 只 在 這 裏 ま、 故
ニ
イ ク
万 程
力
只 在 這 裏
ヲ キ ホ
ヒ
イ
フ
ト ア
リ
、
(
五 五 二
b
)
如
レ
文 可
二
心 得
噛
一 六 二 う こ と
で
あ る
。
「
飛 去
」
と 言
っ
て も、
尽
界
で
あ
る
。
「
飛
空
」
と 言
っ
て も
、
た だ
「
只 在 這
裏
」
の
道 理
で
あ
る
。
「
只 在 這 裏
」
と 言 う
か
ら と
い
っ
て
、
た だ
我
々
が 思 う よ
う な、
こ の
裏 な ど と 理
解
し な
い
。
尽 十 方
界
が
「
只 在 這 裏
」
で
あ
る
。
だ
か ら
「
い
く 万 程
か 只 在 這
裏
を き
ほ ひ い ふ
」
と あ
る
。
文
の
と お
り 理 解 す
べ
き
で あ る
。
第
+ 段
(23
)
宏
智 禅 師の
坐
禅
箴、
か
く
の ご と し
。
諸 代
の
老 宿
の
な
か に
、
い
ま だ
い
ま
の ご と く
の
坐 禅 箴 あ ら ず
。
諸 方
の
臭 皮
袋、も
し
こ の
坐 禅 箴
の ご と く
道
取せ
し め
ん に
、
一 生・ 二
生
の
ち か
ら を
つ
く す
と も、
道
取
せ ん
こ
と う
べ
か ら ざ
る な り
。
い
ま 諸 方
に み え ず
、
ひ と
り
こ の
箴
の み
あ
る な り
。
先 師 上 堂
の
と き
、
よ の つ
ね に い は
く
、
宏 智 古 仏、
な り
。
自 余
の
漢 を 恁 麼
い ふ こ
と
、
す
べ て
な
か
り き
。
知 人
の
眼 目 あ
ち
い ん
ら ん
と き
、
仏 祖 を も 知 音 す
べ
き な
り
。
ま こ
と に し
り
ぬ
、
洞 山
に
仏 祖 あ
る こ
と
を
。
い
ま
、
宏 智
禅
師よ り
の
ち 八
十 余 年
み
ず
の え と ら
な り
。
か の
坐 禅 箴 を み て、
こ の 坐 禅
箴
を 撰 す。
い
ま 仁 治 三 年 壬 寅
三 月 十 八 日 な
り
。
今 年
よ り
紹
興 二 十 七
年 十 月 八
日
さ へ
じ ゆ
に い
た る ま
で
、
前 後
を 算 数 す る
に、 わ つ か に 八
十 五 年 な り
。
い ま
撰 す
る 坐 禅 箴
、
こ
れ な り
。
是
ヨ
リ 已 下
ノ
文
、
宏 智 禅 師 ヲ
讃 嘆
セ
ラル
・
御 詞
文
、
無
二
殊 子 細噛 如
レ
文 可
二
心 得
ハ
此 宏 智 禅 コ 師
ハ
洞 山
ノ シ
タ 文、 此 宏 智 坐
禅
筬
ハ
紹 興 二
十 七 年 十 月 八 日
コ レ
ヲ
被
〆
撰
、
今 先 師
コ
ノ
坐 禅
ソ ム ィ ム
箴
ヲ ミ テ
被
レ
撰 坐 禅 箴
ハ
、
仁 治 三 年 壬
寅
三
ロ
ッ ノヘ
ト ラ
月 十 八 日 ま、 其 前 後
ノ
年 記 八 十 五 年 ト ア
リ
、
先 師
ノ
坐 禅 箴
ヲ
奥
二
被
シ
書、
文 字
(
五 五 三
a
)
こ
れ よ り 以 下
の
文
は
、
宏 智 禅 師 を 讃 嘆 さ れ る お
こ
と ば で あ る
。
特
に
取 り 立 て て
論 じ る こ
と は な
い
。
文
の
と お り に 理 解 す
べ
き
で
あ
る
。
こ の
宏 智 禅 師
は
洞 山 下 で
あ
る
。
こ の
宏 智
〔
禅
師〕
の
『
坐 禅 箴
』
は
、
「
紹
興 二
十 七 年
(
=
五 七
)
十 月 八 日
」
に
撰 述 さ れ た
。
い
ま 先 師
〔
道 元 和 尚
〕
が
、
こ の
『
坐 禅 箴
』
を 見
て
撰
述
せ ら れ
た
『
坐 禅 箴
』
は
、
「
仁 治 三 年
(一
二
四 二
)
壬 寅 三 月 十 八 日
」
〔
の
撰
〕述
で
あ る
。
そ
の
前
後
の
年 は
「
八 十 五 年
」
と あ
る
。
先 師
の
『
坐 禅 箴
』
を 末 尾 に
書
か れ た
。
文 字 が 少
々
宏
NII-Electronic Library Service
カハ
ル
少
々
宏 智
ノ
坐 禅 箴
ト
相 替 許 丈、 其 理 是 同、
仍 不
レ
及
二
問 答一 略
レ