、
対 治 悉 檀 摂
。
若
作
八 万 四
千 諸
波
羅 蜜、
八 万 四
千
度
無 極、第
一義
悉 檀 摂。
又一 説、
仏 地 三 百 五
十 法
門
。一 一 門 有
十
善。
合 三 千 五 百 善
。
治 四 分 則一 万 四 千
。
又 治 六 根 即 八 万 四 千 也
。
(
同
1
六 八
九a
〜 c
)
最
初
の
傍
線 を 引い た
『
思 益 経
』
の
文
は
、
思
い
出 さ れ
る よ う
に
、
既
に
指
摘
し て お い た 四 明 知 礼
と 天 童 子 凝
の
論 争
の
中
で
話 題
に さ れ
て
い
た こ と で あ
っ
た
。
つ
ま り
、
皮 肉 骨 髓
の
達
磨
門 下の
得
法
説 と 外 道 問 仏の
話
と 聖 説・ 聖 黙
の 二
種
の 施 設 と は
、
天 台
と
禅 宗
の
論 争
の
中
で 展 開 し て
き た 重 要
課
題で
あ
っ
た の で あ る
。
そ の 論
争
の
過 程
は
、
道 元 に と
っ
て も 知
悉
の
問 題
で あ
っ
た と
い
え る の で あ る
。
次
に
『
四 馬
』
は 天 台 典 籍
の
『
法 華 玄 義』
中
の
「
故 中
論
云、
為 向
道
人 説 四 句。
如
快
馬 見 鞭 影 即 入 正路
」
の
引 用
の み に と ど ま る だ ろ う か
。
実 は
「
如
快 馬 見 鞭 影 即 入 正 路」
の
説 は、
『
摩 訶 止 観
』
に は
頻
繁に
出
て く る の で
あ
る
。
と が
(
1
) 其
の
師
の
過
は
、
根 性
に
達
せ
ず 仏 意 を
解
せ
ざ る な り
。
仏
の
貪 欲 は 即 ち 是 れ 道
と
説
く は
、
仏
は
機
の
宜
し き を 見
て、 一
種
の
衆
生 は 底 下
、
薄
福に
し
て、 決
し て
善
の
中
に お い
て
道 を 修 す る こ
と 能 わ ず、 若
し
其
の
罪
に
任
せ
ば、
流 転
し て
已 む ご
た と
と
無
か ら ん
こ と を 知
り、 貪 欲
に お
い
て 止 観 を 修 習
せ し む
。
極 め て 止 む を 得
ざ る が 故
に 此 の
説 を 作 す
。
譬 如
え
ば 父 母
の
も ち う が
子 の
病
を 得
た る
を 見
て
余 薬 が 宜
し か ら ざ れ ば、 黄
龍
湯 を 須い
歯
鑿
っ
て
之 れ に
瀉 ぐ
に
、
服 し 已
っ
て
病
愈
ゆ る が ご と し
。
仏 も
亦
た 是
の
如 し
。
説 は 其
の
機
に
当 る
。
快
馬の
鞭 影 を 見
て
、
即
ち 正 路
に
到
る が
ご と し
。
貪
欲は
即 ち
是
れ
道
な り と は、 仏 意 は 此
の
如 し
。
若 し
衆 生 有 り て
悪
に お い て 止 観 を 修 す る に
宜 し か
ら ざ れ ば
、
仏
は
諸
の
善
を 説
い
て 之 れ を 名
づ け て
道
あ き ら
と
為 す
。
仏 は
二
説 を 具 し た
も う
。
汝 は 今 ま 云 何 が
善
を 呵 し
悪
に
就 く や
。
若 し 其
れ
然 ら ば、 汝
は
則 ち
仏
に 勝 る
。
公 か に
仏
前
に お い て
灼 然
と し て
違 反 す
。
其 師 過 者 不 達
根
性 不 解 仏 意。
仏 説 貪 欲 即 是 道 者
、
仏
見 機 宜、
知一 種
衆
生 底 下 薄
福
、
決 不
能
於 善 中 修 道。
若 任 其 罪、
流 転
無
已
、
令 於 貪 欲 修 習 止 観
。
極 不 得 止
、
故 作 此 説
。
