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需要家種別毎の負荷追従型制御結果と有効性評価

ドキュメント内 樋田 祐輔 (ページ 103-111)

第 3 章 太陽光発電が導入された需要家における負荷追従型運用制御

3.5 多様種別の需要家に対する需要特性分析と負荷追従制御手法

3.5.3 需要家種別毎の負荷追従型制御結果と有効性評価

需 要 特 性 が 異 な る 需 要 家 に 対 し て 負 荷 追 従 型 運 用 制 御 を 行 う に 当 た っ て 、よ り 具 体 的 な 制 御 ロ ジ ッ ク が 必 要 と な る 。本 項 で は 、前 項 ま で の 放 電 制 御 プ ロ セ ス に 加 え 、 充 電 制 御 プ ロ セ ス も 加 え る 。 放 電 制 御 の プ ロ セ ス を 以 下 に 示 す(午 前 10 時 の 例)。

① 午 前 8 時 に 需 要 予 測 を 行 い 、 目 標 受 電 電 力 P0を 定 め る 。 午 前 10 時 ま で に 需 要 が P0を 超 過 し た 場 合 、 超 過 分 を 蓄 電 池 の 放 電 で 補 う 。

② 午 前 10 時 に 需 要 予 測 を 行 い 、 需 要 曲 線 を 作 成 す る 。 こ の 曲 線 を 10 時 時 点 の 需 要 実 績 値 に 合 わ せ る よ う に 上 下 に 平 行 移 動 さ せ て 、 予 測 時 刻 以 降 の 予 測 曲 線 と す る 。

0 20

1 1 3 5 6 8 1 1 1

8:00 10:00 12:00 14:00

15:00 16:00 17:00 18:00

0 5 10 15 20 25 30

2008-01 2008-02 2008-04 2008-05 2008-06 2008-07 2008-08 2008-09 2008-10 2008-11

誤差[%]

大学A

0 5 10 15 20 25 30

2008-01 2008-02 2008-03 2008-04 2008-04 2008-05 2008-06 2008-08 2008-09

誤差[%]

工場

0 5 10 15 20 25 30

2008-01 2008-02 2008-03 2008-04 2008-06 2008-07 2008-08 2008-09

誤差[%]

商業ビル

0 5 10 15 20 25 30

2008-10 2008-11 2008-12 2009-02 2009-03 2009-04 2009-05 2009-06 2009-07 2009-08

誤差[%]

ショッピングセンター

③ 過 去 の 運 用 制 御 実 施 日 の 予 測 と 実 績 か ら 、 各 予 測 対 象 時 刻 の 平 均 誤 差 を 求 め て 、 誤 差 の 標 準 偏 差 、 平 均 値 を 求 め る 。

④ 予 測 時 刻 以 降 の 上 側 確 率 を 予 備(マ ー ジ ン)と し 、P0設 定 に 用 い る 運 用 で き る 蓄 電 池 の エ ネ ル ギ ー 残 量 か ら 差 し 引 く も の と す る 。 マ ー ジ ン の 算 出 に は 式(3-8)を 用 い る 。 こ れ は 指 定 さ れ た 確 率 内 で 、 最 悪 の 予 測 誤 差 が 出 た と き で も 、 蓄 電 池 の エ ネ ル ギ ー 残 量 の 枯 渇 を 起 さ な い 量 に 等 し い 。

