図表
3-27:環境領域の取組課題実績概要環境領域(4項目) 度数(%)
1位 汚染物質や廃棄物の排出量削減や再利用など の取り組みを実施している
71(48.6)
2位 関連法規の遵守とは別に,資源利用効率を向 上するための自社独自の環境対策を行っている
54(37.0)
3位 ISO14000シリーズの認証を取得している 44(30.1)
最 下 位
原材料などの購入先選定の際,成分や製造方 法などにおける環境負荷を判断要因として加味 している
40(27.4)
図表
3-28:事業慣行領域の取組課題実績概要事業慣行領域(3項目) 度数(%)
1位 社員の不正不法行為を防止するための社内倫 理規定がある
76(52.1)
2位 取引業者の製品や製造方法における安全性,
公平性などの情報を収集・把握している
56(38.4)
3位 最 下 位
政党や政治団体などに恒常的に寄附を行った り,刊行物などを定期購読している
23(15.8)
図表
3-29:消費者課題領域の取組課題実績概要消費者課題領域(4項目) 度数(%)
1位 地域住民や希望者に社内見学を実施している,
もしくは可能である
71(48.6)
2位 顧客情報へのアクセス制限や自宅など社外への 持ち出しに関するガイドラインや規定がある
67(45.9)
3位 自社において取り扱っている商品の成分,製造 方法,安全性などに関する情報を公表している
39(26.7)
最 下 位
広報や啓蒙活動を含め,自社の CSR活動の情 報を公表している
31(21.2)
図表
3-30:コミュニティー参加領域の取組課題実績概要コミュニティー参加領域(6項目) 度数(%)
1位 地域での行事などに対して,寄附や寄贈を恒常 的に行っている
96(65.8)
2位 できるだけ操業している地元から労働力や資金 などの経営資源を調達している
91(62.3)
3位 過去5年間に,インターンシップや研修生などを 受け入れた実績がある
85(58.2)
最 下 位
過去 5 年間に,産官学もしくは地域の公的,公 益,非営利機関などと連携して実施した事業の 実績がある
44(30.1)
に
1.06課題であった。この課題領域で取組事業所の多かった課題の順位は図表
3-28の通りである。最も多くの
事業所が取り組んでいると回答した課題は,問
6-24の「社員の不正不法行為を防止するための社内倫理規定が
ある」の,76 事業所の
52.1%,次いで問6-25の「取引業者の製品や製造方法における安全性,公平性などの情
報を収集・把握している」の
56事業所,38.4%であった。そしてこの領域の
3項目中,取組事業所の少なかった取
組課題は
6-26の「政党や政治団体などに恒常的に寄附を行ったり,刊行物などを定期購読している」の
23事業
所,15.8%であった。
6
番目の課題領域にあたる,消費者課題の領域は問
6-27から
6-30までの
4項目であり,当該領域
4項目で の平均取組課題数は,図表
3-23に示すように,1.42 項目であった。当該領域における取組課題の順位は,図表
3-29に示すように,問
6-28「地域住民や希望者に社内見学を実施している,もしくは可能である」で71事業所,
48.6%が実施していると回答する項目で,次いで多くの事業所が実施していると回答している課題が 6-30
の「顧
客情報へのアクセス制限や自宅など社外への持ち出しに関するガイドラインや規定がある」で
67事業所,45.9%
であった。当該領域で最も実施しているとの回答が少なかった課題は問
6-27「広報や啓蒙活動を含め,自社の CSR活動の情報を公表している」で,31 事業所,21.2%であった。
最後の課題領域である「コミュニティー発展への参加」に関する項目は問
6-31から
36までの
6項目が該当し,
当該領域における平均取組課題数は図表
3-23に示す通り,2.92 課題となっている。当該領域における取組課 題数の順位は,図表
3-30の通りである。問
6-31の「地域での行事などに対して,寄附や寄贈を恒常的に行って いる」が当該領域において最も多くの事業所が実施していると回答している項目であり,96 事業所,65.8%,次い で問
6-36の「できるだけ操業している地元から労働力や資金などの経営資源を調達している」の
91事業所,62.
3%が実施されている。当該領域において回答事業所の最も少ない項目は問6-33
の「過去
5年間の間に産官学
もしくは地域の公的,公益,非営利機関などと連携して実施した事業の実績がある」で
44事業所,30.1%であっ た。
図表
3-20の取組事業所数の多かった課題を実施していることは,ある種,当然の結果である。同じく図表
3-21の取組事業所数が少なかった課題の
1位である「政党や政治団体などに恒常的に寄附などを行っている」が,少 ないものある種,当然の結果といえる。この課題は寄附をしているかどうかよりも,どのような団体に,どれくらいを 寄附しているのか,ということが重要となる。反社会的団体への寄附・寄贈など,恒常的なかかわりは,ネガティブ な要素として作用するからである。回答者の多くが寄附対象者として,そうした反社会的団体を想定して回答した のであれば,取組事業者数が少ないことはむしろ回答者の健全さを示している。逆に寄附を恒常的に行っている という回答している事業所も,反社会的団体などを想定してのことではなく,実際も,合法的な政治献金であれば 問題はない。
法的にも,あるいは経営慣行としても,現在の日本社会においては,中小企業であろうと,義務や当然視される
事柄であっても,また内実によってはポジティブにもネガティブにも評価される行為も,実は
ISO26000の
CSR課
題に該当する行為の
1つなのである。おそらく図表
3-20にあがっている事柄をISO26000 の要求に合致する
CSR課題である,と認識している事業所がどれだけいるだろうか。日本社会においては,それらはれっきとした
CSR課
題に該当する。これらは日本企業にとっては,義務の範疇に包含される類いのもので,CSR 課題という,認識も低
ければ,難易度も低い,つまりは当然視される項目と位置づけられよう。したがって,図表
3-20の諸課題は,地方
都市の事業所であろうと,規模の大小にかかわらず,つまり和歌山県下の事業所にとっても,必須の
CSR課題に,
図表
3-21の
1位以外の諸課題は加重な,したがって明確な意思をもって行われなければならない戦略的な課題 に,そして図表
3-22の課題は,先にも指摘したように,未実施の事業所にとっては,本県下の
CSR経営の全体 的底上げのためには,喫緊に取り組むべき事柄となろう。
3-3
傾向把握:クロス集計
次に主に属性事項と質問事項との関連傾向を把握するためのクロス集計の結果を示す。まず規模属性と各回 答とのクロス集計を示す。図表
3-31-1は従業員規模と問
1の回答をクロス集計した実測値である。50 人未満の 事業所でも
CSRという用語やその内容を「大まかに知っている」と回答している事業所が
22ある。「詳しく知ってい る」と最も多く回答しているのは
500人以上の事業所で
15であるが,50 人未満,100 人未満の事業所においても,
「大まかに知っている」と回答している事業所が
22,18とあり,最も交差数値が高いのは従業員規模「100 人以上
300人未満」と「大まかに知っている」の
23である。図表
3-31-1を図表
3-31-2にあるように期待度数を計算し
22, χ
2検定の結果,0.0004 であった
23。その結果図表
3-31-1の従業員区分という規模属性と
CSRという用語やその 内容に関する認識について回答は偶然の結果ではなく,統計的には有意であることが確認できた。
次に資本金区分という規模属性と
CSRという用語やその内容に関する認識についての回答のクロス集計を示
すが図表
3-32-1である。最も交差数値が高いのは「大まかに知っている」×「資本金一千万以上一億円未満」の
54