めざす都市像「水と緑が魅せる心豊かな庭園都市」の実現に向けて、多様で豊かな環境を活 かし、水と緑にあふれた美しく風格のある都市づくりを進めます。
(1)景観形成の基本方針
①岡山市の景観特性
岡山市の景観は、広大な市域の中で、起伏に富んだ豊かな自然や、先人が築いた歴史・文化 を背景に、多様で個性ある姿を見せています。こうした貴重な岡山市の景観は、「緑」「水」
「農」「歴史」「都(まち)」の5つの「原風景」が調和することにより、魅力ある景観が形成さ れていると言えます。
《緑の原風景》 《水の原風景》 《農の原風景》
市街地の北部・南部を取り囲み、
背景となっている緑をはじめ、身 近な里山や市街地内の緑が岡山市 の景観を特徴づけています。
旭川・吉井川・笹ヶ瀬川の三大河 川やその支流、農業用水路などが 豊かな水をたたえ、岡山を象徴す る景観となっています。
水田と農家集落が織りなす田園景 観をはじめ、山間部の棚田、特産 の果樹園、広大な干拓地など、自 然と暮らしが一体となった特徴あ る農の景観が展開しています。
《歴史の原風景》 《都(まち)の原風景》
岡山城・後楽園の城下町を代表する 景観や歴史のロマンを感じさせる 吉備路の景観、地域に残る歴史・文 化的遺構は岡山の個性を際だたせ るシンボルとなっています。
都は人々が幾世代にもわたり営々と 築き上げた空間であり、都市活動の 場、集住の場として活気に満ちてい ます。風格と賑わい、潤いと人間味 あふれる都市景観を形成します。
②景観づくりの基本的な考え方
これまで創りあげられた「原風景」にみがきをかけ、新たなる時代に対応した魅力ある「景 観」を創造し、未来に引き継いでいくため、市・市民・事業者等がともに目指すべき景観づく りの目標を次のとおり設定します。
緑の原風景 水の原風景 農の原風景 歴史の原風景 都(まち)の原風景
活 気 と 風 格 の あ る 都 の た た ずまいを創り、
育てる 暮 ら し に 根 づ
く 歴 史 の 景 観 を活かす 農 の 景 観 を 再
評価し、自然と の調和を図る 命 を 育 む 水 の
景 観 を 大 切 に する
景 観 の 骨 格 と な る 地 形 を 尊 重する
【景観づくりの目標】「おかやまの原風景を活かした景観の創生」
(2)景観形成施策の展開
岡山市の景観づくりは景観の骨格づくりである広域的景観形成と市民主体の景観まちづく りである地域的景観形成の両面から取り組みます。
①広域的景観形成の施策
◆広域的景観形成の方針
岡山市の景観の骨格をなす山、川、道路、都心の大通りなどの景観を整え、誰もが思い浮か べる都市・岡山のイメージを創りあげていきます。
際だたせる緑と水の骨格を
○岡山の景観を育んできた 山林の緑を保全する
○周辺4山・近郊5山のシ ンボル景観を保全する
○吉井川・旭川・笹ヶ瀬川 の河川空間を活かす
緑の骨格をなす金山、笠井山 水の骨格をなす旭川の清流
核と軸の演出都市活動の
○都心地区において、風格 と賑わいを備えた魅力あ る都市景観を形成する
○幹線道路沿道において、
個性と魅力ある沿道景観 を形成する
風格と賑わいある都心景観 軸となる幹線道路
【景観の骨格づくりの方針】
誰もがイメージできる景観の骨格づくり
◆広域的景観形成の取り組み
◇水の骨格づくり、緑の骨格づくり
・広域的なつながりで市内を取り囲む水の景観、緑の景観は、岡山の景観構造の軸となり、骨格を形成 するものです。こうした水と緑の景観を守り、育て、際立たせることにより、岡山市の都市のイメー ジを創りあげていきます。
緑豊かな親水空間 市街地を取り囲む緑の景観
◇都心における街並み景観づくり
・都心は岡山を代表する都市の顔となります。このため、都心の主要な街路沿いについて、景観形成重 点地区、景観重要公共施設や屋外広告物モデル地区の指定により、沿道の建築物、屋外広告物等の配 置、形態、意匠や、敷地内あるいは屋上などの緑化等の規制誘導を行い、都心軸にふさわしい風格と 統一感のある景観の形成を図ります。
壁面後退と緑化によるゆとりある空間 広告付きバス停
◇後楽園の背景保全
・歴史的・文化的に優れた景観を有する後楽園の借景・背景に及ぼす影響をできるだけ軽減するため、
景観形成重点地区の指定により、一定規模以上の建築物等の形態・意匠について規制誘導を行い、後 楽園からの良好な眺望景観を保全・形成します。
後楽園 後楽園から操山への眺望
◇都市活動軸における街路景観づくり
・幹線道路沿道の魅力的な景観の形成に向けて、沿道の建築物や屋外広告物等の形態・意匠の適切な誘 導を図ります。あわせて、街路樹の整備・保全や無電柱化の推進等による良好な公共空間の形成によ り、都市活動の軸としてふさわしい沿道景観を創出し、都市のイメージの明確化・向上を図ります。
良好な街路景観の誘導 緑豊かな街路景観
◇大規模行為の規制誘導
・周辺の景観に大きな影響を与える一定規模以上の建築、開発などの行為について、「原風景」を活か し、地域の特性に調和した景観を創出するよう規制誘導を行います。
②地域的景観形成の施策
◆地域的景観形成の方針
多様な個性を持つそれぞれの地域において、地域住民主体のもと、特徴ある景観資源を守り、
育て、生活の中に活かすことで、市民がいきいきと暮らせる景観まちづくりを推進します。
◆地域的景観形成の取り組み
◇市民協働による景観まちづくり
地域の歴史的・文化的特性を生かした魅力ある街なみを形成するため、地域のまちづくりを進める上 での基本的なルールとなるまちづくり協定が定められた区域において、街並みとの調和に配慮した建築 物等の修景整備を支援します。
◇景観まちづくりの支援
シンポジウムの開催等を通じて、おかやまの景観の魅力を再発見・再認識し、景観まちづくりへの気 運を高めるとともに、市民・事業者・行政による景観まちづくりへの意識高揚・啓発を図ります。
◇地域の魅力となる景観資源の保全・活用
ゆとりと潤いのあるまちづくりをめざして、景観 条例に基づき、魅力あるまちづくりに貢献している 建造物などを表彰します。また、地域の良好な景観 形成に重要な役割を果たす一定の建造物を景観重 要建造物に指定する等、地域の魅力となる景観資源 の積極的な保全、活用を図ります。
市民協働による景観資源を活かした景観まちづくり
木下利玄生家(景観重要建造物指定第1号)