⑤ 蓄 電 池 の エ ネ ル ギ ー 残 量 で 予 測 曲 線 を 平 準 化 す る よ う に 、P0を 設 定 す る 。

⑥ 需 要 が P0を 超 過 し た 分 だ け 蓄 電 池 を 放 電 さ せ る 。

⑦ 受 電 電 力 が 契 約 電 力 を 超 え る 場 合 は 、 超 過 分 を 蓄 電 池 の 放 電 で 賄 う(放 電 制 御 対 策)。

夜 間 の 充 電 制 御 プ ロ セ ス に 関 し て 、前 節 ま で の 検 討 で は 夜 間(22~6 時)に 蓄 電 池 を 満 充 電 で き る と 仮 定 し て い た 。し か し 、シ ョ ッ ピ ン グ セ ン タ ー の よ う に 蓄 熱 機 器 が 併 設 さ れ て い る 場 合 な ど 、夜 間 に 需 要 が 低 い 時 に 蓄 電 池 の 定 格 充 電 を 行 う と 、負 荷 率 を 悪 化 さ せ る だ け で は な く 契 約 電 力 の 更 新 を 招 い て し ま う 惧 れ が あ る 。 一 方 、 満 充 電 さ せ る こ と が で き な い と 、昼 間 時 間 帯 に 十 分 に 蓄 電 池 を 運 用 す る こ と が で き な い 。 そ こ で 、 充 電 電 力 を 制 御 す る こ と に よ っ て 、 契 約 電 力 の 更 新 を 防 ぎ な が ら 、 満 充 電 を 目 指 す 制 御 ロ ジ ッ ク を 付 加 し て シ ミ ュ レ ー シ ョ ン を 行 っ た 。以 下 に 充 電 制 御 の プ ロ セ ス を 示 す 。

① 夜 間 料 金 体 系 の 時 間 帯(22 時)に な っ た ら 充 電 を 開 始 す る(充 電 時 間:22:00~5:30)。

② 充 電 電 力 は 定 格 120%と す る が 、充 電 時 の 受 電 電 力 は 過 去 の 最 大 受 電 電 力 を 上 限 と す る 。

こ の プ ロ セ ス を 夜 間 料 金 体 系 の 時 間 帯 に 、蓄 電 池 が 満 充 電 に な る ま で 繰 り 返 し 行 う 。 な お 、 各 需 要 家 の 契 約 電 力 と 蓄 電 池 の 設 備 容 量 を 表 3-15 に 示 す 。

表 3-15 各 需 要 家 の 契 約 電 力 と 設 置 さ れ て い る 蓄 電 池 容 量 契約電力 [kW] 蓄電池容量 [kW]

大学A 3000 1000×2

工場 8500 2000

商業ビル 3000 1500×2

(40%は非常用) ショッピングセンター 5700 2000

以 下 で 各 需 要 家 の 負 荷 追 従 型 運 用 制 御 シ ミ ュ レ ー シ ョ ン 結 果 に つ い て 述 べ る 。 (1)大 学 A

年 間 の 最 も 電 力 需 要 が 大 き か っ た 2008/7/14 の 負 荷 追 従 型 制 御 の シ ミ ュ レ ー シ ョ ン 結 果 を 図 3-36 に 示 す 。放 電 制 御 対 策 の 必 要 性 は な く 、NAS電 池 に よ る ピ ー ク 抑 制 成 功 し て い る 。余 剰 回 数 は 対 策 を 導 入 し て も 抑 制 が 難 し い 。こ れ は 需 要 に 対 し て 、 蓄 電 池 の 設 備 容 量 が 大 き い た め だ と 考 え ら れ る 。 図 3-36(a)は 充 電 制 御 な し 、 図 3-36(b)は 充 電 抑 制 あ り の 例 を 示 し て い る 。(a)で は 昼 間 の 受 電 電 力 は 平 坦 に 保 た れ て い る が 、 夜 間 の 充 電 時 に 受 電 電 力 が 契 約 電 力 を 更 新 し て い る 。(b)で は 充 電 制 御 に よ り 8773kWh と 満 充 電 を す る こ と が で き ず 、昼 間 の 受 電 電 力 は 充 電 制 御 な し に 比 べ て 大 き く な っ た が 、 充 電 時 の 受 電 電 力 を 2500kW と 契 約 電 力 内 に 抑 え る こ と が で き た 。表 3-16 に 年 間 通 じ て の マ ー ジ ン 量 と 余 剰/未 充 電 の 関 係 を 示 す 。ど の マ ー ジ ン 量 に お い て も 最 大 受 電 電 力 は 2500kW に 抑 え ら れ て い る 。 ま た 、 平 均 未 充 電 電 力 量 が す べ て の ケ ー ス に お い て 20%以 上 と な っ て い る が 、 こ の 需 要 家 は 夜 間 と 昼 間 の 需 要 差 が 小 さ い 上 、NAS 電 池 の 容 量 が 2000kW と ピ ー ク 需 要 と 比 べ て か な り 大 き い の で 、 満 充 電 が で き な か っ た と 考 え ら れ る 。

図 3-36 大 学 A の シ ミ ュ レ ー シ ョ ン 結 果

((a)マ ー ジ ン な し 充 電 制 御 な し 、(b): マ ー ジ ン な し 充 電 制 御 あ り)

