• 検索結果がありません。

第3章 災害応急対策

第9節 避難対策の実施

切な避難行動を住民がとれるように努めるものとする。

オ 市町村長は,災害対策基本法に基づき,避難のための立退きを勧告し,急を要すると認める ときは立退きを指示するとともに,必要と認めるときはその立退き先を指示するものとし,状 況に応じては,屋内での待避等の安全確保措置を指示するものとする。

これらについての措置を行った場合には,速やかに知事に報告するものとする。

この場合において市町村長が避難のための立退きを指示することができないと認めるとき,

又は市町村長から要求があったときは,警察官又は海上保安官は必要と認める地域の居住者,

滞在者その他の者に対し避難のための立退きを指示することができる。この場合,直ちにその 旨を市町村長に通知しなければならない。

カ 知事は,県の地域に係る災害が発生した場合において,当該災害による被害が甚大で,市町 村がその全部又は大部分の事務を行うことができなくなったときは,市町村が実施すべき措置 の全部又は一部を代行する。

キ 市町村は,避難勧告等の迅速・的確な判断をするために,国が策定した「避難勧告等に関す るの判断・伝達マニュアル作成ガイドライン」及び県が策定した「徳島県豪雨災害時避難行動 作成指針」に沿って,津波,豪雨,洪水,土砂災害等の災害事象の特性,収集できる情報を踏 まえつつ,避難すべき区域や判断基準を明確にしたマニュアルを整備するものとする。

また,避難勧告又は指示を行う等を発令する際に,国又は県に必要な助言を求めることがで きるよう,連絡調整窓口,連絡の方法を取り決めておくとともに,連絡先の共有を徹底してお くなど,必要な準備を整えておくものとする。

ク 県は,市町村が行う避難対策について,全体の状況把握に努め,必要な連絡調整及び指導を 行うものとする

ケ 徳島地方気象台及び県は,市町村から求めがあった場合には,避難指示(緊急)又は避難勧 告等の対象地域,判断時期等について助言するものとする。また,県は,時機を失することな く避難勧告等が発令されるよう,市町村に積極的に助言するものとする。

区分 事項 実施責任者 措 置 実施の基準

要配慮者等への 災害の発生が高まった場合において,

避難準備・高 市町村長 避難行動の開始 要配慮者等,特に避難行動に時間を要 齢者等避難開 を求める する者が避難行動を開始する必要が認

始 立ち退き避難が められたとき

必要な場合には その準備を求め る

市町村長 災害が発生し,または発生するおそれ

(災害対策基本法60) 立退きの勧告及 がある場合において,特別の必要があ び立退き先の指 ると認められるとき。

避難の勧告 示

知事 市町村が災対法第60条の事務を行う

(災害対策基本法60) ことができないとき。

市町村長 災害が発生し,または発生するおそれ

(災害対策基本法60) 立退き及び立退 がある場合において,特に必要がある と認められるとき。

き先の指示

知事 市町村が災対法第60条の事務を行う

(災害対策基本法60) ことができないとき。

立退き及び立退 市町村長が避難のため立退きを指示す き先の指示 ることができないと認めるとき。

警察官 市町村長から要求があったとき。

災害対策基本法61 危険な事態がある場合は必要な警告を 警察官職務執行法4 警告及び避難の 発し,及び特に急を要する場合におい ては危害を受けるおそれのある者に対 措置 し,必要な限度で避難の措置をとるこ

避難の指示 とができる。

海上保安官 立退き及び立退 市町村長が避難のため立退きを指示す (災害対策基本法61) き先の指示 ることができないと認めるとき。

市町村長から要求があったとき。

災害派遣等を命ぜられた部隊等の自衛 自衛官 警告及び避難の 官は,災害により危険な事態が生じた 災害対策基本法63 措置 場合で,警察官がその場にいないとき 自衛隊法94 は,危険な場所にいる住民に対し,必 要な限度で避難の措置をとることがで きる。

知事及びその命を受 洪水,高潮,地すべりにより著しい危 けた職員 立退きの指示 険が切迫していると認められるとき。

水防法 29 地すべり等防止法25

(23) 洪水又は高潮についての避難指示

ア 市町村長は必要に応じて,災害対策基本法に基づく避難のための立退きの勧告又は指示をす る。また,状況に応じて屋内退避等の安全確保措置を指示するものとする。

イ 洪水又は高潮の氾濫により著しい危険が切迫していると認められるときは,知事,その命を 受けた県職員又は水防管理者は,水防法に基づき,立退きを指示することができる。

水防管理者が指示する場合においては,当該区域を管轄する警察署長にその旨を通知するも のとする。

(34) 地すべりについての避難指示

ア 市町村長は必要に応じて,災害対策基本法に基づく避難のための立退きの勧告又は指示をす

る(地すべりについては屋内退避による安全確保は行わない)。

イ 地すべりにより著しい危険が切迫していると認められるときは,知事又はその命を受けた県 職員は,地すべり等防止法に基づき,必要と認める区域内の居住者に対し,立退きを指示する ことができる。