譬 如 父 母 見 子 得 病 不 宜 余 薬、 須 黄 龍 湯 鑿 歯 瀉 之
、
服 巳 病 愈。
仏 亦 如 是。
説 当 其 機
。
快 馬 見 鞭 影 即 到 正 路
。
貪 欲 即 是
道
、仏 意
如
此。
若 有
衆
生 不 宜 於 悪 修 止観
者、
仏 説 諸 善 名 之 為 道
。
仏 具
二
説
。
汝 今 云 何 呵 善 就 悪
。
若 其 然 者 汝 則 勝 仏
。
公 於 仏 前 灼 然 違 反
。
(
巻
二
下
。
同 一− 九a
)
か な
(
)
2
、 是
の
故
に
如
来
は
巧
み に
悉 檀
を 用
い
、
興 廃
は
時
に
適
い、 機
に
順 じ て
作
し、 皆
な
衆 生 を 益 す
。
是
の
故
に
如 来
は 空 し く 法 を
説
か
ず
。
人 を 度
さ ん が
為
の
故
に
、
興
に
応 じ 廃
に
応 ず
る な り
。
三
権
に
対 し 一て
実 を 説 き
、
実 を
存
す れ ば
権
を 廃 す る
『
四 馬
』
考
( 石 井)
六 七
「
四 馬
』
考
( 石 井) 六 八
ゆ え
い か
こ と は
、
已 に
前
に
説 く が
如
し
。
今
ま 更
に
料
簡 す れ ば 四 種の 止
観
は
皆 な 実
に し て
虚 な ら ず。 所 以 は
何
ん
。
若 し
開
決
せ
ざ れ ば、 則
ち 理 に 入 る こ と
無 き も
、
今
ま は
声 聞
の
法 を 決 了 す る に
、
是 れ 諸 経
の 王 な り
。
方 便
の
門 を
開
い
て
真 実
の
相 を 示 す
。
一 一
の
止 観 は
、
皆 な 円 に 入 る こ と を 得 る こ と
、
快
馬
の
鞭
影 を 見 て 即ち 正 路
を
得
る が
如
し
。
故
に 四 種 は
皆 な 実 な り
。
是 故 如 来 巧 用 悉 檀
、
興 廃 適 時
、
順 機 而
作
、皆 益 衆 生
。
是 故
如 来
不 空 説 法。
為 度 人 故
、
応 興 応 廃 也
。
対
三
権 説一 実
。
実 存 権 廃
。
巳
如 前 説
。
今 更 料 簡 四 種 止 観 皆 実 不 虚
。
所 以 者 何
。
若 不
開
決、
則 無 入 理
、
今 決 了 声 聞 法
、
是 諸 経 之 王
。
開 方 便 門
、
示 真 実 相
。
=
止 観、
皆
得 入 円、
如 快 馬 見 鞭 影 即 得 正 路
。
故 四 種
皆
実 也。
( 巻
三 下
。
同
−
三 四
bc
)
(
3
)
香 城
に
粉 骨 し、 雪 嶺
に
身 を 投 ず
る も
、
亦
た
何 ぞ 以 て
徳
に
報 ず る に
足 ら ん や
。
快 馬
の
鞭 影 を 見
て、 即
ち 正 路
に
著 く が
ご と し
。
香 城 粉 骨
、
雪 嶺 投 身
、
亦 何 足 以 報 徳
。
快 馬 見 鞭 影 即 著 正 路
。
( 巻 五 上
。
同 ー 四 九
)a
も
(
)
4
云 何 が 第「 義 悉 檀 な る や。
心 の 理 を 見
る こ と を 得
る は、
心 が 開 け 意
が
解
し て
、
豁 然 と し て
道 を 得
る が
如 し
。
或 し 縁 能 く 理
を 見 る と 説
か ば、 須
臾
に し て 之 れ を
聞 け ば
、
即 ち 三
菩 提 を 究
竟
す る こ と を 得
る と
い
う が
如
し
。
或 し 因 縁 和 合 し て
道
を 得る と
説
か ば、 快
馬
の
鞭 影 を 見
て
、
即
ち 正
路 を 得
る が 如
し
。
或
し
離 れ て
能 く 理
を 見 る と
説
か ば
、
無
所 得が
即
ち
是 れ 得