表 3-16 大 学 A 需 要 に 対 す る 年 間 シ ミ ュ レ ー シ ョ ン 評 価 実績需要 充放電電力

予測需要 受電電力 目標受電電力

-3000 -2000 -1000 0 1000 2000 3000 4000

0:00 2:00 4:00 6:00 8:00 10:00 12:00 14:00 16:00 18:00 20:00 22:00

電力[kW]

2008/7/14(月)充電電力量14400kWh

(a)

-3000 -2000 -1000 0 1000 2000 3000 4000

0:00 2:00 4:00 6:00 8:00 10:00 12:00 14:00 16:00 18:00 20:00 22:00

電力[kW]

2008/7/14(月)充電電力量8773kWh

(b)

マージン (α+kσ)

最大受電電力 [kW]

余剰回数 [回]

平均余剰電力量 [%]

未充電回数 [回]

平均未充電電力量 [%]

最大未充電電力量 [%]

0 2500 8 0.12 145 22.93 34.97

α 2500 9 0.13 145 22.92 34.97

α+σ 2500 33 0.35 145 22.7 34.97

α+2σ 2500 67 0.86 145 22.19 34.97

α+3σ 2500 97 1.73 145 21.32 34.97

(2)工 場

年 間 で 最 も 需 要 が 大 き か っ た 2008/8/29 の 負 荷 追 従 型 制 御 シ ミ ュ レ ー シ ョ ン の 結 果 を 図 3-37 に 示 す 。(a)の 条 件 は マ ー ジ ン な し 充 電 制 御 な し 、 (b)は 安 全 係 数 k=2 で 充 電 制 御 あ り の 例 で あ る 。(a)で は 10:00 の 予 測 に お い て 需 要 大 き め に 予 想 し て し ま っ た た め 、P0 を 契 約 電 力 よ り 高 く 設 定 し て い る が 、 受 電 電 力 は 契 約 電 力 よ り 高 く な ら な い よ う 制 御 ロ ジ ッ ク に 組 み 込 ま れ て い る た め 契 約 電 力 8500kW に 抑 え ら れ て い る 。(b)で は 充 電 制 御 が 組 み 込 ま れ て い る が 、 昼 夜 の 電 力 需 要 差 が 大 き い た め 満 充 電 を 行 う こ と が で き た 。 ま た 、 マ ー ジ ン 量 を 取 っ て お く た め P0を 高 く 設 定 し て し ま い 、一 日 通 し た 負 荷 平 準 化 を 行 う こ と が で き な か っ た 。こ れ は 、需 要 を 大 き め に 予 想 し て し ま っ た た め 、不 必 要 な マ ー ジ ン を 持 っ て し ま っ た た め だ と 考 え ら れ る 。 そ の た め 、 朝 方 の 段 階 で 需 要 を 大 き め に 予 想 す る か ・ し な い か を 判 断 し 、 マ ー ジ ン を 持 つ 条 件 を 日 毎 に 分 け る 必 要 が あ る 。 表 3-17 に 年 間 通 じ て の マ ー ジ ン 量 と 余 剰/未 充 電 の 関 係 を 示 す 。 ど の マ ー ジ ン 量 に お い て も 契 約 電 力 を 更 新 す る こ と な く 、 ほ と ん ど の 日 で 満 充 電 を 行 う こ と が で き た 。

図 3-37 工 場 の シ ミ ュ レ ー シ ョ ン 結 果

((a)マ ー ジ ン な し 充 電 制 御 な し 、(b)安 全 係 数 k=2充 電 制 御 あ り)

表 3-17 工 場 需 要 に 対 す る 年 間 シ ミ ュ レ ー シ ョ ン 評 価 実績需要 充放電電力

予測需要 受電電力 目標受電電力

-6000 -3000 0 3000 6000 9000 12000 15000

0:00 2:00 4:00 6:00 8:00 10:00 12:00 14:00 16:00 18:00 20:00 22:00

電力[kW]

2008/8/29(金)充電電力量14400kWh

(a)

-6000 -3000 0 3000 6000 9000 12000 15000

0:00 2:00 4:00 6:00 8:00 10:00 12:00 14:00 16:00 18:00 20:00 22:00

電力[kW]

2008/8/29(金)充電電力量14400kWh

(b)

マージン (α+kσ)

最大受電電力 [kW]

余剰回数 [回]

平均余剰電力量 [%]

未充電回数 [回]

平均未充電電力量 [%]

最大未充電電力量 [%]

