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遠隔授業・対面授業混在型授業の改善の取り組み

ドキュメント内 サテライト校授業改善プロジェクト報告書 (ページ 48-56)

3. サテライト教室の授業改善の取り組みについて

3.3. 遠隔授業・対面授業混在型授業の改善の取り組み

1. 目的

視察を行った岐阜大学インターネット大学院における有意な知見を,北見サテライト授 業に適応させたプログラムを作成し,考察を深める。有意な知見とは,(1) 知識提供型の 学習コンテンツ(解説ビデオ,実践ビデオ,テキスト),(2) 実践型学習課題(学校での仕 事と接続する課題),(3) 体験型実習(教職希望者との対話:リフレクション)を組み合わ せ,教師の専門性を高めるための学習コンテンツを開発することであり,その過程に,10 年経験者研修,免許更新研修での講習内容を活用することである。

2. ブレッデッドラーニングによるプログラムの構成等

本プログラムは北見サテライトにおいて教師の専門性を高めることを目的とした,知識 提供型(非同期),実践型(同期),体験型(対面集中講義)の学習を組み合わたブレンデ ットラーニングとする。確実な知識を獲得し,その知識を生かして学校現場で生じる諸課 題を解決する構成とし,実際に実行し成果を検証するためのプログラムとする。

基本構成は,知識提供学習コンテンツにより基礎的内容理解し,その学習コンテンツを 教育現場で生かす課題へと転換する。次に同期通信による大学教員からの支援のもとに課 題解決プログラムを作成する。最終的に,2〜3 日の対面集中講義により,プログラムを実 施し,有効性の検討と関係者によりリフレクションを行う。また,プログラムを作成・実 施するにあたって,学習者が居住する地域の課題を題材として取り入れることで,地域の 関係者との連携を目指し,人と人との関連の中で教師の専門性が高める学習とするように 配慮する。

更に,今回,取り上げた,「対話を通しての造形作品鑑賞プログラム」は,筆者が平成17 年から20年にかけて実施した10年経験者研修の内容を展開した。このギャラリートーク,

アートゲームの個別教育知識技能の学習としては有効であったが,教育現場で生かす段階 までは至ってはいなかった。そこで,今回のプログラムにより,地域連携を手がかりに,

教育現場で生きるプログラムまで高めようと試みた。

(1)プログラムの概要 「美術教育特演」全15回 2単位 前期

回 形態 型 内容 課題

1 遠 隔 ・

DVD

実践 型・知識提供 型

ガイダンス

2 DVD 知識提供型 「対話を通しての鑑賞」の解説

3 遠隔 実践型 「対話を通しての鑑賞」の展開 課題実施1 4 DVD 知識提供型 「アートゲーム」の解説

5 遠隔 実践型 「アートゲーム」の展開 課題実施2 6 DVD 知識提供型 「地域美術館との連携」の解説

7 遠隔 実践型 「地域美術館との連携」の展開 課題実施3 8 DVD 知識提供型 「模擬プログラム作成」の解説

9 遠隔 実践型 「模擬プログラム作成」の展開 課題実施4 10 対面 体験型 フィールドの選定 課題実施5 11 対面 体験型 作品の選定・ギャリートーク開

課題実施6

12 対面 体験型 ゲームの開発 課題実施7 13 対面 体験型 プログラム作成 課題実施8 14 対面 体験型 プログラム実施 課題実施9 15 対面 体験型 リフレクション 課題実施10

(2).各授業内容

内容 1 遠隔 実 践 型 ・知 識提

供型

ガイダンス

1.この授業の目的

「作品を見ながら対話を行う技能」を身につけることです。この技能は,作品鑑賞者に自 分自身が作品からのどのような影響を受けたかを内省的に考えさせ,その意見・感想を鑑 賞グループ内で交流させることで,共感性の構築を促すものです。「作品を見ながら対話を 行う技能」を基礎として,ギャラリートーク,アートゲームを行い,その展開として教材 開発をめざします。最終的には,美術館と連携してギャラリートーク,アートゲームを組 み合わせたプログラムを開発し実践を行います。

2.前提となる「学習指導要領と授業との関連」 (知識提供型非同期学習コンテンツ)

・児童観,授業観,教師観

・図画工作科への適応:課題 (実践型同期通信授業)

2 DVD 知 識提 供

「対話を通しての鑑賞」の解説

1.ギャラリートークの解説

このプログラムは,「作品を見ながら対話を行う技能」を身につけるものです。美術館等 で作品をみながら解説をしたり,感想を述べあったりすることをギャラリートークといい ます。一般にはこのギャラリートークは,訓練を受けた学芸員などの専門の職員が行いま すが,このプログラムは,学校教育の目的や方法を考慮して作りました。学校教育の美術 科や図画工作科では,お互いのコミュニケーションを重視しています。つまり作品に対す る社会的に確立した評価・知識,作品の歴史的背景を知ることだけではなく,作品を鑑賞 する人の考えや感想を知ったり,自分の考えや感想をふり返ったり,他の人に伝えたりす ることが大切だとしています。そこで,このプログラムを通して,受講生のみなさんがギ ャラリートークのリーダーとなってグループメンバー相互のコミュニケーションを促すこ とができるようになってもらいたいと考えています