に
し て、 巳
に
是 れ 無 所 得 を
得
た り と 言 う が 如 し
。
是
れ を 第一
義
の 四
句
に 理 を 見 る と
名
つ く
。
何 に 況 ん や 心
の 三
千 法 を 生 ず る を や
。
云 何 第一 義 悉 檀。
心
得
見 理、
如 言 心
開
意解
、豁 然 得 道
。
或
説
縁 能 見 理、
如 言 須 臾 聞
之、 即 得 究 竟
三
菩 提
。
或
説 因 縁 和 合 得 道、
如 快 馬 見 鞭 影 即
得
正 路
。
或
説 離 能 見 理。
如 言 無 所
得
即 是 得、 巳 是 得 無 所 得。
是
名
第一 義四
句 見 理
。
何 況 心 生 三
千 法 耶
。
(
巻 五 上
。
同
−
五 五
a
)
(
5
)
若 し
観
ず る も 未 だ 悟 ら ざ れ ば
、
重 ね て
慈 悲 を 起
こ せ
。
此
の
理 は
寂 静 な れ ど も
、
而 も 衆 生 は 迷 を 起
こ
し
、
無 明
の
戯
し
げ
論 は
、
如 来 蔵 を 翳 じ
、
煩 悩 林 を 稠 く し、 是
の
故
に 悲 を 起
こ し て
根 本
の
重 苦 を 抜 く
。
又 た 無 明 は 即 ち 法 性 な り
、
煩 悩
は
即 ち 菩 提 な り
。
衆 生 を し て 事
に 即 し て 而 も 真
な ら し め
、
法 身 を 顕 現
せ し め ん と す
。
是
の
故
に
慈
を
起
こ し て
究 竟 の
楽
を
与 う
。
是
の
如 く 誓 願 し て
、
清 浄 真 正 に し て、 上
に
仏 道 を 求
め、 下
に
衆
生 を 化し
、
雑 毒 な ら ず
、
偏 邪 な ら ず、
依 倚 す る こ
と
無 く、
二
辺 を 離
れ る を
、
発 菩 提 心
と
名
つ く
。
此
の
心
の
発
こ る
時
、
豁 然 と し て
悟
る こ と を 得
る な り
。
快 馬
の
鞭 影
を
見
て、 即
ち 正 路
に
到
る が
如
し
。
若
観
未悟
、
重 起 慈 悲。
此 理
寂
静、
而
衆
生 起 迷、無 明 戯 論
、
翳
如 来 蔵、
稠 煩 悩
林、是 故 起 悲 拔 根 本 重 苦
。
又 無 明 即 法
性
、
煩 悩 即 菩 提
。
欲 令
衆
生 即
事
而真
、
法 身 顕 現
。
是 故 起 慈
与
究 竟 楽。
如
是 誓 願、 清 浄 真 正、
上 求 仏 道、 下 化
衆
生
、
《
雑 毒、 不 偏 邪、 無依
倚、 離二
辺
、
名 発 菩
提
心
。
此 心 発
時
、豁 然
得
悟。
如 快
馬 見 鞭 影 即 到 正 路
。
( 巻 九 下
。
同 ー
;
= a
b
)
こ お む す な わ
(
6
) 諸
の
外 道
の
如 き は
、
先
に
見
の
心 有
る も
、
仏
の
化 を 被
る 時 は
、
快 馬
の
鞭 影 を
見
て、 即
便
ち 悟 を 得
る が 如
し
。
若 し 見 そ う り よ う
い か ん
無
き
者 は
、
万 斧 も
て
も 断 ぜ
ず
、
牛 馬
の
為
に
法 を 説 く も
、
相
い
領
解
せ ざ る が
如
し
。
樔 撩
は
全 く 未
だ 語 を
解
せ ず
。
若 為 が 玄 を 論 ぜ ん
。
故 に
仏
は
其
の
人
に お い て、 則
ち
世
に
出
で た ま わ ず
。
形 を 分
か
ち 質 を 散 じ、 師
と
為 り 友
と
為
っ
て
、
其
の
見
み ち び
の
法 を 導 き
、
仏 日
の
初 め て
出
つ る に
、
権
者 を 実に
引 き
、
法 を 聞
い て 即 ち
悟
る な り
。
如
諸 外 道、