0 8479 0 0 0 0 0

α 8479 0 0 0 0 0

α+σ 8500 2 0.01 1 0 0.48

α+2σ 8500 97 1.36 17 0.04 0.51

α+3σ

(3)商 業 ビ ル

年 間 で 最 も 需 要 が 高 か っ た 2008/5/27 の 負 荷 追 従 型 制 御 シ ミ ュ レ ー シ ョ ン の 結 果 を 図 3-38 に 示 す 。(a)は マ ー ジ ン な し で 充 電 制 御 な し 、(b)は 安 全 係 数 k=3 で 充 電 抑 制 あ り の 条 件 の 結 果 を 示 し て い る 。(a)で は 充 電 時 に お い て 充 電 電 力 が 契 約 電 力 3000kW を 上 回 っ て い る こ と が 確 認 で き る 。 一 方 、(b)で は 充 電 時 の 充 電 電 力 は 契 約 電 力 以 下 に 抑 え ら れ て お り 充 電 電 力 量 が 7685kWh と 十 分 に 充 電 で き て い な い が 、 昼 間 の 受 電 電 力 は 契 約 電 力 内 に 抑 え ら れ て い る 。 表 3-18 に 年 間 通 じ て の マ ー ジ ン 量 と 余 剰/未 充 電 の 関 係 を 示 す 。 マ ー ジ ン を 増 や す こ と に よ り 最 大 受 電 電 力 を 抑 制 で き 、k=3 の 時 が 最 も 受 電 電 力 を 抑 制 す る こ と が で き た 。こ れ は 、商 業 ビ ル の よ う な 高 需 要 が 長 時 間 続 く よ う な 需 要 家 は 、ピ ー ク を 突 出 す る 惧 れ が あ る 時 間 帯 が 長 い た め だ と 考 え ら れ る 。つ ま り 、常 に 蓄 電 池 の エ ネ ル ギ ー 残 量 と 受 電 電 力 を 把 握 し な け れ ば な ら な い た め 制 御 が 困 難 に な り 、危 険 を 最 も 回 避 す る マ ー ジ ン 量 を 選 定 し た た め だ と 考 え ら れ る 。そ の た め 、高 需 要 の 時 間 帯 が 長 い 需 要 家 は 、予 測 が 外 れ る 可 能 性 を 十 分 に 考 慮 し て マ ー ジ ン 量 を 決 定 す る 必 要 が あ る 。

図 3-38 商 業 ビ ル の シ ミ ュ レ ー シ ョ ン 結 果

((a)マ ー ジ ン な し 充 電 制 御 な し 、(b)安 全 係 数 k=3充 電 制 御 あ り)

表 3-18 商 業 ビ ル 需 要 に 対 す る 年 間 シ ミ ュ レ ー シ ョ ン 評 価 実績需要 充放電電力

予測需要 受電電力 目標受電電力

-3000 -1500 0 1500 3000 4500 6000

0:00 2:00 4:00 6:00 8:00 10:00 12:00 14:00 16:00 18:00 20:00 22:00

電力[kW]

2008/5/27(火) 充電電力量12960kWh

(a)

-3000 -1500 0 1500 3000 4500 6000

0:00 2:00 4:00 6:00 8:00 10:00 12:00 14:00 16:00 18:00 20:00 22:00

電力[kW]

2008/5/27(火) 充電電力量7685kWh

(b)

マージン (α+kσ)

最大受電電力 [kW]

余剰回数 [回]

平均余剰電力量 [%]

未充電回数 [回]

平均未充電電力量 [%]

最大未充電電力量 [%]