この場合,当該区域を管轄する警察署長にその旨を通知するものとする。

(45) 土砂災害警戒情報の活用

市町村長は,「土砂災害警戒情報の発表」を避難勧告等の発令の判断基準として,市町村地域 防災計画に位置づけるものとする。

(56) 避難情報の伝達のための放送に係る申し合わせ

県と市町村及び放送事業者とは,市町村長が発令する避難準備・高齢者等避難開始,避難勧告 及び避難指示(緊急)(以下「避難情報」という。)を住民へ確実に伝達するため,テレビ・ラ ジオによる放送について,申し合わせている。

放送事業者は,市町村長からの避難情報の放送要請を受けた場合には,自主的な判断のもと,

放送形式,内容,時刻及び送信系統を決定し,住民へ放送する。

また,県は,市町村等への周知に努めるとともに,県・放送事業者・市町村間の連絡を円滑に 行うようにする。

2 警戒区域の設定

市町村長は,地震災害時,又は津波の発生等により,住民等の生命,身体に対する危険を防止する ため,特に必要があると認められるときは,警戒区域を設定し,災害応急対策に従事する者以外の者 に対して,当該区域への立入りを制限,禁止し,又は,退去を命ずるものとする。

市町村長及びその職務を行う職員が現場にいないとき,又は,これらの者から要請があったときは,

警察官又は海上保安官は市町村長の職権を代行することができる。この場合,直ちにその旨を市町村 長に通知しなければならない。

また,災害派遣を命ぜられた部隊等の自衛官は,市町村長その他市町村長の職権を行うことができ る者が現場にいない場合に限り,市町村長の職権を代行することができる。この場合,直ちにその旨 を市町村長に通知しなければならない。

警戒区域の設定を行った者は,避難の勧告又は指示と同様に,住民への周知及び関係機関への連絡 を行うものとする。

3 避難者の誘導 (1) 住民の避難誘導

住民の避難誘導は,市町村及び県警察が実施するものとするが,誘導にあたっては,周囲の状 況等を的確に判断して避難路を選定の上,傷病者,障がい者,高齢者,幼児等を優先的にできる 限り集団で行うものとする。

また,避難行動要支援者の避難誘導については,自主防災組織や自治会など地域住民において も,福祉関係者との連携の下,市町村等に協力して避難誘導を実施するよう努めるものとする。

(2) 住民の避難誘導体制

ア 市町村は,避難勧告等の発令区域・タイミング,指定緊急避難場所,避難経路等の住民の避 難誘導等警戒避難体制をあらかじめ計画するものとする。その際,水害と土砂災害,複数河川

の氾濫,台風等による高潮と河川洪水との同時発生等,複合的な災害が発生することを考慮す るよう努めるものとする。

イ 市町村は,避難指示(緊急),避難勧告,避難準備・高齢者等避難開始等について,河川管 理者及び水防管理者等の協力を得つつ,洪水,土砂災害等に対して避難すべき区域や判断基準,

伝達方法を明確にし,日頃から指定緊急避難場所や避難路と併せて住民への周知徹底に努める ものとする。

ウ 市町村は,被害の想定等により必要に応じて,近隣の市町村の協力を得て,指定緊急避難場 所を近隣市町村に設けるものとする。

(3) 避難行動要支援者への配慮

市町村は,発災時には,避難行動要支援者本人の同意の有無に関わらず,避難行動要支援者名 簿を効果的に利用し,避難行動要支援者について避難支援や迅速な安否確認等が行われるように 努めるものとする。

4 避難場所について

(1) 指定緊急避難場所の指定

市町村は,防災施設の整備状況,地形,地質等を総合的に勘案し,また,災害発生時における 住民等の円滑かつ迅速な避難のため,政令で定める基準に適合する施設又は場所を管理者の同意 を得た上で,災害の種別に応じて,緊急避難場所をあらかじめ指定する。

(2) 指定緊急避難場所に関する事項

ア 市町村は,指定緊急避難場所を指定したときは,県に通知するとともに,公示する。

イ 指定緊急避難場所の管理者は,改築等により当該指定緊急避難場所の現状に重要な変更を加 えようとするとき又は廃止するときは,市町村に届出する。

ウ 市町村は,当該指定緊急避難場所が廃止されたり,又は政令で定める基準に適合しなくなっ たと認めるときは,指定を取消し,県に通知するとともに,公示を行う。

(3) 避難場所の開設

市町村は,発災時(災害が発生するおそれがある場合を含む。)には,必要に応じ,避難準備

・高齢者等避難開始の発令等とあわせて指定緊急避難場所を開設し,住民等に周知徹底を図るも のとする。

また,自主防災組織は,必要に応じて避難場所の開錠・開設を担う。

5 避難所について

市町村長は,災害により被災者を収容する必要があるときは,速やかに開設するものとする。

(1) 指定避難所の指定

市町村は,円滑な救援・救護活動を行うため,政令で定める基準に適合する施設を管理者の同 意を得た上で指定する。

(2) 指定避難所に関する事項

ア 市町村は,指定避難所を指定したときは,県に通知するとともに,公示する。

イ 指定避難所の管理者は,改築等により指定避難所の現状に重要な変更を加えようとするとき 又は廃止使用とするときは,市町村に届出する。

ウ 市町村は,指定避難所が廃止されたり,又は政令で定める基準に適合しなくなったと認める