先 有 見 心
、
被
仏化 時
、如
快 馬 見 鞭 影 即 便 得 悟。
若 無 見 者
、
万 斧 不 断
、
如 為 牛 馬 説 法、 不 相 領 解
。
樔 潦 全 未
解
語。若 為 論 玄
。
故
仏 於 其 人、
則 不 出 世
。
分 形 散 質、
為
師 為 友
、導 其 見 法
、
仏 日 初
出
、
権 者 引 実
、
聞 法 即
悟
。
( 巻一
〇 下
。
同 一− 三
七 c
)
こ の
う
ち
、
(
2
)
も
(
4
) も 四 悉 檀
の
第一 義 悉
檀
の
説
と
関 わ
っ
て
快
馬の
鞭
影の
喩
説
が 説
か れ
て
い
る こ
と は、
先
に
示 し た
こ と と
関
連 す る とい
え よ
う
。
ま た
(
5
)
の
発 菩 提 心 と
快
馬の
鞭
影の
喩 説 も 十
二
巻
本
の
『
発
菩
提 心』
と 関 連
し て
考 え る こ
と も
で き る と 思 わ れ る
。
(
6
) は そ
の
箇
所 が『
四
禅
比 丘
』
に
引
用 さ れ る
所 と 結 び
つ
く し
、
何
よ り も 外 道 問 仏
の
話
と
結
び
つ
け て
考 え る
こ と も で
き る
。
こ の よ う
に
、
『
摩 訶 止
』
観
と
の
関
係 を 更に
細
か く 検 討 す る
こ と も よ 一り 層、 道 元
の
撰 述 過 程 を 明 ら
か に す る
こ と に も な
ろ
う が
、
『
四 馬
』
の 巻 と
直
接
関 係が
あ る の は
、
(
1
)
で
あ る こ と を
指
摘で き れ ば こ こ で は
十 分
で
あ
ろ う
。
こ の
『
摩 訶
止
観
』の 五 略
の
大 意( 発 大 心・ 修 大 行・ 感 大 果
・
裂 大 網・ 帰 大 処
)
の
修 大 行
の
「
仏
亦 如 是」以 下
の
部
分 を、
荊 溪 湛 然
の
『
輔 行 伝 弘 決
』
巻
二
之 五 で は 次
の よ う
に
注 釈 す る の で
あ
る
。
そ の
箇 所 を 便 宜 上
、
(
A
)(
B
)
(
C
)
の 三
段
に
分 け て
、
『
四
馬
』
に
引 用 す
(る
B
)
の
部
分
は
訓 読
は
添 え な い
こ と に す る
。
(
A
)初
に
悪 機
を 明 か
す 中
。
如 快 馬 等
と 云 う
は
、
根 利
は
快 馬
の
如
く、
悪 を 起
こ
す
は
僻 路
の
如 し
。
説 を 聞 く は
鞭 影
の
如 く、
欲 息
は
正 路
の
如
し
。
『
四 馬
』
考
( 石 井)
六 九
『
四 馬
』
考
(
石 井〉
七
〇
初
明 悪
機
中。
云 如 快 馬 等 者
、
根
利 如 快 馬、
起 悪 如 僻
路
。
聞 説 如 鞭 影
、
欲
息 如 正 路。
(
B
)
雑 阿 含 云
、
仏 告 比 丘
、
有
四 種 馬、
」
者
見鞭
影、
即 便
驚
悚 随御
者 意。
二
者 触 毛
、
便 能 如 上
。
三
者 触 肉
、
然 後 乃 驚。
四
者
徹 骨、
然 後 方 覚
。
経
合
喩 云、 初 馬 如 聞他
聚落
無 常
、
即 能 生 厭。
次 馬 如 聞 己 聚 落 無 常
、
即 能 生 厭
。
三
者 如 聞 己 親 無 常
、
即 能 生 厭
。
四 者 猶
如
己 身 病 苦
、
方
能 生 厭。
み
(
C
)
『
大
経↑
大 般 涅 槃 経
)
』
の
十
六 に
調
御
を 釈 す
る
中
。
亦
た 四 馬 を 以 て
生 老
病
死を
聞 く
に
喩 う
。
故 に 知 り
ぬ、
二
経
は 並 な 三
蔵
の
中
の
意
に
喩