2.対話を通しての鑑賞のプロセス

Step1 最初の感想を確かめる :作品の直感的性質

Step2 なぜ自分はそう感じる・考えるのか:内省的分析

Step3 もう一度,作品の全体をみる:再直観

3.対話を通しての鑑賞を用いたギャラリートークの進め方

Step1受容:リーダーがメンバーの意見を受容することです。

Step2交流:メンバー相互の意見を交流させ対話組織化します。

Step3共感性の構築 :メンバー間の意見を比較検討し,共通部分を抽出します。

3 遠隔 実践型 「対話を通しての鑑賞」の展開 1.対話を組織しましょう(ギャラリートーク演示)

ギャラリートークを実際に行ってみましょう。その際,鑑賞者からの意見に沿って共感 性を構築することが課題です。そのためには鑑賞者相互の意見交流を活性化させる「対話 の組織化」が重要です。お送りした画像データから 1 点選び,ギャラリートークを行って ください。交互にリーダーを担当し,終了後に「その有効性と課題」レポートを作成しま す。レポートにそって検討会を行います。

2.作品選択

(1)それぞれ作品を1点選択してください。

(2)「最初の感想」と「造形要素」を結びつけやすい作品を選ぶと対話が活発になりま

す。

(3)立体作品に顕著な造形要素として,動き,量感,均衡,質感があります。

(4)物語性,テーマ性,人物像における内面性が対話を行いやすい性質です。

3.ギャラリートーク演示

(1)受容,交流,共感性の構築の3Stepを意識して演示してください。

(2)内省的分析を促してください。

(3)対話がとぎれたり,深まりが感じられない場合は,リーダーの意見も示してくださ

い。

(4)共感性が構築が可能であったか確かめてください。

4.検討会

「内省的分析を促しながら,受容,交流,共感性の構築のStepを経過するギャラリートー ク」は鑑賞する上で有効だったでしょうか。

4 DVD 知 識提 供

「アートゲーム」の解説

1.アート・ゲームとは何か(教材としてのアート・ゲームの意義と問題点ふじえ みつる ( 愛知教育大学))

アート・ゲームは,ゲーム的な活動を通して美術作品に親しみながら,美術作品を鑑賞 する力を身につけていくことを目的として開発された教材,または,そうした教材を用い た学習の形態を指す。美術館では実物作品を見ながら行われることもあるが,学校での実 践は図版や複製を使ったものが中心になる。2. 期待される教育効果

(1)ゲーム的な遊びを通して美術や美術作品の世界に親しみながら,あらたな発見をしてい

く。(2)造形要素や造形原理についての分析的な見方や造形の考え方を体験し身につけてい く。 (3)作品をめぐるゲーム参加者同士の話し合いや協力から,参加者それぞれの作品への 多様なアプローチや感じ方の違いに気づき,互いにその異なる点を認め合うようになる。

3.アート・ゲームの分類とその内容

アート・ゲームの分類は, その分類の目的によっていくつも想定できる。実際に教室や 美術館で実施するときに必要なのは, 必要な教材, 参加人数, 活動できる場所や条件, 所要 時間などであろう。それらを分類項目とした実用的分類も可能であるが, ここでは, 特定の 作品の主題や造形要素などに焦点化していく「閉じられた形式」, 特定の作品から出発しな がらも作品をきっかけにして自分の想いを表現したり社会における美術の価値や役割につ いて考えようとする方向に展開していく「開かれた形式」という対照軸を想定してみた。

4.アートゲームの事例

5 遠隔 実践型 「アートゲーム」の展開 課題1-1

「お話し作りゲーム」にそって,3枚のカードを組み合わせて「お話し」を作り,ゲームの 準備をしてください。強引でも良いので,面白いストーリーを作ってください。

課題1-2

「アートカルタ」の読み札を作ってください。お渡しした 3 枚のカードにぴったりの内容 を考えてください。描かれたモチーフだけでなく。そのカードから受ける印象なども取り 入れてみてください。

6 DVD 知 識提 供

「地域美術館との連携」の解説

(1)連携の意義と課題:北海道立旭川美術館を事例に,互恵的関係を目指して (2)様々な連携事例の

(3)連携の実際

・連携希望対象への聞き取り

7 遠隔 実践型 「地域美術館との連携」の展開 地域連携に関する検討

(1)聞き取り:美術館学芸員への聞き取り(ゲスト)

(2)課題問題点のまとめ

(3)作品展鑑賞プログラムの企画 8 DVD 知 識提 供

「模擬プログラム作成」の解説

(1)作品展鑑賞プログラムの企画の事例 (2)プログラムの作成の事例

(3)プログラムの実施の事例 (4)検討の事例

ドキュメント内 サテライト校授業改善プロジェクト報告書 (ページ 48-56)

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