第 4 章 課題解決のプロセス(詳細) 13
4.5 迷路実験
だった。実際に制作したのはA4サイズの厚紙に、”粘菌に対する基礎知識”ついて2枚、”迷路実 験”について3枚、”粘菌がどのように私達の生活に役立つのか”について1枚の合計6枚とした。
迷路実験については3枚を縦に繋ぎ合せて1枚とし、実験の流れの途切れを読み手が感じないよ うにした。文章の内容は集めた情報を噛み砕いて表現にし、粘菌への知識がない人にとってもわか りやすいよう簡潔に表現することを意識した。2つ目に展示方法についてだった。展示方法は2パ ターン用意し、一方は全ての紙をすべて繋げて大きな1枚の紙のようにして壁へ貼り付けて展示し た。もう一方は1枚ずつ天井に吊るして展示した。これには情報を一度に全て与えて、読む順序を 読み手に任せるほうがいいのか、または少しづつ提示して読み手を誘導していくほうがいいのか、
について検討するためだ。(図4.13)
図4.13 迷路実験
モックアップ展にて来場者からのアンケートやプロジェクトメンバー内でのレビューによって 得られた意見の中でも、一番多かったものが”興味がわいた、もっと詳しく知りたい”というもの だった。もっと詳しく知りたい、という言葉にも2つの意味が含まれている。1つ目は既存の文章 をもっと深く掘り下げた解説が欲しい、という意味だ。これは簡潔に表現することを意識しすぎた せいもあり、1つのことにたいして文章量が少なくなってしまっていた。2つ目はもっと多種類の ことを知りたい、という意味だ。今回3つのことについて解説していたがそれ以上の内容量が欲し いという意見が多かった。展示方法は吊り下げた展示方法の方がよいという意見が多かった。粘菌 の知識がない人にとって読む順番を誘導して欲しい人が多いことが分かった。
後期にはまず展示媒体の決定を行った。モックアップ展で行った吊り下げて展示する方法は、赤 テントを用いたパッケージ化に向かないと判断し、別の媒体を用いた検討を行った。検討の結果 モックアップ展で分かった”読む順番を誘導する”ことが可能な展示媒体として、イージーバナーを
使用することとした。イージーバナーはバナースタンドによって薄い大きな紙を張らせるため、一 種の壁のような存在となる。この性質を利用し、配置の仕方によって読む順番を誘導できると判断 したからである。3つの内容を各1枚づつとし、合計3つのイージーバナーとなった。その後イー ジーバナーの規格に沿って新しくデザイン案の制作を行った。(図4.14)
図4.14 ”迷路実験” デザイン
制作する上で意識したことが2つあった。1つ目は、読み手の目線の高さである。イージーバ ナーの高さは170cmだが、読み手が立って目にしたとき低い位置の文章はとても読みにくいと考 えた。その低い位置が何センチなのか、実寸サイズをコピー用紙をつなぎあわせて制作し、検討を 行った。検討の結果、地面から高さ60cm以下の位置にある文章はとても読みづらくなってしま うことが分かった。2つ目は、文章ばかりの印象を読み手に与えないようにすることだった。文章 量をモックアップ展で制作したものより増やすため、読んでいて苦にならないようなデザインにな るよう意識した。それはキャッチコピーを大きな文字を使用したり、文字色を変えたりすることで 変化を与え、読み手に飽きを感じさせないようにした。文章の内容はモックアップ展の時よりも、
より深く掘り下げることを重視した。ある程度構成が整った段階で、中垣教授の添削を受けて指摘 された箇所の修正を行った。(図4.15)
(※文責:光谷康佑)
図4.15 迷路実験