うる こ と を
。
今 ま 借 り て 此 れ を 喩 う は、 以 て 四
教
に
対 す
。
快
馬は
即
ち 是 れ 円 機
な り
。
貪 欲
は 即 ち
是
れ
道
な り
。
若 し
意
を 取
る こ と
僻 越
に
し
て
浪 り
に
貪
欲 を 行 ず る は、
則
ち 都
て
四 の
数
に
あ ら
ず
。
若
し
機 浅 け れ ば
、
次
に
な い し か
な
別 教 を 用 う
、
乃 至 通・ 蔵
は
余
の 三 馬
の
如
し
。
円 機
の
中
に
於
て
仍 ち 須 く 機
の
善
に し 宜
く 悪
に
宜 し き に
称 う
べ
し
〉
。
大 経
十
六 釈 調 御 中
。
亦 以 四
馬 喩 聞 生 老
病
死
。
故 知
二
経 並 喩
三
蔵 中 意
。
今 借 喩 此 以 対 四 教。
快
馬 即 是 円 機
。
貪 欲 即 是 道 也
。
若 取 意 僻 越 浪 行 貪 欲、 則 都 非
四
数
。
若 機 浅 者
、
次 用 別 教
。
乃 至 通 蔵、 如 余
三
馬
。
於 円
機
中、
仍
須 称 機 宜 善 宜 悪
。
( 大 正 四 六 ー
二一
二
ab
)
こ の
よ う に
『
四 馬』
は
『
法
華
玄 義』
の
説
と
『
摩
訶 止観
』及 び
『
輔
行 伝 弘 決』
の
天 台 典 籍 を 重 層 的
に
展 開
し な が ら
、
「
阿 含
の 四 馬
」
へ
と 移 る
の で あ る
。
こ れ が
『
雑 阿 含 経』
巻
三 三 で あ る こ と も
、. 道 元 は 知
っ
て
い
た に
違
い
な
い
が、 そ の
撰 述 過 程 で は 天 台 典 籍 を 下 敷
き に
し て
論 述 し た の で あ る
。
参 考
に
『
雑 阿 含 経』
巻
三 三 の
九
二 二 の
話 を 紹 介
し て お こ
う
。
( 引 用 者 が 分 か り 易
く す る た め に
傍 線
と 波 線 を 加
え た
)
( 九
二 二
)
如 是 我 聞
。
一 時、
仏
、
王
舍
城
の
迦 蘭 陀 竹 園
に
住
せ
り
。
爾
の
時
、
世
尊
、
諸
の
比
丘 に
告 げ た も う
。
世
に 四
種
の
良 馬
ち け つ
よ
有
り
。
良
馬 有 り て、
駕 す る に 平 乗 を 以 て す る
に、 其
の
鞭 影 を 顧
み て
馳 駛 す
。
善 能 く 御 者 の
形 勢 を 観 察
し、 遅 速 左 右
な
り
。
御
者の 心 に
随 う を、
是 を 比 丘
と
世 間
の
良
馬の
第一
の
徳
と
名 つ く
。
復 た 次
に
比 丘 よ
。
世 間
の
良 馬
の 影 を 顧
み て
自
ら
驚
察 す る こ と能
わ ず
。
然 る
に
鞭 杖 を 以
て 其
の
毛
の
尾
に
触 れ る に
、
則
ち
能 く 驚 悚
し
、
御 者
の
心 を 察 し て
、
遅 速 左 右 な り
。
是 を 世 間
の
第
二 の 良 馬 と 名
つ く
。
復 た 次
に 比 丘 よ
。
若 し
世 間
の
良 馬 の
影 を 顧
て
、
皮 毛
に
触
る る に
及 び て
能 く 人
の
心
に
す こ
随 う 能
わ ず
。
而 る に
鞭
杖
を 以て
小 し く 皮 肉 を 侵 さ ば、 則
ち 能 く 驚 察 し、 御 者
の
心
に
随
い て
、
遅 速 左 右 な り
。
是 を 比 丘
の
第
三 の 良 馬 と 名
つ く
。
復 た 次
に 比 丘 よ
。
世 間
の
良 馬 の
其
の
鞭 影 を 顧 み る こ と
能 わ ず、 皮 毛
に
触 れ る に 及 び
、
小 し く