0 3473 1 0.01 195 8.26 38.33

α 3734 2 0.01 192 7.44 35.98

α+σ 3377 5 0.06 195 9.27 36.75

α+2σ 3088 17 0.18 195 12.84 36.75

α+3σ 3000 58 0.59 195 13.71 36.75

(4)シ ョ ッ ピ ン グ セ ン タ ー

図 3-39(a)は マ ー ジ ン な し で 充 電 制 御 な し の 結 果 で あ る 。18:00 以 降 の 需 要 増 加 を 予 測 す る こ と が で き ず 、 蓄 電 池 を 不 必 要 に 放 電 さ せ て し ま っ て い る 。 そ の た め 20:30 に 電 池 枯 渇 を 起 こ し 、受 電 電 力 の 突 出 を 招 い て い る 。ま た 、夜 間 の 充 電 制 御 を 行 っ て い な い た め 契 約 電 力 を 更 新 し て い る 。図 3-39(b)は k=2の 充 電 制 御 あ り の 結 果 で あ る 。需 要 の 立 下 り に 電 池 枯 渇 を 起 こ し て い る が 、マ ー ジ ン を 持 っ て い る こ と で(a)と 比 べ て 受 電 電 力 を 抑 え る こ と が で き た 。 ま た 、 夜 間 料 金 体 系 に 切 り 替 わ る 寸 前 で あ る た め 、こ の よ う な 需 要 家 に は さ ら に 詳 細 な 充 放 電 制 御 ロ ジ ッ ク が 必 要 で あ る 。表 3-19 に 年 間 通 じ て の マ ー ジ ン 量 と 余 剰/未 充 電 の 関 係 を 示 す 。こ の 表 よ り 、ど の マ ー ジ ン 量 に お い て も 最 大 受 電 電 力 が 契 約 電 力 を 上 回 っ て し ま っ た こ と が わ か る 。そ の 理 由 と し て 、商 業 ビ ル の よ う に 長 時 間 高 需 要 で あ る こ と 、蓄 電 池 の 充 電 と 放 電 が 切 り 替 わ る 寸 前 ま で 高 需 要 で あ り 予 測 が 困 難 で あ っ た こ と が 原 因 だ と 考 え ら れ る 。図 の よ う な 予 測 で き な い 需 要 増 加 が 蓄 電 池 の エ ネ ル ギ ー 残 量 を 枯 渇 さ せ て し ま い 、契 約 電 力 の 更 新 を 招 い て し ま う 。こ の よ う な 需 要 家 に は 、充 放 電 の 切 り 替 え 時 の 制 御 を 詳 細 に 行 う こ と で 防 ぐ こ と が で き る と 考 え ら れ る 。

図 3-39 シ ョ ッ ピ ン グ セ ン タ ー の シ ミ ュ レ ー シ ョ ン 結 果 ((a)マ ー ジ ン な し 充 電 制 御 な し 、(b)安 全 係 数 k=2充 電 制 御 あ り)

表 3-19 シ ョ ッ ピ ン グ セ ン タ ー 需 要 に 対 す る 年 間 シ ミ ュ レ ー シ ョ ン 評 価 実績需要 充放電電力

予測需要 受電電力 目標受電電力

-4000 -2000 0 2000 4000 6000 8000

0:00 2:00 4:00 6:00 8:00 10:00 12:00 14:00 16:00 18:00 20:00 22:00

電力[kW]

2009/6/20(土)充電電力量14400kWh

-4000 -2000 0 2000 4000 6000 8000

0:00 2:00 4:00 6:00 8:00 10:00 12:00 14:00 16:00 18:00 20:00 22:00

電力[kW]

2009/6/20(土)充電電力量14400kWh (b)

マージン (α+kσ)

最大受電電力 [kW]

余剰回数 [回]

平均余剰電力量 [%]

未充電回数 [回]

平均未充電電力量 [%]

最大未充電電力量 [%]

0 5973 38 0.43 37 0.09 2.23

α 5973 39 0.45 40 0.1 2.23

α+σ 5749 91 0.69 44 0.12 2.05

α+2σ 5749 154 1.27 51 0.1 2

こ れ ま で 安 全 係 数 k を 0,1,2,3 と 整 数 で 評 価 し て き た が 、さ ら に 適 切 な マ ー ジ ン 量 を 算 定 す る た め に 安 全 係 数 を 細 分 化 し 、 蓄 電 池 の エ ネ ル ギ ー 残 量 枯 渇/余 剰 や 年 間 最 大 受 電 電 力 の 改 善 効 果 の 評 価 を 行 っ た 。ま た 、充 電 時 間 に 関 し て 、こ れ ま で 充 電 時 間 を 22:00~5:30 と し て い た が 、契 約 電 力 な ど で 充 電 電 力 量 が 制 限 さ れ て 、十 分 に 充 電 を で き ず 、受 電 電 力 の 突 出 を 招 い て い る ケ ー ス が 多 く 見 ら れ た の で 、各 需 要 家 の 充 電 時 間 を 22:00~7:00 に 拡 張 す る よ う 変 更 し シ ミ ュ レ ー シ ョ ン し た 。予 測 修 正 時 刻 に つ い て も 、18 時 以 降 に 需 要 の 伸 び が 見 ら れ る 需 要 家 が あ っ た の で 、 す べ て の 需 要 家 に 対 し て 19,20,21 時 の 予 測 修 正 時 刻 を 追 加 し た 。

図 3-40 に 需 要 家 毎 の 各 安 全 係 数 に お け る 蓄 電 池 の エ ネ ル ギ ー 残 量 枯 渇/余 剰 の 関 係 や 年 間 最 大 受 電 電 力 の 改 善 効 果 を 示 す 。最 大 受 電 電 力 の 改 善 効 果 と は 、蓄 電 池 の パ タ ン 運 転 時 の 年 間 最 大 受 電 電 力 と 比 較 し た も の で あ り 、正 の 数 が 改 善 を 表 し て い る 。枯 渇 回 数 と は 電 池 残 量 が 0kWh の 時 に 最 大 受 電 電 力 を 更 新 し た 回 数 で あ る 。 余 剰 回 数 は 22:00 時 点 で 蓄 電 池 の エ ネ ル ギ ー 残 量 が 残 っ て い た 回 数 で あ る 。余 剰 電 力 量 と 21:30時 点 の 蓄 電 池 の エ ネ ル ギ ー 残 量 を 全 日 で 平 均 し た も の で あ る 。図 3-40 よ り 、 ど の 需 要 家 も k を 増 加 さ せ る と 余 剰 回 数 が 増 加 し 、 枯 渇 回 数 が 減 少 す る こ と が 分 か っ た 。

明 星 大 学 で は 、マ ー ジ ン な し で 改 善 効 果 が 最 も 良 く な り 、マ ー ジ ン を 残 す と 改 善 効 果 が 得 ら れ な い 結 果 に な っ た 。 た だ し 、 枯 渇 回 数 が 減 少 す る た め 、 な し~0.5 の 安 全 係 数 が 妥 当 で あ る と 考 え ら れ る 。 大 学 A で は 、 ど の マ ー ジ ン 量 で も 受 電 電 力 の 改 善 効 果 は 得 ら れ て い る こ と が 確 認 で き る 。ま た 、余 剰 回 数 は マ ー ジ ン 量 を 多 く 持 て ば 持 つ だ け 増 加 し て い く 。こ れ ら の 結 果 か ら 、こ の 需 要 家 に 設 置 さ れ て い る 蓄 電 池 の 容 量 が 十 分 に 多 い た め 、契 約 電 力 更 新 を 避 け る た め に マ ー ジ ン を 残 す 必 要 は ほ と ん ど な い こ と と 言 え る 。大 学 の 設 備 増 設 等 の 需 要 増 加 が 見 込 ま れ る と 蓄 電 池 の エ ネ ル ギ ー 枯 渇 の 危 険 性 も 高 ま り 、マ ー ジ ン の 必 要 性 が 出 て く る 可 能 性 が あ る 。工 場 で は 、 マ ー ジ ン な し ま た は k=0.0~0.1 で あ る と き に 最 も 改 善 効 果 が あ り 、 そ れ 以 降 は 一 定 の 改 善 効 果 し か 得 ら れ な い 。ま た 、こ の 需 要 家 は k が 2.0 を 超 え る と 正 常 な 運 用 が 行 え て い な い こ と が 分 か っ た 。こ の 理 由 と し て 、予 測 対 象 日 よ り 過 去 の 予 測 精 度 が 思 わ し く な い た め マ ー ジ ン 量 を 定 格 電 力 量 と 同 量 残 し て し ま い 、パ タ ン 運 転 と 同 じ よ う な 運 転 に な っ た た め で あ る 。枯 渇/余 剰 や 改 善 効 果 を 考 え る とk=1.0 付 近 の マ ー ジ ン 量 が 適 切 で あ る と 考 え ら れ る 。 商 業 ビ ル で は 、 枯 渇/余 剰 回 数 と 受 電 電 力 の 改 善 効 果 を 見 る と 、k が 1.0~2.0 ま で が 適 切 な マ ー ジ ン 量 で あ る 。k=2.3 付 近 で 改 善 効 果 が 急 激 に 落 ち て い る が 、こ れ は 工 場 負 荷 と 同 様 に マ ー ジ ン 量 を 残 し す ぎ た た め 正 常 な 運 用 が 行 え て な い た め で あ る 。シ ョ ッ ピ ン グ セ ン タ ー で は 、k が 小 さ く て も 枯 渇 回 数 は 大 き く な い こ と か ら 、シ ョ ッ ピ ン グ セ ン タ ー の 運 用 方 式 と し

ドキュメント内 樋田 祐輔 (ページ 103-111)